2010年01月04日

とある局の放送作家の人に愚痴られた話と、テレビ番組制作者のジレンマ。

一応ブログに書く許可を取ってはいるが、詳細は色々とボカす。

私の昔の知り合いで、いわゆる放送作家をやっている人がいる。彼に新春早々愚痴られた。

放送作家というと大仰だが、要するにテレビ番組の構成や脚本を決める人であり、実際はディレクターの仕事もやっているそうであり、更に言ってしまうと何でも屋(これは彼自身の言葉を借りている)である。ディレクターをやっているなら別に肩書きはディレクターでいいんじゃねえかと思うのだが、敢えて「放送作家」を名乗るのは、良く分からないが彼の方針であるらしい。名刺に何と書いてあるのかは知らない。

で、何と愚痴られたのかというと、基本的には上司に対する不平であるのだが、その内容が面白かった。


何でも、「最近色々とうるさいから、インタビューをなるべく編集するな」と言われたらしいのだ。


かなり以前からWebでは、例えばドキュメンタリー番組における「インタビューに対する編集」が問題になることがしばしばあった。取材に対して喋ったことがそのまま反映されない、時にカットされ時に一部分だけがクローズアップされ、自分の言いたいことが恣意的に捻じ曲げられて放送される。初めからメディアは「自分の言いたいこと」を最初にもっていて、後は材料をそれに合わせてつぎはぎするだけだ、という批判である。放送倫理と合わせて取り沙汰されるところでもあり、私自身もっともだと思う部分もある。


まず最初に、当たり前のことだが、番組作りの上でインタビューをそのまま掲示することは不可能である。これは放送倫理がどうこう言う前の前提だ。


番組の尺(放送時間)は厳密に決められている。限られた尺の中で、どの場面に何秒間インタビュー映像を入れるか、どこでナレーションを入れるか、どこに絵を入れるか、といった構成も厳密に決められている。それを決めるのがディレクターの仕事であり、彼の仕事だ。

やってみた人は分かるだろうが、インタビューに応じるということは、よほど慣れている人でもないと結構難しい。普通の人は緊張もするし混乱もする。自分の話したいことを話すどころか、テーマに沿った内容を淀みなく話すことすら努力を必要とするだろう。わき道にも逸れるし、間違いを言い直したりもする。そういった映像をそのまま垂れ流すことは、喋った本人にも、視聴者に対しても快適なことではない。

だから、番組制作者はインタビュー映像を編集する。カットして必要な部分をクローズアップする。ここまでは仕方がない。

重要なのは、ここで「必要な部分」というラインをどこに引くか、だ。必要な部分というのは、誰にとって必要なのだろう。番組制作者か、インタビューを受けた人か、視聴者か。


番組が「語りたい内容」というのは最初から決められていて、その「語りたい内容」とインタビューを受けた人が「語りたい内容」がずれた時、そこに衝突が発生する。ずれが余りにも激しい時、その衝突は「捏造」という非難を浴びる。

問題は、「語りたい内容を最初に決め」「その為の材料を集めさせる」のが放送作家である彼の仕事であり、番組制作におけるスケジュールはそれを考慮して厳密に決められており、「話者の話したいことと番組のテーマが食い違った時、どちらを優先するか」というジレンマが常に番組制作者には突きつけられているということ、である。

話者の話したい内容が、番組のテーマとかなりの部分で乖離した時、それをどうフォローするか。ナレーションなり構成の変更なりでフォローするのか。番組のテーマ自体を修正するのか。当たり前だが、どちらの場合もそれ相応の予算と時間とスケジュールの引きなおしが必要だ。彼に言わせると、「会社の収益がそれを許してない」。


話者が「必要な部分だけクローズアップされる」ことに時として不満をもつことなど、製作者側には百も承知な訳だ。それを承知でやらざるを得ないのは、予算、スケジュール、番組のテーマなど、全てにわたって「縛り」が存在するからだ。

そんなことは当然分かった上で、言ってみればエクスキューズとして「話者の言いたいことを優先させる」ことを要求する上司は、彼にしてみれば「あり得ない」深刻に理不尽な要求をしている。と、最後のセンテンスは彼の言葉だ。


インタビューの内容を十分に反映させたいなら、尺と金と制作時間をよこせ、と。


彼の上司に対する愚痴は、要するにそこに集約されていたと思う(断っておくが、彼は飽くまで「理不尽な要求」を行う上司に対して不満を言っていたのであって、自分の仕事に対する愚痴は「死ぬ程忙しい」くらいしか口にしていない。思うところはあるのかも知れないが)。


私には判断出来ない。これは多分、ドキュメンタリーが作られる度に発生する、回答のない問題だ。

自分の言いたいことを「編集」される話者の不満はもっともだし、その編集の割合が理不尽に大きい時、それは批判されるべきだ。では、「番組の言いたいこと」を最初に決めて、それに基いた番組制作をせざるを得ない彼の様な人は「マスゴミ」なのか。Webにおける批判でハリネズミの様になっている彼らは、放送免許を返上するべきなのだろうか。


さて、悪いのは一体誰なのだろう。


--------------------------------------------
(追記 10/01/04 22:31)
ほへーという感じで感心しながら色々なご意見を拝見していたが、なんだか評判を頂いている様なので若干追記しておく。

・私自身の立ち位置は、「Webに軸足を置いている人だけど、すっごい昔(というか学生の頃)出版社で働いていたこともあるので、既存メディア側の雰囲気とか意見もまあなんとなく分かるかな」という感じ。メディア側の代弁をする気は別段ないし、今のままの経営姿勢だとまあ新聞とかテレビとか色々無理だよね、という考え。

・ただ、ご意見の中に時折「既存メディアに対する反感」がやや先鋭化し過ぎているんじゃないかな、と思えるものがあった。ままよろしければご冷静に、という程度に日和りたい。

・「事実や現実に反する」報道を「無理やりねじまげて」するのは間違いなく捏造であって、それは非難されるべきだし否定されるべきだ。ただ、世の中には程度問題というものがあって、そのだいぶ手前の地点というものも色々とあると思う。まあ、ファウルライン決めの問題ですが。ただ、完全に恣意的なものを排除した編集って実際のところ可能なのかな、というとちょっと疑問が残る。

・そもそも番組のテーマを決めてから材料を探すのが問題、という意見が結構あったのには驚いた。これ自体は常識だと思っていたが、意外とそうでもないんだろうか。他の作り方って可能なんかな。そもそもテーマや方向性が決まってないと企画通らない気がするんだけど。

・話者とのコンセンサスをとるべき、というのは全くその通りだと思う。時間と予算と都合の許す限り、どこまでもコンセンサスをとる努力をするべきだ。ただ、現実問題時間もないしいちいち話者とっ捕まえて調整出来るの、といわれると難しい場面もあるのかも知れない。

・時間や金が言い訳になるのか!といわれると、いやその。まあ理想的には全くおっしゃる通りだと思うんですが、放送局って営利企業ですよ?

・というかこれ、「既存メディアは営利企業である」という理解と「公器という建前をはっている以上公器に徹しろアホタレ」という前提の衝突なのかな。

・っつーか何で俺がマスメディアの擁護めいたことを書いてるんだ。なんか理不尽な気がしてきた。

・理不尽な気がしてきたのでこれくらいで。
posted by しんざき at 10:32 | Comment(50) | TrackBack(2) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
話者に番組のテーマを理解してもらい、そもそも話しが乖離しないように説明するくらいしないのだろうか。
取材スケジュールを組む前のアポの段階で口頭説明で済む話ではないのかなあ。
話者としては語りたいテーマが大きく違えばお断りすればいいだけ。
Posted by at 2010年01月04日 12:29
細かいことは私にも分かりませんが、事前調整や口頭説明をした上で、色々と問題が発生する例もある、というかそういう例の方が多いそうで。

一般化出来る話ではないとは思いますが。
Posted by しんざき at 2010年01月04日 12:37
「〜〜であるとは考えない」とかを
「〜〜である」って編集しちゃうやつは爆発するべきだと思うよ
Posted by at 2010年01月04日 13:39
要するに程度問題です。
いま「マスゴミ」とか言われている馬鹿どもは「真逆」な方向に
インタビューを編集するから捏造と言われるわけで
それは批判するのは当たり前ですよね。
でも今までは反論は封殺できていたのでやりたい放題していた彼らが今ではできなくなって慌てているようにしか受け取ることができません。

どうぞ免許は返上して下さい、とお伝えください。


Posted by at 2010年01月04日 16:37
喋ってもらう

テーマと尺に合わせてこんな風にまとめてはどうでしょう

おk

再度喋ってもらう

そんなことも現場でできないのか
インタビュアーはガキのお使いか
Posted by at 2010年01月04日 16:42
#16:37の方
そういう極度にひどい事例はいったいどの程度の比率で発生しているのでしょう? そんなの「ばかり」であればそれはもちろん最悪ですけれども、木を見て森を語っている人も多いように感じます。

#16:42の方
取材する側にもされる側にもスケジュールというものがありますから。お互いそんなに暇ではないのです。ご自分がお仕事の合間を縫って取材を受けることを想定してみるとおわかりになるかと。
Posted by Yuu Arimura at 2010年01月04日 16:56
金が無い時間が無いなんてのは言い訳にすぎない。
「〜こういうテーマの番組を作成して、あなたにはこういう論旨の話を聞きたい」と事前に伝え、大幅な編集が入るなら話者に承諾をとるのが当たり前である。

そもそも「捏造」レベルの編集は編集側もわかってやってる事なので、いくら尺があろうと金と時間があろうと関係無い事だろう。
Posted by halo at 2010年01月04日 16:57
1 インタヴューの素材を、取材を受けた側にデュープコピー。
2 もしまとめ方に不満がある取材元がいれば、同じ素材を使って、自分が思うように、編集してもらう。
3 その動画を、Youtubeなり、ニコニコ動画にアップ。
4 真偽は視聴者に委ねる。

自分で編集しなきゃならないので、取材元はタイヘンだが、もし、取材元が大きな不満を抱えているなら、やらせてみるのも手かと。放送局は、素材テープを渡せばよいので楽。

1,もうめんどくさいから、取材自体、ustreamで垂れ流してしまう(編集は別で行い、それをOnAir)。

情報を圧縮しなきゃならないのだから、制作者の意図が入るのは、当然だ。だから、元素材を公開した上で、「私はこのような意図をもって」編集したと言うべきだ。
素材を、完全に公開することで、逆に編集の自由度は上がるので無いだろうか?

尺と金と制作時間が潤滑に与えられたら、インタヴューを受けた人が満足できる映像って仕上がるのだろうか?
NHKの唐沢なをき取材の例を見ても、あんまりそういうふうには見えないのだけど。
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2009/09/nhk-bspd-2nhk-5.html

Posted by hoge at 2010年01月04日 17:25
事前に趣旨説明しても行き違いは起こるんだろうから、作った後にブツを一回見てもらってOK出してもらえば良いんじゃ無いのかな。
Posted by piyo at 2010年01月04日 17:46
金がない時間がないのは言い訳に過ぎないって言うヤツ多いけどさ、金と時間っていうのは結構絶対的な制約なんじゃないかい。

そんな話者といちいちコンセンサスとってるほど余裕あんのかね。
Posted by at 2010年01月04日 17:51
「余裕ないから喋った人間とコンセンサス取らずに流します」

そこは余裕がどうとかの問題じゃないだろう……。
もうね、同じ人間の感覚とは思えませんわ。狂ってる。
Posted by at 2010年01月04日 18:08
「語りたいテーマ」と「事実」とが乖離してるから捏造だのなんだの言われるんでしょう。
「語りたいテーマ」と「事実」がきちんと沿っているなら、「事実に対する当事者へのインタビュー」が多少編集されてもちゃんと一貫した番組になるよ。

「事実と違っているもの」を「語りたいテーマ」だと言い張る「報道」や「ドキュメンタリー」自体がおかしい。

この話は、本質を何か間違えているよ。
Posted by ash at 2010年01月04日 18:23
話者とコンセンサス取れないんだったら「インタビュー」なんて看板掲げるなよ。

製作者が好きに(話者とのコンセンサス取らずに)切った張ったして作ったインタビューなんて、コンピューター合成で話させてるのと何が違うんだよ。
Posted by piyo at 2010年01月04日 18:46
自分は放送業界の隅の隅で働く人間ですが、なんかこの話は作りっぽいなぁ。
すごく違和感を感じる。

>インタビューの内容を十分に反映させたいなら、尺と金と制作時間をよこせ、と。
いや、絶対嘘でしょ。変わりはしないでしょ。
だって、その3つがそろっていた頃の、絶頂期のテレビ業界はどうだったんですかと?

つまりはこの自称放送作家って人が、エラそうなことを言って、単に自分の仕事に愚痴ってるだけでしょ。
もしくは自分は仕事ができませんってカミングアウトか…。
(そもそも、作家とディレクターを兼業することはあり得ないと思うけどね。
作家は時間が自由になるから掛け持ちできるけど、
ディレクターって時間が自由にならないから、掛け持ちできない職種だし。)

ちなみにメディアのそういうところが悪いから、メディアの存在は悪なんだ!っていう二元論もどうかと思う。

例えば、警察は犯罪者を捕まえたりしてるけど、ノルマのために交通違反の切符を切っているわけで。
警察だって商売。メディアだって商売なわけです。
そういったことを鑑みて、メディアとお付き合いするのが、
「メディアリテラシー」かと。
Posted by kx2 at 2010年01月04日 19:12
要はこの制作会社ではリスクマネジメントが出来てない、というお話。
まあ、日本社会でリスクマネジメントなんていう無駄は許されるものじゃありませんが ←皮肉

問題:
このお話における「リスク」とは一体なんでしょう?
Posted by NOBIE at 2010年01月04日 19:55
○尺が無くてカットする
○番組に合わせてインタビュー内容を捻じ曲げる為にカットする

上は仕方ないけど、下は捏造じゃないかな
Posted by at 2010年01月04日 20:44
そもそも論として、テレビというメディアが伝えることができる内容と、世間一般がテレビに期待する報道が、さまざまな要素で解離してしまっているということじゃないんですか。要するにテレビというシステムが作れるものの限界が露呈してしてきているのが今の状態でしょう。

だから、件の放送作家がいくら苦しみながら頑張っていようが、個人のできること以上でも以下でもない。ただそれだけの話しでしょ。終了。
Posted by at 2010年01月04日 22:11
↑つづきです

>さて、悪いのは一体誰なのだろう。

なので、テレビというシステムに目を向けさせずに、個人的な話に問題を還元するこのエントリーの執筆者が悪なんじゃね?
Posted by at 2010年01月04日 22:18
ちょっと思った点だけ若干追記しました。
Posted by しんざき at 2010年01月04日 22:34
つまりマスコミさんは事前取材の思い込みで構成と脚本を決めちゃって、それに合わせた取材とインタビューをする、と。
それに合わない内容だったら編集がんばって内容いじっちゃう、と。
やり直す時間も予算もないからそのまま流しちゃうけど許してね、と。

なんですかそれ。
放送とか報道ってなんですか。
専門家の意見やそこに込められた真意を確かめたいからインタビューするんでしょうが。
専門家の意見とは違うけど伝えたいことがあるなら他人の言葉をいじらないで自分で言えばいいじゃん。

編集に際してほとんど口出しできないのもイヤですね。
だからネットで批判されるんだと思いますよ。
後からでもそうしなきゃフェアじゃないですからね。

どんなしょぼい番組の小さいコーナーであれ、全国放送であれば数十万人が見るんです。
数百万人、数千万人の場合もあります。
その責任に応えられないのであれば、番組制作なんてしないでいいと思いますよ。
その時間を埋めてくれる魅力的な再放送コンテンツはいくらでもある気がします。
Posted by ともお at 2010年01月04日 22:55
時間や予算に縛られて思うように仕事がうまくいかないというのは職種に関係なく別段珍しい話でも無いと思いますよ。十分な期間と予算があれば結果は「出せて当然」なのがプロの世界なのですから。
むしろプロであれば、限られた期間と予算でいかに一定のクオリティを出せるかというのも求められて当然のスキルだと思います。
おそらく今後は、その上司が求める要件を満たす仕事をする人が少しずつ増えてきて、それが出来て当然という風潮になるでしょうね。
その時そのお知り合いが生き残る側になるか、それとも淘汰される側になるか、愚痴の評価はその後になさっても遅くはないと思います。
Posted by HURM at 2010年01月04日 22:56
ttp://podcast.tbsradio.jp/utamaru/files/20090627_satlab.mp3

今ここで語られている話の本筋とは違うけども、このポッドキャストが面白いかも

元々テレビでドキュメンタリーに関わってて
今はドキュメンタリー映画の監督やってる人のインタビュー
Posted by at 2010年01月04日 23:07
皆さんのコメントを横から読んだ感想。
・「話せば分かる」的な言葉への強い信頼を持ってる人は、結構多いんだなあ。企画意図を充分に説明したらお互い納得いくインタビューと編集結果になるはず、というような。
・それ以前に、テレビ作ってる人がボランティアかのような扱いの人もいるんだなあ。取材ソース全部公開して、とか。

さじ加減の話であって、両極端な意見にはほとんど意味がないんだろうなあと勝手に思いました。
Posted by や at 2010年01月05日 00:46
>取材スケジュールを組む前のアポの段階で口頭説明で済む話ではないのかなあ。

口頭だと、後でそんなことは言ってないと水掛け論になるので、企画書か質問項目の箇条書きをファックスかメールで貰っておかないと。(ある意味「念書」がわりみたいなもの。違う話になると、「企画書と違う」といって中断させたり、中止したりできる。)

もっとも、企画書自体が全部嘘で、正反対(バラエティの企画書で、実際は会社批判の取材)というやつに出くわしたこともありましたがね(六本木のテレビ局)。

ま、ここでいう「金と尺」の議論が、作り手側の都合の話ばかりで、それによって曲がった?演出された?インタビューを放送されてしまう取材される側の目線がないのが「マスゴミ」と言われる所以だと思いますよ。

>Yuu Arimura様
>取材する側にもされる側にもスケジュールというものがありますから。お互いそんなに暇ではないのです。ご自分がお仕事の合間を縫って取材を受けることを想定してみるとおわかりになるかと。

取材する側に暇がナイのは、そっちの勝手。取材される側は、わざわざ時間を作った挙句、いい加減な放送ながされて、関係者に説明(場合によってはお詫び)したり、フォローに回る余計な手間がかかるというダブルの迷惑なんだけど。

>hoge様
>放送局は、素材テープを渡せばよいので楽。

TBSがオウムにテープを渡して以来、再発防止のためにやっちゃいけないだったかと。。。(間違っていたらどなたか修正してください)

Posted by 元某社広報 at 2010年01月05日 00:53
インタビューなんてとっている時点でバイアスがかかっているもの。
編集するかしないか以前の問題で、そんなものをドキュメンタリーと言ってる時点で片腹痛い。
Posted by guru at 2010年01月05日 01:03
時間の件で思い出したので追加。

ずいぶん前、赤坂のテレビ局が、年金の減額だ、分社化だともめていたころ。
赤坂テレビ局の取材に、当方から「回答の締め切りはいつまで大丈夫でしょうか?」と尋ねると、記者さんから「明日はウチはストなので、明後日以降でいいです。」とのありがたいお返事をいただいたことがありますよw
Posted by 元某社広報(追記) at 2010年01月05日 01:18
こういう話を読んだりする度に思うのは、
もうマスゴミ業界でも
保険制度を認めるべきだろw

話を受ける方も、あとになって愚痴るよりも
それによって損害を受けたと思うなら
慰謝料を受け取って我慢すべき。

マスゴミ側も事前に保険料を払っておいて
愚痴られたたら保険会社のほうに話を通してください、という形式にすればいいのにw

とりえあえず報道をうけるほうは
金が問題じゃないっていう言い訳はなしw
そもそもマスゴミの話にインタビューを受けてる時点で周りに対する挟持がないから
信頼性も皆無。

自分の意見を尊重して欲しいなら
ブログにミクシィ、ツイッターなどいっぱいあるからそこから情報発信すればいいことですから。
Posted by at 2010年01月05日 03:38
>kx2様

>(そもそも、作家とディレクターを兼業することはあり得ないと思うけどね。
>作家は時間が自由になるから掛け持ちできるけど、
>ディレクターって時間が自由にならないから、掛け持ちできない職種だし。)

私は放送作家をしている(または名乗っている)方で小さな番組のディレクションもしている方を何人か知っています。
この方は単純にディレクションを専業にしていないからディレクターを名乗っていないんじゃないでしょうか?
Posted by ts at 2010年01月05日 13:10
話者とのコンセンサスの話について
事前にどういう番組であるか趣旨説明をして、話者に納得してもらって話してもらえばいいだけなのでは?
それを怠って、編集しないと期待した答えが得られないというのはお門違いの話
事前了承と違うのなら話者が責められるべきだが、それをせず騙し討ちの形になっているからマスコミ側が責られているんじゃないの?
問題点に対する認識がおかしいと思う
作家側の意図をきちんと説明してそれに了承してもらってインタビューするのが当然のこと
そうすれば話者からの反発なんて受けんと思うのだが…
仕事に対する取り組み方がおかしいと思いますよ
Posted by js at 2010年01月05日 18:34
>・というかこれ、「既存メディアは営利企業である」という理解と「公器という建前をはっている以上公器に徹しろアホタレ」という前提の衝突なのかな。

これに尽きると思います。
ネットでいう「マスゴミ」は「公器を言い訳にイエロージャーナリズムを正統化する」主体のことです。(その真偽は問わず)
既存マスコミはこれに対してまっとうな説明が出来ない以上、アンチ・マスコミはこれからもネットのトレンドとして一定数は存在続けるでしょう。

本来、業界全体に関してのそういった意味での正統性について視点を持つべきなのは現場の人間ではなく、経営者の責任だと思います。
これについて経営者が馬耳東風なら、もはや「公器」という正統性は荷が重すぎたということでしょう。

Posted by あばばー at 2010年01月05日 18:46
TV収録の経験は2回。

1つ目は知人が取材された時。
立ち会ってたんだけど、なんか知人への質問内容がおかしい。
どうも先方に、事実関係に思い込み(ただし誤認)があった模様。
だもんで、ちょっとピントはずれな収録内容になりました。
それ以外のところがほぼカットされたんで、収録部分は微妙な出来に。
もうちょっと調べておけよとオモタ。
下手すると知人が恥かく所だったぞ。

2つ目は某NHKのスタジオ収録。リハーサルと本番があった。
リハーサルの雰囲気から、どうも先方に何らかの想定があったっぽいと感じた。
でも実際にリハーサルした所、想定と食い違いがあるなと感じたらしく、
本番では内容がいくらか方向修正された。
(ただ、リハ時に私のした発言が好評?だったらしく、本番でもそれを頼むと
言われたんだけど、そんなぶっつけ本番の発言、ちゃんと再現できませんてば。
案の定、本番だとちーとグダグダになってしもた。残念)

まああれだ。最初に想定があるのは仕方があるまい。
しかし製作時に食い違いが出たら、それにどう対応するかが仕事の質じゃないかと。
金と時間がない云々は同情すべきかもしれんが、それに見合った質の悪い仕事を
したんじゃ罵倒されても反論できんじゃろ。たとえ全部が自分のせいじゃなくても。

インタビューされた側が、知人に謝罪する羽目になるような編集は、金と時間の
不足だろうが、意図的な偏向だろうが、仕事の質としてまずいとしか言えんわ。
(人じゃないが初音ミクの取材とかね)
Posted by さきち at 2010年01月05日 19:44
既存メディアが営利「企業」であるからこそ,
お金や時間の理由があったとしても,
そして悪意のある編集を行ったつもりではなくても,
誤解を招くような報道を行ってしまったら
厳しく非難されるのではないでしょうか。
個人が自分のブログで好き勝手な内容を
発信するのとは訳が違います。
Posted by もぐお at 2010年01月05日 23:35
>そもそもマスゴミの話にインタビューを受けてる時点で周りに対する挟持がないから

個人や自営ならそれはそれでスジだとは思いますが、会社はそうとばかりは言えないので。

絶対悪意の取材とわかっていても、受けなきゃ受けないで、「○○社、取材拒否!」(ショッキングな効果音付き)って流されるんだな。

放送する側の調整不足で取材の合意に至らなかったり、約束を途中で破って取材自体がご破算になったとしても、「公器の取材を受けないのはけしからん」ってなるんですよ。
Posted by 元某社広報 at 2010年01月06日 02:21
いやまあしかし、テレビ局がこの国に開局してから数十年。今までインタビューを受けた人数というのも膨大な数になっているはずです。
ならばエントリで触れられているようなトラブルというのも、やはり大昔から数多く存在しているはずですよね。
以前はそういったトラブルに対してどういう対応をしていたんでしょうか?業界として何らかのガイドラインなどがあると思うんですが、ディレクターを務めるような人がそれを知らないとは思えませんし…。
Posted by HURM at 2010年01月06日 03:31
↑そういうガイドラインなしでも成立っていたのが「公器」たる所以では?

それに以前はテレビへの露出はかなり有力な宣伝手段だったし

その点を見れば多少の誤解は御目こぼしみたいな
Posted by at 2010年01月06日 11:39
そもそも「事実を曲げて報道する」事自体、放送法第三条の二に抵触しています。
切り貼り編集で意図を明確に改変するのも上記に抵触しますよ。
一般的に言っても詐欺でしょう。

制約を理由に正当化しようとしても、泥棒が金に困ってやりましたと言うのとレベルは変わりません。

と、その友人にソフトにご忠告してはいかがでしょう。
あと、犯罪行為擁護は止めた方がよろしいかと。
Posted by at 2010年01月06日 16:28
都合がどうとかしらねぇよ
素人が決めた方向にその道のプロの意見を編集するなんて何の意味もねぇだろうが
そんなものインタビューとらなくても良いじゃねぇか
食い違うのが問題なら最初の方向決めの段階で識者と相談しろ
Posted by   at 2010年01月06日 22:19
一番の問題は放送法を盾に、
編集した物を「インタビューした相手に見せない」
放送側の崩壊した論理感にある。

駄目だしくらったらどうする?
予算も時間もないというのはすでに詭弁。

あくまでインタビューの結果を伝えるなら、
放送決定権はインタビューされる側にあって、
それが嫌ならなぜインタビューするのか?
となる。
Posted by at 2010年01月07日 05:44
上のほうで放送前に確認してもらえばいいんじゃないか?とあるし、それがもっともと思うが、
実際は放送法の都合として、「見せて貰えない」し、「絶対見せない」。

以前、自民党がNHKの番組を放送前に視聴し、
介入したのなんだのでもめたけど、
それと同様の理屈を言い出す。

だったら、ドラマも放送まで役者に
見せるなと言いたいがこちらはがんがん見せる。

この違いはなんだろう。
Posted by at 2010年01月07日 05:51
本来は事実の積み上げによる全体像の把握や直観の裏付けがインタビューやリサーチの目的のはずなのに、自分たちが最初に決定したテーマに沿った都合のいい素材としてインタビューを欲しているっていう所で矛盾があると思う。
まあ、現状の日本の制作現場では前者のような悠長な番組作りはできると思いませんが。
Posted by   at 2010年01月07日 11:10
インタビュアーが素人過ぎるのも1つの問題でしょう。
天文なら大学、大学院で天文学を専攻した、野球なら甲子園出場経験のある、
といったレベルのインタビュアーが不足していると。
だから理解出来ない。そしておかしな切り貼りをやり批判されると。
Posted by おっぱい at 2010年01月07日 12:02
> 01月07日 05:51
> 上のほうで放送前に確認してもらえばいいんじゃないか?とあるし、それがもっともと思うが、
> 実際は放送法の都合として、「見せて貰えない」し、「絶対見せない」。

その「放送法の都合」とやらが非常に気になります。
Posted by piyo at 2010年01月07日 16:32
インタビューという手法の目的がおかしい気がする。

視聴者にとっての「インタビュー」は
話者の考えを知るものなのに、

製作者側にとっての「インタビュー」は
製作者の意向を伝える道具になっている。

発言の責任は話者に押し付け、
それでいて話者の権威を利用する。
なんかかっこ悪い感じがするのです。



上手に使えば「インタビュー」は
説得力と権威を楽に付けられる情報だと思います。

「お金、時間が無い」という言い訳は=「扱う技量が無い」だと思います。
別の方法を考えるか、
「インタビュー」を使わないほうがいいと思います。

というか、
これまでお金がありすぎたんじゃないかと
一般人としては思います。


代案が思いつかないので
批判だけになってしまいますが。
マスゴミと呼ばれることがなくなるよう
頑張ってください。

Posted by のなめ at 2010年01月08日 00:26
そもそも番組のテーマとインタビューを編集する旨は、インタビューする前にキチンと説明するべき。
んで、どの程度のインタビュー放映時間を
予定しているのか(あくまで予定ね)くらい伝えるべき。


俺の知る限り、放送局はこのへんキチンとやっているようには見えない。
だから色々と捏造だ何だと言われているんじゃないだろうか。
勿論、俺の知っているものなんて何万例もあるうちの数例だけれども。
Posted by at 2010年01月08日 00:44
金や時間が無いという事情はわかりますが、どこの業界だって金と時間の制約に追われる中で、最大限の努力をしてます。
そしてその結果、やはりどうにもならなくて不良品を作ってしまったり、お客様に迷惑をかけてしまう事はあります。
でも、その場合はきちんと謝罪しますよね?

マスコミはそもそも自らの偏向報道を謝罪すらしていないではありませんか。
時間や金が足りないせいで話手の意図とは違う編集をしてしまった、それは仕方ない。
でも、それならせめて話手の意図とは違う報道をしてしまった事を謝罪くらいすべきなのに、知らんぷり。

普通の企業は不良品を作ってしまったり客に迷惑をかけてしまったら、きちんと謝罪しますよね?
それすら無いのは単に制約が厳しいからという問題では無いと思います。
Posted by at 2010年01月08日 02:52
まあ、実際に現場で苦労されているご友人には同情いたしますが、マスコミのこれまでやらかしたことが悪すぎます。
仕事に制約があるのはその通りなんですが、他の業種に理想論を押し付け、その通りに行かないとボロカスに叩いてきましたからね。それで、「自分らの業界だけ制限があるから勘弁してくれ」なんて理屈は聞いてもらえないと思いますよ?他の業種の不始末は叩く癖に、自分たちの不祥事はダンマリじゃあねえ。真面目に働いていたが結果が悪かった医師を一方的にさらしものにして、何を言ってるんだか。(例:福島、奈良、加古川)
悪いのがだれか、と言うと「これまでの行い」と「営利企業なのに社会正義でございってツラをしたこと」って所でしょうか。自業自得ですよ。
Posted by 通りすがりの医療従事者 at 2010年01月09日 22:04
新聞のインタビューなんてもっとひどいぞ
詳細な資料(図面とグラフ付き)を渡したら見出しの1行だけ掲載された。
たったの10文字ww
あれは悪意があったと今でも確信している!
Posted by & at 2010年01月10日 00:10
カットするならカットすれば良い
原文をWebに記載すれば文句言われまい
その手間すら面倒なんか?
Posted by とあるオタクの戯言 at 2010年01月10日 01:13
どこの企業も、上司は無茶を言う、というお話。
これ、観る側も結構問題だよね。
公器としての機能をマスコミに求めるなら、税金で一律にお金をテレビ局に支払う方式がないといけない。営利企業だから起こる問題をなくしたいのなら、そうするしかない。
でも、現実問題NHKにだって金払いたくない人が多いわけで、そうなるとジャーナリズムに公器としての機能を求めるのは無茶ってことになる。
Posted by at 2010年09月06日 00:51
「最近色々とうるさいから、インタビューをなるべく編集するな」
とか、体裁や面子ばかり気にしてリスクも責任も嫌で指示出してくる上司がまず問題じゃないか!

と、最初は思ったんですが、コメント欄見てると
「最近色々とうるさい」ですよね、みんな。
Posted by 初 at 2012年08月09日 16:13
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[思考]マスコミは営利企業 捏造の程度問題、リテラシー、重要性と正確性
Excerpt: とある局の放送作家の人に愚痴られた話と、テレビ番組制作者のジレンマ。 - 不倒城 http://mubou.seesaa.net/article/137350182.html  上を読んで、コメント..
Weblog: amの日記
Tracked: 2010-01-05 02:39

探偵・癸生川凌介事件譚 黄昏は瑠璃の追憶 第1話〜第3話
Excerpt: 待望の癸生川シリーズ最新作が2年ぶりに登場しました。
Weblog: 雲居雁乃の六軒島日誌
Tracked: 2010-01-08 17:17