2013年02月21日
「外から観戦する時」の人狼の楽しみ方について色々書いてみる
なんだか最近、「色んな人が人狼ゲームをする」というのがコンテンツとしてあちこちで露出し始めている様に見受けられます。
今更言うまでもないかも知れませんが、人狼ゲームは「村に隠れ住む人狼を見つけ出す」というテーマの会話ゲームです。詳しくは以下URLなどご参照ください。
Wikipedia:汝は人狼なりや?
人狼BBS まとめサイト - 基本知識
私自身は、人狼は「観る」より「やる」方がずっと楽しいと思いますし、観る際にもプレイ経験を積んでいた方がずーっと楽しめる、とは思います。
とはいえ、例えば人狼BBSの参加の際には事前のログ参照が推奨されたりしますし、虚虚実実の駆け引きをしているヒトビトを外から眺めてハラハラアタック(わくわく7的表現)するのもそれはそれで楽しいとは思います。それに、新しいコンテンツとして「外から眺める人狼」というのが確立されるのであれば、コンテンツ消費者としても割と楽しいです。
そこで、この記事では、「人狼ゲームって、ルールは一応知ってるけど、何を楽しめばいいのかよく分からん」というくらいの人に、「外から見る時の人狼」について、どの辺のポイントを抑えておけばもっと楽しめるんじゃないですかね、ということを書いていってみたいと思います。
以下、人狼用語はそこそこ頻出すると思いますので、上記URLなども参照しながらお読みください。
前提:麻雀や大富豪と同じように、人狼にも色々なルールがあり、ルールによって展開や楽しみ方は若干変わってきます。一応ここでは、恐らく人狼のルールとしてはもっともスタンダードであろうと思われる、以下のようなルール、及び状況であることを前提とします。
・職業構成は、人狼、占い師(預言者)、霊能者(霊媒師)、狩人(ボディガード)、狂人、村人。人数と場合によっては共有者、ハムスター、キューピッドなどが入ることもある。
・狂人は人狼側役職だが、人狼と意思疎通出来ない。また、人狼が誰なのかを知ることも出来ない。
・狩人は同じ人を何度でも連続して護衛出来る。
・夜ターンには各役職者が順番に顔を挙げてGMの指示に従う(その為、観戦者は各役職者のメンバーを知ることが出来る)
上記をご承知の上お読み頂ければと思います。
○楽しみ方その一:嘘をつく必要がある人の会話を追う
誰が何と言っても、人狼ゲームの最大の楽しさは、「嘘が混じった会話のやり取り」です。
このゲーム、ルール上、人狼陣営や第三勢力陣営(面倒なので「人狼チーム」とまとめて呼称します)は、どこかで嘘をつかないとぜーーーったいに勝てない様に出来ています。その為、人狼チームの人々は、あの手この手で上手い嘘をつきますし、村人チームはあの手この手でそれを見破ろうとします。まあ、時には村人チーム側が嘘をついたりすることもあるんですが。
「人狼チームがどんな嘘をつくか?それは上手い嘘か下手な嘘か?相手はそれを見破ることが出来るか?」
これが一番の見どころであることは間違いないでしょう。「誰かが必ず嘘をつく」という条件の元、上手い嘘、下手な嘘を分類出来る機会なんて、そうそうざらにはありません。
観戦者は、下記のようなポイントに注目するととても楽しめるのではないかと思います。
・人狼が、処刑対象にならない為にどんな予防線を張っているか。他人を疑わせるのか、自分が疑われないようにするのか。
・占い師や霊能者のような役職に、人狼チームがどうやって嘘をまぎれこませるか。役職を騙っている人はどんな振る舞いをしているか。
・狂人がどんな振る舞いをしているか。村を混乱させようとしているのか。こっそり人狼を庇おうとしているのか。
・上のような嘘が、村側の人には信じられているか、いないか。どこかに矛盾は出ているか、矛盾に気づいている人はいるか。
何はともあれ、「隠れている人狼の行動に注目する」のが観戦者にとって一番の見どころであるところは間違いありません。
○楽しみ方その二:チームの戦略を追って、どちらが有利でどちらが不利か考える
人狼ゲームは、生き残りゲームではなく、チーム戦です。その為、誰がどの様に処刑されて、途中の展開がどうなっても、最終日が終わるまで勝負の行方は分かりません。
「チームとしてのゲームコントロール」が出来る人がいると、人狼チームと村人チームのせめぎ合いは途端に面白くなります。その為、「チームを引っ張っている人と、それぞれのチームの戦略」に注目すると、人狼ゲームの観戦は更に面白くなります。
また、チームを引っ張っている人が、それぞれのチームを上手く仕切れているかどうかというのも、ゲームの展開にもよりますが、重要な面白ポイントです。リーダーシップが発揮されているところ、そのリーダーシップが通用しているかどうかというのをつぶさに観察出来る機会というのも、なかなかあるものではありません。
・村チームのオピニオンリーダー、人狼チームの司令塔は誰か。その人は、自分のチームをどんな方向に引っ張ろうとしているか。
・それに対して、他の構成面子はどんな風に反応しているか。積極的か、消極的か。従っているか、反対しているか。
・その戦略は上手く転がっているか、いないか。
・各役職の人は上手く動けているか、いないか。占い師は狼を占ったか?狩人は誰を、どんな意図で護衛しているか?
・ゲーム展開はどちらが有利に推移しているか。残り人狼人数は。残り吊り回数は。
盛りだくさんですね。チームとしての戦略については、上記人狼BBSまとめサイトの内、「セオリー」のところに色々書いてあるので、興味がある人は参照してみてください。
ちなみに、人狼ゲームには「後何回処刑すると必ずゲームが終わる」という、いわゆる「吊り回数」が決められています。第三勢力がいるとちょっとずれますが、基本的には「「残り人数/2(端数切捨て)」して、母数が偶数の時はそこから1引く」で計算出来ます。それを把握していると、残りターンが分かって更に面白いと思います。
○楽しみ方その三:その場その場の信頼関係、対立関係を観察する
人狼ゲームは、疑い合い、疑わせ合いのゲームです。その為、場面場面では色んな議論が発生しますし、大小様々な「対決」や「信頼」が発生します。ガチの疑い合いもあれば、一時的な共闘関係が生まれることもあります。これは、その二の「チーム戦」とはまた違った単位で動きます。
その為、ゲーム中色んな所で発生する、「対決」と「共闘」の展開を観察するのも非常に楽しい観戦ポイントです。
・誰と誰が信頼し合っているか。誰と誰が疑い合っているか。
・その人達の正体は、何か。人狼か。村人か。村人は、正しい人を疑えているか。正しい人を信頼出来ているか。
・信頼し合っている人、疑い合っている人の意図は何か。人狼や狂人が対決を誘導していないか。村人は、誰を、どんな根拠で信頼しているか。
・信頼や、疑いが、ひっくり返る瞬間はあるか。ひっくり返った原因は何か。
個人的には、この辺の要素が一番の「観戦の楽しみ」だったりします。信頼と疑いがあっちへいったりこっちへ行ったり、ライフゲームさながらにうねうねうごめく光景も、人狼ゲームならではのものと言えるでしょう。
ということで、長々書きました。結論としては、「人狼ゲームは見るのもやるのもすげえ楽しいので、皆見たりやったりしましょう!」ということであり、他に言いたいことは特にないです。
あ、以下はなんか、今まで書いた人狼関係エントリーの目次的なものです。
カード人狼に興味がある方は良かったら。
短期人狼の歩き方:狂人さん初心者講座
人狼ゲームで学ぶ議事録の書き方
短期人狼の歩き方:あなたが吊られる、その前に。
短期人狼の歩き方:どんな「上手さ」を目指しますか?
短期人狼の歩き方:究極人狼の予習が流行っているので私も追従予習してみる。
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カード人狼の歩き方・ローラーや決め打ちについて考えてみる夕べ
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考えるきっかけになりましたー。