2008年06月16日

芸能人の人のブログについて・一般論編。

色々とアレな話なので雑談的に。

まず前提として、「ブログのゴーストライター」という仕事は実在します。というか、最近はもうあんまり珍しくないみたいです。


以下常態。


私が昔実際に聞いた「ブログ代筆」という仕事については、まだブログがあまり一般化していない時期の話でもあり、既存のライターさんの仕事の延長として「これもついでによろしくー」的なシロモノだったので、正直あんまりいい仕事っていう印象がないのだが。

ここ最近は、

ブログライター

こんな仲介が成立するくらいだから、多分相場も安定してきて、それなりに美味しい仕事になってるんじゃないだろうか。まあ、「誰の」代筆をするかによって料金なんて千差万別だろうけど。

一応念押ししておくのだが、このサイトさんは多分企業ブログやECサイトのライターさんの仲介業をされているのであって、芸能人ブログの話に関わってくることなど多分ないであろう。このサイトさん自体がどうこうということは全くない。もにょもにょ。


さて。その上で、先日こんな記事を拝見した。

喫茶店に入ったことのない人が喫茶店をはじめてはいけない


私は芸能人の人についてあんまり詳しくない。無知をさらす様だが、私はこの新山千春という人を知らない。この人の普段の芸風を私は知らないし、この人がご自分で文章を書く人なのかどうかも勿論知らないし、この人が現在も芸能活動をされているのかどうかすら良く知らない。

なので、以下は新山千春ブログがどうこうという話ではなく、飽くまで一般論として読んで頂ければと思う。


実際の所、「痛い」芸能人ブログがあったとして、それを本人が書いてない確率と本人が書いた確率は、多分大体同じくらいなんじゃないかと思う。

「痛い内容」だからといって、それをプロが書いていないとは限らない。何故かというに、芸能界には時折「演出としての痛さ」というものが存在するからである。

売り出す為のキャラクター作りとして「ちょっとオバカ」な芸風を確立させようとする、という手法は勿論ある。単なる話題作りとして、「ちょっと痛い」発言をさせる、という手法も勿論ある。普段テレビで「ちょっと頭があったかい人かなー」という発言をしているのに、プライベートではやたらと明晰な話し方をされる、というのは多分そんなに珍しい例ではない。

その延長として、アイドルやタレントが本を出す時、ライターに「ちょっとオバカな感じで」という注文がいくことは、実際によくあるのだ。いや、というか、少なくとも昔はあった、筈なのだ。

私本人がどうこうという訳ではないが。そういう場合、例えば女子高の卒業文集なんぞを参考に、「ピーカンな女の子」風な文章を違和感なく書き出すのに四苦八苦したりするライターさんも出てくるのだ。というか、私はかつてそんな光景を実際に見た。

ある意味詐称といえば詐称だが、まあ演出の話である。演出にどうこう言うつもりは私にはない。


問題なのは、そういった「かつての売り方」がWebに進出した時どう見えるか、いまいち「売り手」が把握していない様に見えることがある、ということである。


例えばブログの炎上であるとか。mixiの悪行自慢であるとか。最近は流石に人口に膾炙し過ぎて下火になった様にも見えるが、Webは時折「イタい言動」に対して予想外の反応を示すことがある。というか、かつての出版・芸能界で「演出」として許容されていた「イタさ」に関して、Webのファールラインはだいぶ食い違っているのだ。

この「ファールラインのズレ」を正確に把握せずに、昔の球場と同じつもりで「演出」を行うと、場合によっては大火事が起きかねない。この辺、変化についていけてない演出家がまだ大勢いる様に、私には見えるのだ。

さらに付け加えると。例えば「炎上」に関して、「させ得」と考える演出家すら、未だに残っているのではないか、という疑念も私にはある。Webの永続性を認識せずに、「話題を作ったもん勝ち」という意識で脚本を書いている人が未だにいたりするんじゃないか、というぼやっとした危惧が私にはある。


つまり、「イタい芸能人の人ブログ」を見かけた時は、その芸能人の文章に思いを致すその前に、その芸能人の事務所がそれを許容している、ということの意味に思いを馳せてみると面白かったりするんじゃないか、と私は思う訳なのである。



そういったファールラインの食い違いを十分把握した上で敢えてやっている場合もたまーにあるという話もあるが、まあ怖いのでやめとこう。今日はこの辺で。


posted by しんざき at 18:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゴーストライター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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