2018年04月02日

「映画ドラえもん のび太の宝島」を観てきました・感想とか、惜しかった点とか


先に完全ネタバレなしの感想を書いてみますと、

・面白かったです
・子どもたちは夢中になって大喜びでしたのでしんざき家としては全く不満はありません
・ただ、「昔からのドラえもん好きの大人」として観れば何点か不満点もありました
・しんざき個人としては、最近の映画の中では昨年の「カチコチ大冒険」の方が好みだったかも

という感じでした。カチコチ大冒険が結構好みだったんで、そこから比べると一歩落ちるかな、くらいの感想ですかね。

とはいえ、相変わらず迫力や細かい描写はお見事でしたし、子どもたちもキャッキャ喜んでたので、映画ドラえもんとしては全然不満はないんです。長男的には「カチコチ大冒険より面白かった」ということでして、実際シンプルな勢いや子どもの感情移入度という点ではいい感じだったかも知れません。


ということで以下は若干のネタバレを含んだ、「昔からのドラえもん好きの大人」視点からの良かった点・悪かった点のお話です。致命的なネタバレは避けるつもりですが、未視聴の方は避けた方が無難かも知れないのでよろしくお願いします。




以下は折りたたみます。


〇「のび太の宝島」の良かった点

・帆船と海や嵐の描写はなんだかんだでとても良かった
・嵐を乗り切るシーンで「のび太のくせに生意気だ!」が出てくるのは非常に名言というかわかっている感
・父子関係をクローズアップしていたのは大長編ドラえもんでは珍しい気がして目先が変わって良い
・クイズの存在。クイズを解くことで話が進んでいく、というのは、子どもにも色々考えさせられて絶妙なアイディアだと思った
・ミニドラが久々に大活躍していて懐かしかった
・ラピュタオマージュは鉄板
・しずかセーラ組はかわいかったです


〇「のび太の宝島」の惜しかった点

・のび太の射撃等、キャラクターの特技をもうちょっと生かしてほしかった
・劇中終盤のピンチ描写の説得力があまりなく、ピンチ感が弱い
・上記に関連して、「ひみつ道具でピンチを脱出する」というカタルシスが薄い
・シルバーの描写が全体的にいまいちよく分からない。というか彼海賊になる必要あったんですか


ざっくり書くと上記のような感じです。


以下、主に惜しかった点について、ちょっと色々補足してみます。


・のび太の射撃等、キャラクターの特技をもうちょっと生かしてほしかった

例えばなんですけど、今回海賊方の「ガガ」が銃の名手っていう設定でして、劇中彼の射撃が結構クローズアップされる場面があるんですよ。

で、当然のことながらのび太の射撃というのも、のび太を活躍させる際には鉄板要素というか、どうせ銃の名手がいるならそっち方面でのび太に活躍して欲しくなるじゃないですか。のび太が才能の片りんを示してガガが瞠目する展開とか、こいつただものではないなというギラーミン展開とか。

ただ、今回そもそものび太の射撃描写自体があんまりなくって、正確には終盤海賊ロボットを射撃するところでちょっとだけ出てくるんですけど、それもあんまり効果がなく。のび太が「自分には何の取り柄もない」とか悩む描写もあるなら、そこで射撃の名手のび太設定っていうのももうちょっと生かして欲しいなーと思ったんですよね。

他、例えばスネ夫の工作特技設定も今回はフロックがいる関係で完全に空気ですし、ジャイアンの歌も全く出てきません。怪力描写も申し訳程度。しずかは一応料理技能を活かしてましたね。

この辺、のび太組の特技を生かした展開が殆どなかったのはちょっと勿体なかったなーと思ったのです。


・劇中終盤のピンチ描写の説得力があまりなく、ピンチ感が弱い

シルバーの計画って、結局アレ実行されると何が困ったんですかね?

地球の生体エネルギーが云々って話だったんですが、アレ自体が新しい設定だったので、実際に持っていかれると何が起きたのか今ひとつ判然とせず。シルバー自身が「地球に与える影響は限定的」みたいなこと言ってましたし、「実際には何が起きるのか」がだいぶ説明不足だったんですよね。逆に、あのエネルギーがなかったからこそシルバーの見た未来のようなことになった、ということなら、それこそシルバー何やってんだよという話に。

これが例えばカチコチ大冒険であれば「スノーボールアース」っていう危機が明確に示されますし、宇宙英雄記でも恒星がああなっちゃいますし、「これを阻止しないと具体的にこうなる」というのがとても良くわかる。だからこそピンチ描写が生きると思うんですが、少なくとも1回観た限りでは、そこがいまいち弱かったような気がするなーと。


・上記に関連して、「ひみつ道具でピンチを脱出する」というカタルシスが薄い

上にも絡むんですが、大長編の醍醐味って「最後の最後にひみつ道具で大逆転」だと思うんですよ。

普通に考えればとても脱出出来ないような大ピンチを、思いもよらないようなひみつ道具の活用で乗り切る。理想を言えば、それこそ「宇宙開拓史」のタイム風呂敷みたいに、作中の伏線が最後の最後で生きて「うおーーそういうことだったのか!!」「そこでそのひみつ道具を使うのか!!」みたいな驚きがあって欲しい。

で、今回、シルバーの計画実行に伴ってドラえもんがなんとかそれを阻止しようとするんですけど、そこで出てくるのが単に「怪力手ぶくろで力技で止めようとする」であって、更にその後ドラえもんを助けようとするにも使うひみつ道具が重力ペンキのみで、最後は手で引っ張りだすだけというのはもうちょっと何とかして欲しかったなーと思いました。いやまあ、最後フロックを活躍させる為にはああせざるを得なかったってことなのかも知れないですが。

計画が実行寸前までいってしまうにしても、例えばせめてドラえもんのピンチを助ける為には、劇中出てきていたひみつ道具の思いもよらない活用が、みたいなのがあって欲しかったなーと。


・シルバーの描写が全体的にいまいちよく分からない

何点か気にはなったんですが、「そもそも彼何で海賊になったん?」というのが一番良くわからなかったところです。

シルバーが財宝を集めている理由もいまひとつ分かりにくかったですし(一応、宇宙に脱出した後に使うつもりなんだろうという推測は出来ましたが)、財宝を集めるにせよ、「色んな時代の海底から財宝をサルベージする」のがメインならそもそも海賊である必要はなかったと思うんですが…

その点、「海だから海賊」というところから色々逆算されて作られたんだろうなーというのは分かるんですが、もうちょっと経緯を密に描いてもいいんじゃないかと思ったのです。

それに絡んで、ビビやガガがシルバーに服従している理由もよく分かりませんでした。ビビはシルバーの目つきに「ぞっとする」と言ってはいましたが、まさかあれだけが理由ってこともないでしょうしね。

あと、劇中終盤に、シルバーがしずかを自分のところに連れてこさせた理由も良くわからなかったり…しずかになんか説明するわけでもなく、かといって何かを見せつける訳でもなく、シルバー視点だとしずかを餌にしてフロックをおびき寄せる理由も特になかった気がしますし、のび太たちもあの状況であればしずかが囚われていなくてもシルバーを目指したでしょうから、しずかがあの位置にいた必然性がかなり薄く感じられてしまうのです。

ドラえもん達を警戒しているんだかしていないんだかよく分からない、という点もまああり、全体的に海賊側に無策描写が目立ちました。私は宇宙英雄記の時も書いた通り、「敵がきっちり強いからこそピンチからの脱出のカタルシスが増す」というスタンスですので、その点海賊の皆さんにはもうちょっと頑張ってほしかったなーと考える次第です。今回技術的にもかなりフリーハンドで戦える立場だった筈なので、もうちょっとドンパチして良かったんじゃないですかね?


とまあ、何点か惜しかった点も個人的には感じたんですが、最初に書いた通り子どもたちは目いっぱい楽しんでくれましたし、私が色々見逃した可能性もないではないんで、また折を見て見直したいなーと思う次第です。

今日書きたいことは一旦それくらいです。





posted by しんざき at 12:28 | Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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この記事へのコメント
そーですね。シルバーさんの動機は確かに穴だらけというか(笑)
そもそも時空を越えられるなら、地球が壊れる前の時代をずっと行き来していれば宇宙に逃げる必要すら無さそうな気が・・・。
海賊、宝島設定ありきだったけれど、途中からあんまり意味がなくなってましたしね。
でも、そんな細かい点はともかく、ウチの子達も楽しんでたようなので、何よりです。
劇中にも少し出てきたスティーブンソンの小説宝島も、子どもに是非読んでもらいたくて買ってみました。
Posted by むー at 2018年04月04日 06:43
おもしろかったですよね。
うちの子供はシルバさんを怖がって、椅子の下に隠れてしまいました(笑)
Posted by ばるーん at 2018年04月06日 09:30
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