2017年10月18日

デマかそうでないかに関わらず、ネット私刑は法整備して取り締まるべき

ねとらぼさんの、この記事を読みました。

神奈川県の東名高速道路で2017年6月、ワゴン車が大型トラックに追突され夫婦が死亡した事故で、無関係な企業が「容疑者の勤務先」としてネット上で拡散され、中傷や嫌がらせの電話が殺到するといった被害が起こっていることが分かりました。
これですね、ちょっと、当たり前のようで重要な前提を確認しておきたいんですが。

まず、

「無関係だろうがそうでなかろうが、私人が事件の容疑者や身内に私刑を行うのは犯罪」

ですよね?ここブレちゃいけないですよね?

これ、そもそも嫌がらせの電話を受けているのは、事件の容疑者と何の関係もない企業なので、それはそれでひど過ぎる話なんですけれど、「たとえこれが本当に容疑者の関係者だったとしても、あるいは容疑者本人であったとしても、個人情報を晒したり、嫌がらせの電話をしたりするのは犯罪以外の何者でもない」というのは当然の認識としてみんなが持っておかないといけないと思うんですよ。

これ、私、以前から何度か同じようなテーマのこと、書いてます。



今回のケースも、結局スマイリーキクチ氏の中傷被害事件と同じ構造ですよね。誰かが、主観的な正義感に基づいて「犯人」の個人情報探しをして、溜飲を下げる為にそれをネットに晒して。で、それに、同じく色んな「溜飲を下げたい人」が食いついて。

何度も言ってるんですが、

「私人が、誰かの個人情報を「犯罪者」「容疑者」として晒すと、どこかで絶対にデマが発生するし、それに基づいてスマイリー菊池氏のような冤罪ネット私刑が発生するし、それ以前にそもそも私刑はやってはいけないこと」

なんですよ。

どんなひどい事件であろうと、感情に任せて「犯人探し」「身内探し」なんてやっちゃいけないし、それに基づいて晒された情報なんて信じちゃいけないし、勿論拡散してもいけないし、ましてその情報を元に身内叩きなんて絶対やってはいけないことなんです。

これ、「いつどんなタイミングで、自分が標的になるか分からない」ことですからね?これを書いている私だって、読んでいるあなただって、本当にどんな拍子で、「容疑者」「容疑者の身内」として糾弾されることになるか分からない。そして、それに対して反撃、ないし防御するのは本当に難しい。ヘタすると半永久的に、身に覚えのない「犯罪」の「犯人」として、自分の顔や名前が晒され続けかねないんです。

大げさでもなんでもなく、我々はそんなケースをもう何度も何度も見ている。


これが例えば、「万引き犯の顔写真を店が晒した」みたいな話になると、とたんに「よくやった!」とか「警察が動かないから仕方ない」みたいな意見が出てくるの、正直個人的には理解不能です。間違えるんですよ?警察ですら間違えることがあるのに、店が間違えない保証がどこにあるんですか?

もし間違えて、その無関係な他人に「犯人叩き」が始まったら本当に取返しが付かないし、たとえ間違えていなかったとしても「その容疑者を無関係の皆で寄ってたかって叩く」ことに一体どんな正当性があるんですか?

例えば、宮崎勤事件で、彼の父親が周囲からの中傷に耐えかねて自殺してしまった件とか、ちょっと前にもtwitterなんかで話になってましたよね。まああの時は報道もひどいものでしたけれど、無関係の人たちによる中傷被害もホントひどいものでした。

司法と何の関係もないところで、「単に誰かを叩いて気持ちよくなりたいだけの人」が、(犯罪とは無関係かも知れない)私人に対して私刑を行う。これが正当化されるケースなんて存在するんですか、っていうのが私にとっては物凄く疑問です。


そこから考えると、「(実際に容疑者、容疑者の身内であるかどうかに関わらず)誰かの個人情報を、何かの事件に結び付けてネットに晒す」「その晒しを見て、対象に対して何かしらの嫌がらせを行う」という、いわゆるネット私刑って、速やかに法整備を行ってきちんと取り締まらなくてはいけないんじゃないかと強く思います。


今回のような、ある意味実際の事件以上におぞましいネット私刑が、出来るだけwebで発生しないようになることを祈念しております。


今日書きたいことはそれくらいです。






posted by しんざき at 07:32 | Comment(19) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
しんざきさんの意見に全面的に賛成ですが
このコメント欄は100パー荒れると予想
Posted by at 2017年10月18日 12:31
>「警察が動かないから仕方ない」みたいな意見が出てくるの、正直個人的には理解不能です。

じゃあ実際に犯罪が行われて、それを警察が取り締まらない時、どうすればいいか教えて欲しい。警察がやらないから俺らが叩くしかない、ってなるんじゃん
Posted by at 2017年10月18日 13:10
綺麗ごと。実際に自分が犯罪に巻き込まれたら、「私刑でもいいから犯人を苦しめたい」ってなるだろう
Posted by at 2017年10月18日 13:43
> じゃあ実際に犯罪が行われて、それを警察が取り締まらない時、どうすればいいか教えて欲しい。警察がやらないから俺らが叩くしかない、ってなるんじゃん

警察に非があるんだろ? 警察叩けよ
Posted by at 2017年10月18日 14:10
>綺麗ごと。実際に自分が犯罪に巻き込まれたら、「私刑でもいいから犯人を苦しめたい」ってなるだろう

何読んでコメントしてるんだ?
ここでは大勢の赤の他人がたたくことを話題にしてるの。
Posted by at 2017年10月18日 14:17
「自力救済の禁止」ですね。各人様々な意見はあるのでしょうが、その意見を述べる前提として、なぜこれが一般的な原則となっているのか、その理由に目を通しておくべきだと思いますね。
ウィキペディアに「自力救済」の項目があるので、ご存知ない方はこの機会に是非。
原則には例外もあるので、その行為が例外として認められるか否かで争えば、多少は議論が整理されるんじゃないでしょうか。
Posted by at 2017年10月18日 15:45
文字ばっかりの理屈っぽい(深刻なバカはあまり好みそうでない)ブログなのに、
なんでここのコメントはいつ見てもヤフコメや2ちゃんまとめサイトのコメント欄並に低レベルなんだ?

「理由があってもなくても私刑は犯罪」その通りなのだが、じゃあ必要なのは「法整備」というより法適用の厳格化だろう。
罰する法がなくて野放しになってるんじゃなく、(誹謗中傷行為の媒体がネットだろうとなんだろうと)処罰できる法律は既にあるのに「いちいち手が回らない」として事実上の野放しになってるのだから。

漏らさず捕まえられないからといって野放しの言い訳にはならない。
交通違反抑止のネズミ捕りのように、まずは「見せしめ」が必要だ。

晒されたリンチ犯やその係累や似た名前の人に対するリンチがどうせ起きるだろうけど。かたっぱしから逮捕で。
Posted by nb at 2017年10月18日 15:46
冤罪への反応はみなとても敏感なのに、それに繋がりかねない・取り返しのつかない行為に関して「自分が正しい側にいる」と確信的になってしまうのはなんでなのかね
Posted by at 2017年10月18日 16:16
なんでライバル企業などによるガセネタの可能性というものを考えなかったんだろう。

新聞やテレビのニュースなるようなに事件があったときに、加害者の名前が排除したい対象とたまたま苗字などが一致したときに、その相手を徹底的に嫌がらせをするために嘘をついてそいつをイジメの対象にしてストレスのはけ口にしようなんざ小学生の子供でも思いつく。

その延長で、ライバル企業の評判を貶めて少しでも相手の顧客を奪おうと考え自社の利益にしようという奴はいくらでもいる。

ネット私刑の真犯人というのは、濡れ衣を他者にかぶせることで精神的な安寧を求めているものである。

ネット私刑の嘘情報の発信源というものは、実は事件の加害者の関係者であるものと考えてよいのではないのだろうか。
理由としては、先にスケープごとを作っておけば自らが攻撃されることがないからだ。




Posted by ネット私刑の真犯人というのは、教室のオナラの真犯人のようなものだ at 2017年10月18日 21:46
ネット私刑の扇動者というのは、教室のオナラの真犯人のようなものだ
Posted by at 2017年10月18日 21:49
長すぎて読んでないけど必要なのは法整備じゃなくてリテラシー
Posted by at 2017年10月18日 22:22
まず最初の部分理解できてないガキとバカが多すぎてなぁ

デマ流すな正確な情報を特定しろとか言ってるしもう一部のネット民の知能は手遅れだと思う
Posted by at 2017年10月18日 22:26
撃っていいのは、撃たれる覚悟のあるやつだけだ

もう匿名掲示板およびまとめサイト自体を違法化するしかないな
Posted by at 2017年10月18日 22:50
コメント欄にネット私刑者と同程度の奴がいますね。悲しい。
Posted by at 2017年10月19日 08:10
ネット私刑はメディアの私刑を真似たのが発祥だと思う。それと、正確には法律は整備されてて警察の腰が重いか軽いかだけだと思う。
Posted by at 2017年10月19日 09:43
寧ろ、私刑を容認する法制度に変えればいいんじゃね?
Posted by at 2017年10月19日 10:21
>私刑を容認する法制度

 その実例の一つが文化大革命なんですが…。
Posted by at 2017年10月20日 01:49
>誰かが、主観的な正義感に基づいて「犯人」の個人情報探しをして、溜飲を下げる為にそれをネットに晒して。

日本人は好奇心は多かれど保身する気持ちも強いですから、
ネットのすべてを現実の延長線として見ているような子供でもなければそんなに叩きに向かう人は現在では少ないと思うんです。
もちろんデマに踊らされる人がいないとは言いません。
しかしネット炎上はごく少数で行われているという統計が出ています。
世論を動かしてお金にする乱暴のプロだっているかもしれません。
そういったお仕事の人の存在には言及せず、かならずワルい愚かな一般市民がやっているといったような印象操作はちょっとずるくないですかね?

余談ですが、日本のネットが規制される方向に今後動かしたい気配を感じますけど、これで得をするのは外国しかいないでしょうね…
Posted by at 2017年10月23日 23:17
ネット掲示板やらブログやらやSNSやらが一般化したから流行・顕在化しやすくなっただけで、昔からあった現象だと思います。
有名事件の容疑者の家に見るに耐えないような落書きがされるとか、
冤罪が証明されても職場を解雇されて再就職もままならないとか、
あらぬ噂を立てられた人が地域のコミュニティから排斥されるとか。
昔はムラの中でだけ行われていた・知られていたことが全国規模になっただけでしょう。

ネット私刑は自分は一切傷付かずに相手を一方的にいたぶれる手段で、
ザボエラの超魔ゾンビと同じことやってるんですよね。
流石にザボエラは嫌だなあ。
Posted by at 2017年10月24日 02:31
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