2009年01月27日

何故「おいつかれた」ではなく「まわりこまれた」なのか

ふとどうでもいいことが気になった。

発祥がどこなのかは知らないが、ドラクエシリーズにおいて、主人公パーティが戦闘からの逃走に失敗すると、メッセージにはこう表示される。

「しかし まわりこまれてしまった!」

考えてみると、これは随分と妙な話である。何故「回り込まれる」のか。主人公パーティが背中を向けて逃げ出すのに失敗したならば、単純に「追いつかれる」で良いではないか。

「回り込まれる」状況を図示するとこうなる。絵心についての苦情は受け付けないが。

zu090127.JPG

曲がってます。超捻じ曲がってます。何故ドラクエにおけるモンスターは、そこまで迂遠な道を選ぶのか。余りにも自分に厳し過ぎる。

普通に考えるとこれ、モンスターめっちゃ速い。かなり少なく見積もっても、移動距離が主人公パーティの3.14倍を超えている。お前ら、実は全員はぐれメタルちゃうんかと。星ふる腕輪標準装備かと。


3秒考えて、こう思った。「つまりこれは、設定的なリアリティよりも、視覚的なリアリティを優先した結果なのかな」と。


ご存知の通り、ドラクエシリーズの戦闘画面は、「プレイヤーとモンスターが向き合った」配置になっている。スペックに劣るはずのドラクエ1において背景画面まで用意されていることを考えると、当時「モンスターと向き合った気になる」という臨場感はかなり重視されていたと考えるべきだろう。

この画面において「しかし おいつかれてしまった!」という表現を導入してしまうと、そこには視覚的な矛盾が発生する。つまり、「相手と我々は正面から向き合っているのに、何故後ろから追いつかれるのか」という矛盾、あるいは「正面を向いたまま逃げ出すというのは、勇者は一休なみのバック走の達人か」という矛盾である。

視覚的な臨場感を優先するには、画面的には矛盾を生じないまま、逃走に失敗するシチュエーションを考えなければならない。つまり、「振り向いたら、そこに引き続きモンスターがいた」という状況でなければならない。

その結果が「まわりこまれてしまった」という表現の発生であり、8まで連綿と続くドラクエの戦闘画面なのである。ああ、堀井雄二は讃うべきかな。


ということで、「回り込まれた」という表現には、視覚的な臨場感を優先するというドラクエの当初からの指針が隠されているのではないかという、それはそれはどうでもいい結論が導き出された訳である。よかったですね。>私



本当かどうかは勿論知ったことではない。どっかにインタビュー記事とかないかしらん。

posted by しんざき at 18:31 | Comment(16) | TrackBack(0) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
実際の戦闘は行儀良く向き合って戦っているわけではないと思われるので、敵味方入り乱れていると回り込まれる状況もありそうな予感。
Posted by とおりすがり at 2009年01月29日 18:59
>>とおりすがりさん
でもドラクエ1は一対一ですよ?
Posted by しんざき at 2009年01月29日 19:28
逃げるそぶりを見せ後ろを振り向いた
時にはもう回り込まれてるわけですね。
Posted by at 2009年01月30日 12:27
ふと思ったのですが、逃げ出す方向が敵の方なんじゃないでしょうか。
目的地に向かって立ちはだかれているとか。


(目的地)

  敵

 勇者


で、脇をすり抜けて逃げる、と。

まぁ、一旦退却しろって話ですが勇者の矜持にかけて常に前進だとか。
#三河武士か、と

どうでも良いけど操作ミスではぐれメタルから逃げてしまった時に
回りこまれて逃げ出された時のがっかり感は異常。
Posted by gunner at 2009年01月30日 12:33
無理矢理な解釈です。
実はモンスターの脚力がもの凄くて、ジャンプして上から降りてきてたとか。(爆)
そして畜生の限界、その脚力を戦闘に活かそうという知恵が回らない。
また視覚パターン認識(嗅覚認識だと指向性)の問題で、勇者を前面でしか敵と認識できないとか。
Posted by てんてけ at 2009年01月30日 15:26
8だと実際回り込む表示エフェクトかけられて無かったっけ?

てか、根本的に力説するトコ間違ってる気がすw
Posted by blade at 2009年01月30日 19:36
追いつかれても走り続けられるけど、
回り込まれたら進めないじゃないか。
Posted by at 2009年01月31日 10:19
少なく見積もって3.14倍?
Posted by at 2009年01月31日 14:31
ジャンプして
逃げる主人公たちを
飛び越えて回り込む・・・とかなら
一部のモンスターは可能かな?
Posted by at 2009年01月31日 19:32
3.14倍じゃ一周して戻ってきてしまうのでは?というかわざわざ真円を描いて主人公を追っかける必要もないし。
Posted by at 2009年02月01日 01:22
敵が追いかける間も主人公は逃げているのだから一週するという事は無いでしょう。

Posted by at 2009年02月01日 03:15
ん、距離的な話です。主人公の移動距離をXとするとXx3.14では主人公の移動距離を直径とする真円の円周の長さになってしまいますよね?回り込むだけなら円周の半分の移動距離(半円分)つまり3.14/2倍の移動距離でいいのでは?
Posted by at 2009年02月01日 11:33
↑の絵は、当初は主人公の逃げるルートを半径にした半円になる予定でした。3.14という表現はそれ以上の意味ではありませんが、私の絵心的にエラいことになりました。

>てんてけさん
>実はモンスターの脚力がもの凄くて、ジャンプして上から降りてきてたとか。(爆)

ストーンマン怖い!絵面的に怖い!

>gunnerさん
>目的地に向かって立ちはだかれているとか。

アメフト的ですね。
Posted by しんざき at 2009年02月01日 12:39
視覚的な表現。ありですね

DQと対となるFFはサイドビュー
そして表現は「逃げられない!」

結構、いいセンいってると思いますよ
Posted by えふ at 2009年02月01日 13:06
朝目新聞から来ました。

ふと思ったのですが、
「逃げる方向」=「敵に背を向けた真後ろ」という前提になってますが、
そうとも限らないのでは。

「視覚的な臨場感を優先した」というのもアリだと思いますが、
当時のゲームソフト仕様の限界で
逃走失敗用の画面やエフェクトを実装できなかった
(逃走時に限らずろくに戦闘エフェクトないですし)
→画面を全く変化させずに「逃げられなかった」という状況を
作り出せる最適なテキストを考えた結果、
「回り込まれてしまった」が誕生した
という理由もあるんではないかと思います。

Posted by 通りすがりk at 2009年02月05日 12:40
ドラクエの画面は実は360°のパノラマだっとしたらどうでしょうか。勇者たちは実はモンスターに囲まれていると考えてみたら
Posted by at 2009年02月21日 11:44
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