2016年02月26日

「新パルテナの鏡」とスプラトゥーンの比較論


大変今更な話なのですが、ちょっと書いてみたくなったので。


最近になってようやく、スプラトゥーンをちゃんとプレイしてます。長男(8歳)は現在ランク20までいったそうで、「お店の店員さんが褒めてくれるの!」と自慢していまして、最近はガチヤグラでスロッシャーまき散らすのがお気に入りなようです。私はまだランク12で、スプラローラーコラボとスプラシューターコラボが主なブキです。


で、私のスプラトゥーンに関する印象なのですが、大きく分けると

1.すげえ面白い
2.「もしかするとパルテナの鏡ってこういうことまでやりたかったのかなあ」と思った

の二点です。

1についてはそれはそれでちゃんと書きたいのですが、今回は主に2について書いてみようと思います。

皆さんよくご存知かとは思うのですが、「新・光神話 パルテナの鏡」というゲームがあります。ディスクシステムの「パルテナの鏡」から25年を経て、3DSで復活したアクションシューティングゲームです。


皆さんよくご存知の通り、新パルテナはTPSに近い、3D視点のシューティングゲームです。主人公のピットは、種々様々な神器を駆使して、冥王軍と戦ったり、女神パルテナ様と夫婦漫才をしたり、ロリババァナチュレ様をいじったり、逆にハデスやパルテナにいじられまくったりします。

この辺は、youtubeで動画など見て頂ければと思います。


以前、不倒城でもパルテナを紹介しました。下記エントリーです。


パルテナの鏡には、一人用でストーリーをクリアしていくシングルプレイモードと、最大6人で対戦出来るマルチプレイモードがあります。シングルプレイモードでは、プレイヤーはピットを操り、天使版ナイトストライカーである空中戦モードと、FPS(完全一人称視点のSTG)、ないしTPS(プレイヤーキャラの肩越しに画面を見るSTG)に近い地上戦モードを戦います。

シングルプレイモードはシングルプレイモードで、神器によって全然ゲームが変わったり、探索が楽しかったり、パルテナ様が駄女神だったりと大変面白いんですよ。それは間違いありません。

が、マルチプレイモードについては、恐らく任天堂初の「本格的にネット対戦出来るTPS」として、これがひっじょーーに面白かったんですよ。

そりゃCALL OF DUTYやHaloみたいな、据え置きゲーム機やPCのバリバリのFPSに比べれば物足りない人には物足りなかったと思うんですけど、当時「そこまでFPSやTPSをやり込んでない携帯機ユーザー」という層にとっては、様々な点で手軽に遊べる、非常に楽しい「TPSの入り口」として動作していたと思うんです。

神器につける能力をあーでもないこーでもないと吟味する楽しさ。
時には相手の意表をつき、時には遠距離から狙い撃ち、時には正面から突っ込む様々なスタイルの使い分け。
神器に合わせて奇跡をカスタマイズして、タイミングを見て発動させる戦略性。

時にはラグい時もありましたが、基本的にマッチングはスムーズでしたし、操作感は素晴らしいの一言だったし、とにかくハマり要素が多々あったと思うんです。


ただし、対戦ゲームとしてのパルテナの鏡には、恐らく3つの欠点があり、それが「TPSの入り口」としての間口を狭くしていました。

・プレイヤーの熟練度・ランクに応じたマッチングの仕組みが存在しない
・相手を倒す以外に勝利を得る・得点を稼ぐ手段がない
・神器(プレイヤーの武器)をかなり吟味しないと、ある程度以上のレベルでは勝負にならない

早い話、「初心者もガチ上級者と平気でマッチングされてしまう」し、「相手を倒さないといけないので、照準・攻撃の腕前がある程度ないと全く勝てない・ないしチームに貢献出来ない」し、「ある程度煮詰まってきた後は、戦える神器を入手するまでにかなりの手間が強いられる」という、三つの「ハードルの高さ」があり、もっと盛り上がってもいい筈のマルチプレイがそこまでは盛り上がりきらなかった、という側面があるような気がするんです。

特に、マッチングシステムの問題で、先発組と後発組の差が開きすぎてしまったのは本当にもったいなかった。

勿論、パルテナはシングルプレイモードも十分メインを張れるだけの出来でしたし、上記の欠点はありつつも、十分初心者も上級者に一泡吹かせるだけの「遊びのキャパシティ」をもってはいました。プレイスタイルによっては、天使戦でサポート的に立ち回ることも不可能ではありませんでした。

ただ、この出来だったらもっともーっと盛り上がってもいい筈だよなあ、とは当時も私、思ったんですよね。


で。

スプラトゥーンは、「パルテナ」が持っていた上記のような欠点を、まとめてすべて解決してしまっています。

・プレイヤーの熟練度については、「ランク」と「ウデマエ」の二重方式になっており、特にガチマッチでは非常に適切にマッチングされる
・勝敗の基準にバラエティがあり、敵をキルすることばかりがチームへの貢献の手段ではない為、敵を倒すのが苦手な人、ないし初心者さんでも、それぞれのやり方でチームに貢献出来る
・ギアについてはスキル厳選があるものの、ブキについては基本ランク以外の入手制限がなく、どのプレイヤーもほぼ平等に使える。かつ、序盤で手に入るブキが陳腐化しない

すげーーー、と思ったんですよ。任天堂のTPS、と聞いて真っ先にパルテナを思い出した私にとって、かつて「惜しい!」と思っていた点がすべて解決されている。この進化度合は素晴らしい。

特に二番目の、「勝利条件の多様化」というのは実に素晴らしいと思っていまして。例えばナワバリバトルでは、最終的な勝利条件が「塗った面積」なので、敵を倒すことは必ずしも必須ではないんですよね。ローラーでごろごろとエリアを確保して、敵が来たら逃げて他の場所を塗る、というやり方でも仕事は出来る。もちろん、キルする・されるが重要な要素であることは当然であり、ざくざく敵を倒せる人はそれはそれで大活躍出来るんですが、今まではFPSやTPSに手を出そうにも出せなかった「エイムが苦手な人」でも、やろうと思えばチーム戦で活躍出来るんです。

かつ、一つ目の条件と三つ目の条件がある為に、後発で入っても全然問題なくオンライン対戦で楽しめる、という点も非常に大きいです。私と長男がスプラトゥーンを始めたのはつい先月で、もう発売から一年近く経っている訳ですが、まだ全然問題なく対戦が盛り上がりまくっているうえ、8歳の長男でも通信対戦にハマれるくらい間口が広いのは、これ本当にすごいなあと思う次第なのです。


まあ長々と書いて参りましたが。私が言いたいこととしては、

・スプラトゥーン面白いです
・スプラトゥーンの対戦ツールとしての出来は、パルテナから遥かに進化していると思います
・新パルテナも面白かったしパルテナ様はあざと可愛かったと思います
・女神の服の太ももにスリットが入ってるのはどうなのか
・ナチュレ様にハートをささげまくっていた人は黙って手を挙げなさい、先生怒らないから

ということだけであり、他に言いたいことは特にない、ということを最後に申し添えておきます。

あと、関係ないですが、3DSで一時配信されていた「おいかけて」と「おいかけられて」がyoutubeに上がってました。パルテナ様が駄女神で大変可愛いので一度見るといいと思います。


今日書きたいことはそれくらいです。

posted by しんざき at 15:54 | Comment(2) | TrackBack(0) | レトロでもないゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
はてブからの通りすがりです。
以前この記事の内容と同じような事を思っていたので、明確に言葉になってスッキリしました。
スプラトゥーンは発売当初からプレイしていますが、最初はガチマッチのマッチングも少しランク差があったのですが、
アップデートによる調整などで随分改善されたと思います。

新パルテナは仰るとおりで、上級者と初心者でかなり楽しめる度合いが違ったように思います。
(私は TPS 初心者でした)
なので、マルチモードはある程度やったところであまりプレイしなくなってしまいましたね…。
面白かったんですけども。

最後に、女神の服の太ももにスリットが入ってるのはどうなのかとは思いましたが、
どうなのかと思うことと素晴らしいかどうかは別で、
私はどうなのかと思いつつも素晴らしいと思います。素晴らしいと思います!!(2回)
ナチュレ様にはハートを捧げていたのでこっそり挙手をしておきますw
Posted by KENT at 2016年02月26日 18:03
パルテナとスプラの比較してる人がいるか気になって検索したらここに行き着いたぜ

確かにマッチングとか勝利条件とか、さらに言えばステージの多様性とかスプラはパルテナの欠点をカバーした作品といえるかもしれないね
でも個人的には以下の理由でパルテナのほうが好きかな
・TPSとFPSの切り替え機能がある(カメラが変な動きをしにくい)
・武器の種類や性能、奇跡(サブウェポン)の幅が大きい
・どんな姿勢でも(慣れれば)快適に操作できる
・オフライン(ヒーローモード)が充実してる←スプラではこれが特に酷い

パルテナもう少し流行ってほしかったなぁ
Posted by at 2016年02月28日 17:52
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