2012年07月04日

何故「家庭内で邪魔者扱いされる父親」というステロタイプを強固に信じている人がいるのだろうか

元々が「特殊論でしか語れない内容を一般論に落とし込んでいる」例なので、それに対する反論も筋悪の一般論になってしまう。そこから考えると、あまり反論するような話でもないのかも知れないけれど、筋が悪いのを承知でカウンターを書いてみたくなった。


あまり論点が整理出来ていないので、書きたいことを箇条書きにする。色々穴もあるだろうが、もともと精密な議論をしたい訳ではないので気にしないことにする。


・例えば2chのまとめサイトやら何やらで、結婚したい、子供欲しい、という話が出ると、決まって「けれど○○年後には家庭内で邪魔者扱いされるんだぞ」というようなステロタイプが提示される、ように観測している。

・「子どもや妻から、家庭内で邪魔者扱いされる父親」というものは、元々はバブル時代の、「仕事にかまけて家庭を顧みない父親」というステロタイプに付随するステロタイプだった、と思う。

家庭を顧みなければ家庭内で居場所を失うのは当たり前の話である

・しかし、バブル時代の生き方、バブル時代の仕事観というものがかたっぱしから否定されている昨今、何故かこのステロタイプだけは否定されない。何で?まだ家庭を犠牲にしてまで仕事する時代なの?

家庭を大事にする、夫婦関係を大事にする父親であれば、家庭内で居場所を失うことは決してない、と思うし、私もそうありたい。一般化はできないかも知れないけれど。

家族関係の基礎は夫婦関係だと思う。夫婦関係が良好なのに父親の家庭内での居場所がない、という家庭は、少なくとも私の観測範囲では知らない。

・だからこそ、世の中の遍く父親、母親は、お互いに夫婦関係を大事にするべきだと思う。

・ちなみに、思春期の子どもと父親は必ず対立して疎遠になるし、それは子どもの成長上当然のことだし、それと「家庭内で邪魔者扱いされるかどうか」というのは話が違う。一度疎遠になったとしても、また関係を良好にすることは出来ると思う。

・ところで、ステロタイプとしてよくあげられるのが「父親の下着を一緒に洗濯されるのを嫌がる娘」なんですけど、あれ実際にもよくある例なんですか?私や妻が万一そんなこと言われたら「アホか、じゃあ自分で洗え」って叱り飛ばすと思うんですが。


言いたいことを大体言ってしまった。

断っておきたいのだが、最初に書いた通り、これは本来「一般論では語れない話」だ。だから、私も、私の意見を一般化するつもりはないし、自分の家庭が一般的なものであると考えてもいない。


家庭内で邪魔者扱いされる父親、というのは今でもいるのだろうし、子供や妻と関係を悪くする父親というのも今でもいるのだろう。いない訳がない。

ただし、飽くまでそれは特殊論であって、一般的なステロタイプとして定着するべきものではない。そういった家庭と同じくらいに、家庭内で父親が良好な家族関係を築いている家庭はある筈だ。そういった家庭からのカウンターもあっていい筈だ。


つまり、私が一番言いたいことは、「ディストピア的な家庭環境ばかりがWebでは提示され過ぎなのではないか」ということであり、「そういった家庭環境ばかりじゃない」という話はもっと可視化されていい筈だ、と思った訳であり、その為にカウンター記事を書きたくなった、という次第なのである。

世の中の幸せの総量は、大きければ大きいほどいい、と私は思う。だから、幸せな家庭の人はもっと幸せを誇示していいと思うし、幸せな家庭というビジョンがもっと可視化されていいと思う。


私の家庭も含めて、今後とも、一つでも多くの幸せな家庭が築かれることを願ってやまない。



ちなみに、夫婦関係については、以前一度記事を書いて、今でもその考えは変わっていない。よかったらご参照頂ければ。

結婚生活を割と愉快に過ごす為のたった一つのキーワード。


今日はこの辺で。
posted by しんざき at 19:11 | Comment(6) | TrackBack(1) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
父親の下着を一緒に洗濯されるのを嫌がる妻娘

家庭内で邪魔者扱いされる父親
というのがそもそもステロタイプです。
実際には男性はおしっこをした後ちんちんを拭かないのでパンツに染みる。そのパンツと一緒に洗うのはおしっこと一緒に洗うことになる。なので一緒に洗いたくないだけです。だから別々に洗ってても仲良しな場合もあります。
また、イメージとしては包茎だと皮の中でしずくが溜まっている。剥けてるとパンツに付くという感じなので、不用意に洗濯を分けられているか否か言うと、包茎かそうでないかの想像に利用されます。

Posted by at 2012年07月05日 05:36
近親異性の体臭は、思春期では性的に不快感を与えるもの、っていう説がありますよね。(体臭は免疫に依存し、出来る限り異なる免疫系の異性を好むという)
なので、その体臭が一番しみこんでいると思われる下着に嫌悪感を示すのは、ある意味正常な行動なのかも。

で、周りがそうしていると知ると、自分もそうしなければいけない、と思いこむのも、これまた思春期の行動パターンでしょうし。

精神的な成長過程での思春期の反抗だけでなく、思春期を過ぎたあとにやってくる独立した家庭を作る準備としての生理学的な理由での反抗期ってのもあるんだと思いますよ。
だから、逆に反抗期がない子供を心配する人もいますしね。
Posted by Kenz at 2012年07月05日 09:44
しんどうさんの言われたとおり、ネットの題材は概ね露悪的なものが多いように思われます 特に個人の書込の場合、それが際立ち易いようです 幸せの吹聴の少なさは風土かもしれませんし、幸せである場合、人は言葉を、或いは語るべきモチベーションを持てないのかもしれません 不思議なもので不幸は他人を求め、幸福は他人を必要としないようなのです そして不幸だと「自覚」している人の場合に限り、書込という「排泄」をせずにはいられないのだと思います 不幸は周りの判断ではなしに本人の自覚に委ねられます 「家庭に居場所がない父親」というキャラクタは、本人がそれを不幸と思いもしないでむしろ他人事として眺めている場合の方が多いのかもしれません
Posted by よし at 2012年07月05日 13:06
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
Posted by 職務経歴書の書き方 at 2012年07月07日 12:44
いや、「洗濯」については、テレビで放送されたときにMCがコメンテーターに意見を求めて、
「いやぁ、洗濯機が洗濯してくれるという感じですから、うちではそういうことはありませんね」
という意見ばかりみました。
視聴率や統計が発表されたとき、自分の周囲と比べたりしません?政治家や政党の支持率とか。
あと、マジョリティとモデルの違いもあるはずです。
モデルが提示されることで、それに同意していく人もいるでしょうし。
Posted by てんてけ at 2012年07月09日 07:19
ステロタイプってステレオタイプ?
Posted by at 2012年07月16日 20:13
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Tracked: 2012-07-06 20:41