2007年02月27日

システムと減点主義について。


SEは報われないということ、及び自分はそれに対してあんまり苦を感じないということを最近それぞれ再実感した。

以下、なんだか久々の長文。

システムに対する時、人は何故か殆どの場合減点主義になる。しかもそれがまたテッテーテキである。

システムは完璧に動いて当たり前、少しでも思った通りにならないと減点、という傾向は、少なくとも私が知る限り、かなり高い頻度で存在する様に思える。金を出して使う商業システムに限らない。無料のブログサービスやSNS、果ては趣味で作っているWEBゲームにまで、システムの不具合で物凄い減点系文句をつける人は案外いる。

以前にも似た様な話で取り上げた気がするが、ブログ運営会社のサポートページのコメント欄なんかいい例だ。まあ運営会社にもよるのだろうが、seesaaはスタッフブログらしきものが見当たらないから置いておくとして、例えばgooブログ。この辺みると良く分かる。

1月24日(水)システムメンテナンス実施のお知らせ

コメント欄を見てみると。なんというか、スタッフの方々はお疲れ様です。まあ、そう思うのは開発側の人間だけなのかも知れないが。それにしてもなあ。スタッフも普通の勤め人だろうしなあ。


ちなみに、普段のスタッフブログには「滞りなく運営されている」ということに関するお褒めのコメントはそれ程見受けられない様に見える。隅々まで見てまわった訳じゃあないが、つまりシステムが「普通に問題なく動く」だけでは滅多なことでは評価されない。個人的には、「問題なく動く」部分が最も重要、かつ難しい仕事だとは思うんだが。


この理由はまあ色々あるんだろうが、ぱっと思いつく限りでは

・Webや、Webの延長線上にあるシステムの大部分が「社会的インフラ」とみなされる、あるいはインフラと混同される傾向がある
・かつ、日本のその他のインフラ整備が優秀過ぎる
・システム開発の多くの部分がブラックボックス化されており、内情が知れない


この辺りは挙げられるんだろう。数十年、下手すりゃ数百年単位のバックボーンをもった下水道や交通、商業インフラを相手にすれば、システム業界の歴史や蓄積されたノウハウは吹けば飛ぶ様なもんだ。一方でシステム業界の苦労や技術的に凄いところというのは一般に理解されにくい。

いわゆる「よく出来たシステム」とか「よく出来たWebページ」に関して、「よく出来ている」部分を理解するにはかなりの前提知識が必要なのだ。

交通事故に一度も遭遇したことがない人が、交通インフラと同じ感覚でシステムに触れば、減点主義になるのは当然といえば当然だ。大抵のシステムには必ずバグがあるのだから。


で、話は私の個人的な話題に移る。以下ひとり語り。


先日のリリースに至るまでの半年くらい、私がやっていた仕事は要は「脱出」だった。


そろそろ沈むかなー、明日かな明後日かなーーという状況下で何とか動かしていたシステムを、何とか新しい船に無事に乗せ替えるのが、つまり我々の任務だった。システム運用のリスク回避というものは非常に理解されにくいものの様で、下手すると明日全システムが吹っ飛んでも不思議はない様な状況下で、上の人の中には未だに「壊れたら新しいのに替えればいい」と考えている人すらいた。いや、ハードじゃねえんだよ話は。DBトんで復旧不能になったらその後業務どうすんすか。

で、どうにかこうにかリリースは無事に済み、旧システムと同等の機能でそれなりに安定したシステムは出来た。それ程トラブルもなく稼動もしている。私は満足である。

そんな折に同じ部署の方の愚痴を聞いた。「褒め言葉の一つもないよねー。あれが出来ないこれが出来ないって文句ばっかりでさー」

まあ、リスク回避の重要性が理解されにくかったから「バージョンアップ」という言葉を借りた、という一面もあるのだろう。バージョンアップといっても、出来ることがそれ程増えるわけでもない。仕方ないんじゃないかなあ、と思いながら上の様なことを考えたわけだが、自分がそれ程不満を感じていない原因がよく分からなかった。


どうも私は、パズルが完成しさえすればそれである程度満足してしまう人間らしい。ユーザーの声は、パズルを完成させる為の大事な1ピースではあるが、パズルを組み立てる動機にならない。私には営業職は出来んのだろうなー、となんとなく思った。

というのは余談。
posted by しんざき at 23:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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