2007年05月03日

レトロゲーム万里を往く その62 格ゲー「衰退」を考える。

格ゲーが衰退した訳じゃない。衰退したのは対戦台だ。

というより、究極的には「ゲーセンの衰退」とリンクしてくる話の様な気がする。

まず、リンク。かーずSP様経由で拝見した。

格ゲー衰退の根本的な問題点と解決策とは?

今の状況については、
ゲームセンターの対戦台は、今現在既に強い奴が金と時間を独占する構造になっているので、元々新規開拓には向いていない。飽きて辞める奴は毎日出るが、新規は増えないので当然先細りする。
この構図、まずは当たっていると思う。

そして、こっちだ。
格闘ゲームは旧作をベースにした細かい拡張で新作を作っているので、新規が負うペナルティは年々増加している。

歴史の話から始めよう。
かつてファミコン業界も経験したことだが、ありとあらゆる「続編ゲーム」には必ず、前作を越えないといけないという「縛り」がかかる。「前作からどこも進化してない」と見られた続編は、てきめん叩かれる。FFにせよドラクエにせよ、長寿シリーズとなれた所以は、2や3の成功があったからこそだ。言い方を変えるなら、「1」がまだ未完成だったからこそ、続編が繁栄出来た。

それに対して、「ストII」が完璧な出来だったことが、格ゲーというシリーズの一つの不幸だった。

ストII + 対戦台というコラボの完成度は、ホントーに凄かった。8キャラの個性、必殺技の広まり、盛り上がり始める「対戦」、キャンセル連続ワザの発見、キャラ相性のめまぐるしい変化。今の業界でならシリーズもの1作1作でリリースされる様な「進化」を、ストIIはたった一作で全部やってしまっていたのである。それこそ「スペースインベーダー」や「テトリス」に次ぐ盛り上がり。今の格ゲー業界の礎になった所以だ。

見方によっては、格ゲーというジャンルの隆盛は、始まった時点で既に終わっていた。バーチャファイターというお化けゲームの出現によって、ある程度のブレイクスルーには成功したものの、ストII以後の殆どの格ゲーは「ストII+α」という形で作られざるを得なかったのだから。この辺、事情としては「グラディウス」に始まる横シュー業界の変遷に近い。

そして、プラスアルファというのは勿論「追加」であり、「変更」であり、「複雑化」だった。そうならざるを得なかった。基盤となるゲームシステムが完成している以上、遊び手に「進化」を感じさせる為には、キャラクターを増やしたり、新しいシステムを取り入れたり、見た目を派手にしたり、ゲームを高速化させたり、そういった手段を選ぶ他ない。煮詰まってくると、単にバランス調整をしただけの作品が「続編」として発売されることすらあった。

節目節目である程度の突然変異は発生したが、格ゲー業界はついに、バーチャ以外に「ストIIの呪縛を打破する」方法を見出すことが出来なかった


これが、冒頭に引用した様な状況が発生する要因だ。


プラスアルファとしてのゲーム要素が年々積み重なれば、新規が先細りになるのは当然のことだ。積み重ねの「それまで」を知っているかどうかが、既に強さの一つの条件になっているから。前作、前作の積み重ねを知らない人が、例えばいきなりギルティギアの最新作を始めるのは、想像以上にしんどい努力を要するから。


ここまで復習。話はここからだ。というか、何故ここまでの話で格闘ゲームが衰退したということになるのか?

純粋にジャンルとしてみれば、格ゲーにはまだまだ面白いタイトルが出ていると私は思う。「続編だらけ」という状況は確かにあるが、そんなことRPGだって事情は同じだ。問題は、なぜ面白いタイトルが盛り上がらないのか、だ。

「新参が入りにくい」「強い奴が金と時間を独占する構造」というのは、実を言うと原因でも結果でもない。何故かというと、これらの現象は「ゲーセンと対戦台」という二つの要素がないと発生し得ないからだ。格ゲーとゲーセンと対戦台が三位一体とみなされているからこそ、冒頭の引用文の様な状況が「格ゲーの衰退」に直結する。

ゲーセンで、対面した状態で、クレジット制で、同じ「対戦台」という筐体で格闘ゲームが遊ばれる限り、格ゲーは「衰退」せざるを得ない。従来行われてきた「ゲーセン中心の開発モデル」では、もう格ゲーは生き残れないのだ。

逆に言えば、格闘ゲームに生き残りの道があるとすれば、現在の様な「ゲーセン」及び「対戦台」とのコンビネーションからの脱却を図る必要がある、ということに当然、なるだろう。


勿論、「言うのは簡単」とはこのことだ。格ゲーの面白さの中核というのは9割以上が「対戦」だし、対戦台でないと楽しめない独特の楽しさってものもある。今まで家庭用オンリーの格ゲーに殆どヒットがなかった(コアな人気を得た作品は幾つかあったが)のは、まさにこの為だ。

とはいえ、格ゲー業界の苦境ってものは、そろそろデッドラインを超えかけている様に私には見える。「なんとかなるのかならんのか」という、もうホントーにギリギリな線だ。

新宿や池袋など、いわゆる「○○のメッカ」的なゲーセン以外の対戦台を眺めていると、こりゃいい加減やばいわ、という気分にもなる。


私自身は、三国志大戦の様な実力が(ある程度)近い者同士のマッチング方式なんか、一つの回答になり得るんじゃないかとは思う。勿論、従来の様な「おまけ」としてではなくメインの方式として、だ。通信ラグの問題やらなにやらで、一度は失敗した(というか広まらなかった)選択肢だが、今の状況なら再考の価値があるんじゃないだろうか。


とはいえ、かつてゲーセン通いをやった人間としては寂しい限りだが、古き良きゲーセンの「強み」がまた一つ失われつつあるのは、どうも確かな様に思える。


(追記 07/05/05 23:36)------------------------------------
ちょっと補足しました
posted by しんざき at 03:32 | Comment(25) | TrackBack(2) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
ストUは格ゲーの基礎を築きこそすれ
完璧な出来ではなかったと思います。
対戦台普及の引き金は人VS人を大きく視野に入れて調整された
ストUダッシュによるものでありました。

私的にはターボ以降の格ゲー全般に起きた
連続技重視による攻撃力の低下も初心者離れの
一因かと思います。
がんばっても雀の涙ほどしか相手にダメージ
与えられないのにコンボレシピ暗記してる相手
から受けるダメージは8割、とかじゃ次への
希望も湧きませんて実際。

3コンボで気絶→4コンボで死亡くらいの
ストUばりのダメージでリリースすればまだ
いけるかもしれませんよ各ゲーも。
Posted by 通りすがりの格ゲーマー at 2007年05月04日 03:10
俺はKOF95、96、97のオロチ編、ストvsマーブルシリーズの時に一番はまった。
連続技もあるけど重要なのはスキを付いての超必殺技を決めれるかどうか。
連続技は出来る人が魅せる意味合いが多かった。
それがいつの間にか「連続技が出来て当たり前」の調整をするようになった時点で俺は冷めた。
それじゃあ暗記ゲーだろと。
Posted by えr at 2007年05月04日 04:09
ガンダムSEED連合vsZAFT は格ゲーですよ
あんまりにも「スト2」じゃないから
3D対戦アクションとか呼ぶのかもしれないけど
格ゲー魂みたいなものは、しっかり受け継がれて

昔学生服と金髪の兄ちゃんがストゼロ2で対戦した同じ場所で
今も学生服と金髪の兄ちゃんが連ザIIで対戦してます
Posted by うめ at 2007年05月04日 08:40
>通りすがりの格ゲーマーさん
>ストUは格ゲーの基礎を築きこそすれ完璧な出来ではなかったと思います。

ゲーム単体として見ればまだまだアラはありましたね。でも、基本的なゲームシステムとしては、これ以上いじる余地がないってくらい完璧な出来だったと思ってます。
対戦台が凄い勢いで普及したのがダッシュからだったのはおっしゃる通りです。

>3コンボで気絶→4コンボで死亡くらいのストUばりのダメージでリリースすればまだいけるかもしれませんよ各ゲーも。

今の格ゲーのバランスメイクに慣れた開発陣が、またそういうバランスに戻せるかどうかという不安も。

>えrさん
>それがいつの間にか「連続技が出来て当たり前」の調整をするようになった時点で俺は冷めた。

KOF、97くらいまでは私も大好きでした。ストライカーくらいの頃にはオワタと思いましたけど。

マーブルはどうなんでしょう、結構連続技重要なバランスだった覚えもあるんですが。というか、エリアルが重要だった気が。

>うめさん
>格ゲー魂みたいなものは、しっかり受け継がれて

そうですね。SEEDもそうですけど、格ゲー自体はまだまだ死んでないと思います。
ただ、市場とか対戦の盛り上がりに関しては、往年の頃と比べると、というのが。新宿とか渋谷とか、一部のゲーセンではちゃんと盛り上がってるんですけどね。
Posted by しんざき at 2007年05月04日 09:37
ぶしつけで申し訳ありませんが、筆者さんに質問があります。

1.筆者さんは現役格闘ゲーマーですか?
2.何時と比べて衰退したとおっしゃっていますか?
 
私はスト2時代はある種の人気バブル状態であり、
どんなに頑張ってもあの頃に戻ることはないと
思っています。下手したら、今が正常なのであり、
猫も杓子もなあの頃が異常だったのかもしれない
とすら思っています。つまり、根本的に、時代の潮流
というか、ブームによる後押しが無ければ、
根本的に対戦格闘ゲームというのはこの程度の
人気しか取れない存在なのかもしれないと思っています。


>3コンボで気絶→4コンボで死亡くらいのストUばりのダメージでリリースすればまだいけるかもしれませんよ各ゲーも。

>今の格ゲーのバランスメイクに慣れた開発陣が、またそういうバランスに戻せるかどうかという不安も。

実の所そういうゲームはすでに出ているのです。
しかも極最近も出ているのです。
具体的にはサムライスピリッツゼロ(とSP)、
そしてソウルキャリバーシリーズ。

サムスピはコンボという概念すら薄く、
ボタンのみの入力攻撃で普通に4割飛んだりすること
のあるゲーム。そしてキャリバーは確かに
コンボはあるけど、打ち上げてあと追撃一発
という手軽なものなので、コンボが雌雄を決する
ゲームではないと思います。どちらのゲームも
決してバランスの悪いゲームではないと思います。
サムスピゼロには色々怪しいバグがありましたが、
SPはかなりいい出来と言えると思います。

サムスピゼロに関してはそれなりに成功した
と言っていいかもしれません。少なくとも
私のいる地方ではそれなりのプレイ人口が
ありました。が、凡そ大成功とは言えない
状況だったと思います。むしろ、
空中コンボでダメージを取る他の
ゲームの方が人気はあるのです。

格闘ゲームという枠組みの中で考えている以上、
残念ながら、かつてのような大人気ゲームが
生まれることは現状においては少なくともない
と思います。


Posted by おっさんゲーマ at 2007年05月05日 00:55
「対人戦」を前提にしてCPUとのゲームを楽しむ本来のゲームのあり方を放棄している作品ばかりなので已む無しと言えそうです。
Posted by 通りすがり at 2007年05月05日 01:14
プレイヤー意識の問題も考えて欲しいです。
私自身格ゲー好きでプレイしてましたが容赦ない初心者・中級者狩りに合い、ゲーセンでプレイしなくなりました。

対戦台なので対戦が来ても文句は言えないのですが、他の台が空いてるのに練習中や初心者相手に乱入し一方的に殺したり、永久コンボで何もできないまま死んだりと、それを頻繁に経験すればゲーセンでプレイする気はなくなります。

要は対戦格ゲーの弱肉強食ぶりや、初心者だろうと何だろうと関係なく乱入するプレイヤーのモラル意識というか行為が衰退の1つかなと…

あくまで地元のゲーセンの話なので地域によっては違うかもしれません。
Posted by よしを at 2007年05月05日 01:17
単に敷居が高くなりすぎてるような。年のせいかな?最近のは操作が複雑すぎて

複雑な連続技を決めてもほとんど減らないHPゲージ。
技をからぶっても、ガードされても隙が思ったより小さい。
超必殺技がすでに昔の必殺技並みの威力しかない。
個性をつける為とはいえゲーム特有の異常に複雑なシステム。
etc.

バランスの調整とかいろいろあるんだろうけど、若いときこんなだったらゲーセンに入り浸ることなかっただろうな・・・
Posted by 旧 at 2007年05月05日 01:32
いろいろと難癖をつける現役ゲーマーも多いでしょうけど、しんざきさんの意見が正しいですよ。
木を見て森を見ず……ですかね。
Posted by バブシカ at 2007年05月05日 05:49
どわ、なんかすげえコメントついてる。

>おっさんゲーマさん
>1.筆者さんは現役格闘ゲーマーですか?
>2.何時と比べて衰退したとおっしゃっていますか?

1.一応現役です。
といっても、今私がやってるのはギルティACだけですが。それも昔程はやり込んでないですね。
ゲーセンには今でも頻繁に足を運んでますよ。三国志大戦目当てのことが多いですけど。

2.何時といってもかなり長いスパンになりますね。
うーん、凄くざっくりと分けるとすれば、「2000年以前と以降」って感じでしょうか。で、2000年以前の状況に比べれば、流石に今の状況は「対戦台の衰退」といってもいいものではないかと。具体的にゲーセンの売り上げを調査した訳じゃないんですが(ちなみに、私は格闘ゲーム自体が衰退したとは思ってません)

ストIIバブルは確かにありましたが、格ゲー「黄金期」といえる時期はどちらかというと90年代後半、例えばバーチャ2とかストIIXが出た後じゃないかなと思ってます。

>というか、ブームによる後押しが無ければ、
>根本的に対戦格闘ゲームというのはこの程度の
>人気しか取れない存在なのかもしれないと思っています。

どうなんでしょうね。「対人戦主体」「短いスパンでのクレジット投入」っていう格ゲーのモデル自体は、私は凄く優れたものだと思ってるんですが。

>具体的にはサムライスピリッツゼロ(とSP)、
>そしてソウルキャリバーシリーズ。

なるほど。ゼロはちらっとやってましたが、キャリバーは2以降触ってませんでした。
ただ、「コンボ主体であるかどうか」ということと、「新規が入りやすいかどうか」ということは、関連性はあってもイコールではないと思います。

関係ないけど、「一見ひどいけど実は割とバランスとれてる」格ゲーというと、天外魔境真伝が思い浮かんだり。


>通りすがりさん
>「対人戦」を前提にしてCPUとのゲームを楽しむ本来のゲームのあり方を放棄している作品ばかりなので已む無しと言えそうです。

CPU相手を楽しむのが本来のあり方なのか、と言われるとちょっと難しいですね。

そういえば、往年のSNKのゲームはCPU戦の難易度高かったですね。タイトーのアレ程じゃないけど。
Posted by しんざき at 2007年05月05日 11:32

>よしをさん
>プレイヤー意識の問題も考えて欲しいです。
>私自身格ゲー好きでプレイしてましたが容赦ない初心者・中級者狩りに合い、ゲーセンでプレイしなくなりました。
>あくまで地元のゲーセンの話なので地域によっては違うかもしれません。

うーん。モラル、というのはちょっと厄介な話ですね。
実際のところ、対戦待ちでテキトーにプレイしてる上級者と初心者の区別ってつかなかったりする問題もあると思います。
初心者狩り自体は、どこの地域でも共通してある話だと思いますよ。多分ですけど。

>旧さん
>単に敷居が高くなりすぎてるような。年のせいかな?最近のは操作が複雑すぎて

敷居が高いのは確かでしょうね。でも、敷居が高くても、その敷居を乗り越える環境さえ整ってれば、裾野が広がる余地は出てくるんじゃないと思います。
問題は、現在の対戦台だとそれがちょっと厳しい訳で。

>バブシカさん
ありがとうございますー。バブシカさんにそう言って頂けると嬉しいです。
まあ、一概にもいえない話なんだろうな、とは思うんですけど。


Posted by しんざき at 2007年05月05日 11:33
格ゲーの衰退ですか。
ゲーセンでは、その前に「シューティングの衰退」というのがありまして…

結局初心者を置いてけぼりにしたら先細りする
と言う簡単なことがいつまでもわからない業界なんじゃないかと…
そりゃあ、常連は金を確実に落としてくれる「美味しい」お客さんですよ。
でも、長期的にみたらジャンルに対する損失になると思うんですがね。

もっとも、もっと長い目でみれば、一つのジャンルが衰退しても
違うジャンルに移行すればいいだけだと言えばその通りなんですよね。
Posted by 桜井成美 at 2007年05月05日 22:15
>桜井成美さん
あー、STGの難易度インフレもひどかったですね。
私は横シューターっていう希少人種なので把握していない部分もありますが、バトルガレッガの時点で既に置いてけぼりをくらってました。19XXくらいが丁度良かったな。

ただ、難易度インフレという点では「実は音ゲーが最強なんじゃねえか」とかちょっと思います。

>違うジャンルに移行すればいいだけだと言えばその通りなんですよね。

それはそうですね。ただ、ジャンルとしてもっと盛り上げる余地はありそうだな、とか思うと、ちょっともったいなくもあります。
Posted by しんざき at 2007年05月05日 23:08
格ゲー云々以前に、お金の価値観の変遷も影響があるんじゃないんですかね?
あとは、ゲームをやる(ハマる)年代の娯楽が増えたことや少子化で、単にプレイ人口が少なくなったとか。

システムの複雑化、と言っても携帯や家庭用の他ジャンルのゲームの方が、よっぽどひどいと思いますよ。と言うか社会全体が基本的に複雑化に向かってますし。

コンボ中心になるのは、むしろ(格ゲーに対しての)新規獲得のためだと思います。実際に成功してるかどうかは知りませんが、そのゲームを知らない人なんかは、長く色んな技を使ったコンボを見れば「スゲー。俺もやってみてー」みたいになるんじゃないでしょうか?
読み合いと言われても、ある程度慣れてないとその凄さはわからないと思うんですよ。

Posted by それ以外の何か at 2007年05月05日 23:41
>それ以外の何かさん
えーと。

>あとは、ゲームをやる(ハマる)年代の娯楽が増えたことや少子化で、単にプレイ人口が少なくなったとか。

ゲーム全体の話ということになれば、それもあるかも知れないですね。

>システムの複雑化、と言っても携帯や家庭用の他ジャンルのゲームの方が、よっぽどひどいと思いますよ。と言うか社会全体が基本的に複雑化に向かってますし。

社会全体のことはともかくとして、格ゲーに関しては「対戦」がメインになっている関係上、システムの複雑化が色んな副作用を伴うってことがあるんだろうと思います。

>コンボ中心になるのは、むしろ(格ゲーに対しての)新規獲得のためだと思います。
>長く色んな技を使ったコンボを見れば「スゲー。俺もやってみてー」みたいになるんじゃないでしょうか?

うーん。どうなんでしょう。
私はもう新規の人間ではないので断言出来ませんが、「やってみたい」って思う人よりは「無理」って思う人の方が多い様な気もします。
後期KOF辺りでは、増えたプレイ時間を減らす為に連続技をヒドくした、なんて話も聞いたことがありますが。ホントかどうかは知りません。
Posted by しんざき at 2007年05月06日 00:18
個人的には取っ付きにくさって結構大きな原因だと思うんですけどね。
自分の場合、格ゲーから5、6年遠ざかってたけど、ギルティギアの青リロから格ゲー復帰して、今もACやってるって感じです。

やっぱりゲーセンで他人に勝てるようになりたかったので最初に練習しました。
けど実際勝てるようになるまでにそれなりに時間がかかるんですよね。

まずコンボ練習。
自分は自キャラのコンボ(Dループ)できるようになるまでに一月近くかかりましたww
格ゲー久しぶりだったし、昔やってたのに比べて難しいのなんのって…
家庭用で暇見つけて練習してこれぐらいかかったんですよねぇ…
何にしろとりあえずコンボ覚えた。でも当然コンボだけじゃ勝てない。

次は牽制の性能や振り方などの立ち回り。その次は対戦キャラの牽制にこの牽制で勝てる…といった相手キャラごとのネタなどなど、を覚えて、ようやく勝てるようになるし、格ゲーの本当の醍醐味である『読み合い』の域まで来るんですよね。

つまり、取っ付きにくいというか格ゲーって本当に楽しめるようになるまでそれなりに時間がかかっちゃうと思うんですよ。
最近のゲームは特に操作が複雑で覚えなきゃ行けないのに、ネットや雑誌で調べないとコンボすらままならないことが多いですし。

家庭用にその辺をちょっと突っ込んだおまけの冊子みたいなのをつけると結構いいと思うんですけどね。

ものっそい長文失礼しました。
Posted by takeshi at 2007年05月06日 02:59
格ゲー然り、STG然りなんですが、結局のところ現役と新規とでは腕の違いがはっきりしすぎるのが問題だと思うんですよ。
で、現在の多くは現役ユーザーを満足させるための作りになっているのがほとんどで、新規ユーザーがとっつきにくくなってしまって『続ける人』『辞める人』ばかりで『新しく始める人』が少なくなっている。
そりゃ対CPUにしろ対人にしろすぐにやられてたらやる気起きませんし。
だから初心者がいきなり飛び込んでもある程度なんとかなるというシステムが出来ないと厳しいんじゃないかなと思います。
同レベルマッチングにしろ、バーチャみたいな2D→3Dによる既存システムのリセットにしろね。

個人的には閃光の輪舞の対戦STGという新しいシステムや、MeltyBloodのコンシューマからアーケードへユーザーを逆輸入みたいな最近の動きは面白いし、頑張ってると思うんですけどね。
いかんせん新規ユーザー獲得にはちょっとパンチが足りませんでしたね。

ちなみに私はマーヴル等のvs系でエリアルが出来ずに脱落していきました(苦笑
Posted by itachi at 2007年05月06日 03:54
システム自体の完成はストUでしょうけど、対戦格闘としての集大成はストVだった気がします。
それは未だに大会が行われていることと、2Dでありながらもう5年以上(もしかしたらもっとかも?)ゲーセンの現役であり続けることを見れば……って感じでしょうか。
実際私が一番時間をつぎ込んだのもストVだった気がします。

格闘ゲームの先細りはゲーム自体の作りこみの甘さも関与してると思います。
カプコン信者と言われそうですが……カプコン撤退以降、良作が消えたのは間違いないと感じてますし、同時にバーチャや鉄拳も先細りになって行ったような気がします。

あとは皆様のコメントの通り、操作の煩雑さ、暗記ゲーム化、それに加えてエフェクト重視でゲームとしての作りこみの甘さなんかが目立ってきているのでは……。

生活様式の変化や、流行り廃りもありますが……このまま行くと町からゲームセンターが消える日もそう遠くないような気がします。



個人的主観の蛇足ですが
正直言ってメルブラは同人でありPCゲームだからこそヒットした作品で、対戦格闘というジャンルで見れば微妙と言わざるを得ない気がします。
GGシリーズも回を重ねるごとに微妙になっているような、そんな気がしてなりません……。
Posted by kikka at 2007年05月06日 06:05
初心者狩りに関しては乱入のONOFF切り替えでもつければいいんじゃないかなと思うんだけど
無論デフォはOFFで
ボタン切り替えとかクレジット投入時に選択とかで

以前にもあったような気がするけど、ONデフォじゃなかったかな
メッセージだけだったっけ?
Posted by K at 2007年05月08日 11:58
>takeshiさん
>まずコンボ練習。
>自分は自キャラのコンボ(Dループ)できるようになるまでに一月近くかかりましたww

あー、お疲れ様でした。
そういう練習の手間を許容出来る人ばっかりなら、今の状況でもそこまで問題はないんでしょうけどね。

>家庭用にその辺をちょっと突っ込んだおまけの冊子みたいなのをつけると結構いいと思うんですけどね。

いい手かも知れないですね。ただ、やっぱり「家庭用を買ってもらう」ところまで辿り着くまでの道のりが、今は結構長いんじゃないかとも思います。

>itachiさん
>格ゲー然り、STG然りなんですが、結局のところ現役と新規とでは腕の違いがはっきりしすぎるのが問題だと思うんですよ。

おっしゃる通りなんですが、これはもうどうしようもないんじゃないかと思います。今更上級者に「ヘタになれ」ともいえないし、腕の違いを誇示出来ない様な単純な格ゲーって、やっぱり今は限界があるとも思うんですね。

>だから初心者がいきなり飛び込んでもある程度なんとかなるというシステムが出来ないと厳しいんじゃないかなと思います。

なので、こちらのアプローチをどう煮詰めるかって話は面白そうですよね。
閃光の輪舞、面白そうだと思ったんですけどあんまりやれてません。

>ちなみに私はマーヴル等のvs系でエリアルが出来ずに脱落していきました(苦笑

あー。エリアルは私も無理でしたw
その後のギルティなんかは割と簡単に入れたんですけど、マーブル系のエリアルって今でも苦手ですね。

>kikkaさん
>対戦格闘としての集大成はストVだった気がします。

ストIIIの出来も凄かったですね。私自身は、色々ある時期でそこまでやり込めなかったのが残念でしたが。

>のまま行くと町からゲームセンターが消える日もそう遠くないような気がします。

古き良き「ゲーセン」自体は現時点で既に絶滅危惧種だと思います。まだ絶滅はしてないですけど。

>Kさん
>初心者狩りに関しては乱入のONOFF切り替えでもつければいいんじゃないかなと思うんだけど

一案だとは思うんですけど、「CPU戦さえ出来ればいい」だけだと、やっぱり初心者さんははまれないと思うんですよ。

「対戦」の面白さが初心者さんでも味わえる様なシステムがあれば文句ないんですけどね。ラグさえなければ通信がなあ。

Posted by しんざき at 2007年05月09日 17:29
久しぶりに見かけたので、書込ませて頂きます。

対戦格闘ゲームの進化としてみると次のようになると思います。

ストII → VF → 連ジ → 絆 ←今ここ
     ↓ .II' ↑
   チャロン → オラタン

この他にも鉄拳とかKOFとかハーフライフとかがありますが、代表作ということで・・・


こうして考えてみると、連邦VSジオン軍は、ストII並に上手くバランスが取れていたのだな・・・と

1対1ではなく、2対2にした<新要素の追加
     +
ガンダムという格ゲー常連者以外でも遊びたくなる題材をしようした。<新規客の取り込み
で、DXで更に調整が進んだけれど、続編のZやSEEDになって、速度上昇やコンボというストII他が通った道を通って・・・


で、次の進化段階として、戦場の絆としています。

多対多での戦い+通信対戦の導入という目標があって、
ラグをどうするかの問題を解決するために
ペダル+レバー+ボタンの入力形式&モビルスーツのシミュレートとなったとみています。

筐体の値段+大きさの問題で、昔ながらのゲーセンに置くには敷居が高いというのが最大の問題でしょうね。

絆を格ゲーに含めるかどうか、議論の余地がありますが。

ちとまとまりがありませんが、この辺で
Posted by 十六夜達也 at 2007年05月10日 00:29
格ゲーのピークが今から11年前くらいかな。
俺も年食ったもんだ。

↓以下妄想の打開策
版権元ごとに過去の名作をまとめて筐体一台に収める。
んで、通信対戦。
ラグはこのさい割愛!
対戦はネット上にリアルタイム放映!

新作大事だが、名作も生かして伝えていくべき!
Posted by   at 2007年05月12日 13:13
>十六夜達也さん
>ストII → VF → 連ジ → 絆 ←今ここ
     ↓ .II' ↑
   チャロン → オラタン

ストIIからVFは同感ですが、連ジと絆、そこに肩を並べますか。いや、私がこの二作に余り手を触れてないので、そこまで評価材料を持ってないんですが、おっしゃる通りだとすると凄い作品なんですね。

>多対多での戦い+通信対戦の導入という目標があって、
>ラグをどうするかの問題を解決するために
>ペダル+レバー+ボタンの入力形式&モビルスーツのシミュレートとなったとみています。

操作方法でのパラダイムシフトはなかなか成功しませんでしたから、それがうまくいっているとなると結構歴史的にも大きそうですね。
って、そういえばバトルテックってどんなんでしたっけ。

>名無しさん
>版権元ごとに過去の名作をまとめて筐体一台に収める。
>んで、通信対戦。

その場合、私はファイターズヒストリーダイナマイトで天下をとります。


Posted by しんざき at 2007年05月15日 23:31
パラダイムシフト(時代の転換期)は、
98年だったと思う。
KOF98が実質こけたことも大きいし、
他ジャンルの勃興(音ゲー・サッカー)
とPSなどへの移植で、アーケードーの格闘ゲーム
が一般層(老若男女)から大きく離れた。

シューティングもそうだったけど、
覚えゲーになって、暗記が作業になって
衰退っていうのは底流にある。
Posted by at 2011年10月26日 00:33
パラダイムシフト(時代の転換期)は、
98年だったと思う。
KOF98が実質(売り上げ面で)こけたことも
大きいし、他ジャンルの勃興(音ゲー・サッカー)
とPSなどへの格ゲーの移植で、
アーケードーの格闘ゲーム
が一般層(老若男女)の関心から大きく離れた。

シューティングもそうだったけど、
覚えゲーになって、暗記が作業になって
衰退っていうのは底流にある。
Posted by なんという at 2011年10月26日 00:47
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

限界の上での戦いが一番おもしろい
Excerpt: 不倒城: レトロゲーム万里を往く その62 格ゲー「衰退」を考える。を読んで。
Weblog: 304 Not Modified
Tracked: 2007-05-05 04:51

今日のしんざきと格ゲー話の補足。 07/05/05
Excerpt: 今日からようやくお休みだったりします。8日まで。 折角の平日連休なんで、ちょっくら京都に行って来ます。火曜日に帰ってきます。皆様ご機嫌よう。 ・格ゲー「衰退」話のちょっとした補足。 このエントリ..
Weblog: 不倒城
Tracked: 2007-05-05 23:36