2005年01月25日

あるゴーストライターの日常・七徹目

先日のエントリーの続き。ゴーストライターもどきの仕事の一部に興味がおありの方は、下記のエントリーにも目を通して頂けると幸いである。

あるゴーストライターの日常・四徹目
あるゴーストライターの日常・五徹目
あるゴーストライターの日常・六徹目

ところで、先日これらのエントリーに関して、幾つか質問を頂いた。その中にあったのが、
「何でまたゴーストライターなんぞ始めたん?」
という様な質問である。

まあ、世間一般で言うところの「ゴーストライター」と、私がやっていた何でも代筆産廃業とは多少イメージが重ならない部分があるのではないかと思う。実のところ私自身、私が本当に「ゴーストライター」と呼べる職業であったのかどうかに関しては些か不分明である。判断は読んでくださっている皆さんにお任せしたい。

ということで、チベット話の続きに入る前に、この出版社と出版社における私の立ち位置に関して軽く触れておこう。

出版社の名前を、仮にS社としておく。
S社はいわゆる子会社である。他のもう少し有名な出版社の名前の、下に幾つかアルファベットがつく様な類の会社だ。自社でも幾つかの雑誌や書籍を編集・出版している筈だったが、どうもS社自体他の企業の下請け的扱いをされている部分があったらしく、一体どこからこんな仕事が、と思える様な摩訶不思議な仕事が来ることもままあった。この辺り、「摩訶不思議な仕事」に関してはいずれまた触れることもあろう。
ただ、戦国もののど真ん中一回だけを人に書かせるのは勘弁しやがれお願いします、ということだけはこの場を借りて強く主張しておきたい。主人公討ち死にさせるぞこの野郎。次回から主役は名も無き農民兵Aでタイトルは「天と地と」だざまあみろ。

話を戻す。

私がそもそも何故この社に出入りする様になったかというと、半ば以上は偶然の産物である。当時はまだインターネットが普及し始めたくらいの頃で、いわゆる草の根通信からそのままインターネットに移行した、という層が結構いた。私もその縁で当時まだ珍しかった「メールマガジン」というものに寄稿しており、そのメールマガジンを読んだS社のTさんが、私に仕事をオファーしてくれたのである。

T氏が目をつけて下さったのは、どうも私が当時メルマガの冒頭で行っていた「遊び」であったらしい。あまり細かく内容を描写してしまうと、途轍もない情報の拡散性を誇るネットにおいてダレにどうバれるかわかったものではないから細かくは書けないが、当時私は「小説の途中一回だけ書いてみようのコーナー」という様な不可思議な企画を行っていた。

SFものから私小説に至るまで、様々な小説を間一回だけ書いて読者をやきもきさせようという様な良く意味がわからない企画であったのだが、至極当然なことに読者の反応はそれ程芳しくなく、大体四回くらいの短命企画に終わった。というか、私が飽きたのでやめた。

それを読んでいたのがT氏である。

ちなみにT氏と私とは、今現在でも多少の繋がりがある。故に、いかに私の零細ブログなど存在すら気付かれていないであろうという事実があろうとも、両者の間に僅かでもわだかまりを生じせしめる様なことなど書ける訳がなく、T氏がややマニア系風俗情報コーナーを目当てにそのメルマガを読んでいたなどという低俗かつ根拠皆無の風聞など筆が裂けても書けよう筈もない。T氏は実に実に紳士的かつ品行方正なナイスガイである。どうでもいいですが今でも下半身裸の女子高生は好きですかTさん。奥さんにはバれてませんかTさん。

T氏は当時、そのメルマガの主催者と個人的な面識があったらしい。件の連載に何故だか「辻褄合わせの才能」を見出したらしいT氏は、主催者に私のことを聞いてみた。するとびっくり、その作者(私)はまだ学生も学生、ヘタすると高校生だと言うではないか。「学生=バイト料が安い」という公式を即座に弾き出したT氏は、様々な事情でやや金に困っていた私の労働力を早速買い叩きに走ったのであった。

という様な次第が大体の粗筋である。念の為に付け加えておくが、以上の下りはフィクションということでよろしくお願いしたい。くれぐれも追求などされぬ様に。

かくして私は様々な意味不明雑文書き業に邁進することになった訳であるが、今もって解けない謎がたった一つだけある。

それは、「楽な仕事楽な仕事。うん、ぜんっぜん楽」という触れ込みで23時に与えられた最初の仕事が、何故「コラム一本翌朝六時締め切り」であったのか、というちょっとした謎であるのだが、あまり深く追求すると様々に問題が生じそうなので取り敢えずやめておこう。

少々長くなってしまった。チベット話はまた次項に。
posted by しんざき at 04:34 | Comment(0) | TrackBack(1) | ゴーストライター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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