shinzaki / しんざき
もう知る者もおらんかも知れんのう…昔な、Twitterには「ふぁぼったー」というものがあってのう…人気が出たツイートを掲示して皆で楽しんでいたものなんじゃが、トップツイートでも数十favから精々数百fav、5fav以上だと「赤ふぁぼ」と呼ばれて特別な扱いをされていたものなんじゃよ at 03/13 21:03
単なる昔話です。
さてここに「さまざまなめりっと」があります。まなめさんとかいうコーラしか飲まない変わった人が、その日のトップfavツイートを収集していたサイトです。
ちょうど大体8年前の、2010年3月17日のトップfavツイートがこちらです。
トップfavが、error403さんのこのツイートで、まなめりっと掲載時のfav数が114favですね。error403さん、最近お元気でしょうか。
お分かりでしょうか。100fav越えたら普通にトップfavツイートが狙えたし、数十favでも平気でランクイン出来たんです。というか、当時の感覚では、数十favを越えたら既に「バズ」であって、無茶苦茶たくさんの人に見られたツイート、という感覚でした。せまーーい世界だったんです。
ちなみに、まなめりっとが昔はてなグループで運営していた頃に遡れば、もっと以前のトップfavツイートも参照することができます。例えばこれは2010年の9月のトップfavツイートですね。
この時は私も載ってるんですが、確か台風で電車が止まりまくった時で、皆台風ネタで盛り上がってた記憶があります。その時もたった67fav。今から考えれば本当に「たった」ですよ。
ふぁぼったーというのは面白いサービスで、皆からfavをもらったツイートが1時間に1回くらいの頻度で更新・掲載される、言ってみれば人気が出たツイートを可視化するサービスでした。当時、「ふぁぼったーに載りたいから面白いこと言う」という動機を持っていた人はたくさんいましたし、それがtwitter継続の大きなモチベーションになっていた人もいたんですよ。また、favが自動的に収集されて即晒されるので、ツイートパクリ問題もそこまでひどくはなかった、気がします。全くないってわけじゃなかったんですが。
で、こちらが直近の人気ツイートランキングです。
1位のお気に入り数が14万5000。万。万て。数十やせいぜい100ちょっとだったのがたった8年で14万て。お前な、ドラゴンボールだって、戦闘力12万のギニューが出てくるまで、作中世界で13年かけてるんやぞ。ドラゴンボールより戦闘力のインフレペースが速いって一体どれくらいインフレさせてるねん。
バズるツイートについても、昔よりはインパクトのある画像ネタやら、役立つライフハックネタが増えたような気はします。ただこれについては、別に頭をひねってなんか面白いこと言う人が減ったわけではなく、ユーザーのボリュームゾーンとそのボリュームゾーンが好むツイートの傾向が変わった、というだけの話なのでしょう。パクツイが流行った一時期、「どうせパクられるから」と、ネタを盛んに投下していた人も結構な数去ってしまいましたが、まあそれも今更の話ではあります。
まあこれ自体は別に悪い話ではなく、twitterが一般にも普及したこと、twitterの利用人数が単純に増えたこと、それによってretweetを介した拡散力が広範になったことを示していると思います。良いことなんです。
ただ、twitter老害としては、多少昔が懐かしいなーと思うこともあります。
「お気に入り」ではなく、「fav」だったあの頃。
うさ山さんとかダ・ヴィンチ恐山さんとかerror403さんとかが、大体ふぁぼったーの上位陣を占めていた、あの頃。常連は決まっていても、ほんのちょっとのバズでいきなりその日の上位ツイートに掲載されることもあった、あの頃。
ほんの5favのツイートでも、「赤ふぁぼ」と呼ばれて喜ばれていたあの頃。3favですら紫に色分けされて、なんとなく敢闘賞のような雰囲気を出していたあの頃。
公式の機能としてRTがサポートされていなくって、引用したツイートがそのまま流されて自分にリプライが飛びまくってぶちキレそうになっていたあの頃。RTが「公式RT」と「非公式RT」などというよく分からない分類をされて、何故かしつこく「非公式RT」を使い続ける人も絶えなかった、あの頃。
「あの頃に戻りたい」などとセンチメンタルなことをいうにはちょっと血なまぐさすぎる思い出ではあるのですが、まるで小さな大喜利小屋のようなあの頃の独特な空気というものを、誰かがどこかに書き残しておいてもいい。
そんな風に思って、こんな昔話を書いたわけです。
今日書きたいことはそれくらいです。