占いcoの配置の話ですよ。
人狼ゲームにおいて、最強の村側役職は何かというと、言うまでもなく占い師である。ゲーム中唯一の、「人狼を探すことが出来る」能力。霊能者も狩人も共有者も、突き詰めてしまえば占い師を活かす為の役職に過ぎない。
勿論、人狼側としても占い師に仕事をさせたくはないので、あの手この手で占い師の力を削ぎにかかる。その代表的な方法が「役職騙り」。狂人や狼が「私は占い師です」とか「私は霊能者です」と嘘をついて、それによって本物の占い師、霊能者の信頼度を下げ、状況によっては真占い師を襲撃しやすくしようという作戦である。
第三勢力がいない状況だと、騙りの配置は「占い3:霊能1」か「占い2:霊能2」になる場合が多い。これは、狂人と人狼、それぞれ1人ずつが騙りに出た場合の一般的な配置であると思う。
ということで、今回は「占い:霊能が3:1になった場合」「占い:霊能が2:2になった場合」それぞれのメリット、デメリットについてちょっと考えてみたいと思う。
注意点。
・基本的にざっくりした話です。回避coとかが混じると色々話が変わってくるかも知れません。
・どういう訳か基本的に狼視点です。
・「狂人からは人狼が誰か分からない」という前提で考えています(F国設定)
・今更だけど専門用語が目白押しすぎるので分からない人はこちらを見るといいですよ!よ!
・「占い:霊能が3:1になった場合(以下占霊3:1)」のメリット・デメリット
○占い機能を破壊することが比較的容易(占い師が3人いるので狩人が護衛先を絞りにくい)。
○霊能が確定する為、偽黒判定が出た時に「取り敢えず吊って真贋を見てみましょう」という話になりやすい。結果、偽黒吊り→偽占い師吊りという流れになりやすく、狂人が仕事をしやすい。
○上記に関連して、狂人の行動難易度がそれ程高くない。狼誤爆さえしなければ仕事が出来る。
×狂人誤爆が発生した場合、誤爆された狼はまず助からない。
×占い機能を破壊(対抗占い師を襲撃する)した後はどこかのタイミングでローラー(占い師を全員吊る)が始まることが想定されるが、その際最大2回しか吊り回数を稼げない(対抗占い師を襲撃した後は占:霊が2:1になり、霊能は確定しているので当然吊りにもっていくことが期待出来ない)。
×ローラーが始まった時、先に狼占い師が吊られてしまうとそこでローラーが止まってしまう可能性がある(ローラーは完遂することの方が多いと思うけど)。
×霊能を襲撃する難易度が高い(読み合いだが、狩人が張り付く可能性が高い)。その為、最終日まで確定白が残る可能性があり、また残り狼の数が村側に正確に把握される為、村側の戦略が立てやすい。
・「占い:霊能が2:2になった場合(以下占霊2:2)」のメリット・デメリット
○霊能が確定しない為、狂人との連携が上手くいけば、占い師・霊能者の真偽が村には最後までわからない。占い師の信頼度を大きく下げることが出来る。
○ローラーになった場合、ほぼ確実に3回以上の吊り回数を稼ぐことが期待出来る。
○偽占い師-偽霊能ラインが上手く機能した場合、決め打ちによる狂人-狼生き残りも期待出来る。
×占い機能を破壊しにくい(狩人が占い護衛にいきやすい)。
×狂人が占い騙りをしても霊能騙りをしても、相方狼はどこにあるかを慎重に判断しなくてはいけない。結果として、狂人の行動の難易度が高い。
×偽黒判定が吊りに直結しない場合がある。
ちょっと細かくみていってみよう。
まず最初に、狼の基本的な目的というものを考えてみる。
以前も書いたが、狼陣営の究極的な目的は吊り回数を無駄遣いさせることである。要するに、それが狂人だろうが村人だろうが、狼以外の人が所定の数吊られれば狼は勝てる。
で、吊り回数を無駄遣いさせる為のアプローチは二つしかない。「狼以外の人を黒くすること」か、「狼を黒くしないこと」である。
「狼を黒くしないこと」の最強最善の方法が「真占い師を食べること」であることは多分議論の余地がない。要するに、占い師に黒判定を出させることさえなければ、狼はそうそう吊られないのだ。だから、「占い機能を破壊することが容易」というメリットがあるだけで占霊3:1体勢には十分な狼側メリットがある。
また、「狂人が仕事をする際の難易度が低い」ことも重要だ。霊能が確定しているので、占い師の誰かが黒を出した場合、村としては「取り敢えず吊ってみようか」という話になりやすい。そして、吊った結果黒を出した占い師が偽者だと判明しても、「多分狂人だから放置しよう」という展開にはなりにくい(パワープレイになる恐れもあるし)。結果的に、狂人は狼誤爆さえしなければ、ただ適当に黒出しをするだけで吊り回数を2回稼げる場合が多い(狂人の黒出しがセオリーになり過ぎているところでは、3:1でも黒出しが放置されることもたまにあるみたいだけど)。
とはいえ、「吊り回数を無駄遣いさせること」という観点でいうと、「ローラーによる無駄遣い」も狼にとっては結構重要だ。ローラーが始まる日数が一日ずれるだけで狼が負けることは珍しいことではない。
「占霊3:1」の場合、大体において霊能は吊られず最終日まで残り勝ちである。また、例えば真と思われる占い師を人狼が襲撃した場合、ローラーで稼げるつり回数は最大でも2回だけ。最初の1回で霊能から黒が出た場合、ローラーがストップする可能性すらある(これはこれであんまり村にとっていいことじゃないけど)。
占い機能破壊というメリットは得られやすいが、ローラーによる吊り回数稼ぎはやりにくい。占いされないことで潜伏はしやすくなるが、吊りは自力でかわさないといけない。
ちょっと偏った見方をすれば、「占霊3:1」は「ローリスク・ローリターン」の態勢であると考えられるかも知れない。真占い師を襲撃した後、残った狼が潜伏を得意とする狼であれば、この態勢をとるメリットはより大きくなるだろう。
一方の占霊2:2態勢はというと、まあ大体は3:1態勢の裏返しである。
2:2態勢の場合、占い師にも霊能者にも偽者が一人ずつ混じっている。なので、偽者同士が上手いこと判定を合わせる(「ラインを作る」ともいう)ことが出来れば、村視点では占い霊能の真偽を確定で判断することが出来ない。
ここで、村は「どちらかのラインに決め打ちするか」「全部ローラーするか」の判断をせざるを得ない。狼側にとってはどちらでもチャンスがあって、全部ローラーをするならほぼ確実に3〜4回の吊り回数が稼げるし、ライン決め打ちで偽占い師-偽霊能が乗っ取りに成功すれば完勝である。
とはいえ、この為には狂人がかなりの精度で空気を読むことを求められるし、占霊2:2の場合狩人が占い師に張り付くことが珍しくないので、真占い師を襲撃することも結構難易度高い。騙り占い・霊能が頑張らないと潜伏狼が占われて即吊られ、という状況も考えられる訳である。
占い機能は破壊しにくいが、ローラーや決め打ちによるメリットは享受しやすい。騙りメンバーに熟練度が要求される。負ける時は惨敗、勝つときは完勝という印象である。
ここから考えると、占霊2:2は「ハイリスク・ハイリターン」の態勢であると考えられるかも知れない。
以上のような話であって、狼側はメンバーの好みや騙り・潜伏の習熟度狂人との無言の連携で騙り態勢を選択すればいいんじゃないかな、というなんだか分からない結論が出そうであるので、村側は頑張って騙りが誰か見極めましょう、というように思う次第である。
騙り態勢一つとっても人狼は超絶深いので、色々考えてみると楽しいですよね、ということも結論ということにしておきたい。
余談。序盤に狼が吊られ・占われそうになって、回避coの結果占霊2:2になる場合も結構あるけれど、この場合狼側ビハインドで試合が始まると考えて間違いないだろう。若干上記とは話が変わるが、まあ残った狼が根性で潜伏してください、的な。
余談その2。第三勢力が絡んだ場合またなんか色々話が変わりそうな気がするけれどその点は余力があればまた今度。ハムスター?オカルトマニア?(∩゚д゚)アーアーキコエナーイ
2009年10月26日
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