しんざき家の子どもたちは、3人そろって抱っこ星人でして、抱っこ・おんぶ・肩車を食って育ってるのかってくらい抱っこやおんぶが好きです。長男10歳は流石に、自分から抱っこして欲しがることはほぼなくなったんですが、長女次女5歳は相変わらずすげー勢いで抱っこリクエストをしてきます。
ところで、「立ち抱っこ」と「座り抱っこ」では、子どもにとっては明確な価値の差があるみたいなんです。
昔から、子どもに抱っこを求められた時、大変なので座ったまま抱っこしようとすると、「立って抱っこして!!」と怒られることがあったんですよ。輸送反応とかあるじゃないですか、運ばれる時には泣き止みやすくなるっていうアレ。ただうちの子の場合、別に歩く・歩かないにかかわらず、泣く・泣かないに関わらず、「座った状態での抱っこ」よりも「立った状態での抱っこ」の方が喜ぶし、やってもらいたがるんです。親としては座って抱っこした方が楽なんですけどね。
そういうもんだと思っていたんですが、そういえば「何故立って抱っこの方が好きなのか」というのは個人差もあるかも知れないし、感じ方の違いもあるかも知れない。それを本人にヒアリングしたことがそういえばなかったなと思い、特にピュア抱っこ星人である次女に聞いてみたんです。そしたら、ちょっと意外な回答が返ってきました。
「次女ちゃんさあ」
「なにー?(抱っこされながら)」
「ちっちゃい頃から、パパが座って抱っこするより、立って抱っこする方が好きだよね」
「うん」
「あれ何で?」
「うーーんとね、パパにしかさわってないと、安心するの」
「え。それは次女ちゃんの体がってこと?」
「そう」
「けどそしたら、座り抱っこでも、パパの体に次女ちゃんの体が全部乗ってたら安心する?」
「いすが近いとなんかやだ」
なるほど。
勿論ケース数がたった1なので一般化する気は全くないんですが、少なくともうちの次女にとっては、「自分の体が、地面や椅子など、他のものから離れてパパだけに保持されていることが重要」ということみたいなんですね。座り抱っこだと、結果的に自分の体の位置が低くなって、地面や椅子が近いから安心できない、と。
ここからは単なる想像なんですが、いわゆる輸送反応と同じように、本能的に安心出来る状態というのは多分あるんじゃないかなーと。で、その条件の一つには、「周囲からの安全が確保されている」というものもあるんじゃないか、と。例えば子供って段ボール箱とか入り込むの大好きですけど、アレも周囲から隔離されている(気がする)ってことが重要な要件ですよね。
で、少なくとも次女にとっては、「自分が高い位置で抱っこされていて、パパ以外に近くに存在するものがない」というのが、安心の要件というか、立ち抱っこでより安心する理由だった、ということみたいなんです。野生動物でも、危なくなったら木に登って隠れたりしますよね。もしかするとアレと共通の何かなのかなーと。
なるほどなあ、というか、やはりこういうのは当人に聞いてみるもんだなあ、と。
繰り返しですが、ケース数たった1の話でして、そもそも一般化出来るようなことではないですが、取りあえず面白かったので書いてみました。似たようなケースが他の子であるのか、みたいな話は、気が向いたらまた調べてみます。
今日書きたいことはそれくらいです。
拝見させていただいております。
「子供へのヒアリング」
とても感心する切り口ですね。
(私に独身なので実行はできませんが…)
意外と子供が持っている「本音」を聞き出すって大変なような気がします。自分が幼少だった頃、親から「○○すのはなぜ?」と聞かれたとき「かっこいいこと言わなきゃ」と瞬時に切り替えた記憶があります。
はじめから垣根を作らない関係の参考になりました。