なんか最近「mixi ネットゲーム」で検索してくる人が激増しているので何事かと思ったが、どうもmixiアプリの課金が原因の様だ。
で、なにやら「サンシャイン牧場」という人気のサービスに対する課金が物議を醸しているらしい。
はまちやさんの記事を引用させて頂く。
アイテム販売を始めたmixiサンシャイン牧場のクレームがすごい
これどんなゲームかっていうと、開始すると自分の牧場がでてきて、作物に水をやったりして育てて、実った作物を売る。ほほー。
売って得たコインで牧場の拡大をしたりして、マイミクとランキングを競う感じの、いわゆる牧場ゲームですね。
実際やってみるとシンプルで、あんがい面白くて、迂遠になっていたマイミクさんの牧場にも遊びにいったりして、結構面白い。
で、先日これのアイテム課金がはじまったみたいで。
率直に言って、「面白いゲーム的なサービスをリリースする」「既存の人的関係による拘束力と組み合わせてゲームの常習性を強める」「その上で課金アイテムを実装する」という流れは、とても上手い流れだと思うし、予想出来た流れでもあると思う。
それに加えて、「アプリの開発者とmixiによる収益の折半」という構想もよく出来ている(私自身は、既存のゲーム会社と何らかの形で提携するのではないかと予想していた)。手軽なプラットフォームを提供することによって、ソフトの充実を図るという構図は、かつての家庭用ゲーム業界を彷彿とさせる。
なにしろSNSの最大のネックは「どうやって収益に結びつけるか」だ。収益を挙げる為の優れたモデルである、ネットゲームのいいとこ取りをmixiがしようとするのは当然だろう。むしろ、ここまでこつこつ築き上げてきた地盤をようやく生かせるか、という印象もある。
手前味噌で恐縮だが、昔書いたエントリーを引用してみる。
mixiとネトゲの比較論
そんなmixiにとって、「金を払って継続的に客が遊んでくれる」「中毒性・継続性が高い」といわれるネットゲームのビジネスモデルは魅力的である。(※1)
ネットゲーム的なゲーム性をmixiの一サービスとして持ち込む方法、みたいなことを考えるスタッフは今まで何人もいた筈だ。人間関係や付き合いの部分に関しては十分にインフラが出来ているから、後は「お金を払ってくれる」ゲーム性について考えなくてはいけない。
そこから考えると、mixiがネットゲームの要素を取り入れるには、感情移入の対象になり得るアバターの存在を前面に出す必要が必ず出てくるだろうとは思う。
継続的な育成と収集の要素、ある程度の勝ち負けの要素、すぐには飽きない程度の作業性、まあこの三つくらいの要素は最低限必要になってくるだろう。例えばサンシャイン牧場の場合は、ここでいう「アバター」の役割を牧場が果たしているんだと思う(ゲームの内容をよく知らんのだが)。育成と収集の要素は多分あるんだと思うけど、勝ち負けの要素があるのかどうかは知らない。
ちなみに、mixiアプリについては私はよく知らなかったのだが、検索してみたらカンファレンスで課金サービスについても事前発表されていたみたい。
mixiアプリのPC・モバイル(携帯)・課金のリリース時期まとめ
そしてその1ヶ月後に最大の特徴といっても良い課金システムがリリース予定です。ネックとなるのはこの課金システム導入までのステップがどの程度簡単かでしょうか。
それに対するクレーム的な反応には興味もある。引き続き、はまちやさんのエントリーからの孫引用。
突然有料になるなんて、なんだか騙された気がする
お金払えば早くレベルが上がるなんて、ゲームじゃないじゃんもうやだ〜
いい加減にしてください。
他のアプリもそうですが、クレジットカードでプレミアな物が買える。ものすごく不公平で、むかつきます。
所得上の問題や、定職についていないからとクレジットカードを使えない人間の気持ちがお分かりですか?!
今まで毎日頑張ってきたのに、高級肥料とかギフトセットとかがリアルマネー(本当のお金でクレジット決済して買える様になった)で買えるなんて最低だと思う。ネットゲームについて知識がある人なら、「コノヒトタチは今更ナニヲイッテオルノダ」という内容だとは思うが、これは「無料であることが当然」と思われていたWebサービスに対する意識が、端的な形で現れていると考えるべきなのだろう。
ここの溝をどう埋めるかというのがmixiの課題、なのかなあ。個人的には、この手のサービスは話題になったもん勝ちなので放っておいてもいいのではないかとも思うが。
ところで、クレーム的な意見の多くが、「公平」という言葉を御旗に掲げているところはちょっと興味深い点である。
当然の前提なのだが、「無料のものが有料になる」訳ではなく、「無料の部分は無料のもので、お金を払うと有利になる部分が増える」訳なのである。「お金で有利になるなんて不公平」というのは、Webサービスの無料性に対する信仰と、根底には「遊戯にお金が絡むべきではない」という意識もあるのだろうか。
まあ、実際大体のネットゲームは「時間」か「お金」どちらかをつぎ込まないと強くはなれない様に出来ている訳であって、その辺はゲーセンのゲームだろうがコンシューマーのゲームだろうが大して変わらなかったりもする。まあまあ、どこですり合わせを行いますかね、という話だが、ここで文句を言っているユーザーさんって若年の人が多いのかしらん。
Kコインでしかえない買えないアイテム多数。さてどうなんだろう。確かに課金サービスを実装するタイミングというのは「「お金を払ってでもゲームをしたい、有利になりたい」という人が十分増えてから」というのが定跡だが、ここはmixiのタイミング感覚をじっくり拝見したいと思うところである。
課金させるための引きとしては良いと思います。
けど個人的にはアホかと思います。
金を払いたくなるコンテンツになってからやることでは。
もしくは時間が経ってユーザーが離れられなくなってから。
少なくても今のタイミングだと一気に客離れしそう。
興ざめです。
ということで、以上メモ。来月のmixiの動向が楽しみ。
どうも運営が日本の会社じゃないみたいなんで日本語等々ツッコミどこも多いですが(笑)。
自分は「そんな騒ぐ事か?」てのが率直なとこですね。
おっしゃる通り、金なり時間なりを使った人が有利ってのは普通ですよね……。
完全有料になった訳でも、それまで無料で出来てた範囲が狭まった訳でもないですし……なんだかなあ。
その他にも、いくつかアプリ手出してます。
課金に対してはそれほど神経質ではないですね。完全有料で、ゲームするだけで金とられるなら、やらなくなるだけで。
結局はランキング上位になるために「金を使うか労力をかけるか」って話で、これはどんな世界でも同じことですし。
サン牧以外のアプリでも、これ(有料アイテムで有利になる)はそこそこ普通に行われてるし。
まぁ、課金するならそこそこのサービスグレードの維持をお願いしたいところではありますが。
ゲームで有る以上、ある程度の競争要素は出てくる訳で。
どれだけゲームに入れ込んでも、お金払った相手にあっさり差を埋められるのなら、それは公平とは言えないでしょう。
結果として、お金を払わない(払えない)人にとっては、ゲームバランスが失われたのと同義なのではないでしょうか。
私もmixiアカウントを持っていてこのアプリもやっています。
ネトゲはした事無いですがお金を払えば色々出来るのは当然と思っているのでそんなに気にはしていないです。
やや問題だったのは課金導入と同時に追加されたアイテムの全てが課金を必須としたアイテムだった事と値段の高さがあると思います。
1Kコインに対して10円という高レートと支払いがクレジットのみ、ここは抵抗があるのかもしれません。
後は無料のアイテムが今後増えるのか、そして課金の収益は何に使われるのか(アプリの改善に使われるのか)が気になります。
サーバー重いですし。
いや、「ゲームは公平でないといけない」という意識の淵源はどこにあるのか、というのが興味深いなあ、と。