メモ的に。
Webが日常的なものになって以降、「マスマーケティング(一般的な、広い範囲のユーザー層を狙った商法)は次第に難しくなっており、ニッチを確実に狙ったマーケティングやCRMの活用が重要になりつつある」、という議論は割と一般的なものになっている様な気がする。「マスマーケティング web」でぐぐるだけで、この手の議論はごろごろ出てくる。こことかこことか。
上の議論が正しいのかどうかは、ひとまずおく。ただ、上の議論が正しいものと考えて販売戦略を練っている人、というのは、おそらく割とたくさんいるんじゃないかなあ、と思う。
乱暴に概括してしまうが、「皆に浅く受けるものより、一部の人を確実に捉える」もの作り、売り方にシフトしようという動きは、今では珍しいものではない筈だ。
さて。上記の動きはまあ妥当なものだとは思うのだが、これをユーザー視点で捉えた議論は意外と見ない。上の動きって、ユーザーから見ると「実はあなたはメインの対象じゃありませんよ」という注意書きつきの商品がたくさん生まれつつあるということになると思うんだけど、ユーザー視点から文句はないんだろーか。
今まで「色んな人に売れる」ことを目標に作られていたからこそ楽しく遊べた。適応できた。
けど、その商品が「もうちょっと範囲を狭めて、ある特定の人々に確実に売れる」という道を選択した場合、今までは楽しく遊べていた人の一部は対象から外される訳だ。「あなたはサポート外ですよ」といわれる訳だ。
冒頭の議論を念頭においておけば、これを「当然の販売戦略」と捉えることが出来る筈なのに、世の中には「商品の質が下がった」「メーカーのレベルが下がった」と捉えてしまう人が多い様な、なんとなくそういう気がする。変わったのは質じゃなくて、スコープなのに。しかも、そのスコープの変化の理由を、皆は知っている筈なのに。
今まで当然の様にターゲットの中に含まれていた人達が、ターゲットから外れた時、どんな反応を示すか。
最近のアニメとか、最近の某有名RPGに起きている現象には、そういう一面もあるんじゃないのかなあ。
2009年07月14日
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一番最初は各層が自分の利益を代表する人を議会に送り込んでいました。
しかしだんだんと自分に票を入れない人のこともカバーしなければいけなくなりましたが、
今では問題山積・予算の減少で政策から切り捨てられる層が出てくる、
今の日本では老人方面は出産や子どもの教育に比べて活発に議論されていて、子ども方面は勝間和代さんなんかが不満を述べております。
マスコミも全方位カバーが無理になったとか自分たちの意見や利益と外れると、政治の劣化・議員のレベルが下がったのオンパレードで。
>今では問題山積・予算の減少で政策から切り捨てられる層が出てくる、
世代間対立についてはよく語られている部分ですね。個人的には、メディアのあおり方がおかしいんじゃないかなあと思う部分もあるんですが。
地方に住んでいると、昔から感じていることです
とくにTCGやってると、対戦相手が居なくて死蔵するしかないゲームとか泣けてきます
メーカーにはもうすこし、みんなが知っていて誰でもできるゲームを届けてほしいです
格ゲーとかでも、一部地域だと面白さの半分も味わえないっていうのは結構深刻な問題ですよね。