2012年05月24日

レトロゲーム万里を往くその108 重装機兵ヴァルケン



問題

ちくしょうハーマンの検索結果:約 10,400 件 (0.32 秒)
ジェイク=ブライン中尉の検索結果:約 1,360 件 (0.35 秒)

上記検索結果を見た時のジェイクの気持ちを答えよ。(配点5)



「その気になれる度」という尺度があると思う。


臨場感に近いが、もっと広いもの。なりきりやすさに近いが、もっと深いもの。ごっこ遊びで、どれだけその役に没入出来るか、という尺度。ぴったりした言葉がありそうな気もするが、ぱっと思いつかないのでここでは「その気になれる度」で統一しよう。

例えば、私にとって「エースコンバット」や「アフターバーナーII」は、非常に「エースパイロットの気分になれる度」が高いゲームである。

世の中には、色んな「その気になれる度」が高いゲームがあって、たとえばレーサーの気分になれる度が高いゲームもあれば、格闘家の気分になれる度が高いゲーム、ファンタジー世界の勇者の気分になれる度が高いゲーム、探検家の気分になれる度が高いゲーム、アルゴスの戦士の気分になれる度が高いゲームまで、多岐済々色々ある。


この時重要なのは、必ずしも「グラフィックがリアルかどうか」ではなかったりする。重要なのは没入感であり、気分の盛り上がりであり、世界観への入りやすさである。この辺は人それぞれ、「何が「その気になれる度」に結びつくか、というのは色々だろうと思う。


で。こういった「その気になれる度」の中でも、「ロボットのパイロットの気分になれる度」という、一つの特別な尺度があると思う。


かつて、ありとあらゆるゲームが、この「ロボットのパイロットの気分になれる度」を追及してきた。古くはテグザーが、ヴォルガードが、フォーメーションZが、マクロスが、カプセル戦記が、ウルフファングが。新しくはバトルテックが、バーチャロンが、戦場の絆が、機動戦士ガンダム EXTREME VSが。とてもじゃないがタイトルを挙げ切れるものではない。


で。そんな数々の「ロボゲー」の中でも、私にとって一つの特別なタイトルであるのが、「重装機兵ヴァルケン」な訳なのである。


「重装機兵ヴァルケン」。サイドビューのロボットものアクションシューティングゲーム。1992年12月、メサイヤよりSFCにて発売。これより前、メガドライブにて「重装機兵レイノス」が発売されており、その続編としての位置づけだった。レイノスの徹底硬派路線からは若干も方向転換があり、うるし原智志をキャラデザに据えた世界観とビジュアルが、当時から人気を博していたと思う。


「ロボットもの(アクション)シューティング」というのは、当時既にウルフファングや精霊戦士スプリガンが発売されていたことを考えると、ジャンルとしては激戦区だったといっていいだろう。そこに敢えて切り込んだヴァルケンだったが、流石はメサイヤというべきなのか、そこにあったのは十二分の独自路線と、戦慄する程にハイクオリティな「その気になれる度」だった。メサイヤというメーカーは、超兄貴やラングリッサーの印象が強いが、時折物凄いシブさを見せてくれるから侮れない。


いつも通り、ゲームについての詳細はWikipediaを参照して頂ければ幸い。

重装機兵ヴァルケン


さて、ゲームの話をしよう。


・その驚くべき「ロボットに乗って戦ってる」感。


実を言うと、話は「操作感」と「会話」に集約される。

重装機兵ヴァルケンはロボットものアクションシューティングである。プレイヤーは、突撃揚陸艦「バーシス」に乗り込み、「アサルトスーツ」を駆って戦うジェイク中尉を操って、敵軍をばったばったとなぎ倒したりパンチで殴り倒したりローラーダッシュで崖から落下したりスペースシャトルを横から叩き落したりする。


まず重要なのは、この「アサルトスーツ」を操作する感覚が、実に実に「らしい」ことだ。


このゲームのグラフィックは、決して「超リアル」なものではない。むしろ、今の目で見ればチープさの方が目立つグラフィックだ。

それでも、「ジャンプして、ダッシュして、撃つ」という操作感の馴染み方、そしてそれっぽさは、そんじょそこらのリアルゲームの比ではない。

YouTubeに1,2面の動画があったのでちょっと引っ張ってみよう。

重装機兵ヴァルケン Stage1&2 "CYBERNATOR"

そういえば、私ブログ書き始めてもうすぐ8年になるのだが、未だにYoutubeの動画をブログ中で表示する方法を知らない。まあいいが。


主人公が駆るアサルトスーツ「ヴァルケン」は、種種様々なアクションを持っている。ジャンプ中更にジャンプボタンを長押しすればホバリングするし、ダッシュボタンを押せばダッシュするし、シールドボタンを押せばシールドを構える。

これら、一つ一つのアクションが、「動かしやすい」「レスポンスがいい」「描き込まれていてよく動く」の三拍子そろいまくっており、とにかく動かしていて楽しいのだ。「こう動かしたい」「こう動かせれば気持ちよさそう」というのがとことんフォローされており、どこまでも痒いところに手が届く。この操作感は、任天堂やナムコのアクションにすら比肩し得るものだったと私は考えている。

アクションを操りながら武器を切り替え、パンチやバルカンを敵にブチ込む気持ちよさたるや、まさに気分はエースパイロット。この、「基本的な操作の快感」が非常に底堅いことが、まずはヴァルケンというゲームの根底を支えていると私は思う。



・クレアさん可愛い(真顔で)

上記、操作感に基づく「その気になれる度」を、更に一段と補強しているのが、戦闘中様々な場面で割り込んでくる「会話メッセージ」である。

主人公のジェイクは、実はバーシスのオペレータであるクレア曹長と恋仲であるイケメンリア充男なのだが、そのクレアが寄せてくれる色々な台詞を始め、例えば仲間の部隊とのちょっとした会話、館長からの指令、時には敵のパイロットとの会話まで含めて、とことん「ロボットもの漫画の主人公」気分をくすぐってくれる要素満載なのである。


例えば、敵が多いことに文句を言う味方機に「ぼやくなよ」と軽い言葉を返す主人公。

あるいは、任務を終えた後「おつかれさま」と微笑んでくれるオペレーター。

あるいは、キャラクターの死に敬礼の指示を出す艦長。


こういった、もろもろ「ゲームの外からのメッセージ」がそれっぽい世界観を演出してくれており、プレイヤーをとことん「ロボット漫画の世界観」に誘ってくれる。これら演出を、隙なくいい曲揃いのBGMと、いちいち作りこまれた効果音、爆発と共にばらまかれる破片といった、細かい小道具が助長する。

三位一体、「操作感」「会話」「演出」の三つに魅せられたプレイヤーは、ヴァルケンの世界観にどっぷりとはまっていく、という寸法である。この辺り、メサイヤのゲーム作りは素晴らしい。SFCで言えば格闘ゲームだった「らんま1/2」も名作だったが、ゲームメーカーとして持っている「面白さ」感覚の分厚さ、みたいたものがメサイヤにはあったと思う。

ちなみにこのゲーム、敵がロボットばかりではなく、自機と比すれば遥かに小さい歩兵やらなにやらも敵になるわけだが、そういう歩兵も弾をぶち当てればきっちり死ぬし、攻撃されればきっちりライフが減る。敵ロボットを撃てばそのパイロットが逃げ出す演出もあったり、この辺、細かいところまでヴァルケンの描写はとにかく凝っていたと思う。



・アクションシューティングとしてのヴァルケン。

上記とは別に、STGとしてヴァルケンを見れば、その最大の特徴は「武器の切り替えによってゲーム性が変わること」だったと思う。

例えば、パンチを主体に戦えば相手に張り付いてためパンチをぶち込むことがゲームの主軸になるし、バルカン主体であれば軸線をぶらさずに相手にバルカンを当てまくることがゲームの主軸になる。ミサイルであれば弾避けに集中しながら誘導ミサイルを当てまくることがメインだろう。

私自身は専らパンチ使いで相手に特攻するのが趣味であり、かなりの特攻野郎な感じであった。

唯一の難点は、隠し武器のナパームはともかくとして、途中で手に入る「レーザー」が武器として強力過ぎて、途中から武器の切り替えの必要が余りなくなってしまうことだと思う。レーザー一本あればゲームはクリアできる(洞窟面だけ使えないけど)。この辺り、パンチやバルカンでないとフォロー出来ない死角、みたいなものももうちょっとあってもよかったと思う。


ちなみに、レーザーがあったとしてもゲーム自体の難易度はそこそこ高く、プレイし応えがある。洞窟面は初見殺しだし、最終面はどんなに避けてもライフがガリガリ削れる。未プレイの方は是非SFC版を手にとって頂きたい。

ところでラスボスだけ何故か妙にロックマンを思い出してしまったんですが、これなんでしょう。いや、私が勝手に連想しただけなのでアレですが。


さて、大概長くなった。一応まとめると、

・ヴァルケンは「ロボットパイロットになった気分度」が物凄く高いゲームだと思う。
・ロボットものアクションは操作感超大事。
・BGMさり気なく素晴らしいですよね。
・エンディングのジェイク・クレアリア充爆発っぷりは是非観るべきだと思います。
・艦長かっこいい。
・ところでハーマンネタばっかりなんでこんなに定着したの?カーツさんももうちょっと観てあげて!意外と渋いから!



こんな感じになるわけである。よかったですね。

今日はそろそろこの辺で。次回はまた来月くらいには。

posted by しんざき at 23:45 | Comment(6) | TrackBack(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
ヴァルケンとか懐かしいですね。

>未プレイの方は是非SFC版を手にとって頂きたい。
この一文意外と重要ですよね(笑)
Posted by 胃の中の蛙 at 2012年05月28日 18:48
ベスト・オブ・ロボットアクションゲームを挙げろといわれたら、SFCのヴァルケンを選びます。

ハーマンが死んだ面ではクリア時にミサイルを上空に発射して弔うのが私のお約束でした(笑

リメイク版と比べることで、如何に細部のこだわりがゲームの面白さに直結しているのかが分るという貴重な例でもありますね。
「→→でもダッシュできる」の重要性ったら。
Posted by hs at 2012年05月29日 10:14
Dsの「ガングラウンド」やpcの「ガンハウンド」など細細とですが今だにフォロアーが出るようなタイトルですな。
しかしもう20年前の作品なんですな...
Posted by at 2012年06月01日 11:15
Dsの「ガングラウンド」やpcの「ガンハウンド」など細細とですが今だにフォロアーが出るようなタイトルですな。
しかしもう20年前の作品なんですな...
Posted by Flat at 2012年06月01日 11:18
いまだとWiiのバーチャルコンソールで買えるんですよね。
ちなみにこれの続編(レイノス2)がやりたくてサターンを買ったんですが、面白くはあったんですが2Dロボゲの限界を感じてその後、アーマードコアやガングリフォンに流れたのでした。ヴァルケン2が、3Dアクションシューティングから戦略シミュレーションゲームにジャンル変更されちゃったのもがっかりな思い出です。
Posted by yocc4 at 2012年06月08日 14:44
お邪魔します。


スーファミのヴァルケンは名作とよばれていますね。

個人的にはフロントミッション ガンハザード推しなんですが。


当時は少年でしたが、今は三十路となりました。


たまたま思い出して、検索したらここにたどり着いた次第です。

しかしまあ、ガンハザードのヴァンツアーのハービーGは人気がありますね
Posted by 通りすがりですが at 2015年10月26日 22:45
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