ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
正直なところ、頭のどこかで、「熱血物語のリメイクだろ?」と思ってました。「昔散々やったしなー、まあ時間出来てからでいいか…」とか思ってました。
違いました。リメイクじゃありませんこれ。
ダウンタウンシリーズの新作です。
ダウンタウン熱血物語SP。2016年10月27日、アークシステムワークスから発売。
ダウンタウン熱血物語なので、当然のことながら主人公は「くにお」。夢見町や花園町を舞台に、喧嘩をしたり買い食いをしたりゲーセンでゲームをやったりしながら、くにおが所せましと暴れまわります。

確かに基本的な筋立てやゲームシステムはかつての「ダウンタウン熱血物語」を下敷きにしてるんですけど、内容はもうぜんっぜん新しくなってます。
・必殺技の数が山ほど増えている
・もちろんアイテムも装備も山ほど増えている
・ストーリーはマルチイベント形式になっていて、原作と同じ展開になるとは限らない(というかなってない)
・イベントはもう何から何まで完全に新しい内容ばっかり
・原作でさらーっとしか語られていなかった部分がやたら掘り下げられている
・マップも全然変わっており、やたら広くなっている
・くにおのステータスやスキル・装備といった概念がすげー広くなっており、育て甲斐がありまくる
・操作方法も、3DSのコントローラーに適したものに変更されている(カスタマイズ可能)
・ゲーム内ゲームの「FoDD」もきちんと作り込まれていてちゃんと面白い
これくらいの点は断言しちゃっていいと思うんですよ。
これら、おなか一杯山盛りの新要素が、きちんと「ダウンタウンシリーズ特有の、いい意味でごちゃごちゃした、動かしているだけで面白いベルトスクロールアクション」にきちんと盛り付けられている。動かしていて楽しいし、育って楽しいし、必殺技が増えて楽しいし、イベントが見れて楽しい。なんなのこの楽しさは?

とにかく、今回の熱血物語SPは、まず「くにおを育てるのがやたら楽しい」んですね。
序盤のくにおは正直かなり弱く、大運動会とか時代劇の感覚でいると雑魚敵にもそれなりに苦戦します。キックしても1ずつしかダメージ与えられないし、向こうからは平気で10とか20とか喰らったりする。これ軌道に乗せるのが結構大変でした。難易度「軟派」でもそうなんだから、「硬派」だったら何をかいわんや。
しかし、ゲームがちょっとずつ軌道に乗ってくると、くにおはどんどん強くなります。投げでもキックでもがしがしダメージ入るようになりますし、その辺の物を拾ってぶん殴ってもいい。相手から距離をとって、相手が走ってきたらジャンプキックで撃墜、なんて戦い方でしのぐことも出来て、この辺の「戦い方の工夫キャパシティの広さ」は流石ダウンタウンって感じですよね。
そして、頑張ってお金を溜めて「マッハキック」や「マッハパンチ」「ナッツシュート」みたいな必殺技を買えたら、いきなり世界が変わります。マッハキックでサクサク敵を倒していけることの感動・爽快感といったら。なんでしょうこれ、ドラクエで言うと「はがねのつるぎ」を買えた時の感動に近いでしょうか。
今回は、必殺技が使っている内に進化するようになっていまして、「マッハキックII」とか「ナッツミサイル」にパワーアップしたら更にサクサク戦えるようになります。他校の不良とかガンガン蹴散らせて超楽しい。
装備も様々、学ランやらボンタンやら部位によって効果が変わり、レアな装備なんかもありまして、装備を収集する楽しみもありまくります。
しかし、サクサク戦えるからといって「簡単になる」というわけでは全然なく。一部の名のある強敵は、パラメータから行動ルーチンまできっちりと強く、どんなにくにおを鍛えても苦戦する時はすげー苦戦します。この辺、達成感型ゲーマーとしてはうれしい限りとしか言えません。
どうも、「硬派」やそれ以上の難易度では、「くにおのレベルを上げきってからが本番」というような難易度であるらしく、その点今から楽しみです。
あと、ある条件を満たすと使えるようになる、様々な「超必殺技」。これもやたら種類があって面白いわけですが。

これ、ボスも全然遠慮なく使ってきたりするので、油断するとこちらが瞬殺されたりします。ボス戦での超必殺技の演出は本作のハイライトの一つと言えるでしょう。
これらの楽しさの前提になる、「アクション部分が楽しいかどうか」というのは、そりゃもう熱血物語シリーズの肝入りなので何をかいわんやです。レスポンスは素晴らしく良く、慣れていくごとにくにおの操作がなじみ、攻撃にせよ防御にせよ「うまくいった時の爽快感」が物凄いです。
相手の動きを先読みして攻撃を刺していくとか、複数の敵に囲まれた時の切り抜け方とか、戦術的な工夫の余地もありまくります。工夫がハマった時の満足感は、今までのダウンタウンシリーズすべてと比較しても出色のものだと言っていいでしょう。
一方イベントについてなんですが、

今回イベントはほんとーーに激増しておりまして、「熱血物語」ではよくわからなかったところも補完されまくっています。「りき」や「ごうだ」「りゅういち・りゅうじ」などのおなじみの面々だけではなく、行進曲やその後のダウンタウンシリーズで出てきたキャラクターも山ほど登場しているのもうれしいところ。冷峰四天王にせよ、にしむらやごうだにせよ、かみじょうややまもとにせよ、キャラクターの背景がやたら掘り下げられています。あと、ごだいは相変わらず何考えてるのかよくわからないです。
あと、まえだやさおとめといった面々もちゃんと登場してきて、しっかりくにおと顔なじみになっているのも個人的には嬉しいポイント。町民も激増しており、話を聞いていると結構色々、今作だけではなく他のシリーズにも関連しそうな話が聞けて大変面白いです。
ちなみに上記画像は、はせべ登場シーン。グラフィックやたら綺麗じゃないですか?
周回前提のバランスのようで、さらっと進めているだけでは出会えないイベントもかなりあるようです。最初の内は喧嘩三昧で町をうろつきながら、周回を重ねるごとに色んなイベントに出会えるようになっていく、という感覚で楽しめる模様。
取り敢えず、さくっと一周プレイした感じ、
・最初は土地勘を身に着けることに専念(どこに何があるのか把握する)
・序盤は、レベルが上がったら「運」を上げた方がいい(敵がお金を落とすかどうかが運依存)
・その後はパンチなりキックなり、主に使用する攻撃方法を上げていくのが良さそう
・やられても特にデメリットはないのでガンガン喧嘩していきましょう
という辺りがコツになりそうです。
長々と書いて参りましたが、言いたいことは
熱血物語SP超楽しいのでシリーズのファンは(ファンじゃなくても)是非買うべきです
という一点だけであり、他に言いたいことは特にありません。よろしくお願いします。
今日書きたいことはそれくらいです。
数発貰ったらやられるのは別にいいんだけど、序盤の敵が硬すぎるしダウン追い打ちもできなくて全く爽快感がないからそのまま投げた人結構いるんじゃないかなあ。
せめて千里台高校くらいは雑魚でいてくれてもいいじゃない。