2005年12月27日
少子化とかの話についての思いつきメモ。
思いついた内容のメモ。あんま情報収集していないので、既出かどうかは知らない。興味がある方だけどうぞ。
万事、人間がある行動を行うかどうかに関しての要因というものは、「want」と「can」と「must」の三つくらいに分類出来ると思う。
つまり、「その行動を行いたいかどうか」「その行動が可能かどうか」「その行動をしなくてはならないかどうか(あるいは、その行動が必要かどうか)」の三つである。
少子化に上の分類を当てはめてみると、「子供をもつかどうか」に関しては以下の三つの要素が絡んでいることが推測出来る。
want:子供をもちたいかどうか
can:子供をもつことが出来るかどうか
must:子供をもたなくてはいけないかどうか
wantは読んで字の如く、canは主に経済的要因、mustは主に社会的要因とざっくり分けられるだろう。もうちょっとぶっちゃけた言い方をしてしまうと、canに関しては「子供を育て(かつ自分たちも豊かにくらせ)るに十分なお金をもっているかどうか」ということが主たる問題であり、mustに関しては「(主に周囲からの)子供をもつべきだという精神的圧力」がメインになるのではなかろうか。
そもそも出産というとことん個人的な問題を総括しようとする方が的外れだ、と言ってしまえばそれまでなのだが。仮に総括する必要があるとすれば、上記三点をそれぞれ別個に考えても意味を成さない様に思う。can、want、mustのどれが欠けても人間は行動しにくい。
上の三つが微妙に噛み合っていないという状況は最大公約数として出せるんではないかなーと私は感じている。例えば、mustとwantを満たしている夫婦には十分な経済力がなかったりするし、canとwantを満たしている夫婦にmustが欠けているが故、なんとなく子供を作らなかったりする。
とはいえ、canについては詳しい人が山ほど語っている。wantについては、まあ語るべきことは色々ありそうだが取り敢えずおいておこう。
強いていうと、今一番不足しているのは実は「must」分ではあるまいかと思う。つまり、主に周囲の人間が「夫婦なんだから子供を作りなさい」と言うに十分が根拠が、例えばプライバシーとかハラスメントとかその他諸々の分厚い壁に遮られて薄弱化している(ちなみに、これが悪いことだとは私は思わない)。親が「孫の顔が見たいわぁ」をやるのかどうか、程度しか供給口がないとも言える。
で、今の少子化報道とか少子化に関する議論の多くは、社会が遅まきながらmust分の不足に気づいて、必死にmust分を補給しようとしている結果なのではあるまいか。社会による社会の為の「孫の顔が見たいわぁ」というヤツである。
だとすると、少子化報道は少子化の解決に繋がらない。個人的レベルでの「社会貢献」という根拠はかなり以前から希薄化している。「少子化を解決せねば」という使命感に燃えて子供を作る夫婦が一体この世のどこにいるんだ、という話でもある。
となると、どうmust分を補給するのがいいのだろうか、という議論に当然なるべきなのだろうが、こちらの解答は現在私にはない。だからメモである。
そもそも「結婚二年目、子供なし」という「当事者」としてこんな他人事の様にあーだこーだ書くのもどうかとは思うが、実際我々に現在「must」成分はそれ程ない様に思う。少なくとも、「子供をもつべきだ」「子供をもたねばならない」という程の積極的な危機感はあまり強くない。これはどうしたものか、というかそもそもどうにかしなくてはいけない問題なのだろうか。
以上、少子化云々について考えたこと。結論は出ていない。
この記事へのトラックバック
それはそうと、canとmustに関わる要素として、年齢があるんじゃないかと思う今日この頃です。
高齢出産がいくつ以上かぱっと出てこないんですが、やっぱり40代入っちゃうと子供産むのも大変だろうし。逆に「20代のうちに産んどかなくちゃ」みたいなmustも、たぶん出てくるだろうし。
いっそ「30歳までに子供生んだら児童手当水増し」とかやったら、駆け込み需要的出産があるんじゃないかなあ?
「子供を持てる相手がいるかどうか」
と思った私は現在敗者なのでただのヒガミですな(笑)
親に限らず周りの人はいついなくなるか分からないので、可能なうちに子供を持っておいて損は無いと思いますよ。
親孝行したいときに親はなし、これ大部分の人にとって重要な警句ですから。
なんか私の論旨がまとまってない気がして中途半端な気もしますけどこれで失礼します
人は何故、「読むと不快になる文章」をわざわざ読みたがるのか。
へリンクをはらせていただきました。
事後報告すみません。
ちなみに少子化について私も論じてみましたが、わたしはWantの独身です。
>逆に「20代のうちに産んどかなくちゃ」みたいなmustも、たぶん出てくるだろうし。
それは多分大きいでしょうね。他者から以外では最大の「must」だと思います。
>子供をもつべきだ。ていうか、もてー。
考えとく。
>napoさん
>親に限らず周りの人はいついなくなるか分からないので、可能なうちに子供を持っておいて損は無いと思いますよ。
親を含めて、「周りの人に見せたい」というのも多分要因としては大きいですよね。wantの内に入るものかと。
>omeletriceさん
>事後報告すみません。
ああ、うちはてってーしてリンクフリーというか、フリー過ぎてトラックバックすらあんまり把握していないお国柄ですので全然かまいませんよ。リンクどーもです。
こちらも後ほどお邪魔させて頂きます。
数年前の参議院かなんかの討議でもきちんと分析されてましたけど。
既婚カップルの出生率は2.いくつかで、
つまり結婚してる人らは平均で2人以上の子供がいるんですよね。
子供産みやすい環境づくりってのはそれはそれで進めるのはかまわないと思うんですが、
少子化問題をTVで取り上げるときに、それって実は非婚化晩婚化のせいでは?
って話がほとんど聞こえてこないのはなんだかなぁと思ったりするですよ。
子供を持つこと、産むことの意味ってのは社会や時代と共に変わってくるのは必然であって
今の時代にしんざきさんのいうmust、子供をもつ必然性ってあんまりないんじゃないのかなぁ。
少子化が「問題」であるのは、今までの人口増加を基本に作られた社会システムが
機能しなくなってしまうことが「問題」なのであって
でももう流れとして少子化、人口減少は止められないと個人的には思うので
社会システムのほうを人口減少、少子化を見据えて変えてうまくやっていくしかないんじゃないかなと考えたりしてるですよ。
>少子化問題をTVで取り上げるときに、それって実は非婚化晩婚化のせいでは?
>って話がほとんど聞こえてこないのはなんだかなぁと思ったりするですよ。
「少子化」といわれると対策が思いつきやすいけど、晩婚・非婚って話になるとジェンダーとか色々絡むんで、話が扱いにくいってこともあるんじゃないかと思いますよ。
>今の時代にしんざきさんのいうmust、子供をもつ必然性ってあんまりないんじゃないのかなぁ。
一昔前なら、社会的に子供をもつべきっていう圧力が結構あったんですけど、最近は確かになさそうですねえ。だから一番不足だと思うんですが。
で、結婚しても子供生まないからぢゃん。
子供生め!!
結婚しても子供を生まない理由、というものを皆議論している様に思います。
少子化を解決せねば!って理由で子供を生む夫婦はどうも少ない様ですね。
さっき食べた寿司がやばかったんかなあ。
ライフスタイルの多様化って言葉でくくれるのかどうかは分かりませんが、正直対策が有効かどうかってのは同感ですね。
あと異薬飲め。