2020年10月26日

少なくともFF14については、コンテンツの98%くらいについては一切社会性を求められない

下記、二本の記事を拝読しました。



上の記事が、Books&Appsに掲載された雨宮さんの記事。下の記事が、それに反応したシロクマ先生の記事ですね。

まず上の記事についてなんですが、私一読、「あ、これFF14の話だ」と思ったので、ちょっとそれについては反応しちゃったんですよ。

「8人で挑む超強いモンスター」「DPSチェックをクリア出来ず何度も全滅」「罠を解除したりする人は攻撃が減る」「外部ツールでダメージチェック」辺りがキーワードでして、まあこれ多分FF14の「零式」か「絶」あたりの高難度コンテンツだろうなーと。

雨宮さんの記事は、大筋「スタンスが違うメンバー同士で高難度コンテンツに挑んだことによる人間関係の崩壊」がメインテーマになっておりまして、まあこれについてはMMOに限らず、対人戦・協力戦が絡むコンテンツあるあるだなーとは思いつつ。

それに対して、一般論として「オンラインゲームにおいても、高度な社会性や計画性やコミュニケーションの機敏が必要とされる」という内容を書かれたのがシロクマ先生、という構図になると思います。

ただ、反論という程のことではないんですが二点だけ、

・最近のMMO、というか少なくともFF14については、社会性やコミュニケーションの機微を極限まで必要としない作りになっている
・そういったものが必要となってくるのはコンテンツの範囲で言うと1〜2%くらいの分量であって、一生それを遊ばなくても特に問題は発生しない

ということについては、最近FF14をプレイしている人間として指摘させて頂きたいなーと思いました。

MMOをある程度やったことがある方であれば恐らくご理解頂けると思うんですが、MMOには「エンドコンテンツ」というものがあります。一通りキャラクターを育成し尽くして、一般的なコンテンツには手ごたえを感じられなくなった人が、いわば「最後の目標」とか「頂点への挑戦」として挑むコンテンツ、ということですね。

FF14においてもこのエンドコンテンツというものはありまして、これが上記した「絶」とか「零式」とか言われるものです。これらのコンテンツについては、確かに「全員が極限まで動きを最適化しないとクリア出来ない」ようになっておりまして、しかも内容がチームバトルですので、チームメンバー間のコミュニケーションとか息を合わせての練習なんてものも必要になってきます。特に零式の早期攻略とか、絶の攻略については、通常のチームビルディングに類するものがほぼ必須になると言っていいでしょう。

恐らく冒頭の雨宮さんの記事も、ここで躓いたものだと考えられます。そういう意味で、「オンラインゲームでも社会性が必要になる」というのは間違いではありません。

ただ、「社会性が必要になってくるのは本当にエンドコンテンツのごく一部であって、それ以外の部分については昔より遥かに社会性とか必要なくなってますよ」という点については一応言っておきたいなーと。

確かにFF14もMMOであって、全く人と関わらないでプレイすることは出来ないんですが、その手間やコストについては昔からはちょっと想像出来ない程縮小されています。

例えば、FF14にはコンテンツファインダーという仕組みがあります。遊びたいコンテンツについてぽちっとチェックしておくと、システムが勝手に他の人とマッチングしてくれまして、チームプレイで攻略をさせてくれる仕組みです。

昔なら、ジュノやらダンバートンやらで「〇〇攻略パーティ募集 @3」とか「当方ナイト どなたか一緒に××にいきませんか?」とか、がんばってパーティ募集をしなきゃいけなかったり、あるいは何かしらのチームに入らないとコンテンツの攻略が難しかったりしたんですが、そういう手間が基本的には一切捨象されているんです。ギルド的なものに入るゲーム上のメリットって基本的には殆どなくて、コミュニケーションは「したい人がやりにいく」という構図です。

しかもコンテンツ攻略上のコミュニケーションコスト自体も極小、基本的にはどのコンテンツでもパーティ開始時に「よろしく」クリア後に「お疲れ様でした」とか一言言うだけで(別に言わなくてもよい)、あとは殆どコミュニケーションを求められません。初心者でも、ロールの違いによって多少は差異があるものの、基本自分のロールに注力しつつ仲間についていくだけでクリア出来ます。

「それ面白いの?」と言われれば、もちろん人によって向き不向きはあると思いますが、少なくとも個人的には「すっげー面白いです」と答えます。F14はロールタイプのMMOでして、パーティメンバーに自然と「役割」が割り振られています。そして、現れる様々な障害に、それぞれが暗黙裡の了解で役割をこなしつつ対処していくことになります。逆に、面倒なコミュニケーションがなくても、チームプレイの一番面白いところが大体味わえるんですよ。いいとこどり過ぎませんかね?

もちろんチームプレイ以外のコンテンツも冗談かと思う程充実しておりまして、純然ソロプレイで進められる部分も相当あります。「MMOでここまでコミュニケーションコストを引き下げられるもんなのか…!!」と感動したくらいなんですよ。

恐らくこれは、かつてFF11や様々な先行するMMOが、「コンテンツの大部分にコミュニケーションを必要とする(これだって途中から随分改善されましたが)」ということに対して疲弊したプレイヤーがたくさんいて、それに対応しようと開発者さんが工夫を重ねた成果なんだと思います。それについてはちゃんと評価してあげたいなーと、私なんかは思うんですよ。

そしてこれは、恐らくFF14に限らない話です。

当然、これだけでゲームを100%遊べるわけではなく、上記したように「絶」や「零式」のようなエンドコンテンツでは事情が変わってくるんで、必ずしも「コミュニケーションコストゼロでいけます」とは言い難いのは確かなんですが。

ただ、個人的には「いうてもエンドやろ…?」という感じでして。正直エンドコンテンツなんて「やりたいガチの人たちだけがやりにいく」ものだというイメージで、エンドコンテンツに挑まなくても何も不都合は感じていないので、例えば雨宮さんの記事を読んで「MMOこわ…」とか言われるのもちょっと違うかなーと思った次第なのです。

そういう意味で、シロクマ先生のおっしゃる


ところがオンラインゲームというジャンルは、あたかも誰でも卓越した冒険者になれるかのような雰囲気でプレイヤーを迎え入れる。本当は、ギスギスやグダグダを避けるために高度な社会性や計画性やコミュニケーションの機敏が──いってしまえば人間力が──必要になる遊びだというのに……。


という一節について、

「そういう側面が全くないとは言いませんが、最近は相当軽減されているんで、一概にそうとも言えないと思いますよ」

ということは書いておきたいなーと。

そう思った次第なのです。

今日書きたいことはそれくらいです。











posted by しんざき at 08:32 | Comment(0) | レトロでもないゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月15日

ぼくの見た00年代ネットの風景

インターネット老害として、たまに自分の記憶について書き残しておくのも全くの無駄ではないんじゃないかなーと思ったので書きます。

00年代のネットについて、「どこで何やってたん?」と私が聞かれれば、「草の根ネットから出てきた人たちと一緒に、Teacup掲示板とwebページとCGIチャットでキャッキャ遊んでました」という答えになります。

皆さん、パソコン通信ってご存知ですか?一言でいうと、「横のつながりがないインターネット」とか、「一つのサーバ(群)だけに情報を取りにいくインターネット」みたいな感じのものなんですけど。

1990年代の前半から90年代末くらいまで、私主に「パソコン通信」で遊んでたんですよ。兄がパソコンを買って、その門前の小僧だったんですけどね。

まだそのころは、インターネットってあるにはあったんですが私の視界内ではそこまで大きくなくて、「パソコン通信の強いヤツ?よく知らんけど」くらいの印象しか持ってませんでした。メインは飽くまでパソコン通信でした。

パソコン通信ってのはサーバごとに全く文化圏が変わりまして、企業がやっているような大手のサーバもあれば、個人がやっている零細のサーバもありました。当時、個人がやっているパソコン通信のサーバを「草の根ネット」なんて呼んでいたんですが、私が主に出入りしていたのは草の根ネットの中でも最大手、恐らく当時個人が趣味でやっているパソコン通信のサーバとしては一番利用者が多かったであろう、「東京BBS」でした。

当時私はゲーセン小僧で、ゲーセンに入り浸りだったんですが、東京BBSの情報の早さってマジで凄かったんですよ。ゲーメストやベーマガのような雑誌にすらまだ載っていないような攻略情報がガンガン書き込まれていたんです。当時隠されていた超必殺技のコマンド、例えばモリガンのダークネスイリュージョンのコマンドとか、私が知ったのも東京BBS上の話です。レイストームのクレイジービットの攻略についてとか、戦闘国家の難しいマップの攻略についてとか、ジャンルも様々でした。

STGやら格ゲーやらSLGやらギャルゲーやら、ジャンルごとに色んなBBS(掲示板)があって、既存の人間関係ではとても通じないような会話がガンガン通じたんで、当時滅茶苦茶面白かったんですよホントに。どんな話題を出しても、「誰も知らない」ということがない。世の中には、ここまでマニアックな人たちがこんなにいたのか…!!って感動したもんです、当時。井戸の中の蛙が大海を知れる場所だったんです。

当時東京BBS上で私が勝手にやっていた連載みたいなものが、とある編集者さんの目に留まってゴーストライターのバイトに誘ってもらえたりもしたんですが、まあそれは置いておいて。

で、90年代後半くらいから、「ホームページ作った」って人が段々増えてきたんですよ。いや、当時は普通に「ホームページ」って呼んでたんでここでもそう呼称するんですけど。

東京BBSの掲示板上で、BBS上の友人たちの「ホームページ作ったから見に来てねー」って書き込みがちょくちょく見られるようになって。

そこから、私は明確に「インターネット」の存在を意識し始めました。「草の根ネットの友人たちがなんか始めた」というのがスタートだったんですよ、わたしには。

インターネットのつなぎ方を調べて、兄と一緒に親を説得して、プロバイダと契約してもらって。

行ってみたら、東京BBSとはまた違ったグラフィカルなページで、外国の人が来ている様子もないのに「Sorry,this page is Japanese only」とか書いてあったりしてですね。blinkで超読みにくい文章がスクロールしてたりとか、そういうアレですよ。とほほのhtml入門とかもあの頃知ったんだったかな。

当時、インターネットプロバイダーがオプションサービスとしてFTPのスペースを提供してまして、そこにHTMLを設置する人もいたんですが、やはり大きく盛り上がっていたのはgeocitiesみたいな無料のホームページサービスだったように記憶しています。それと、teacupみたいな同じく無料のCGI掲示板と、サーバに設置するCGIチャット。

特にCGIチャットの存在は大きくって、「東京BBSで絡んでた人たちと、東京BBS以上のスピード感で話せる」というのが異様に楽しくって、割とチャットに入り浸っていました。当初のメンバーは東京BBSで見知った仲間たちだけだったんですが、やがて「インターネットで初めてネットに触れた」という人たちも増えていき、その内そちらの人たちの方がメインになっていきました。

あれが、私の知る「00年代ネット」の風景です。その内ブログサービスが出始めて、私自身2004年の11月にこのブログ始めたんですけど。

99年に東京BBSの管理者さんの家で火事が起きて、一時的に東京BBSのサーバが止まっちゃって、それで完全に私はインターネットに軸足を移しちゃったんです。あれ、当時「パソコン通信の時代の終焉」みたいな扱い方されてましたねえ。

時系列の記憶がちょっとあいまいなんですが、あれと前後して「ICQ」とか「IRC」とか、個別にユーザー同士で繋がれるチャットソフトも増えていったと思います。ICQクライアント、「カッコー」とか鳴くヤツ懐かしいですよね。

それと前後して、「CGIゲーム」というのが盛り上がり初めまして、箱庭諸島とかみんなで遊んだりもしたんです。多分、flash文化隆盛のちょっと前ですね。

楽しかったですよね、箱庭諸島。同盟したり戦争したり、怪獣出てきたからミサイル撃ってもらったと思ったらそのまま島ごと全部蜂の巣にされたり。あったあった。

00年代ネットと言えばMMORPGの存在も忘れてはいけません。「FF11」とか「マビノギ」とか「RO」が盛り上がってたのもあの頃でしたよね。私自身は大航海時代オンラインの人なんですけど。海賊同士で同盟組んで中〇業者艦隊を狩ったりとか、めちゃ頑張ってた。

まあその辺もナツカシイ思い出として。

取り敢えず一つ、「2ちゃんねる」というのは巨大ではあったものの、決して「ネットの全て」どころかそこまで支配的ですらなく、2ちゃんとは全く関係のないところでも十分盛り上がっていましたよ、ということは言えると思います。

まあ、00年代ネットについてこんな記憶を持っている人もいるよ、という、それだけの話でした。

今日書きたいことはそれくらいです。
posted by しんざき at 11:39 | Comment(1) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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