これパパは面白かったよ、と、長男に本を勧めることがあります。
長男、8歳。四月から小学三年生。読書好きに育っています。
日ごろから、「面白いと思うかどうかは人によって違う」「無理して読むことはない、自分が面白いと思った本だけ読めばいい」と言っておりますので、長男が何を読むかは基本本人任せにしています。なにやら図書館から色々借りてきているようで、漫画でも雑誌でも、好きなもん読みゃーいいです。
ただ、時折「私にとって面白かった本」を紹介すると、長男にすげーヒットすることがあります。「パパが好きな本、おもしろいねー!!」と言ってくれるのは私にとってもうれしいので、「途中でつまんなかったら別にやめてもいい」といいつつ、今まで何冊か本を勧めてみました。
また、彼自身、ちょっと背伸びした本を読んでみたりもしており、その感想も聞いてみてました。
どんな本がヒットして、どんな本はいまいちだったのか、ちょっと記録していってみようと思います。
○「だれも知らない小さな国」シリーズ
結果:大ヒット。
定番のコロボックルシリーズ。
幼稚園くらいの頃に読み聞かせをしてあげたことはあったのですが、本が読めるようになってから自分でも熱心に読み出しました。私も大好きなシリーズなので、長男と趣味があったのは大変うれしいところです。
特に一巻の「小さな国」と二巻の「豆つぶほどの小さな犬」は大のお気に入りになったらしく、今でも枕元に「小さな国」が置いてありますし、「パパはコロボックルシリーズで誰が一番好き!?」とか聞かれることもあります。彼的には一番好きなのは風の子らしいです。私はフエフキかなあ。
○「十五少年漂流記」
結果:大ヒット。
やはり、「少年たちだけが無人島で生活する」というテーマは、男の子的には鉄板だったようです。絶対気に入るだろうと思いましたが、予想通りハマりました。一時期はかなり熱心に読んでいたようです。
スルギ号の物資を確認する辺りとか、男の子回路がくすぐられない訳がないですよね。ドニファンが改心する辺りとかお気に入りのようで、何度も繰り返して読んでいました。
その内「二年間の休暇」も読ませてあげたいと思っています。
○「エーミールと探偵たち」
結果:いまひとつ。
私は大好きな作品なのですが、残念ながらいまひとつでした。どうも、彼にとっては事件が起きるまでの導入部分が長すぎたようです。
「十枚の絵が説明する」もケストナー節で軽妙なのですが、もうちょっと大きくなってからの方がよかったろうか。その内「飛ぶ教室」辺りでリベンジしたいです。
○「ルドルフとイッパイアッテナ」
結果:かなりのヒット。
「ルドルフともだちひとりだち」を含め、大変気に入ってくれました。ちょうどタイミングよく映画化されるので、今から「映画も観たい!」と主張しています。猫から見た人間世界の描写がツボだったらしく、ちょこちょこ笑い声をあげていました。
ご存知の通り、「ともだちひとりだち」のエンディングはちょっと寂しさをはらんだものなのですが、そこも心に残ったようです。「いくねこくるねこ」は私も読んだことがないので、近々買ってあげて、自分でも読んでみようと思っている次第。
○「そして誰もいなくなった」
結果:まだこれから。
いや、これ実はまだお勧めする気はなかったんですが。長男が子供向けにアレンジされた「オリエント急行殺人事件」を読み始めまして、パパこれ読んだ?と聞かれました。
私:「読んだよー。推理小説の名作中の名作」
長男:「パパはこれ好き?」
私:「好きだけど、パパは「そして誰もいなくなった」の方がもっと好きかなあ」
長男:「どんな話?」
というのでさわりだけ話してあげたら、
長男「読んでみたい!読んでみたい!!」
と地団太を踏み始めました。どわー。
「そして誰もいなくなった」は児童書版とか存在しないので、正直8歳には難しいんじゃないかと思うところもあります。まあ難しくてつまんなかったら別に途中でやめりゃいいんですが、折角の名作を「難しかった」という印象だけにしてほしくないなあ、と思う部分もあり。若干悩み中です。
まあ、さわりだけ読んでみて、難しそうだったらもうちょっと語彙が増えてから読むようにする、というのもありかなあ。
ちなみに、オリエント急行殺人事件はまだ読んでいる途中ですが、彼的にはいまひとつヒットしている様子がありません。まあ、途中の展開は地味だからなあアレ。
○「宇宙戦争」
結果:ヒット。
これは私が勧めたわけではなかったと思うのですが、青い鳥文庫版を図書館で借りてきて読んでました。気に入ったようです。結構描写がエグかった記憶があったのですが、私もぺら読みした感じ、その辺はだいぶマイルドにアレンジされている様子。
宇宙戦争は、正面から戦って打ち勝つ形式になっていないので、男の子的には微妙かなーと思っていたのですが、「まさかあんな展開になるとはおもわなかったなーー!!」と感心していました。
○「ロミオとジュリエット」
結果:空振り三振。
いや、これも自分で図書館から借りてきたみたいなんですが、そもそもなんでロミオとジュリエットだったのかよくわかりません…女の子ならまだ響くところがあるかも知れないけどなあ。
○今後の予定
「そして誰もいなくなった」をどうするかはまだ考え中なのですが、ミヒャエル・エンデについてはそろそろお勧めしてもいいかなーと思っています。「はてしない物語」は是非ハードカバー版を読ませたい。「モモ」もいいですね。
あと、「マガーク少年探偵団」シリーズは多分気に入るんじゃないかなあと思っていますので、その内勧めてみようと思ってます。ゲド戦記も同様。ドリトル先生シリーズも勧めてもいいかなー。
中学生くらいになったら、ホーガンの「星を継ぐもの」やカードの「エンダーのゲーム」「死者の代弁者」辺りは是非勧めてみたい。面白いと思ってくれるといいなあ。
と、今日書きたいことはそれくらい。
当時推理小説大好きだった私はこの2作品に衝撃を受け、
「ああ、推理小説はここに極まったなぁ・・・」
と感じてしまい、以降すっかり読まなくなりました。
満たされたというか燃え尽きたというか。
まだまだ先かもしれませんが長男君の読了と感想楽しみです。
斉藤先生のルドルフシリーズ面白いですよね〜。
お子さんが歴史にご興味を持たれるようになったら、白狐魔記シリーズもおすすめですよ。源平から江戸時代の日本史ファンタジーで、主人公の狐の視点が他の歴史ものとはちょっと違う切り口になっていて、なかなかに面白いです。
フエフキさんかっこいいですよね。エノキのデブ先生も好きですわー。
ドリトル先生や長靴下のピッピあたりも小2から小3くらいで初めて読んで、以来数十年にわたって時々読み返してます。
息子さん、エンデの作品がお気に召すようであれば、いずれ「クラバート」などもいかかでしょう? おおどろぼうホッツェンプロッツの作者が書いてます。
エンダーや火星のプリンセスは(評価はどうあれ)実写映画化もされているので映画から入ってもらうのもアリかなぁ
ハインラインの”月を売った&鎮魂歌”は何歳からが適齢期でしょうかね?
それと「はなはなみんみ」のシリーズと「ガンバと十五匹の仲間」シリーズは
大人になっても手放せないor買いなおしました。
小人とネズミの小さい者の冒険ばかりだな。