電車の中でふと疑問に思った。思いついたことはすぐ文章にしておかないと忘れてしまうのが最近のしんざきである。
論点は三つくらいある。
・戦隊ものには何故「イエロー」が欠かせないのか。
・聖闘士星矢は戦隊ものなのか。
・聖闘士星矢が戦隊ものだとして、何故「イエロー」がいないのか。
順番に行こう。
・イエローは何故必要か。
まず一つ目について。正直戦隊ものに強い訳ではないというか、実は知識自体はろくなもんじゃなかったりするので、多少の知識不足はお目こぼし頂けると幸いである。
戦隊ものにおけるイエローは、要はカレーにおける福神漬けであり、スイカにかける塩である。
「イエロー」という色は勿論単なる象徴であって、別に黄色いアイツが例外なく太っている訳でもカレーライスが好きな訳でもない。黄色い奴は時として女性であったり、あるいは普段はブルーな感じの奴が珍しく黄色を身にまとっていることもある。まあ、それは全体的に見ればどこまでも単なる例外であって、基本的にはイエローは色物だ。そして太っている。で、物語の中盤で死んで二代目に変わったりすることもある。結構よくある。
戦隊ものに限らず、例えば昔のロボットもの辺りでも、5人揃っていれば大抵誰か一人は太めの巨漢だったものだ。3人の内一人が「黄色」ポジションである場合もある。結構よくある。で、大抵の場合柔道が得意だったり、物語中でマヌケな目にあったり、物静かで心優しかったり、九州弁だったり、物語の中盤で死んだりする。
話はキャラ立てに集約する。
アニメにせよ小説にせよ特撮モノにせよ、ストーリーの中で核となるのはキャラクターだ。キャラクターがどう動くかによって話を作る。ドラマを作る。絵ヅラも作る。
折角5人キャラがいるのならば、その5人がみーんな似た様な性格・見た目では勿体ないことこのうえない。次元大介が5人いてもアニメは作れない。登場キャラクターが全員デューク東郷でもやっぱり漫画は書き辛いであろう。見た目にせよ性格にせよ、5人の中にある程度のバラエティを作るのは、ストーリー製作の上での絶対条件なのである。
だから、まずは熱血主人公作っとけ、じゃあクールな奴に、チビで頭よさそうな奴に、女の子に、んー。色物も欲しいな。たまに真面目場面を作れば美味しい演出も出来るしな。
じゃあ見た目も分かりやすいんでってことで、デブ。
多分、イエローが何故必要なのかという議論は、大体上記の様な内容にまとまるのではないかと思う。詳しい方、いかがであろうか。
・聖闘士星矢は戦隊ものか。
よくワカンネ。
戦隊ものの要素があるかと言われれば、確かにある。幾つもある。メインになる主人公ズが登場するし、主人公ズは変身(クロス装着)するし、敵は次から次へとわさわさと現れ、戦闘員もいれば(雑兵とか海兵とか)ボスもおり、露出度高い衣装の敵の女幹部(シャイナさんとか)がおり、後足りないのは巨大ロボットくらいのモンではないかとも思う。
ただ、聖闘士星矢における特殊性は、「最初は5人じゃありませんでしたよ」ということに起因する。青銅聖闘士は10人いた。ゲキとかジャブとか色々いた。あと誰だっけ、一部ですげえ人気のある蛇使い座。十三星座だといきなり黄金聖闘士に昇格する、氷河に一発でやられた彼。名前忘れちまった。まあいいや。
レギュラーメンバーは途中からほぼ完全に聖矢、紫龍、氷河、瞬、一輝の5人に固定され、その他青銅な人々はたまーに雑兵と戦うくらいしか出番がなくなってしまった訳だが、これは何故なのか。私は車田作品に一定の偏見を持っているかも知れないが、思うにこれは「手間の割に青銅ズキャラ立ってネ」とか、「人数多すぎると描きキレネ」とか、「やべ、ゴールドとかシルバーとかインフレし過ぎた。邪武の出る余地ねえや」とか、割と適当な理由だったりしねえかと邪推するのである。いや、分からんが。
まあ、はっきり戦隊ものとして意識して描かれたかどうかは大変疑問ではあるのだが、取り敢えず物語中盤からは割と戦隊ものっぽい姿を見せ始めましたね、ということで話を進める。
・何故「イエロー」がいないのか。
よくワカンネ。
いや、上記が正しいとすれば、多分実際のところはそんな大層な理由でもあるまい。話は実に単純なのだ。
要は週間漫画の特性上人気のあるキャラばかりが残ったというだけの話なのであり、蛮や激と瞬や氷河を比べたらアットーテキ大差で後者がレギュラー化したという事実だけが存在する。氷河と一輝、これ完全にキャラ被ってねえか?とかそーゆー疑問は、少年や一部のお姉さんのファン魂の前ではどうでも良いことだったのである。関係ないけど、邪武と聖矢も凄い勢いでキャラ被りを起こしていたと思う。
個人的には蛮が聖矢と一緒に十二宮を突っ走っているシーンも実に実に見たかった訳ではあるのだが、そんなシーンは妄想以外のどこにも存在しない。蛮は作者に必要とされなかったのである。あと、大きなお姉さん達にも必要とされなかったんではないかとも思う。
では、イエロー的ポジションのキャラがもし聖闘士聖矢でレギュラー化していたとしたら、話はどう変わっていたか?と考察してみる訳なのだが、これがどーーーも想像し難い。難しい。
思うに、車田漫画における色物というのは、たまーにケンカっ早い主人公がなんかトラブルに巻き込まれたりであるとか、ケンカっ早いデスマスク様が派手な散り際を見せたりとか、どーもその程度の色物ネタしか思い浮かばないんである。「普段クールな奴がたまに三枚目をやる」というシーンは割とみるが、「普段ネタキャラがたまに真面目な役をやる」という、いわば劇場版ジャイアン現象が滅多に見られない。というか、少なくとも私は一つも知らない。
つまり、車田漫画は基本的に色物を必要としない漫画なのだ、という取り敢えずの結論を導き出すことが可能なのではないかと思う。車田マニアの方、どうだろうか。
あとさ、オレ車田キャラで太った人というのをそもそもあんまり見たことがないんですが、別に車田先生が「ごめん、オレ太った奴描けネ。描いたこととかないし」とかそういう訳ではないですよね?ね?
という辺りで会議の時間になった。今日は久々にネット環境が使える休憩時間であった。皆さんごきげんよう。
2005年06月20日
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で、蛇使い座の人って、くだんの露出度高い衣装の敵の女幹部(シャイナさん)ではあるまいか。
ただ今聖闘士聖衣神話の黄金聖闘士を集めまくってるbariです。
そろそろ羊座のムウが発売されます。
逃すな!
蛇使い座はシャイナさんです。
シャイナさんは白銀聖闘士です。
青銅聖闘士のほうは、海蛇座の市です。
くす。
>ごめん、オレ太った奴描けネ。描いたこととかないし
たぶん正解。
私は良く知らないけど「リン賭け」の石松はそれに近いのでは?
ここ数年、そういう3枚目的なキャラって戦隊ものにはなかったみたい…って今年はグリーンがバカキャラっぽいな…。
>名無しさん
志村、名前!名前!っつーか、ネット環境は微妙に復活してねえですよ。今日は偶然本社で会議さ。
>で、蛇使い座の人って、くだんの露出度高い衣装の敵の女幹部(シャイナさん)ではあるまいか。
あ、そうだったか。失礼しやした。気が向いたら直します。
>えっけんさん
>セイヤファンの彼女から推測するに、セイントセイヤは戦隊モノではなく、やをいもの。
大きいお姉さんから見ると8割方やおいものだったそうです。っつーか、瞬とエスメラルダの顔がどう見ても同じである件について。
少年から見ると多少戦隊ものっぺえかも知れません。
>ただ今聖闘士聖衣神話の黄金聖闘士を集めまくってるbariです。
なんですとっ。ごめん、オレかに座。つまりデスマスク様。やべえ、小学校の頃いじめられなかったのが不思議でならねえ。
>青銅聖闘士のほうは、海蛇座の市です。
おお、そうですそれです。市さまです。完全に氷河のかませ犬だった人。まあ、蛮よりましか、多少。
>Leftyさん
>私は良く知らないけど「リン賭け」の石松はそれに近いのでは?
うーん、石松は、後半になるに従って三枚目キャラっつーより「たまに馬鹿をやるシリアスキャラ」になっていった気もしますですよ。そういえば最近死去されましたな。
私の中では、
赤・青・黄・ピンク・黒
かすかではありますが、記憶の中で氷河は
母を助けるために、聖闘士になった
=マザコン
という印象しか残っていない…
という訳で若干イエローな感じ。
氷河ファンの方がいらしたらごめんなさいっ!
むう、氷河がイエローとは意外な人選。確かにマザコンではあったかも知れないが。
>氷河ファンの方がいらしたらごめんなさいっ!
いや、今日びこのタイミングで「氷河に口を出すやつはオレが許さん!」みたいな人は希少じゃないかと思いますですよ。
コメントありがとうございます。
>強いて言えば、石松の系譜上にいる星矢がイエローなのではないでしょうか。
うーむむむ。星矢も随所でバカやりはするんですが、太っていない&ここぞというところで主人公臭を発している、というところが若干イタいところです。カレーは好きでしたっけ。
正直、あそこで出てくるまでカシオスの存在を忘れてました。
どえらい読み間違いしてしまいました。
エロー画は結構大氾濫している様な気がします。どこにとは言いませんが。
星矢にはベアー激や辰巳さんくらいしかいませんが、
同じ車田漫画の「風魔の小次郎」には、劉鵬という名の巨漢がいました。
能力は風魔一族で最強のパワー。それだけで、最終巻まで技一つなし。
主役の美形揃いな風魔一族の戦士の中でも実に目立たなく、ラスト近くまで生き残るのですが、まともな活躍(一話かけて一人で強敵と戦ったり)は全話の中でも皆無。
もしかすると、この劉鵬のせいで車田先生もイエロー的なキャラに懲りたのではないでしょうか(笑
多分、市
市が黄金聖闘士とガチバトルしてるの想像して吹いた.
vs羊(ムウ)
vs牛(アルデバラン)
vs双子(幻影)
vs蟹(デスマスク)
vs獅子(アイオリア)
vs乙女(シャカ)
vs天秤(老師)
vs蠍(ミロ)
vs射手(アイオロス)
vs山羊(シュラ)
vs水瓶(カミュ)
vs魚(アフロディーテ)
vs教皇(サガ)
vs羊(ムウ)
vs牛(アルデバラン)
vs双子(幻影)
vs蟹(デスマスク)
vs獅子(アイオリア)
vs乙女(シャカ)
vs天秤(老師)
vs蠍(ミロ)
vs射手(アイオロス)
vs山羊(シュラ)
vs水瓶(カミュ)
vs魚(アフロディーテ)
vs教皇(サガ)
まあいいや、言いたいことは3つ、星矢の連載が始まった86年のスーパー戦隊はすでにヒロイン2人体制に入っていてイエロー=カレーではなくイエロー=女性になっていた。
そもそもイエロー=カレー(もしくはデブ)というのは瞬間的なもので特撮ではゴレンジャー、アニメではコンバトラーV、ボルテスVくらいしかない。
そして星矢はアストロ球団からリングにかけろを経て出来た漫画でアニメ特撮とは別の流れの作品である。
だからイエロー役のキャラがいないのはあたりまえのことであると思う。
一部で人気が高いのはヒドラの市。