カルドセプトというゲームは、勿論もともと超面白くてファンも多い訳ですが、とはいえ一家に一本、誰もが知っているような有名タイトルという訳ではないとも思われます。
知らない人に一言で説明するとしたら、私なら「モノポリーとMagic: the Gatheringを足したようなゲーム」と説明すると思いますし、ギャザを知っているような人は大体カルドセプトも知っていると思いますのであんまり意味がありません。「ボードゲームの凄いヤツ」であることは確かだと思います。
カルドセプトの解説については、もっと詳しい人がたくさん書いてると思うのでここでは割愛します。この記事を読んで気になった人はぐぐってみてください。参照先としてWikipediaと公式ページを挙げてみます。
Wikipedia:カルドセプト
カルドセプト

カルドセプト -
この記事では、私が「3DS版カルドセプトすげー」と思った点について好きなように書きます。
1.ガイド機能が物凄い
なによりこれがすげーと思いました。
カルドセプトというゲームは、元来敷居の低いゲームではありません。カードの効果とか、連鎖の有用性とか、魔力の稼ぎ方とか、侵略の成否の判断基準とか、強くなる為に覚えなくてはいけない色々な知識とセオリーが山ほどあり、それらを覚えるまでは序盤のCPUにもなかなか勝つことが出来ません。
で、通常、これらの知識を身に着けるには「失敗しながら数を重ねる」という方法しかないわけですが。
今回のカルドセプトには、通常のチュートリアルとは別に「ガイド機能」というものがあり、初心者さんには当初、CPUが「おすすめの手」というものを教えてくれます。何か選択をしなくてはいけない時、ぴょこぴょこと「こっちはどう?」という矢印が出て、有効な手というものをお勧めしてくれる訳です。
この「おすすめ」の加減が凄い。
「お勧め」の範囲は広く、例えば「どちらに進んでどこにどのクリーチャーを置けばいいの?」というところから、「どこの土地のレベルを上げればいいの?」といった部分、「え、ここで護符を買うと有用なの?」「え、ここでこのスペルを使うといいの?」といった、プレイ上の細かいセオリーをたくさん教えてくれます。ガイドに従っているだけでも、初心者は「中級者としての振る舞い」が出来るのです。
一方で、「それは最適手ではない」「そこではもっといい手段がある」という部分もたーーーくさんありますので、ガイド機能に従っている「だけ」では必ず勝てなくなるし、どこかで必ずガイド機能から卒業しなくてはいけない。 ガイド機能に「え?そうなの?」という違和感を感じる頻度が、そのまま初心者の成長曲線になるわけです。
つまり、「ガイド」という機能自体が、単なるお助け機能ではなく、初心者を成長させる仕組みとして成立している、ということになります。
チュートリアルだけならもっと親切なゲームは山ほどあるでしょうが、初心者の成長曲線まで考慮して作りこまれたガイド機能はそうそうありふれたものではないと思います。未経験者こそ今回のカルドセプト3DSをやるべき、と断言します。
取り敢えず、ガイド機能はマジックボルト好き過ぎだしシャッター好き過ぎなのでその辺どうかと思います。侵略クリーチャーもいないのにバラ撒きのアイスウォールにマジボ撃ってどうするんだよ。
で、後は従来からのカルドセプトの面白さだと思うのですが。
2.ブック構築が面白い
ブック(自分が使う手札)の構築はカルドセプトの面白さの5.5割くらいを占めていると思います。
カルドセプトは「ボードゲーム + カードゲーム」なので、たくさんカードがあります。それらのカードを集めて、ゲーム上で使うカードを50枚選んで、「ブック(手札)」が出来上がります。グレムリン2枚入れてー、とか、エルフ1枚抜いてー、とか色々いじくりまわせる訳です。
とにかく、「手持ちカードが増えれば増える程、自分のブックをいじくりまわす楽しさが増える」というのは、あらゆるトレーディングカードゲームに共通する楽しさでしょう。新しく増えたカードには、どれもこれも「こういう使いかたをしてみたい」「このクリーチャーを入れてみたい」という妄想喚起力が溢れています。
カードプールの広さはトレーディングカードゲームの面白さに直結すると思いますが、カルドセプトにも4属性+1のグループに属する様々なクリーチャーカード、戦闘で使うアイテムカード、フィールドで使うスペルカードと、山のようにいろんなカードがありますので、トレーディングカードゲームとして見てもきわめて優秀です。
通常のトレーディングカードゲームと違って、カルドセプトの場合ブースターパックを買わなくてもCPUと戦っていれば勝手にカードが増えていきます。また、補正によってまだ手元にないカードが手に入りやすくなっているので、ダブりばっかりでストレスが溜まる、ということもありません。4枚集めようとするとエラい大変ですが。
ちなみに、私自身は今はまだ半分もカードが集まっていないので、火風ブックと水単ブックを使い分けててきとーにCPUと戦っています。早くラントラとかグレムリンとか欲しいです。
個人的には、「コンセプトブックこそトレーディングカードゲームの華」と思っていますので、もうちょっと手持ちカードが増えたら、色々特化デッキを組んでみたいと思います。まあ、大体使いこなせなくて負けるんですが。
3.音楽とかグラフィックとか超綺麗
好みの問題ですが、音楽すばらしーです。今回も伊藤賢治先生なんでしょうか、どの曲も聴いていて飽きることがなく、かつ特徴的で耳に残るメロディばかりで、長時間聞くことになるボードゲームの音楽としては最適と言えると思います。
まだ全曲聞いていないので何とも言えないですが、今のところのお気に入りはルシエンの聖堂での戦闘シーンのBGMとか。
あと、全然関係ないですが、ルシエンさんは元に戻る前バージョンを「ひとりで対戦」で指定したいんですがダメですか。あっちの方がエロくていいと思うんですが。
4.おまけ:カルドセプトステップアップ計画
と、ここまでなんか知った被って色々書いてますが、私自身カルドセプトを本格的にやるようになったのはDS版からで、正直そこまで強くもないので、個人的にも強くなるまでのアウトラインを考えてみようと思いますよ。
私が考えるステップアップ計画は、
1.カードをざっくり覚える
2.基本的なセオリー(連鎖の重要性、効率のいい魔力獲得の手段など)を把握する
3.上記を理解した上で、目標達成額までの大まかなプランを立てられるようになる
4.対戦相手の手札をざっくり把握できるようになる
5.侵略の可否判断をざっくりできるようになる
6.5が出来た上で、アイテムを使うか使わないか、などの駆け引きの判断が出来るようになる
とかになるかなあ、などと思っておりますが、どうなんでしょう。まあ私レベルの熟練セプターにもなると、Gイールの能力をころっと忘れて、ドヤ顔でモスマン突っ込ませたりしますからね!!!(しかもグレムリンアムル装備)
まだ知らないカードもたくさんあるのでご指導頂けると大変うれしいです。どなたか対戦しましょう。
取り敢えずそんな感じで。
……最初のライバーン戦で「時を踏みしめる者(条件:ダイスロールのみで3回以上連続で1を出す)」を獲得して泣き笑い。(汗)
ともあれ、AIがマジックボルト(と言うか直接火力スペル)大好きなのは昔からですね。
遠からずデコイ(と言うクリーチャーカードも有るけど、そうではなく、本来の意味での「囮」)を置く事も必要になってきます。
後半だと、誰かの一発を切っ掛けに皆からつるべ撃ちが始まって、レベル5水領土のアイスウォールが一瞬で溶けるなんて事もザラに……。
そして個人的に一番重要だと思う事。
ハーピーのカードイラスト、リュエード版(初代カルドセプト/今作はセカンドのリメイク)差し替えをひそかに期待してたんですが……。
滅茶苦茶綺麗なんですよね、リュエード版ハーピー……。