もう去年の話なんですが、こんな記事を拝見しました。
こちらの方は、スーパーマリオ3のステージ配置の理由について「日本の四季になぞらえているのではないか?」という見方をされています。
もしかするとそういう意図もあるのかもしれませんが、スーマリ3についていえば、私自身の意見は
・氷ステージをアクション的に生かそうとすれば、当然「滑る」というギミックをゲーム中に登場させることを考える
・「滑る」というギミックは、ある程度そのゲームの操作に習熟した上でないと楽しむことが出来ない
上記2点が、ワールド6というゲーム後半に雪ステージが配置されている理由ではないかなあ、というものです。恐らく、アクションゲームで「雪ステージ」がある場合、上記は結構一般的な話になるんじゃないでしょうか。
ゲーム開発者さんは、当然「バラエティ豊かなステージ」を用意して、それをプレイヤーに楽しんでもらいたい筈です。ステージの見た目、ステージの属性というものは、ゲームにバラエティを持ち込む為の重要な要素になりますし、そのバラエティが操作性のアクセントを演出してくれるなら一石二鳥です。
要は、スーマリ3における氷ステージは「ゲーム上のアクセント」なんですよね。スタンダードな操作感で色々なステージをクリアした上で、「滑る」というちょっとトリッキーなステージに挑む。その後、いよいよ敵の本拠に向けて進撃していく。それがスーマリ3のワールド構成である、ように私には思えます。
当然のことながら、上記のお話は「アクションゲーム」ないし「アクション的な操作のあるゲーム」に限られますので、例えばRPGでの「雪ステージ」「冬ステージ」はまた別の話になります。RPGの場合、「雪や氷を利用したギミックやシナリオがあるかどうか」「それは中級者・上級者向けかどうか」がかかわってくるでしょう。また、「氷関係の特殊攻撃をしてくる敵が難敵になるかどうか」というのも関係するかもしれません。
たとえば、FF6では物語の最初から雪国が冒険の舞台になりますが、それがグラフィック以外でゲームにかかわってくることは殆どありません。この場合、雪は純粋に演出上のギミックですので、特に後半に配置する必要はない、ということになります。
こういう話になると必ず取沙汰されるドラクエ2のロンダルキアも、難敵としてブリザードがいるものの、「雪国」自体は終盤を表す記号的な演出と考えていいでしょう。それでも、「いきなり背景が真っ白になる」というあの演出は鮮烈という他ありませんでした。
一方、たとえば「桃太郎伝説」では、「冬と星の国」が「氷ステージ」に該当します。ここでは、氷の塔に「特殊な操作をしないと滑って逆に行ってしまう」というギミックがありますので、序盤に配置するのはちょっと厳しい難度と判断できるでしょう。バージョンにもよりますが、ボスがこちらを凍結させる攻撃をしてくる、という点も厳しい。中盤にさしかかる部分の難所、という位置づけです。
さて、上記のような話を踏まえて。
「展開の中に「氷ステージ」「冬ステージ」が配置されているゲーム」自体は枚挙に暇がありませんが、それらのタイトルが「ステージ構成のどこに冬ステージ・雪ステージをもってきているのか」というのは、調べてみると意外と面白そうです。
ちょっと有名どころを幾つか列挙してみます。
○ゼルダの伝説 神々のトライフォース
氷の塔。闇の世界の5番目のダンジョンで、ゲーム全体からすると終盤になります。ゼルダはステージ制ではないのですが、ダンジョンの数だけ数えれば、14のダンジョンの内の10番目、というところでしょうか。
SFCゼルダはパズルアクションに近く、氷の塔も氷関係のギミックで満載です。これは、明らかに「氷関係のギミックを、中級者・上級者向けのゲームのアクセントとして用いた例」になるでしょう。
○マリオカート(SFC)
スターカップのステージ3ととスペシャルカップのステージ4にそれぞれ「バニラレイク」があります。当然のように滑りやすく、コースを上手く走りきるには相当の習熟が必要です。ゲームの最終盤に用意されているのもうなずける難易度です。
○ロックマン(FC)
アイスマンステージ。床が滑るということもあり、ゲーム中でも屈指の難易度です。
ロックマンシリーズは、システムの関係上、最初からどのステージでも選ぶことが出来ます。その為終盤かというと難しいところなのですが、攻略順はガッツマン→カットマン→エレキマン→アイスマン→ファイヤーマン→ボンバーマンの順が推奨されている節がある為、中盤以降のステージとは言っていいように思います。
○ワルキューレの伝説
全8ステージの内、ステージ6が「氷の洞窟」になります。スーマリ3と同じですね。
このステージには、氷のブロックが滑ってきたりといったギミックはあるのですが、よくある「移動しようとすると滑る」というギミックはありません。敵の攻撃こそ激しいものの、「氷ならでは」といったステージギミックはそこまでないかもしれません。
○スーパードンキーコング
ホワイトマウンテン。やはり滑りやすいです。
6つあるレベルの4つ目にあたりまして、後半の入り口、といっていいと思います。任天堂のアクションゲームはやはり同じような設計思想になるのか、似たようなステージ構成が多くて面白いですね。ちなみに、ゲームボーイのドンキーコングでも氷ステージは7ステージ目という終盤。「星のカービィ 夢の泉の物語」でも最終面一つ前でしたね。
○くにおくんの時代劇だよ全員集合
えぞ。すのーせったがないと滑りまくります。あとBGMがめっちゃいい。
このゲーム、行こうと思えばどこにでも序盤にいけるので、「中盤・終盤のステージ」かといわれるとそうでもありません。例外として数えるべきかもしれません。それでも、序盤はするが・かわち・こうずけ辺りをうろうろすることが多いので、えぞを頻繁に利用するのは中盤以降、と言っていえなくもないとは思いますが。
一方、RPGについて。こちらは、アクションゲーム程には「終盤の氷ステージ」という縛りがありません。それでも、どちらかというと「中盤〜終盤」に氷のステージが配置されている傾向が強いようには思います。「雪国」という記号が「遠くまできた」という演出に利用されている、という側面もあるのではないかと。
以下、同じく有名どころをいくつか列挙してみます。
○マザー
スノーマンの町。訪れるのは中盤〜終盤に差し掛かる辺り、という感じでしょうか?背景が唐突に真っ白になるのは、当時やはり鮮烈だったといえると思います。
○メタルマックス
フリーザの町。メタルマックスは極めて自由度が高いゲームなので、序盤・中盤・終盤の組み分けが難しいのですが、まあフリーザは中盤の町といっていいでしょう。氷漬けになっている為良く滑り、行きたい場所に行くのに一工夫が必要です。地下には賞金首のマンモスタンクがいます。
ちなみに、MM2Rではタイシャーが氷の町的な扱いをされていましたが、やはり中盤以降の町です。
○世界樹の迷宮2
第三階層「六花氷樹海」。氷の床と滑るギミックがありますので、当然のことながら中盤のダンジョン。
ここでは難関ボスとの連戦があったりもしまして、やっぱり安定の「中盤の壁」ポジションでした。スキュレーマジ強い。
○FF7
大氷河。ディスク2に入って最初の大型ダンジョンになります。
滑るというギミックこそないのですが、探索に時間制限があったり、吹雪で画面の方向を見失ってしまったりと、雪国ならではのギミックがふんだんに盛り込まれており、やはり「中盤の壁」的な扱いだったと思います。
同じFFシリーズでいえば、例えばFF2のサラマンド〜雪原の洞窟あたり、雪上船が必要になったりしてやっぱり中盤の難所という位置づけでした。
○ロマサガ2
大氷原はラストダンジョン。雪の遺跡というのもありますが、これもほぼ終盤に行く場所です。
ロマサガ2については、それほど「氷のギミック」的なものは出てこないので、どちらかというと演出の問題のように思います。ロマサガ1でもバルハラントとか、氷漬けの城とか色々ありましたね。ロマサガ3ではポドールイとか雪だるまの町とかありました。ポドールイは序盤でもいけましたが、雪だるまの町と氷銀河は中盤のダンジョンでした。
と、まあ、長々書いて参りました。
一応まとめておくと、
・雪・氷ステージは、アクションゲームだと「滑る」というギミックが利用されることが多いよ
・「滑る」というのは中級者向けのギミックなので、どちらかというと中盤や終盤に配置されることが多いよ
・RPGだと、ギミックの配置の仕方にもよるけど上の話はあんまり当てはまらないよ
・けど、やっぱりどちらかというと中盤〜終盤のステージであることが多いよ。これは多分演出の問題だよ
・うるせえけっきょく南極大冒険とアイスクライマーは24時間365日氷ステージなんだから例外だ
という感じになると思います。よかったですね。
今日はこの辺で。
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追記しました。
それがすごく新鮮に感じた記憶があります
まずは家から初めて、ここまで来たかぁとなるというか。
南極で古代文明の遺跡が発見されたとかニュースあったな
人の手が中々届かないって事もあるからか
寒い所ってのは未だ謎を残したロマンを感じるね