2019年02月18日

長女が初めて知らないお友達と遊べた

ちょっとしたことだが、記録として。

7歳双子の長女次女をしばしば公園に連れていく。特に予定がない土日は、大体私がどこかしらの公園に長女次女を連れ出す。幾つか長女次女お気に入りの公園があって、大抵午前中にそのどこかに行く。で、お昼になったら帰ってきて、自宅でまったりしていた長男奥様と一緒にお昼を食べる。

近所に自転車に乗れる公園があって、我が家の子どもは3人とも、そこで自転車に乗れるようになった。言ってみれば、我が家にとっての自転車道場だ。

補助輪なしで自転車に乗れるようになってからも、長女次女はちょくちょくそこに遊びに行きたがる。かつての長男がそうだったようにだ。その公園で一通り自転車に乗ってから、その近くのもっと大きな公園に移動して、そこで遊び倒すのが二人のお気に入りのコースである。

次女が社交的で、公園でも知らない子にどんどん話しかけて一緒に遊んでは「新しいおともだちできた!!」と報告してくるのに対して、長女はどちらかというと人見知りで、知らない子と遊ぶということが苦手だった。

長女的には、まず誰よりも次女と一緒に遊びたいのだ。長女は次女が大好きで、どこに行くにも次女が「行く」と言うと取り敢えず一緒に行きたがる。一方、ちょくちょく次女に意地悪をして泣かせたりもするので、メンタルとしては完全に小学生男子である。

が、根が人見知りなために、次女が誰か知らない子と遊んでいると、たとえ次女に「一緒にあそぼ!」と誘われても輪に入りにいけない。次女と遊びたいのに、次女が知らない子と一緒にいるから一緒に遊べない、と、長女的にはストレスになっていることが伺えた。

長女にとって、「次女と自分の二人の世界」が一番重要であって、そこに割って入ってくるお友達は、もしかすると一種の侵略者なのかも知れなかった。

そんな時は、長女は大体私のところにきて、私に抱っこを求めたり、あるいは私を連れ出して一緒に遊ぼうとしたりする。勿論付き合うのは全然かまわないのだが、恐らく本心では同じ輪に入りたい、というか単に次女と遊びたいと思っているであろうところ、どうしたもんかなあと考えていた。「一緒に遊ばないの?」と言いたくなるところだが、親があれこれ口を出すのも逆効果かも知れんしなあ、と、しばらくは静観してみるつもりだった。

自転車に乗れる公園の後、いつも通り公園のはしごをした。公園の中に幾つかの遊び場が分かれて配置されていて、そこには大きな滑り台もあれば、ブランコも砂場も、皆で乗ってぐるぐる回る遊具もある。

最初の内は長女と次女の二人でキャッキャ遊んでいたところ、同年代のお友達がいるとすぐに話しかける次女が、新しくお友達を作った。その公園の滑り台はそこそこスピードが出る。次女とそのお友達の二人は、きゃーきゃー言いながら手をつないで滑り台を滑り始める。それを見て、長女がベンチに座っている私の方に走ってきた。

「パパ、ブランコ押して」

いつも通り。

「滑り台はもういいの?」

「いいの。抱っこ」

ブランコに行くと言ったのに、私に抱っこを求めてきた。ベンチに座って長女を抱っこしながら、やっぱり本心では次女と遊びたいんだろうなあ、もしかすると焼きもちを焼いているのかもなあ、と思っていた。「早くブランコに連れてって!」ともいわず、ちらちらと滑り台の方を見ている。

さてどうしようかな、と思っていたら、次女がお友達の手を引いてこっちに走ってきた。

「ね、(長女の名前)ちゃんも一緒に滑らない?」

次女が誘いに来てくれることはしばしばあるが、お友達まで連れてくることは結構珍しい。次女なりに気をつかってくれているのかも知れない。

「滑らない」

長女はぷいっと反対の方を向く。すると、次女は唐突にお友達の紹介を始めた。

「この子ね、〇〇ちゃんって言うの。長女ちゃん、挨拶して!」

〇〇ちゃんは、長女次女よりも少しだけ年下に見えた。実際まだ幼稚園に通っているらしい。空気を読んでいるのかどうか、特にきょとんとした感じもはにかんでいる様子もなく、長女と次女を交互に見ている。物怖じしない子だなーと思った。

長女は知らない子に挨拶をするのが苦手である。固まったままの長女に対して、ちょっとだけ助け船を出そうかと思った。

「〇〇ちゃん、こんにちは。ほら長女ちゃん、こんにちはは?」

「…こんにちは」

「こんにちは!」

曲りなりにも挨拶出来た。その後、重ねて遊びに誘うでもなく、次女はお友達の手を引いて、あっさりと滑り台の方に走っていった。その後、ほんの少しだけ驚いた。

「わたしもいく」

長女が、特に私が何も言わなくても、自分から私の膝を降りて、滑り台の方に走って行ったのである。ほへーと思って見つめていた私の前で、今度は次女がまた別の男の子に声をかけて、滑り台で遊ぶ人数は4人に増えた。

私が知る限り、少なくとも長女次女が小学校に上がってからは、これは「長女が公園で、全く知らない友達と一緒の輪の中で遊べる」最初の事例だ。

その後は、特に何か起こるでもなく、きゃっきゃと子どもたちで遊んでいた。滑り台から移動して、皆でぐるぐる回る球形の遊具に移動した。私が遊具を回していると、その内他の子どもたちも増えた。恐縮するお母さんも周囲に集まってきた。手が痛くなった。

帰り路、自転車に乗りながら長女に聞いてみた。

「今日は知らない友達と遊べたなあ」

「次女ちゃんが紹介してくれたから平気だったの!」

はー、と感心した。

まず何よりも、わざわざお友達を引っ張ってきてくれた次女に感謝すべきであることは間違いない。次女がどこまで考えていてくれていたのかはよく分からないが、やはり長女に気を遣ってくれてはいたのだと思う。ただ、もう何度も「遊ぼう」「遊ばない」を繰り返していた次女が、辛抱強く長女を誘ってくれたことについては、次女の我慢強さは本当に大したものだ。

一方、挨拶というきっかけがあったからとはいえ、私の膝の上という安住の地を捨ててお友達と遊ぶことを選んだ長女の勇気も、本当に大したものだと思う。私には「人見知り」という感覚は正直よく分からないが、恐らく重い重い扉を無理やり押し開くような感覚だったに違いない。その一つのきっかけになったのだから、挨拶というものはつくづく馬鹿にならないと思う。

勿論、これは長女次女が成長する過程での、ほんの一場面に過ぎない。来週同じことがあったとして、長女がまた同じように遊べるかというと、それは全く分からない。進んでは戻り、進んでは戻りして、少しずつ自分の社交能力を耕していくものなんだろうなと、そんな風には思う。

ただ、後々振り返って、「そういえばこれが転機だったなあ」とふと思い出すこともあるかも知れない。そう思って、この細かい話をわざわざ書き残しておく気になった。数限りないエピソードの内のたった一つだけど、いつでも読み返せるようにここに残しておく。

長女次女の世界が更に広がりますように。そう思うばかりである。


今日書きたいことはそれくらい。





posted by しんざき at 07:00 | Comment(1) | 子育て・子どもたち観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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