2004年11月30日

韓流という言葉と冷泉と温泉について。

気になってはいたのだが、切込隊長のブログを見た後、ちょっと検索してみた。

http://www.osamurai.com/archives/003464.html
http://anti-korea.jugem.jp/?eid=15

なんだかあちこちで見かけるなー、この話。

私は真偽を判断出来る程の情報を持っていないのだが、ありそうな話だ、と思ってしまう淵源は今回の流れに感じる違和感にあるのかも知れない。なんかメディア論とかブーム論になってしまいそうでちょっとイヤなのだが。

ブームに対する違和感というのは、基本的には「温度差」に根ざす。熱くなっている一部と、冷めている一部の乖離が即ち違和感であり、後者が大きければ大きい程違和感は大きくなる。

ブームというものがメディア主導で発生するのは大前提であり、当然だ。どんなにいいもの、面白いものでも、口コミのみで広まる距離には限界がある。それをテレビなり雑誌なり、「仕掛人」として働くメディアが上手いこと増幅して発信することで、視聴者の感性を誘導する。ブームが綺麗に発動すれば、マスコミ的にも経済的にも非常にいい感じの効果を得ることが出来る。マスコミは関連番組を作ってれば視聴率が面白い様に稼げるし、各メーカーは言わずもがな、関連商品後追い商法何でもありだ。売れたもの勝ちである。これは別に悪いことでも何でもなく、損する人もあまりいない。ブームに乗りたくない人は乗らなければいいだけの話だ。

綺麗に発動しないブームというのは、つまりは「上手いこと乗せ切れなかった」ブームである。

文頭の様な話があちこちで囁かれる、あるいはネットの著名ブログに掲載されるということは、感じ方は人それぞれとはいえ、結構多くの人が「何かおかしいんじゃねえか?」という違和感を感じている、ということとほぼイコールである(まあ今回の場合、日韓関係を絡ませると話はややこしくなるが)。メディアが急流を作って視聴者をそこに落っことすという構図は、本来なら視聴者側に気付かれてはいけないことだ。暗黙の了解は暗黙でなくてはいけないし、落っことされると分かっていて喜んでバンジー出来る人は多数派ではない。とはいえ、通常ならメディアも急流を作っている過程は見られない様に努力するから、結果的に成功するにせよ失敗するにせよ普段ならバレない。

これがバレる場合というのは二つある。メディアが突っ走り過ぎた場合と、視聴者が思った以上に冷めていた場合だ。

視聴率に関してはあまり知識がないのでどこの情報が信頼できるのかさっぱり分からないのだが、どこのサイトの数字も大きく離れてはいないので取り敢えず調べてみた。
http://www.videor.co.jp/data/ratedata/top10.htm
http://doramashicho.hp.infoseek.co.jp/
http://wi.55street.net/
この辺を見てみると、多分「メディアの突っ走り」「視聴者の冷め」の両方なんだろうな、と思う。韓国ドラマの中で唯一大ヒットしたと喧伝されている「冬のソナタ」ですら、平均視聴率が15%に達していないとは思わなかった。最近のだと「天国の階段」が10%にちょっと届かないくらいで、「美しき日々」が今11%ですか。アド街ック天国とほぼタメというのはどんなものなんだろうな。天国の階段って、韓国では視聴率40%以上とか宣伝されてなかったっけ。

つまり、「○○ドラマが熱狂的な人気」とか、「ファンの熱狂的な声援」とか、「韓国ブームに日本中が沸く」とかいう言葉が乱れ飛ぶ割には、愛川欽也スマイルとほぼ同程度にしか韓流が盛り上がっていないと、違和感の正体はどうもこの辺りにある様だ。いや、私自身は愛川欽也割と好きだが。なるほどザワールド以来出演番組見てないけど。

ところで、「乗せきれなかった」原因が、多分もう一つある。これも実は温度差の話である。

日本と韓国の温度差だ。

主因はおそらくこの前のワールドカップだったと思うのだが、最近になってようやく、韓国は日本に対してどんな感情を抱いているのか、どんな教育を受けているのかということがこちらの国民に届き始めた。お互いを知り合うことは非常にいいことであり、もっともっと韓国民の思いや感情みたいなものを日本側にも届けて欲しい、報道して欲しいと個人的には思うのだが、来年は日韓友好年だそうでまだ何がどうなるかは分からない。この辺りはまた分析してみよう。

と、ここまで書いた辺りでそろそろ休憩時間が終わりである。どちらかというと「Who」や「Why」の方がメインの話になる予定だったのに、何故か今回は「How」の話までで止まってしまった。迂闊であった。やはり仕事の隙間(主に昼休み)にせこせこ書くのはどうしても限界がある。

「Who」についての話はまた後程。陰謀だの外交だの絡みの要因だけじゃ話は動かないと思うんだけどなあ。
posted by しんざき at 12:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | 無謀的世評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
コンビニで、韓国で大ヒット!と帯に描かれたサッカー漫画を立ち読みしました。韓国人の主人公がかなりハンサムな一方、日本人のサポーターが不細工に書かれていました。
Posted by だむ犬 at 2004年11月30日 21:09
まあそれはアレだ、日本の少年漫画でもどうでもいいキャラはどうでもいい顔してますから。ドラゴンボールのドドリアさんみたいな。
Posted by しんざき at 2004年12月01日 19:35
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