いや、最終ページで笑えたから別に良いのだが、客観的に見ると投げすぎですアレ。複数の意味で。神社の階段て。人格入れ替わりネタすら使われないよ、最近。まあ、空手で勝負なんつー展開が成立はせんだろうとは予想していたが。
ということで、今回は漫画の話題。世の中にはコンビニで立ち読みをする人と全くしない人の二種類が存在し、私は比較的立ち読みをする方である。読まない人には全く分からない話題になりそうで申し訳ありません。あと、出版業界の端くれにいた人間として申し訳ありません。他でかなり還元してますので勘弁してください。
割と複数誌を網羅しているつもりなのだが、読み方が一点集中型なので、読まないマンガはあまり読まない。読むマンガは大体決まっており、一誌につきほぼ3、4作ある。
そしてビッグコミックスピリッツの話である。なにかというとアグネス仮面だ。
ご存知の方はとうにご存知であろうが、アグネス仮面はプロレス系バカ漫画である。これほどに説明がシンプルで済む漫画もそうそうあるまい。漫画としては、シリアスかつバカな主人公が素でバカな人たちと戦う熱血プロレス物語であるのだが、主人公にもそれ程やる気がない。今回のストーリーはとうとう一回もプロレスをしないままで終わってしまった。周辺キャラクターが、どいつもこいつも味がある連中ばかりで大変に面白いので、まあこれはこれでアリだと思うが。
ちなみにスピリッツには他にもお気に入りの作品が載っており、最近では「バンビーノ」をなかなか楽しみにしている。九州の田舎から出てきた料理青年が、六本木のイタリア料理店で厳しい波に翻弄されながら働くというお話なのだが、この人が描く絵は描写も展開も迫力があり、なおかつ嫌味がなくて気持ち良い。確か以前は近代麻雀オリジナルかどこかに連載を持たれていたと思うのだが(麻雀漫画出身の漫画家な人は意外に多く、例えばブラックジャックによろしくの作者さんも昔近代麻雀に描いていた)、当時から「青臭い若者」の描写が上手くて気にいっていた。今後が楽しみな漫画である。
そして、かの「未来警察暴力課」の作者、鬼才三上龍哉が描く「極道一直線」。これはアグネス仮面などと異なり、純粋にバカな人たちがバカなことを演じる普通にバカな漫画である。面白くない時は全く面白くないが、ツボに入るとこの人以上に笑える漫画家さんはそうそういるまい。全盛期のクロマティ高校と、個人的にはタメ以上の勝負をする。ご存知ない方にはご一読をお勧めする。ただし、外れてる時に読んでもカケラも笑えないのでその時だけで見捨てないこと推奨。
ギャラリーフェイクは終わっちまったぜチクショウ。単行本欲しいんだけど、あまりの冊数に躊躇する俺まだまだ未熟。ちなみに話としては美術品版のブラックジャックである。
ということでスピリッツのお話でした。で、アグネス仮面は一体いつ再開するんですかヒラマツ先生。
2005年02月14日

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説明シンプル過ぎです。そうだけど。
小田扉ですな。ほのぼのとした絵が脱力加減に拍車をかけていて良い感じです。他に何書いてたっけ。
>endさん
それ以上に分かり易い説明を思いつかない。