2024年03月21日

アークナイツの新イベント「ダーティマネー」のネタバレあり感想

大変面白かったです。
箇条書きでまとめていきます。ガンガンネタバレがありますので未読の方はご注意ください

・今回、ジェシカが主人公なだけあって、ジェシカに対する解像度が高まりまくる上に周辺キャラクターもいい味を出しまくっている、個人的に良シナリオでした
・アークナイツらしく、陰鬱ながらも最後にちょっと希望が見えるという味わい深いストーリーなんですが、源石とか人種差別の問題が殆ど顔を出さず、純粋に「金」「経済」の話であるところがアークナイツ内では異色と言えば異色かも
・ジェシカ、序盤〜中盤のムーヴについては、自分の個人的な資産で目についた人を救おうとするという、「お前それ結局その場しのぎになるだけで誰も幸せにならないやつじゃん……」という動き方で、周囲の人からも「それなら実家から金引っ張ってきて全員の借金チャラにしてみろや(要約)」みたいなことを言われてしまうんですが、これがちゃんとシナリオの方向性に沿っていて、ジェシカの世間知らずなお嬢様だけどそこから必死に脱却しようとしているところや、「実際誰も救われないどころかレオーネについては逆効果にすらなってしまう」というところが終盤の展開を引き立てているように思いました
・終盤で「やり直すことを恐れるな」って台詞があるんですが、つまりジェシカが「やり直す」物語なんですよね
・救えない人を、後から救おうとしても結局何も出来ない。だから最初からやり直して、悲劇が起きる前に寄り添い、守ろうとする。誤った選択かもしれない、自信なんて少しもないけれど、これがジェシカにとって初めての「自分での選択」だという舞台立ては、初期の初期から登場しているジェシカのキャラクターを深めるには素晴らしいシナリオだったと思います
・金庫の中を覗き込んで「お金に欲を感じるのは初めて」っていう時のジェシカの表情と、成長しても結局涙もろいところは変わらないという点も素晴らしい演出だったと思います
・ジェシカの実家富裕設定がここまでちゃんとシナリオに活かされるとはなあ
・「持てる者、持たざる者」「能力があるからどこでも生きていける者、そこでしか生きていけない者」の対比みたいなものがシナリオ中これでもかこれでもかと描かれていて、その壁を自分で破ろうとするのがジェシカ、という構図で理解することも出来ると思います
・今回の「なんかやたら強いおじさん・お爺ちゃん枠」であるところのウッドロウとの、本当の祖父・孫みたいなやり取りも、ジェシカがお爺ちゃん子であるという事実の提示ともに物語にハマっていたと思います
・終盤のクリフとのやり取りから決闘の流れは完全にクリント・イーストウッドでしたよね
・分かりやすい悪役・憎まれ役として銀行を提示してプレイヤーのストレスを溜めさせていたところ、終盤の展開がアクションクライムのザ・王道であるところの銀行強盗だというのも痛快でしたね。さすがクルビア、まさにアメリカ映画。
・シルヴィアが、「戦う力を持たなかったジェシカ」みたいなキャラクターで、理不尽さに抗するためについに立ち上がる、みたいな展開もとても良かった
・シルヴィアの記憶力、一般人の特殊スキルが作戦の重要な1ピースになる展開いいですよね
・ウッドロウ無双、かっこいいおじいちゃん過ぎる
・BSWの先輩の面々も大変良かった
・リスカム隊長、最初期に引いた★5で今でも思い入れがあるだけに、支店長に対して静かにブチ切れて命令拒否するシーンはめちゃくちゃ爽快だった
・融通が利かないようでいて、ちゃんと大切なところは外さないという、リスカム・フランカ組の描写好きです
・ローラも今回の脇役の中では出色の立ち位置で、単に職人肌のちゃきちゃき技術者かと思いきや、随所随所でジェシカのことをとても大事に思っているのが良くわかって良かった
・フランカさんももちろんいい味出してるんだけど、「この人は立ち位置や経歴的に、こういうダーティな仕事にももうちょっと慣れているのでは…?」とは思わないでもなかったので、反応の若さはちょっと気になった
・ヘレナさんは「お前のような老いぼれがいるか」の一言に尽きる
・全体を通してみるとジェシカが可愛かったです。

以上です。よろしくお願いします。

アークナイツのシナリオ・ストーリーはとても良いんですが、新規の方にお勧めするのがなかなか難しいのがネックですよね……孤星とか超好きなんだけど、シナリオを楽しむに至るまでの必要時間的コストが長すぎるという。







posted by しんざき at 16:56 | Comment(2) | TrackBack(0) | レトロでもないゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月20日

【お知らせ】人狼テイストな朗読劇の脚本を担当しました。5/10,5/11に上演します

この度、人狼テイストの朗読劇の脚本を書かせていただきました。

朗読劇団体「草花木果」さん主催の合同朗読劇における、「VR空間の中に一人混じったAIが誰か、会話で推理して見つけ出す」という舞台立ての会話劇です。
AIが、話し方や表情を完全に人間と同等に擬態出来るとすれば、AIを見破るにはどうすればいいのでしょうか?
というような話です。ご興味おありの方は是非どうぞ!!

日時:5月10日(金) 19:00 〜
11日(土) 14:00 〜 及び 18:00 〜
料金:前売り2,500円 当日2,800円
場所:かふぇ&ほーるwith遊(荻窪駅から徒歩8分)

予約はこちらから

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ということで、今回脚本書かせていただきました。小説とは色々違うところもあって、大変面白かったです。
恐らく劇も面白いものになるかと思いますので、皆さんよかったらお立ち寄りください。


posted by しんざき at 10:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月08日

名古屋にいったらまず名古屋港水族館と東山植物園と名古屋市科学館に行け(特に名古屋港水族館)

名古屋港水族館

いや、このまとめ読んだんですけど、


未だに「名古屋に観光名所がない」とか言われているのが割と信じられなくて、いや別に観光名所なんてものが必要かどうかはいったんおいておいて、名古屋のお勧めスポットとか言われたら取り急ぎ「名古屋港水族館、東山植物園、名古屋市科学館」の三つを挙げておけば十分おつりがくると思うんですよ。

この中でもまず名古屋港水族館がトップランナーであることは間違いなく、名古屋港には日本初の極地用の本格的な砕氷艦である「南極観測船ふじ」が一般公開されていてこれはこれで見どころ満載ですごいんですけど、名古屋港水族館の南館って「ふじが辿った海」をそのまま展示のテーマにしている「南極への旅」っていう展示がとにかく必見レベルで充実しているんですよ。

「日本の海」から始まって、「深海ギャラリー」「赤道の海」「オーストラリアの水辺」「南極の海」と続いていまして、私趣味で結構色んな水族館に行っているんですが、こういう「通しで一つのテーマになっている展示」としてはマジで日本でもトップクラスの質・量だと思います。その海域の様々な光景が展示やら水槽やらホログラムやら色んなもので再現されていて、深海ゾーンでは本当に自分が深海に入るような気分が味わえるし、1階から3階までの高さで巨大なサンゴ礁が再現されているのは半口開けてぼーっと見る他ないし、アデリーペンギンは可愛いし「ふじ」の旅についての情報量もものすっっっごい。

もちろん北館も十分ものすごくって、水中観覧席の視界に入らないくらいの広さはもちろん水族館好きの間では有名だと思いますが、クジラの骨格標本がどれもこれも迫力あり過ぎで、当然イルカショーやシャチショーのサービス精神もすごい。一日楽しめるどころか、きちんと見て回ったら二日潰れるくらいのボリュームです。

まず、「名古屋といったら取り敢えず名古屋港水族館だろ」というのは強く主張したい。

次に東山植物園、いや東山公園って動物園と植物園がセットになってまして動物園ももちろん楽しいんですが、ある程度大人な楽しみ方をしたいなら植物園の方を強くお勧めしたい。こちらも伊藤圭介記念館とか展示についても十分見どころがあるんですが、色とりどりの花々やら音を全部吸い込んでるんじゃないかと思えるような森林とか、木々にまぎれて散歩しているとびっくりするくらいリラックスできます。

だだっぴろい割に休日でも思った程人がおらず、日本庭園や万葉の散歩道(今リニューアルを進めているところだそうですが)なんて一日ぼーーっと散歩してても飽きない。目も楽しいし体も楽しい、その癖かなり歩くなのでいい運動にもあると、これまたガチガチのガチスポットです。

最後に当然の名古屋市科学館、まあこれまた地元の人間には有名なんですが、直径35mという世界最大(らしい)のプラネタリウムを始め、子どもから大人まで一日中楽しめまくる展示やアクティビティが満載。理工館が個人的には特にお勧めで、基本「さわって楽しめる」展示のボリュームがものすごく、錯視やら影絵やら砂模様やら、特に小学生くらいの子どもが目を輝かせる展示が山盛り、というかむしろ目を輝かせないゾーンがないので、この為だけに名古屋にいってもがっかりしない施設だと思います。

直近、3/13までプラネタリウムがメンテナンス中らしいのでそこだけ気を付けていただきたいんですが、週末に足を運べばこれまた一日かかっても回り切れないくらい楽しめることは保証できます。


ということで、まず「名古屋に旅行にいくなら絶対に外せないスポット三つ」をあげてみました。皆さん名古屋いってみてください。

最後にちょっとだけ恨み節になるんですが、私東京に来る前はかなり長い間名古屋にいまして、その間オフ会とかで名古屋にくる人の案内とかも結構したんですが、皆さん「某喫茶店に連れていけ」って口をそろえておっしゃいまして、「いやあそこはもともと中京大学の学生が腹減った時に行くところであって、別に観光名所とかじゃないと思うんですが……」といくら水族館をお勧めしても八事に向かってしまい、ガイドで付き合う私も毎回登山に付き合わされるという経験が軽くトラウマです。いや普通のメニューは普通に美味しいんだけど、なんか変に有名になっちゃったのなんなの。

一旦以上です。


posted by しんざき at 22:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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