2016年12月20日

上西小百合議員の給付型奨学金についての発言に関する突っ込みどころを整理してみる

ちょっと突っ込みどころを整理してみたい衝動に駆られたので、自分用の整理です。

下記のようなまとめを読みました。なかなか興味深い案件だと思います。


関係がありそうなツイートはこの辺です。心温まる発言が並んでいます。寒さ深まる中、心があったかくなる案件は貴重ですよね。


複数の突っ込みどころが同時に頭に浮かんできてちょっと途方に暮れてしまったので、面倒くさがらずにちゃんと整理してみようと思いました。

まず、上記ツイートについての突っ込みどころは、

・学歴別の年収については明確な統計があるのにそれを無視して「中学から働いたって稼げる」という特殊例の話をしている
・大学の教育効果を無視、ないし否定している
・給付型奨学金を受けるか受けないかは選択の問題であり、別に「中学から働く、社会に出てから勉強する」という選択肢を否定するものではないので、このツイート自体が「大反対」の理由になっていない
・そもそも上西議員は自サイトで「返済不要!給付型奨学金制度の拡充」という政策を掲げていた(アーカイブ) なお、現在はその記載は削除されている(12/20になってから削除した模様)
・自身は裕福な家庭であることを明言した上で、裕福でない家庭の選択肢を排除しようとしている

ぱっと思いつくところだとこの辺りが主要な突っ込みどころになるでしょうか。

書いてる間に突っ込みどころが増えたんですが、

・自分の考えに反する政策を支持者・有権者向けの公約に掲げていたことを明言している
・維新を離党したのは2015年4月4日であった為、そこから一年半以上の期間が経っているにも関わらず、自分の意志に反する政策を自分の公式ホームページに掲載し続け見直しもしていなかったことを明言している


いやその、正直大丈夫なんでしょうか…。認証済アカウントであることを思わず三度見しちゃうレベルの発言なんですが…。


なんかもう細かく反論するのにも徒労感があるのですが、そもそも政策は多数の国民の生活に寄与するものなので、個別の特殊例ではなく、統計で議論しないと意味がないですね。「大学行かなくても稼ぐ道はある」は政治の発言ではありません。「大学行かない方が稼げる」「大学なんて不要だ」なら政治の発言になり得るかも知れません。

そして、学歴によって年収に格差が生じることについては、当たり前ですが明確な統計が存在します。

大学・大学院卒が402.5千円(前年比1.5%増)、高専・
短大卒が308.8千円(同1.6%増)、高校卒が288.2千円(同0.5%増)、女性では、大学・大学
院卒が287.8千円(同1.1%増)、高専・短大卒が252.5千円(同1.4%増)、高校卒が207.7千円
(同1.0%増)となっており
笑うしかないくらい明確ですね。「大学に行けない」「大学を卒業できない」ことによって、統計的にこれだけの賃金差が出てしまい、さらにこれが格差の固定につながってしまう。かつ、奨学金の返済も、もとより裕福でない対象家庭にとっては大きな負担になってしまう、だから格差是正の為にも返済不要の給付型奨学金を作りましょう、というのがロジックなわけです。筋通ってますよね。


それに対して、「中学から働いたって稼げるから」「本当に勉強したいなら社会に出てからだってできるから」大反対、というのは正直いってわけが分かりません。理解するまでに3段階くらいの思考の飛躍を必要とするレベルです。アングリーバードかよ。

百歩譲ってこの政策にコミットしないとしても、利用したくない人は利用しなければ済むわけです。「中卒高卒で働く」という道が、この政策で閉ざされる訳では全くない。そういう道を選びたい人は選べばいいわけです。なのに大反対、というのはより一層わからないですね。格差を是正したくない、くらいしか理由が思いつきません。

大学自体の教育効果については議論の余地が色々とありますが、少なくとも社会的に見た大学の立ち位置は「専門的な人材養成」なので、政治に携わる人が「大学行く必要ねーよ」という発言をするとしたらそれなりの論拠が必要になりそうですね。ただでさえ研究者不足が進んでるんですが、企業の研究力の拡充とかどうするんでしょうか。


あと、これはあまりロジカルな話ではないんですが、「私はお金持ちで大学にいけました。けど貧乏な君たちは無理して大学にいく必要なんてないよ!!」というのはちょっとその、割とロックンロール寄りな発言なんじゃないでしょうか。ご本人も貧乏で苦労された上で、とかならまだ話は分かるんですが、「本人は苦労していないことを明言しつつ、他人には苦労を勧める、ないし強制」的な構図がかなり熱い。



それと、後ろに挙げているツイート、これ大丈夫なんでしょうか…仮にも現職の衆議院議員が、「有権者が参照する自分のホームページに、自分の意志に真っ向反する政策を記載していて、しかもそれは党に言われて出したもので、しかもそれを離党してからも1年半放置していた」ことを明言しちゃうってちょっとエキセントリック過ぎて今日がエイプリルフールじゃなかったかを冷静に疑っちゃうレベルなんですが…。離党した時点で政策の見直しくらいしましょうよ。



なんか書いてる内にくらくらしてきたので一旦項を閉じます。後で追記するかも知れません。



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(追記 16/12/21 07:45)

「こんな議員を当選させた有権者は〇〇」みたいなコメントいくつか見かけましたけど、上西議員は当選2回が2回とも比例での敗者復活当選ですので、「有権者が積極的に選んだ」というわけではないですね。まあ、だからこそ維新を離党した時、「なんで議員辞職しないの」と突っ込まれまくっていたわけですが。

まあ最近はテレビ活動がご活発なようですし、話題になるのは本人的にもよろしいことなんじゃないでしょうか。


posted by しんざき at 12:26 | Comment(10) | TrackBack(0) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
維新でも除名するレベルの猛者
Posted by at 2016年12月20日 19:37
 思い付きを反射的に振り撒き且つ強弁する阿呆女に対する批判としては其れで充分とは想いますが、欠落して居る視点に就いて老爺心から若干言わせて頂くと、学問を志す或いは其の深奥迄至らずとも触れて見度いと云う知的好奇心の発露としての進学を殆ど無視して居るのでは無いでしょうか。 特に自然科学分野の研究は個人スキルとして試験管の振り方データの摘まみ方を身に着けるだけで企業御用の研究に益する人材育成に功が有る、以外に長いスパンの後には切り拓いた知見に依り様々な恩恵を国家及び世界に齎す存在でしょうし、其れを受容理解布教出来る人材も又学問経験者が必須な事も多言不要でしょう。 ラピュタ下の変痴気科学者の99%の冗費知性労力のろうひ
Posted by 甕星亭主人 at 2016年12月20日 22:59
(承前。老眼の咎故誤発信して仕舞った。失礼。)

浪費に支えられて、其の中より革命的な知見パラ転が起き得るのです。 産業企業の即時的需要を満たす為の人材養成という見地のみでの奨学金付与論議には首を傾げざるを得ません。 偏見と取られようと自然科学就学者には優先して且つ充分な奨学金が与えられるべきと考えて居ります。 但し老生自身は就学補助の栄に浴した経験は無いのですが。
Posted by 甕星亭主人 at 2016年12月20日 23:21

文章が大変読みづらいと感じました。
他人に見られる場所に書く文章であれば、多少は整理した方がよいかと思います。
Posted by at 2016年12月20日 23:34
こんな議員に投票したバカは猛省すべし
Posted by at 2016年12月21日 00:56
同期にも大勢奨学金の利用で大学を出た者が大勢いるのですが漏れなく返済で苦労していますね。
特に20代の収入の生活費を除いたほとんどを返済に充てる事になるので恋人や趣味などへの消費もできず地味な生活を送るのですが(返済がなくとも派手には使えませんが)
ストレスを発散できずに体も精神も壊す事になりリタイアしていった友人もいます。
国政の介入で利子をなくす、返済期間を伸ばすなどで若者が健康に働く事で長期的な回収を考えて欲しいですね。
Posted by at 2016年12月21日 06:50
>笑うしかないくらい明確ですね。「大学に行けない」「大学を卒業できない」ことによって、統計的にこれだけの賃金差が出てしまい、さらにこれが格差の固定につながってしまう。かつ、奨学金の返済も、もとより裕福でない対象家庭にとっては大きな負担になってしまう、だから格差是正の為にも返済不要の給付型奨学金を作りましょう、というのがロジックなわけです。筋通ってますよね。


とありますが、統計と言うのはしっかり見ないと本当の姿は見えません。この件に関して言えば大学を出たから年収が高いのではなく大学に行こうと思う家庭で育ったから年収が高いのではないでしょうか?私は幼児教育の方が余程重要だと思いますね。勉強を楽しいと思える環境を作るべきです。
Posted by ななし at 2016年12月22日 19:22
私も妻も貧困家庭に育ち、奨学金を借りて大学・大学院を出ましたが、滞ることなく全額きっちり返済しました。現在では2人とも大企業の管理職となり、子供には同じような苦労はさせずに済んでいます。
その経験から言わせていただけば、上西議員の言いたいことも、ごく一部はわからないでもないです。大学に行っても勉強もせず何も得ず、ただ遊んでばかりの学生が非常に多いです。大学で何をするかではなく、大学に行くことそれ自体が目的化している現状を、まず最初に変えるべきでしょう。
その上で、大学で学びたいと言う意思・将来ビジョンのあるような学生であれば、就職後の給与もそれなりに期待できるでしょうから、経済力に応じて貸与型や給付型の奨学金を用意すれば良いと思います。
上西議員の意見のうち、大学全入のような社会構造は見直すべきという点以外には全て反対です。中卒でまともに稼げる仕事は、水商売以外にはほとんど無いでしょう。彼女はそういうメンタリティなんでしょうかね。
Posted by at 2016年12月22日 21:48
>統計と言うのはしっかり見ないと本当の姿は見えません。

とかいってるやつの発言に全く統計が生かされてなくて草
Posted by at 2016年12月22日 21:59
「「こんな議員を当選させた有権者は〇〇」みたいなコメントいくつか見かけましたけど、」

この内容のコメント一つしか見当たらないけど、削除したの?まさかちょっと盛っちゃったの?

盛っちゃうなんて、ダメよーダメダメー
Posted by at 2017年01月04日 09:00
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