「むだづかい日記」様より。
アクセスアップを否定する!
案外難しい問題なのではないかと思う。
いや、アレだ、えっけんさんはこのエントリーで無差別TB・CEO対策などの「間欠泉的アクセスアップ手法」を評して
>自分自身のアクセスアップのために行った行為によって、自分のブログの評価を下げてしまうのって、本末転倒ですよね。
とおっしゃっており、これに関しては全面的に首肯するところなのだが。
もう少し話を進めて、「アクセス数を意識する」ということ自体に関して、自己分析を兼ねて考えてみたいと思う。ちょっとまだ考えがまとまっていない部分もあるので、読みにくい構成になってしまったら申し訳ない。気をつけます。
当たり前のことから始めよう。まず始めに、アクセス数は目的ではなく指針である。
えっけんさんもおっしゃっていることだが、単にアクセス数を上げようというだけなら、手段や方策は山ほどある。ただ、それらの方策は基本的に、自分のブログの質を切り売りするという副作用を伴う場合が多い。単に「アクセス数を稼ぐ」というだけのことを目的としたエントリーを、読む人は基本的に面白いと思うまい。それどころか、書いている側の人間も、その記事を書くに際して楽しみはあるのかどうか、私としては少々疑問である。まあ趣味や楽しみなど人それぞれのものだから、溜まっていくアクセス数を眺めるのが楽しいという方も少なからずいるだろう。確かにアクセス数には貯蓄の側面がある。
ブログをやっている目的は何か、という問題になる。その目的がアクセス数やコメント数やアフィリエイトであるならば、CEO対策だろうが無意味TBだろうが、まあマナーの範囲内であれば幾らでもやればいいんではないか、という結論が出るだろう。目的が「好きなことを書いて皆に広めよう」であるとか、「良質なエントリーを発信したい」、ということであるならばアクセス数は飽くまで指針に留めた方が良かろう、という結論になる筈だ。多分この辺りまではえっけんさんのエントリーの結論とある程度被る。
さて、次の論点。では、指針としてのアクセス数にはどんな意義があるか?
「人に読まれる」という前提を意識すること自体は重要だと私は思う。誰に読ませるつもりもない文章であるならば、それこそよく言うところの「チラシの裏」に書いても同じということになる訳で、ブログに載せる必然性はあまりない。人に楽しく読んでもらおうというならば、そこにはそれなりの分かり易さとか興味深い話題とか、いわゆる「良質のエントリー」というものを載せようという努力が必要になる。この辺り、私に関して言えば「お前が言うな!」という突っ込みがどこかから全力でふっ飛んできそうな気はするが(特に話題関連で)。
そして、自分が「人に読まれるに耐える文章」を書いているかどうか、という指針としては、アクセス数には意義がある。飽くまで大雑把な目安としての話ではあるが、アクセスアップの手法を全く取らない限りにおいて、アクセス数は実に正直である。うちの様な零細ブログでも、多少なりと読んで楽しいエントリーが書けた時には、アクセス数も少しは上がるし、時にはニュースサイト様で紹介して頂けることもある。自分が楽しい話題だと思って書いた場合にも、人から読んで楽しくないものであった場合には、非常に爽やかにスルーされる。これは実に分かり易い。
つまり、アクセスアップへの「健全なこだわり」というものはあってもいいのではないか、という思いがまずある。
さて。ここまでの話で、問題点が二つ生じる。
問題その一。このアクセス数という「指針」は、結構容易に「目的」にすり替わり得る。
上の方で書いた通り、アクセス数には貯蓄の一面がある。人がたくさん読んでいると思うとエントリーを書くにも力が入るし、「○○ヒット達成」という記念碑も管理人にとってみれば嬉しいものだ。つまり、アクセス数が増えると単純に嬉しい。
上の方で「アクセス数アップが目的」と見受けられる人について書いたが、「アクセス数さえ上がれば話題なんかどうでもいい」と言える人は、実際の所極めて少ないのではないかと私は思う。アクセスアップの手法で必死にアクセス数を稼いでいる人々も、殆どの場合は「自分の言いたいことをなるべく多くの人に広めたい」というところを起点にしているのではなかろうか。ただおそらくはその過程で、「自分の言いたいこと」の部分が多少希薄化し、「人を呼び込む」という指針の方を重視する様になってしまっている人がいそうな気がするのだ。
思うに、「指針」と「目的」を完全に切り離すことは極めて難しいのだろう。実際、「面白い記事を書く」ということと「アクセスアップ」は別に相反するものではない。結局はバランスの問題なのだ。上の文章を補足する形で言うならば、「目的がアクセス数に傾き過ぎるとブログとしてあまり健康的ではないので、指針と思っておいた方が健全じゃないですかね」という程度の結論になる。
この辺りは各論の域を出ない。個人個人の主義も絡む。
問題はどっちかというと二番目だ。
指針としてのアクセス数と自分の嗜好とは、必ずしも両立しない。
ここまで読んでくださった方には申し訳ないが、ここから先は結論の出る話でもないし、多分に個人的事情が混じって少々歯切れが悪くなる。予めお詫びしておく。
左サイドバーを見て頂ければ分かる通り、私のブログは極めて話題がとっ散らかっている。そして、一つ一つの話題同士の繋がりというものが非常に乏しい。つまり、例えばレトロゲームの話題を期待して見に来てくださった方が、私のクソ生意気な世評など目にして一体どう思うか、という問題が生じる。
読む人の為に興味がある話題を提供する、という点では専門ブログが圧倒的に強い。これは当然の話だ。専門ブログというものは、「自分の好きなことを書く」という点と、「良質のエントリーを提供してたくさんの人に広められる」という二点が両立した、実に実にブログとして理想的な形である。だからといって、私にはレトロゲームという話題一本で満足いくエントリーを高頻度に書きつづける程の根性はないし、何か気になることを思いつけば、例え喜んで読む人がいないだろうと思いつつも書きたくなる。
つまり、「読む人を意識する」という前提を抱えつつも、「書く」という努力が必ずしもアクセスアップという指針に貢献せず、時としてマイナスの努力になってしまう場合がある、というジレンマが生じるのである。
まあジレンマを抱くまでもなく、いきつく場所は最初から決まっている。結局のところ自分の書きたいことを書きたい様に書くという以外に方途は無く、書ける範囲でなるべく楽しんでもらえる文章を書ける様あがく他はない。これに関しては、話題を一本に絞っていないブログの方は一度は考えるところではないかと勝手に想像しているのだが、私だけだったらどうしよう。まあいいが。
つまり最終的に言いたいことは何かというと、以下の二点である。
・カテゴリーがバラバラでどうもすいません。ホントすいません。
・レトロゲームネタの更新は週一くらいのつもりでやっております。どうぞお見捨てなく。
しょうもない結論ですいません。
2005年03月14日

この記事へのトラックバック
[おもしろ]2005.03.15
Excerpt: ●情報 ■高橋がなりは自分でブログを書いていないよ。 別にこの際書いていようが書いていまいがどっちでもいいんだけど、がなり特有の理屈っぽい言い訳がうざい。 この人、マネーの虎出てた頃がピークだな。完全..
Weblog: 横たわるのは犬と豚。
Tracked: 2005-03-15 01:29
なるほど。
Excerpt: 前述のように最近ポイントにこだわってトラックバックとかけっこう意識するようになったんだが、こんなご高説もある。 むだづかいにっき 確かにアクセスアップを目指すために一時のブームに乗っ取った記事..
Weblog: I am pet.
Tracked: 2005-03-15 02:11
アクセス数は全然(゚ε゚)キニシナイ!!
Excerpt: エントリのタイトルを見て読者はどう思われただろうか。 「2ちゃんの顔文字なんか使いやがって、イタい奴だ」 …いや、そうじゃなくて。イタさは認めますが。 私が「アクセス数は気にしない」と書いて「なるほど..
Weblog: 玄倉川の岸辺
Tracked: 2005-03-15 20:10
アクセスアップを否定する! 反応集
Excerpt: アクセスアップを否定する!に対する反応等まとめて見ました。 自分が「人に読まれるに耐える文章」を書いているかどうか、という指針としては、アクセス数には意義がある。飽くまで大雑把な目安としての話では..
Weblog: むだづかいにっき♂
Tracked: 2005-03-18 17:49
目立ちゃーいいってもんぢゃない
Excerpt: ブログ巡回中に思ったこと。 ?? 優しい光さんより引用 ?? ブログとかけて瞬間芸と説く その心は、 目
Weblog: ぽんすブログ
Tracked: 2005-04-17 05:01
しんざきさんからのトラックバックは、いつも質が高い記事ですね。
あの記事はまだ続きがあるつもりなのだけど、現時点では、それを書く筆力がありません。
この記事、ブックマークに入れて参考にしたいと思います。
ありがとうございました。
い、いや、なんといいますか、えっけんさんにそこまで褒めて頂けるともう恐縮する他ないのですが。ありがとうございます。
こちらとしても、えっけんさんの記事を読むと考えさせられることしきりです。いつも思考のトリガーにさせて頂いています。
>あの記事はまだ続きがあるつもりなのだけど、
結論を楽しみにしております。
この記事も、もうちょっとちゃんと整理したいなーと思っています。
「成功のため最新ビジネス情報紹介所」というブログを運営している
富む・狂うs(トム・クルーズ)と申します。
今回、アクセスアップに関する記事を書きましたので、
トラックバックさせてください。
また、宜しければ今後ともよろしくお願い致します。