2005年02月09日

狩人の生き様・第二話 血塗られた恋文

以下の文章はなんだか良く分からない内容ですが、こちらの記事もご併読頂けると幸いです。
狩人の生き様
狩人の生き様 外伝 〜新たなる挑戦者〜
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「・・・と、概要を述べると以上の様なことになるのだが、お姉ちゃんはどう思う?」
「・・・あのさー」

都内、板橋区某町の一戸建て。福田家居宅のリビングに、二人の人影があった。

福田陽子、21歳。艶やかな黒髪に、切れ長の瞳をしたスレンダーの大学生。ごく一般的な清く正しい女子大生であるが、最近彼氏と別れたらしく些か不機嫌である。
たった今妹からの話を聴き終わって、ソファーに寝転がってダ・ヴィンチを読んでいた陽子は、頭痛を感じた様な表情を浮かべつつ人差し指と中指で額を押さえた。

「姉としてこういうこと質問するのもちょっと心苦しいものがあるんだけど、あんた何歳?」
「去年の12月に9歳になったが?」
「・・・いや、ごめん、聞いた私もバカだった」

ちなみに福田陽子、現在でこそ清く正しい女子大生であるが、昔は物凄い勢いで埼玉の片田舎にバイクを走らせていた正統派暴走族の頭であったらしい。通称「狭山の鬼姫」。
妹の良く分からない主張をどうにかこうにか自分にも理解出来る言葉に置換し、陽子はこう翻訳した。

「つまり、アレか。そのなんとかハンターっていうオトコを手紙で呼び出して引っ掛けたい訳か?」
「うむ、そうだ。き奴、次こそは生かしておかん」
「で、手紙を書いたことがないので書き方が良く分からん、と」
「そうなのだ。東野圭吾の「手紙」は読んだことがあるのだが」
「本当に小三かあんた。まあいいや、そんで、デート場所はサンリオ祭りとやらがいい、と」
「うむ、決戦はかの地と決めてある。時にお姉ちゃん、デートとは何だ?」

自分の理解と9歳の妹の言葉との間に多少断絶があることに不安を感じつつ、陽子は深く考えないことにした。京子の言動に混乱させられるのはいつものことである。

「・・・まあいいわ。ほら、そこに昔私がもらったラブレターとか果たし状とか年賀状とかウィルスメールとか不幸の手紙とか色々あるから」

陽子はややおざなりな手つきで部屋の隅のダンボール箱を指差した。標高30cm程の高さで分厚く積みあがった手紙の束が、整理整頓という言葉とは無縁な姿を周囲に主張している。狭山の鬼姫こと福田陽子、何故かもらった手紙を絶対に捨てられないという性癖の持ち主であった。かといって返事を出す訳でもないらしいが。

「私ゃこれから風呂入ってあいのり見るから、テキトーに好きなの持ってって書き写してみ。ちょこちょこ書きかえて丸写しすりゃまあ格好つくと思うから」
「うむ!ありがとう、お姉ちゃん。次の新春サンリオ祭りこそは、必ずやき奴を亡き者にして私が栄冠を手にしてくれる!」

姉の3分の2程の身長で、拳を握り締めて無意味に燃え上がる福田京子(9歳)。そして、妹のニーズを今ひとつ理解出来ていない福田陽子。12歳違いの姉妹である。

大丈夫かなぁ。
はがきの束を二つ程抱え、重たげによろめきつつも意気揚揚と子供部屋に戻っていく妹の背中を、陽子は多少の不安を持って見送るのだった。

ちなみに、この1時間程後、髪にドライヤーをかけながらリビングへと戻ってきた陽子は、ソファーの上に本が一冊落ちているのを見つけることになる。

「さすがと言わせる文書の書き方」

ハードカバーの表紙を見つめながら、陽子はもう一度、声に出して呟いた。
「・・・大丈夫かな」
無論のこと。
固く閉ざされた子供部屋の扉が、その問いに返事をすることはなかった。


翌朝、寝ぼけまなこ(徹夜しようとして23時頃撃沈)の福田京子がポストに投函した手紙は、次の様な内容だったと後世の研究家は伝えている。

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拝啓 福袋ハンター様

果たし状 

明けましておめでとうございます。旧年は格別のご厚恩を賜りまして、一同衷心より深甚なる感謝の意を表したいと思っております。
私こと福田陽子ですが、過日は私共を大変かわいがってくれやがりまして、まことにありがとうございました。このお礼は丁重に申し上げたく思う次第ですので、月のない夜はくれぐれも背面の安全にご留意頂きますよう、ご自愛の程お祈りしております。また、この寒さにもめげず貴下におかれましては大変調子にお乗りになっていること、お喜び申し上げます。

さて標題の件、良くご存知のこととは思いますが、近々新春サンリオ祭りが開催される旨、お伝え致します。二人の関係の区切りを、是非ふさわしい舞台においてつけることが出来ればとと愚考している折でございますので、恐れ入りますが首筋を良くご洗浄の上お待ちください。おごる平家久しからずという言葉もございます。ご期待に添えるよう最善をつくしてまいる所存でございます。

新春サンリオ祭りであなたのことをずっとお待ちしております。
夜露死苦。

福田京子 拝

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・**☆**・・**☆**・恋文祭り、届けこの想い ・**☆**・・**☆**・

 お題の相手ブログに向ける、恋するフィクション恋文コンテスト。
 そうです、この恋文は、フィクションです!

 揺さぶれ、心。 あしらえ、魂。
 笑いを取るも良し。 感動を呼ぶも良し。

 選考は、お題の相手に決定権を委ねましょう!
 優勝者は、次回のブログ指名ができます!!

 開催期間: 2005年2月4日(金)〜2005年2月21日(月)午前0時
 審査員: 「よかった探し。」のColortailさん
 応募方法:次のURLにトラックバックを送る
        http://rosslynva.exblog.jp/tb/1920893
 審査方法: お題ブログの製作担当者からの、返信トラバにて決着!

☆ あくまでも、フィクション恋文という姿勢を崩さないよう、
☆ 参加者の皆さんは気持ちをしっかりと持って、本気にならないように。
☆ エスカレートして、ストーキングに走らないよう、超気をつけて下さい。暴走は厳禁です!!

 ※ 誰でも参加出来るようにこのテンプレを記事の最後にコピペして下さい。

 主催: 笑ッカー本部 恋文企画同盟

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posted by しんざき at 23:57 | Comment(4) | TrackBack(1) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
あああっ!覚えていますよ、京子ちゃん。忘れるものですか、あの衝撃の新春TBボケ、復路に唐突に現れた若き福袋ハンター!しまった。今、外伝のコメント欄を見たら、彼女の成長物語を読みたいと書いた張本人が私でしたorz。

それで、体力だけではなく知力の方も鍛えようと。素晴らしい成長ぶりにバンザイです。個人的には果たし状と恋文はかなり共通する性質があるとは思っています(笑)。サンリオ祭りでの福袋対決。そこにカラーさんが現れると踏んだ京子ちゃん。私はその判断が正しいような気がしますがどうでしょうか。カラーさんとの真剣勝負に臨む京子ちゃんの闘志あふれるまなざしから目が離せません!これにはカラーさんも手に汗握る日々を送ることでしょう。ご参加ありがとうございました!
Posted by raphie at 2005年02月10日 05:04
コメントありがとうございます。なんだか意味がわからない文章をいきなり横から闖入させてしまってすいません思いつきです。反省してます。

>彼女の成長物語を読みたいと書いた張本人が私でしたorz。
あぐぁ、どーせ私も思いついたら何か書こうかと思っていましたのであまりorzらないで下さい。

福田京子はちょっと色々と勘違いをしている節がありますが、今回のテーマは「勘違い」なのでまあ問題はないかと思いました。
Posted by しんざき at 2005年02月10日 09:27
こんにちは。ご参加ありがとうございます!!
京子ーー、京子ーー、気合だー!気合だー!気合だー!
はっ、取り乱してすみません。
熱いものを秘めた(秘めてない)小三女子ですねぇ。サンリオ祭りには私も行く予定です。
ごうごうと燃え盛るようなオーラを発してる女子を見つけたら、「どうしたの?迷子?」なんて決して言いませんとも!
熱い思いは、、、えぇ伝わりました!!
そんな京子にドキドキです♪ほほ!
Posted by colortail at 2005年02月10日 10:08
>colortail
凄い不可思議なものを紛れ込ませてしまって失礼しました。
なんだか福田京子はかなりスーパーな人になってて、多分髪とか金色に逆立ってるんじゃないかと思うんですがお気をつけ下さい。
Posted by しんざき at 2005年02月13日 00:47
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