2012年04月10日

格闘ゲームの「挫折しやすさ」を分析してみる 〜我々はいかにして格ゲーに挫折するのか〜

今更な話だが、格ゲーには「挫折ポイント」というものがあると思う。


格ゲーには大小様々なシステムやテクニックがあり、そのシステムやテクニックをどれだけ駆使出来るかが勝敗に直結する。

そして、そのシステムやテクニックを使いこなせなかった時、我々は「そのテクニックなしでのプレイを続行するか、それとも挫折するか」という選択を迫られる。

この選択の強制力を、格ゲー挫折ポイント(以下挫折P)と勝手に呼称する。

ここでいう「ポイント」は、「位置」の意味も含むし、「点数」の意味も含む。

本エントリーでは、この「格ゲー挫折ポイント」をネタに色々考えてみたいと思う。長文なのでお暇な時に。



・挫折Pにはいったいどんなものがあるのか。

小さなところでは「波動拳や昇竜拳が出せるかどうか」というのも立派に挫折Pの内だし、「目押しコンボが出来るかどうか」「エリアルが出来るかどうか」「鳳凰脚が出せるかどうか」「天覇封神斬が出せるかどうか」というのも、それぞれ大なり小なり挫折Pに含まれるだろう。

もっと基本的なところで、「間合いの駆け引きが出来るかどうか」「中段下段が見えるかどうか」なんてのも挫折Pなのかも知れない。


挫折Pは、「それを使いこなすのがどれだけ難しいか」という軸と、「それを使いこなせる場合と、使いこなせない場合ではどれだけ有利不利が発生するか」という二軸で分類される。


仮に前者を難易度軸、後者を有利不利軸と呼んでみよう。


・挫折Pが有する二本の軸について

基本的には、難易度軸、有利不利軸、それぞれの値が高いテクニックが多く存在する程、その格ゲーの挫折Pは高い、つまり挫折しやすいと考えてよいと思う。

「難しいけれど使いこなせないと勝負にならない」というテクニックが存在する格ゲーは挫折しやすい。そりゃそうだ、格ゲーは勝ち負けのゲームなのだから、勝負にならなければ面白くない。面白くなければ続ける意欲も萎える。必然、挫折しやすい。

例えば、「マーヴルスーパーヒーローズ」ではエリアルレイヴ(いわゆる空中コンボ)というシステムが存在し、使えるか使えないかでは連続技の威力が天地の差だったが、使いこなせるようになるまでの敷居も相当高かった。これはかなりの挫折Pの高さだった、と言える筈だ。


一方、仮に難易度軸が凄く高いテクニックがあったとしても、それが勝負に直結しなければ、挫折しやすさはそこまで上がらない。例えば真サムの天覇封神斬はコマンドが頭おかしいが、使わなければ戦いようがない、という程の技ではない。あれを連続技や割り込みに組み込むのは相当テクニカルであり、通常は単なる魅せ技のカテゴリーに入ると思う。天覇封神斬が出せないからといって真サムに挫折した、という人はそこまで多くはないだろう。これが、例えば「ブレイクスパイラルが出せるかどうか」だと話が別かも知れないが。


こうして考えると、「そのゲームに挫折CPが高いテクニックがどれだけ存在するか」という評価軸で、いろんなタイトルの「挫折しやすさ」というものを分析出来るのではないか、という話になる訳である。

ちょっとためしに、いくつか著名なタイトルを挙げて考えてみよう。一応難易度軸、有利不利軸についても★10個を満点としてポイントをつけてみるが、こんなものはやる人にもよれば遊ぶプレイヤー層、選択するキャラにもよるので、評価基準は超テキトーな主観である。


・挫折Pから見た各タイトルの比較

○ストリートファイターII
・上段、下段など、適切なガードが出来るかどうか
難易度軸 :
有利不利軸:★★★★★★★★★★

・必殺技が出せるかどうか
難易度軸 :★★
有利不利軸:★★★★★★

・連続技が出せるかどうか
難易度軸 :★★★
有利不利軸:★★★★★

・間合いの管理と通常技による駆け引きが出来るかどうか
難易度軸 :★★
有利不利軸:★★★★★★★

まずは、上記4つの基準を格闘ゲームにおける基本セットとして考えてみよう。勿論難易度、有利不利は様々だが、ストII以降、殆どあらゆる格ゲーに上記セットは含まれていると思う。

まだストIIが出始めたばかりの頃には「波動拳が出せるかどうか」「昇竜拳が出せるかどうか」というのはそれなりに高いハードルだったが、後々の気が狂ったような超必群に比べれば天国のような簡易コマンドだったと思う。

ただしザンギは例外。スクリューパイルが出せるかどうか、というのは難易度、有利不利それぞれ★2個くらいプラスされる感覚か。


○餓狼伝説2
・ラインを使った攻防が使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★★
有利不利軸:★★★★★★★

・超必殺技が使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★★★
有利不利軸:★★★★★

さて、超必が絡んでまいりました。(龍虎の方が先だけど)

超必殺技に絡んだコマンドの高難易度化については、ほぼ間違いなくSNKに責任が帰せられると私は思うのだが。このころはまだ、「使えないと勝負にならない」程のものではなかったと記憶している。とはいえもちろん、キムの鳳凰脚を始め、半端でない威力をもった超必のポテンシャルは相当なものだった。ちなみに、「餓狼スペシャル」では難易度、有利不利ともに★2つくらい上乗せされると思う。


○ヴァンパイア
・目押しコンボが使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★★★★★
有利不利軸:★★★★★★★★

・ダッシュ及びダッシュ攻撃が使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★★
有利不利軸:★★★★★★

・ガードキャンセルが使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★★★★
有利不利軸:★★

初代ヴァンパイアは非常に魅力的なゲームではあったが、タイミングよく入力しないとコンボがつながらなかった「目押しコンボ」についてのハードルは相当高かったように記憶している。その点、ハンター以降「チェーンコンボ」になり敷居が下がっていったのはカプコンの慧眼というべきだろう。

ガードキャンセルについては、初代ヴァンパイアの時点ではこんなもんじゃなかったろうか。セイヴァーのアドバンシングガードなんかはある程度以上の層では必須テクになってしまったが。私あれ苦手。


○ザ・キング・オブ・ファイターズ '95
・パワー溜めとその周辺システムが使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★
有利不利軸:★★★★★★★★★

・避け、及び避け攻撃が使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★★
有利不利軸:★★★★★★★

・ガードキャンセルが使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★★★★★
有利不利軸:★★★★★★★★

パワーMAX時のガードキャンセルとか死ぬ。もうホント死ぬ。
あとルガールさんは勘弁してください。


○マーヴル・スーパーヒーローズ
・エリアルレイヴが使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★★★★★★★
有利不利軸:★★★★★★★★

・インフィニティ・ジェムが使いこなせるかどうか
難易度軸 :★★★
有利不利軸:★★★★

いや、面白いのだ。大好きだしシュマゴラスたんは超萌えキャラだと思うのだが、エリアルレイヴで挫折した人は多分それなりに多いんじゃないかと思う。

ここから考えると、ジャスティス学園のエアバーストは妙に入力しやすくなっていたなあ。いや、個人的にだが。


と、エラい長くなったし昼休みもそろそろ終わりなので今日はこの辺で。

この話題については引き続き何か書くかも。出来れば3Dや、他のタイトルについても色々考えてみたく。
posted by しんざき at 12:52 | Comment(4) | TrackBack(0) | レトロでもないゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
先生期待してたんですがギルティについてはないんですかー。
Posted by ぽ。 at 2012年04月11日 17:41
年代的にネタがストライクゾーンでした。

格ゲーは周りに仲間・ライバルが存在するかどうかも重要ですよね。
同レベルの人との対戦なら技術が低レベルでも楽しいですし。
Posted by 胃の中の蛙 at 2012年04月12日 19:55
続きかきますです
Posted by しんざき at 2012年04月13日 09:39
格ゲーのシステムを活用できないまま格ゲーをやるのは、じゃんけんで一手封印でやるようなもんですからね。相手も自分もそれでじゃんけんが楽しくなるわけない。
Posted by いぬ at 2012年04月27日 10:08
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