2015年02月25日
皆はもっと赤勲章の恩義を忘れずに大切に扱ってあげるべき
何を言っているかよく、というかさっぱり分からないと思いますが、「ダライアス外伝」、通称ダラ外の話です。比較的どうでもいい話なのでそのつもりで読んでください。
ダライアス外伝は、タイトーから発売された、魚介類がボスであることが特徴である超名作横シューです。
敵を撃った時の爽快感、弾除けの歯ごたえ、画面の美麗さ、上達による達成感、素晴らしいBGM、パターン化の奥深さ、得点稼ぎの満足感と、およそありとあらゆるSTGの「面白さ」を凝縮した宝石のような名タイトルだと私は考えておりまして、STGが嫌いでない人でまだダラ外をやったことがない人は、今すぐサターン版辺りをハードごと買ってきて泣きながらやり込むべきだと思います。後悔はさせません。
お暇な方はこちらもどうぞ。
不倒城:1コインクリアの為のダライアス外伝講座
レトロゲーム万里を往く その35 〜ダライアス外伝〜
ところで、皆さんよくご存じの通り、ダライアス外伝のパワーアップシステムはちょっと特殊です。
パワーアップアイテムである「赤勲章」をとると、段階的にショットがパワーアップしていくのですが、「各段階の最強状態よりも、その一段階前の方がずっと攻撃力が高い」というのがその特徴でして、
ウェーブ → ウェーブ + 白弾 → ウェーブ + 小ウェーブ
とパワーアップしていく中で、白弾の攻撃力が高い為、ウェーブ + 小ウェーブになると攻撃力が激減してしまう、というのがその要因です。この攻撃力の差分が結構な感じでして、例えば赤ウェーブ + 白弾だと最強ラスボスの一角である「ストームコーザー」に瞬殺が効くところ、赤ウェーブ + 小ウェーブだとなかなか倒せず、発狂攻撃が始まって阿鼻叫喚の地獄絵図になる、というようなことがゲームのあちらこちらで観測されます。
この為、ダライアス外伝の中盤以降において、プレイヤーは「計画的な赤勲章取得」という新たな課題をつきつけられることになります。早い話、ウェーブ + 白弾の段階を保つ為、赤勲章から逃げ回らなくてはいけないという状況が発生する訳です。
地形。
敵弾。
それに加えて、新たに避けなくてはいけない対象として立ちふさがるのが、かつてのパワーアップアイテムだった「赤勲章」。なにこの状況。
特に、ゲーム終盤のゾーンでは、敵の攻撃も激しいし地形も複雑で、ただでさえ必死に弾避けをしなくてはいけない中、どんなに撃ちこんでも倒せない赤勲章から逃げ続けるのはそれこそ偉い苦労です。Z'ゾーンのラスト、炎地帯での赤勲章など、一部のダラ外ダーからは「赤い悪魔」呼ばわりされて畏れられる始末です。
そんなこんなで、ダラ外プレイヤーにとっては「ラスボス = 赤勲章」というのは一つの共通認識となっており、「赤勲章が最大の敵」で検索すると256,000 件のページにヒットするくらいです。
ですが。
ですが、です。
これ、赤勲章の立場になってみれば、これまた相当理不尽な話なのではないか、と私は思うのです。
白弾やレーザーの時は、赤勲章とみるや血道をあげて突っ込んできてくれたシルバーホーク(除くCゾーンのボス前)。
大ウェーブ白弾付きになるまでは、こつこつシルバーホークの攻撃力を育ててきてくれた赤勲章。いわばコーチです。トレーナーです。シッショーです。
それが、白弾付きになった瞬間、手のひらを高速回転させたかのごとく最強の敵呼ばわりです。なんですかこれは。まるで、合コンで最初はちやほやされるけど、盛り上がってきて趣味の話になった辺りで何となく空気がおかしくなって避けられるタイプの残念イケメン。食べ放題で奪い合いになるけれど、みんなの腹に一通りいきわたると「そろそろコロッケとか食べたいよね…」という感じで見向きもされなくなる蟹のごとしではありませんか。
私たちは、赤ウェーブ白弾付きになった時も、「ここまで育ててくれたのは飽くまで赤勲章さんなんだ」という感謝の念、尊敬の念を忘れるべきではないと思うんです。私たちは、赤勲章なしでここまでくることは出来なかった。そう考えれば、Yゾーンのラスト、丁度敵の攻撃が激しくなってきた時にふらっと現れる赤勲章に対して、殺意のこもった視線を向けることなんて出来ないと思うんです。そうではありませんか?ありませんか。そうですか。
取り敢えず、Z'ゾーンの最後で、赤勲章が「あ、シルバーホークが釣り天井でピンチだ!今助けにいくからな!」とか言いながらこちらに近づいてきている、とか想像すると、ちょっと赤勲章に対して優しい気持ちが湧いてきませんか?え?憎悪しか湧かない?そうですよね。
まあ何はともあれ、何の遠慮会釈もなく赤勲章がとれるようになったという一点だけでも、Gダライアスやダライアスバーストには惜しみない拍手を送らなくてはならない、と私は思うわけです。
あ、上記とはそれ程関係なく、ダライアス外伝が超絶面白いSTGであることは保証しますので、まだやってない人は今すぐやってくださいすぐやってください。明日辺りからスコアアタックに挑戦し始めるのがスケジュール的にもいいんじゃないかと思います。
更に全然関係ありませんが、「STGにおけるパワーアップアイテム」というものは、それだけでも万里が3つくらい書けそうな非常に深いテーマでして、ウルトラ警備隊のアイテムキャリアはプレイヤー機を殺す気満々で超強かったですよね。あいつこっちをパワーアップさせる意思全くなかったと思います。
今日書きたいことはそれくらいです。
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が、入手性に難がありますので、今のバージョンでしたら、タイトーメモリーズ 上巻 エターナルヒッツに収録のダライアス外伝でもよろしいかと。
赤勲章は初めて最大装備にしたときの感動から、後々に一歩手前の赤ウェーブ + 白弾の方が強いと知ったときの、何かが裏切られた感に変わった時の記憶がまだ新しいです。赤勲章様があれだけ憎まれるようになった理由は、あの取ってくれといわんばかりに円状に周る仕様のせいではないのか、などと思ってたります・・・。
今回の話、鮫!鮫!鮫!の緑アイテムから逃げ回った日々を思い出します。
赤ウェーブ+白玉どころか青ウェーブで止めないといけないので
ある意味最も早く赤玉から逃げはじめなければいけなくなるタイトルだったりします
外伝機は赤から逃げ続けなければならない運命だったんや…