2004年12月12日

レトロゲーム万里を往く その8 〜アイスクライマー〜

かつての任天堂の恐ろしさは、そのソフト量産ペースの速さにあった。

この「アイスクライマー」の前後の任天堂ゲームの発売日を見てみよう。

まず、1984年の11月14日に、「アーバンチャンピオン」が発売されている。次に、そのたった一週間後、11月22日に「クルクルランド」30日に「エキサイトバイク」。年が明けて、1月22日には「バルーンファイト」が発売されており、そして30日に「アイスクライマー」である。

その開発自体も、一人か、せいぜい数人のチームで成されていたらしい。一つ一つがシンプルなゲームだったとはいえ、現在からは想像も出来ない様な凄まじい開発ペースだ。しかもそのどれもこれもが佳作というにふさわしい名作達であり、ファミコン普及の立役者を任天堂自らが勤め上げたと言っていいだろう。
ということで、今回取り上げる「アイスクライマー」はFC黎明記の、クレイジークライマーに先駆ける名作登山ゲームである(やや嘘)。ファミコンミニでリメイクされたことから、ご存知の方も多いかも知れない。

主人公は、ハンマー振りとジャンプだけの単純なアクションで、階層状になって様々な仕掛けがなされた氷山の中を上へ上へと登っていく。敵キャラはトリやオットセイ、生意気にもサングラスを装着した白熊などで、デザインも動きも、全体的にコミカルで可愛らしい感じであった。この当時、任天堂が女の子ユーザーの獲得を目指していたという裏話があるが、真偽はともかくこのキャラクターを見ていると頷いてしまいたくなる。

もっとも、確かゲームの目的自体は「野菜不足の為、氷山に上って奪われた野菜を取り戻す」か何だか、ビタミン重視の極めて殺伐としたものだったと記憶しているのだが。

下に落ちない様に気をつけて、任天堂アクションの特徴である非人間的なジャンプ力にものをいわせ、氷山上部のボーナスステージでの野菜集めを経て最上層のプテラノドンに飛びつけばステージクリア。適度な難易度といい操作のしやすさといい、流石は任天堂という他ない、初期FCゲームの名作の一つだ。

このゲームに関して特筆すべき点は、クルクルランドやアーバンチャンピオンなどから始まった「二人同時プレイ」という試みを、バルーンファイトと並んで確立した点だろう。この当時、上部を目指すことそっちのけでお互いを突き落とすことのみに執念を燃やし、弟、あるいは妹を泣かせて親にはたかれた思い出をもつ方は結構多いのではないだろうか。

「二人で対戦」というのは昔から望まれながらもゲーム的にはかなり新しい試みであり、任天堂の先駆の後、様々なゲームで実現されていくことになる。いわば「アイスクライマー」は、遠く遠く、スト2やサムライスピリッツなどに由来する格闘ブームの淵源とすら言えるかも知れない。言えないかも知れないが。

さて、いつも通り関連ページを紹介しておく。

アイスクライマー同盟
勉強不足にて、まさかファンクラブが出来る程にこのゲームの人気が再燃しているとは思わなかった。一レトロゲーマーとしては喜ばしいことである。
posted by しんざき at 23:53 | Comment(2) | TrackBack(1) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
アイスクライマーやマリオの殺し合いでは殺伐とした空気を楽しみましょう。
協力なんて邪道です。
Posted by いす at 2004年12月13日 13:03
仁義なき争い醸成ゲームでしたね。

うちではバルーンファイトでの争いが最も熾烈を極めていました。
Posted by しんざき at 2004年12月13日 18:36
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