マップデザイナー誰だよ。
参考:世界の統計(参考資料) 世界地図
以下、地政学や自然地理学って何ですか食べ物ですか、という方向性で話を進めるので深く考えないでください。
まず第一に、国家の配置バランスが悪すぎる。
上記世界地図をとっくりと眺めるに、アフリカ、ヨーロッパ、東南アジア辺りには受験生を悶絶させそうな勢いで大量の国がちりばめられているというのに、視線を上に転ずると広大な範囲に「ロシア」「カナダ」のぽつんと三文字。どう考えても、「最初は気合を入れて始めたマップデザインですが、やってる間に面倒になってきました」感がアリアリなのである。大作を作るぞー!と張り切って始めたRPGツクールが後になってしょぼーん、という構図に近しい。
一般的に考えて、ゲームマップにおける「国」という単位は、大きなイベント解決の一括りとして扱われる場合が多い。例えばドラクエ3でいえば、アリアハン、ロマリア、ポルトガ、アッサラーム、イシス、といった程度の頻度でしか、大きな括りでの国は登場しない訳である。これ以上はシナリオ上イベント数のアンバランスが生じる。
然るに地球のマップはどうなのか。例えば桃太郎伝説形式に則ってアフリカ大陸南端からゲームが始まったとしたら、南アフリカ、ナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、モザンビーク、ザンビア、アンゴラ、コンゴ民主共和国、タンザニアと国を経由して、まだアフリカ大陸を半分も突破していないのである。最初の大陸を突破するまでに、一体何体の中ボスと戦わせる気なのか?
これは流石にイベント過多というべきなのではないか。大作だ。あまりにも大作過ぎる。
その割に、ヒーヒー言いながらアフリカ-ヨーロッパを突破して、ついに新たな大陸に足を踏み入れたかと思えば、「ロシア」の三文字だけで後は広大なフィールドをひたすら延々と移動することに終始する訳である。いくら何でもユーザーが怒るのではないか。
第二に、島が多過ぎる。
特にオセアニア、東南アジア、他はグリーンランド近辺が顕著な訳だが。
あなたが船を取得したとしよう。当然、船を使って海に漕ぎ出す。地上マップに一時別れを告げて、まだ見ぬ大洋に、まだ見ぬイベントとアイテムを求めて旅立つ訳である。
そこで島を見つけたとしよう。当然、上陸する。イベントがあるのかないのか知らないが、取り敢えず上陸する。上陸してその辺を調べたとして、まあ何かある場合も何もない場合もあるだろう。
こうした島が、数百から数千個、細かく見れば数万個とかある訳である。いくらなんでもプレイヤーに対して手間を強い過ぎではないのか。特に、多少なりとまめなプレイヤーが、グリーンランド辺りから西行しようとすれば、ベーリング海峡にたどり着くまでに数か月かかりそうな勢いである。
これは私の個人的な考えだが、島は「いかにも意味ありげ」で良いし、大海上にぽつんぽつん、という形で良い。でないとプレイヤーの集中力が続かない。オセアニアとか無理ゲーだろ、と思う訳である。
第三に、北半球と南半球のバランスが悪い。
これは勿論イベントの配置次第ではあるのだが、イベント満載に出来そうなマップが北半球に偏り過ぎているのではないか思う。アフリカ大陸(北半分)、ユーラシア大陸のほぼ全域、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸の一部までが北半球と考えると、南半球だけに依拠する主要な大陸がオーストラリア大陸と南極大陸くらいしかない。
北半球と南半球には、例えば「冬と夏が逆」「渦巻きの向きが逆」といった、そこそこ色々な要素で差異があることを考えると、出来れば「南半球ならではのイベント」というものももう少し盛り込みたいところだ。そこから考えると、ヨーロッパやアジアくらいは南半球に配置しても良さそうに思う。
とはいえ、ここは勿論イベントのバランスによるので、例えば「南半球は基本敵が超強いラス前フィールドにする」とか、「南極大陸にラスボスを配置する」といった工夫によって解決出来そうな範囲ではあるかも知れない。ここではバランス上の問題を指摘するのみにとどめる。
一方で、マップデザインとして優れていると思える部分もあり、
・各大陸のつなぎ目がきちんと狭くなっており、プレイヤーの挙動を制限しやすく、またボス的なダンジョンを配置しやすい
という側面は評価するべきだと思う。ベーリング海峡とか、もうあからさまに「新大陸に渡る為のダンジョン・イベント配置」を意識してデザインされているとしか思えない。多分風のマントを装備して塔から飛び降りるイベントとかあると思う。
パナマ地峡辺りにもいかにも中ボスが配置されていそうだし、シナイ半島も実にそれっぽい。恐らくラストダンジョンがある南極大陸にはマゼラン海峡辺りを突破して進むことになるのだろう。
この辺り、「ボスが配置しやすいマップデザイン」については一定の評価をするべきだと思う。
ということで、なんだか良くわからない考察を書き連ねてきたが、結論としては
・地球のマップデザインの最大の問題点は「一部の地域の国家数多過ぎ」という点
・地図上のロシアとカナダ広杉、多分デザイナーここで飽きてる
・アフリカ大陸突破超大変そう
・ラストダンジョンは南極大陸
というゲーム脳乙な結論が導ける訳である。よかったですね。
今日はこの辺で。
2012年09月26日

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ヨーロッパが支配した事のある国を塗りつぶした世界地図すごすぎィ!
Excerpt: 1 :番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2013/03/19(火) 13:46:40.82 ID:xgVY2ZMY0 ?2BP(2828)
Weblog: 【2chまとめ】ニュース速報嫌儲版
Tracked: 2013-03-19 18:01
RPGの2D世界地図を現実の3D空間で再現しようとすると、球ではなく浮き輪型の世界になってしまう、という点を突いてくると思ってましたがそっちでしたかー
ノアニールからラーミアに乗って北へ進むとレイアムランドのほこらに出ます(地図の北端と南端が繋がっている)が、フィンランドから飛行機で北へ飛んでもアフリカ大陸南端には出ません。北極海が広がるだけでしょう
アフリカの小国家からスタートし、大陸内で少しずつ吸収合併して大陸統一したところで海の向こうからカナダ・ロシアといった大帝国軍襲来。ステージは小規模陸戦から大規模海戦にクラスチェンジ。
SLGによくある終盤安定するとプチプチ小国家潰すのが作業で飽きるといった問題は解消します。
そして世界統一後南極大陸の超古代文明と最終決戦。
どうです完璧じゃないですか。
巨大な国と小さな国、強い国と弱い国の配置が偏ってるくらいがちょうど良いと思うがなあ
それにロシアは広くていかにも奥地にラスボスが居そうな感じがあってむしろいかにもゲームって感じだと思う
あと小さな島が大量にある所は群島一つでまとめて扱うとよさげ
それと小国は別に特別なイベント置かなくてよくね?とも思った
別に通過するだけの国やあんまりシナリオに関わらない国があっても構わないかと
カナダの北あたりの島は人の住めない極寒の大地ってことにしてそもそも通れないとか