2018年04月11日

「勝つ」以外に楽しむ道がないゲームの弊害

こんな記事を拝読しました。


 対人ゲームと言うものの第一目標が「相手に勝つ」という事である以上、冷酷な事を言うようですが「勝つこと以外を目的にするプレイヤー」の居場所は狭いものであり続けると私は考えています。

 勝てなくてやめようと思っていたそのゲーム、頼むから強キャラ・強カードを使ってくれ。

 そしたらまた少し楽しく遊べるようになるかもしれないからさ。

おっしゃるところはわかるんですよ。確かに、「負けっぱなしだと面白くない、そのゲームを続けられない」「なら(特に初心者は)素直に強いキャラ、強いカードを使え」という筋立ては、実際のところ正しいと思います。

ただ、それに対してもう一つ問題があるのは、

・みんなが強キャラ・強カードだけを使っているとそれはそれで楽しめないし文句を言う人がたくさん出てくる

ということだと思うんです。

格ゲーでも、デジタルカードゲームでもなんでもいいんですが、「完全に公平なゲームバランス」などというものは実際のところないものねだりでして、どうやっても「強いカード」「弱いキャラクター」というのは出てきてしまいます。カードの強弱を全部真っ平にしたらそれ本当に面白いのか?というと勿論そんなことは全然なく、ある程度「強さ」を偏らせてキャラクターやカードの間に勾配を設けるのは、ゲームの面白さの中での必要条件ですらあります。

その為、ある程度「強キャラ」「強カード」「強い構築」というものはどうしても出てきてしまう。勿論程度というものはありますが、そこまでは前提と考えていいと思います。

そんな中、みんなが「強キャラ」だけを選択してしまうと、今度は「同じキャラ、同じ構築とばかり当たって面白くない」という文句が絶対に出てくるんですよ。

これは、「勝ちだけにこだわる」という人が多ければ多い程、また「強弱の勾配」が強ければ強い程明確な傾向になります。だから、あらゆる対戦ゲーム、あらゆるDCGは、「なるべく強弱の勾配を抑える、けどキャラクター・カード間の勾配やバラエティ自体はちゃんと作って、それを楽しめる」という、まるで綱渡りやシーソーゲームのようなゲームバランシングをし続けることになり、ちょっとでもバランスが崩れれば環境が強キャラ一色になって非難の嵐、みたいな話になるわけです。


これ、どうすればいいんですかね?


ちょっと話をDCGに絞った上で、一つの理想を言えば、

・どんなキャラ・どんな構築を使っても、プレイング次第で一定以上の勝率が得られる

という状態は一つの目指すべき地点と言えるのでしょう。「どんな構築を使っても」という時点で、「じゃあ全バニラでも勝てんのか」って話になってないものねだり感凄いので、まあ落としどころとしては「なるべくたくさんの構築で一定以上の勝率が得られる」くらいになるんでしょうけど。


ただ、もう一つの話をすれば、

・「勝てなければ面白くない」という地点にたどり着くのが速すぎる、それ以外の遊びの幅が狭すぎる

というのは一点、割と根本的な問題じゃないかと思うんですよ。


先日、冒頭の記事とはまた別に、こんな記事を拝読しました。


 勝って当たり前、負ければストレス。ゲームを始めた直後からこんな状態でゲームを続けて上手になるわけがない。楽しくないものに対して理解を深めようとする人間はなかなかいないはずだ。

  デジタルTCGからカードゲームを始めて「勝ちたい」と思うようになるのと、リアル紙ゲームからカードゲームを始めて「勝ちたい」と思うようになるのには、多くの場合はバックグラウンドが大きく異なっており、更にそこに至るまでの期間に大きすぎる差がある。


正直私、これ結構同感でして。「ゲームを始めると、殆ど即「勝つか負けるか」だけの空間に放り込まれてしまって、しかもweb上の情報もそれに特化している」って、今のDCGに共通する病だと思うんですよ。ハースでもシャドバでもドラクエライバルズでも、ゲーム名でぐぐると合わせて「最強デッキ」とか「tier」が提案されるようなご時世ですしね。

「勝った時の気持ち良さを最大化する」というのは、DCGとしてとても重要な要素だと思います。間違いないです。


ただ、それとは別に、「勝ち負けと別のところで楽しめる要素を充実させる」ということも、「勝つか負けるか」以前のところでユーザーを救済するべき要素として、重要な話だと思うんですよね。これがあれば、それこそ「勝ち負け」というゼロイチの世界に飛び込む前に、カードゲーム自体の楽しさを学べるかも知れない。

例えばHearthstoneであれば、アドベンチャーモードや酒場の喧嘩がある程度その役目を担っていると思います。まあ、酒場の喧嘩の場合結局勝ち負け絡んじゃいますけど。DQライバルズなんかは、正直現在ランキングモードっていう勝ち負け修羅道以外の楽しみ方が殆どないですね。現行環境のバランス自体は割といい感じだと思うんですが。

例えばDQライバルズで言えば、少なくともストーリーモード・アドベンチャーモードみたいなものは最低限導入するべきだと思いますし。デッキのオリジナリティが評価されるシステムとか、突拍子もないようなコンボが重要視されるシステムとか、あるいはそれこそドラクエ6的な「デッキのベストドレッサー」みたいなものを追及するモードとか、そういう要素があってもいいんじゃないかと思うんですよ。


ジョニー・ティミーに関わらず、「勝つ・負けるとは別の地点でも楽しめる」要素が更に充実してくれることを祈ってやまないわけです。


ちなみに、更にもう一つのソリューションとして、「負けても楽しい」という要素を導入するというソリューションもあるにはありまして、私はその一つの解答が「非ダメ脱衣」だと思っているんですが、これはまあだいぶ余談です。


被ダメ脱衣、いいですよね。魔界村はちょっとノーサンキューですけど。

ちなみに勿論ドラクエライバルズに被ダメ脱衣を導入しろという話ではなく、ゼシカやミネアならまだしもトルネコが脱ぐとか誰得感凄いので、それとは別の方向性を期待するところ大です。

今日書きたいことはそれくらいです。


posted by しんざき at 07:31 | Comment(0) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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