2016年02月12日

長男に教えられた、「元気な時は遠くを見て、疲れてきたら近くを見る」という話


少し前、長男(8歳)と一緒に「リアル宝さがし」のイベントで町中を歩いている時、彼とこんな話をしました。

以下、会話は記憶頼りなので、細部はかなり適当。


長男「結構歩くねー」

私「歩くねー」

長男「歩いている時にさ」

私「うん?」

長男「元気な時は遠くを見て、疲れてきたら近くを見るといいんだって」

私「ん?いいんだって、って誰かに聞いたの?」

長男「えーと、どうだっけ?そうかも。自分で思ったんだったかも」

私「けど、どうして?遠くを見ると目にいいってパパが言ってるから?」

長男「うーんとね。遠くの物は、歩いててもなかなか近づいてこないでしょ」

私「そうだね」

長男「近くの物は、歩いててもすぐ通り過ぎるでしょ?」

私「うん」

長男「だからね、元気な時は遠くを見てれば、どっちに行けばいいか間違えないし、疲れてきたら近くを見れば、こんなに進んでるーあとちょっとだーってなると思うの」

私「なるほどなあ」


感心しましたし、結構汎用的な話だと思うんです。

長男自身、どこかで聞いたのかそうでないのかあやふやな話らしいので、既出話かもとは思うのですが。


疲弊してきた時には、手近な達成感がモチベーション維持の為に案外重要になる」というのは、普遍的な話です。

疲れてきたら、近くを見る。景色が次から次へ流れていく。これだけ進んでいるんだ!という達成感が沸く。人間、なんだかんだで「どれだけ進んでいるか」を具体的に感じられると、結構頑張れるものです。

例えば仕事をしている時も、疲弊して頭がごちゃごちゃしてきた時こそ、タスクを小分けにして、とにかく手近なところから片づけていく。それによってピンチが乗り切れること、全然珍しくありません。


一方で、大事なのは「元気な間は、遠くを見続けていること」だと思うんですよね。


余力は十分にあるけれどまだ目標達成までに距離が遠い、という時、警戒するべきなのは具体的なゴールを見失うことです。システム開発で言えば、要件の拡散・非具体化、曖昧なゴール設定、目標管理の失敗などがこれにあたります。

疲れた時に近くしか見えなくなったとしても、多少余裕が出来た時点で、もう一度遠くに目を戻すようにするのって、案外抜け勝ちだと思うんですよ。疲れた時のテンションのままでいろんなことをやってしまった時、ふと気づいたらちょっと道がずれていた、ってこと意外とあるんですよね。

元気なうちこそ、きちんとしたゴールを見据えて、そちらへのルートを見失わないようにする。これ大事。


で、「疲れた時に近くを見る」だけではなく、「元気な時は遠くを見ておく」という部分を省略しなかった長男は、身内褒めで恐縮ですが、結構大事な部分がわかっているなーと感心した次第なのです。まあ、本人に今聞いてみたら、「そんなこと言ったっけ?」と言われるかもしれませんが。


大事な部分がわかっているかどうか、という点では、大人も子供も案外変わりません。時には父親である私が、子どもたちから何かを教えられることもあります。


私が知っていることを、子どもに伝える。けどそれと同じくらいに、子どもから教えてもらえる部分については、子どもから受け取る。

そうやって、今後とも、親子関係を営んでいければいいなあと思っています。


今日書きたいことはそれくらい。

posted by しんざき at 11:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 子育て・子どもたち観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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