2005年06月14日

レトロゲーム万里を往く その34 〜ロックマン〜

取り敢えずイエローデビルは勘弁してください。


さて。久々にゲームタイトルを主題にした万里である。当面はこの路線に戻ろうかと思うが、もしかすると突如として気が変わるかも知れない。しんざきはえー加減である。

「ロックマン」。1987年12月、カプコンより発売。現在でも続く人気シリーズの初代作品であり、カプコンの代表的作品のひとつでもある。続編の2や3を含めて、アクション全盛だったファミコン業界の中でも息の長い人気を博した。


歴史の話から始めよう。1987年という年は、ファミコンの歴史全体からみると一種の過渡期であった。

ファミコンが生まれたのは1983年である。最初期に発売されたソフトは、ドンキーコングやポパイ、五目並べなど、コンピューターゲームとしては最も基本的な形のソフト群だ。その後1984年から85年の初頭にかけて、ファミコンのソフトのラインナップには大体「ゲームの基本的な形」としてのソフトが発売されていく。例えばゴルフ、ギャラクシアン、マッピー、F1レースなどなど。アクション、シューティングなどの大まかなジャンル分けも既にこの頃出来初めていた訳だ。

続いて、拡張されていく容量をバックボーンに、「王道」的なソフトが充実し始めていったのが85年中盤から86年にかけてである。イーアルカンフーや忍者くん辺りを皮切りに、アクションとしてはスーパーマリオブラザーズやグーニーズ。RPGとしては「ドラクエ」が姿を見せたのがこの時期だし(86年5月)、もちろん「ポートピア」も1985年に姿を見せている。この時期はまだ、サードパーティーは「基本」を発展させることに注力しており、実験的な作品というものは少なかったのだ。

さて、基本は出来た。基本を更に充実させたソフトも出した、じゃあ次は何すべえか、という辺りが1986年末から1987年にかけての時期である。この時期に、ファミコンは突如「様々なアイディアの実験場」という、ごった煮めいた世界を現出させることになる。勿論ディスクシステムのソフトが供給され始めたことも大きい。

例えば、新感覚パズルと呼ばれた動くジグソーパズル「きね子」や謎のマガジンディスク「ナゾラーランド」。音ゲーの元祖と言われる「オトッキー」、スクウェアの暗部「アップルタウン物語」。話は勿論ディスクに留まらない。たけしの挑戦状が出たのが86年の12月だし、理不尽アドベンチャーの代表作といわれる「時空の旅人」、非ドラクエ型RPG「ヘラクレスの栄光」、喋る野球ゲーム「燃えろ!プロ野球」、偉大過ぎた親をもつ「ウルティマ」、ファミコン史上初の恋愛ゲーム「中山美穂のトキメキハイスクール」。

いつぞやにも書いたが、複数ジャンルの合成が盛んに行われ始めたのもこの時期である。スーパースターフォースからグーニーズ2、初代神宮寺「新宿中央公園殺人事件」からクレオパトラの魔宝やドラキュラIIに至るまで、この時期のファミコンソフトのバリエーションというものは凄まじい。生物の歴史でいうとカンブリア爆発の様なもので、ありとあらゆるジャンルのソフトがわさわさと出現し始めたのが86年〜87年だ。任天堂もさぞかし肝を冷やしたことだろう。

で、このカンブリア爆発の最後の最後に現れたのが、正当中の正当アクションシューティングゲーム、この「ロックマン」だった、という次第なのである。


カプコンにその気があったかどうかはともかく、このロックマンというシリーズは、過渡期の「集大成」的ゲームになったんじゃないかなー、と私は思っている。以後、2、3とシリーズが移っていくにつれて、王道アクションとして登場したロックマンは穏やかに難易度を低下させ、アクションゲームの裾野を広げる役割も果たした。


ゲームシステムをさらっと。「ロックマン」は、ごくオーソドックスな任意スクロール型のシューティングアクションゲームだ。と、いうとなんだか分かりにくいが、要はロックマンを操って飛んだり走ったり弾を撃って敵を倒したりするゲームである。ロックマンは体力ゲージを持っており、ダメージを受けてそれがゼロになったら1ミス。相手ボスの体力ゲージをゼロにすればステージクリア。

最初に何種類かのボスの中から一人を選択し、それぞれに用意された特色豊かなステージを抜けてボスに至る「ステージセレクト」のシステムと、ボスを倒す毎に相手の武器を使うことが出来る様になる「武器取得システム」が、ゲームとしての大きな特徴と言えるだろう。

操作性もバランス調整も見事な出来というべきで、1こそ多少理不尽な場面もあったが、2・3とシリーズを進めるに従って熟成していった。システム面で見れば、2ではアイテム使用によって体力ゲージを満タンに出来る「E缶」の導入、3では「スライディング」という新たなアクションの導入が大きな変化で、前者に関しては賛否両論あったが、私自身は悪くない変化だったと思っている。シリーズの中では2を一番やりこんだのでそう思うのかも知れないが。

ゲーム自体については、他にも様々、詳しく紹介してくださっているページがある。ご参照頂きたい。

元祖ロックマンシリーズ データベース


私自身の話をすれば、実のところロックマン1自体は自慢出来る程やりこんだ訳ではない。一部にかなり難易度が高い場所があり、記憶力を求められる場面もあり(イエローデビルとか)、ヘタレアクションゲーマーだった当時の私には些か敷居が高すぎた。

めっきりはまったのは「2」からである。先述した通り、「倒したボスの武器が使える」というのがロックマンの魅力のひとつな訳であるが、2ではそれが初代以上に洗練されており、実に実に「使える様になって楽しい」という感覚を有していた。メタルマンのメタルブレード。クイックマンのクイックブーメラン。フラッシュマンのタイムストッパーは、普段は何の為にあるものかよくわからぬが、クイックマンステージでは殆ど必須物と化していたし、クラッシュマンのクラッシュボムは上手く使わないとワイリーステージがクリア出来なかった。二面だったっけ三面だったっけ。ともあれ、「考えて攻略する」「パターンを作る」といった楽しみに初めて目覚めたのが、おそらくこの「ロックマン2」であったろうと思う。

この路線は3にも踏襲され、「復活ボス」というケレン味たっぷりの展開とあいまって、かなりのプレイ時間を費やすことになったと記憶している。タップマンは雑魚だがシャドーマンがすげー強かったとも記憶している。確かタップマンの武器がシャドーマンの弱点だった要に思う。攻略順序も重要だ。

音楽の話も外す訳にはいくまい。とかく、ロックマン2や3の音楽は「ゲームミュージック」としては恐ろしい程にゲームにマッチした出来であった。基本的にはロック調のシンプルなメロディラインなのだが、各ステージの展開と共に流されると、これがはまるはまる。FC歴代ゲームの中でも「名曲」として認識している人は多いのではないだろうか。特に2のオープニングやワイリーステージ一面の音楽など、後に「ロックマンパワーバトル」で復活した時に一部のファンが踊りだしたといわれる程のハマリ曲である。

私の好みとしては、3の各ステージの曲に好きなメロディが多い。ハードマンステージのハイテンポな曲や、「ブルースの口笛」からつながる「染みる」エンディング曲もさることながら、タップマンやマグネットマンステージの様なポップな曲もかなりのお気に入りである。今でもWEB上では数多くのMIDIアレンジが見つかるので、聴いて頂くのもよいであろう。


ところで余談なのだが、ロックマンの敵ボス達は基本的に、味方の博士「Dr.ライト」が作ったいいロボットか、敵の博士「Dr.ワイリー」が作った悪いロボットである。ロックマンが子供であるのはどうも鉄腕アトムがモデルになったものだとどこかで読んだが、どこだったかな。忘れたが。多分ライトが御茶ノ水博士でワイリーが天馬博士なのだろう。

で、Dr.ライトの設計思想がいまいち分からない。ロックマン1のボスキャラ達は、確かライトとワイリーが共同開発した各種作業用ロボットだったと思うのだが、「何でも燃やす」ゴミ処理用ロボットのファイアーマンや、力持ちの土木作業用ロボットガッツマンはまだしも、「何でも凍らせる」寒冷地作業用ロボット「アイスマン」辺りはちょっとどうなのか。寒い場所で寒いものを増やしてどうするか。お前極地でアイスラッシャー吐いたらむしろ仕事増えるんちゃうんかと。いや、エレキマンにしても、原子力発電所内でサンダービームはいったい何の為に装備しているものかと思わないでもないが。いいのか、あんなモンぶっ放して。

その点、2のワイリーが作った刺客ロボット群の方が、作業用ロボットとしては適していた様な気もしないではない。メタルマンとかフラッシュマンとか。


長くなった。私が4以降をやりこむという程やり込んでいないんで、3までの話が中心になったが、このゲーム程正当進化したアクションゲームも少ない様に思う。いいゲームである。シリーズの最近の作品についてはさっぱり知らないが。

次回の万里は、そろそろシューティングゲーム話に入ろうかと思っている。コナミの某タイトルとか、TAITOの某シューティングとか。なんとなくご期待頂けると幸いである。


posted by しんざき at 21:13 | Comment(5) | TrackBack(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
>しんざきさんへ

こんばんは。

いやー、懐かしいです。中学時代にやり込みました>岩男

ブーメランよかったですねぇ。
カプコンのアクションは定評ありましたね。
ヒットラ(略

ちなみに私の中で'86年はファミスタですね。
ばあす、かけふ、おかだ。
かど、でび、ぶうま。
えがわ、まきはら、かとり、すみ。
説明書ではGの代打の一番下はかとうだったのが
おうになっていたり。
あー、この話は長くなりすぎるので打ち切り。

あと'87年はヘクターですかね。
スポーツものでもないのに年号を付けた硬派な
シューティングという事で。
完全にキャラバンが定着したのもこの頃でしょうか。

それでは、失礼しました。
Posted by USHIZO at 2005年06月15日 01:36
>USHIZOさん
コメントありがとうございます。

>ヒットラ
ワイヤーアクション!?

ファミスタというか、ファミコン野球ゲーム全般についてはいろいろと面白いネタがあるので、その内扱ってみたいと思っています。私は86年版が好きでした。

キャラバン、ありましたね。確か前年がスターソルジャーだと思いましたから、佳境というか、既に終盤でしょうか。
Posted by しんざき at 2005年06月16日 02:01
ロックマン懐かしいなぁ。
今はXかゼロになっちゃったんでちょっと…と思ったりも。
4までは結構好きだったけど、5、6と簡単になりすぎてあまり楽しめなかったかな〜
曲もあまり好きな曲が無かったし。

キャラバンは…ヘクターのゲーム性が終わらせてしまったような気がします。
Posted by KEY at 2005年06月16日 10:31
ところで
http://www.necosta.net/archives/000234.html
こういうのどうです?
Posted by mono at 2005年06月19日 14:54
>Keyさん
正直、X以降というか5以降は全然わかんなかったりします(^^; 別に3までにこだわってる訳じゃないんですけどね。でも、やっぱ2,3が私としては最高でした。曲も含めて。

ヘクターは、中途半端にキャラバンに特化させすぎてゲームとしての出来が今ひとつだった様に思いますね。

>monoさん
ファミリーライターに関する記事の方がむしろ悶えました。ちくしょ、その内ネタにするつもりだったのに。
今から思うととんでもねえ商品でしたけどね。
Posted by しんざき at 2005年06月19日 21:45
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