先日、こんな記事を拝読しました。
力作エントリーでして、ブログ主様のロックマンシリーズへの愛をひしひしと感じます。素晴らしいと思います。
で、私自身ロックマンシリーズは大好きでして、Xと大体の無印シリーズタイトルをプレイしている身として、ちょっと個人的な所感を書いてみたくなりました。長文なのでお暇なときにどうぞ。
大した話ではないのですが、以下のような構成になります。よろしくお願いします。
・「ロックマンシリーズは難しい」というテーゼに対する自分なりの感想と記憶
・ファミコン版ロックマンのレベルデザインの物凄さについて
・ロックマンシリーズの曲めっちゃいい話と天地を喰らう2との関連について
・ファミコン版ロックマンのレベルデザインの物凄さについて
・ロックマンシリーズの曲めっちゃいい話と天地を喰らう2との関連について
順番にいきます。
〇「ロックマンシリーズは難しい」というテーゼに対する自分なりの感想と記憶
ところでそもそも、私「ロックマンシリーズは難しい」という認識自体がありませんでした。
私にあったのは、ブログ主さんも書かれている通り、
「ロックマンシリーズはタイトルによって難易度の高低差が激しい」
「ファミコン時代は、1からシリーズを経るごとに簡単になっていった」
という認識です。特にファミコン時代の認識は、当時大体のファミっ子が同じような感覚であって、「ロックマンって昔のヤツの方が難しかったよね」というのが支配的な感覚だったのではないでしょうか。同じカプコンでいえば、「魔界村」とか「闘いの挽歌」の方がよほど単純な難易度は高かったと思います。
ただ、ロックマンシリーズって、特にファミコン時代は大部分のタイトルがミリオンいってるお化けシリーズでしたので、「多くのファミっ子が遊んだことがある」「かつ、普通に攻略可能な範囲の」ゲームとしては難易度が高めだった、という側面はあるのかも知れません。魔界村とか、多分当時の小学生結構挫折しちゃってましたしね。ロックマンは、後述のレベルデザインの話もあって、「頑張って攻略しよう」と思える程度の難易度ではあった。
アクションゲームとしてのロックマンを考えると、2における「E缶の導入」と3における「スライディングの導入」というのがそれぞれ滅茶苦茶大きなターニングポイントだったのではないかなあ、と思っています。
E缶については冒頭記事のブログ主さんも詳述されているので割愛しますが、ロックマン3のスライディングってアクションとしてめちゃ強くって、
・何の制限もなく高速移動が出来る
・しかもその高速移動中、当たり判定が縮む
・一切タイムラグがなく次の行動に移れる
・操作が極めて容易
・しかもその高速移動中、当たり判定が縮む
・一切タイムラグがなく次の行動に移れる
・操作が極めて容易
という感じでして、「スライディングという行動をとること」のデメリットがほぼ存在しません。特に3のスライディングは「通常移動要らねえ」レベルで強くって、敵の攻撃を避ける際にも、敵に攻撃する際の適切なポジションをとる際にも大活躍します。
「「スライディング」という操作の導入がロックマンというアクションをだいぶ簡単にした」という側面は、少なくとも3,4については割と当てはまるのではないでしょうか。
その後、6まで順調に難易度を下げていったロックマンシリーズが、SFCに舞台を移した「7」で急に難易度を上げてきた、というのも冒頭記事のブログ主さんと同じ認識でして、そちらについては割愛します。
ちなみに私自身の好みとしては、ロックマンシリーズの最高傑作って「9」だと思っているんですが、それについてはまた別途書きます。
〇ファミコン版ロックマンのレベルデザインの物凄さについて
ところで、ロックマンシリーズのレベルデザインはものすっごいです。1987年というあの時代に出来たゲームとしては、「オーパーツ」とまで言ってしまってもいい過ぎではないのではないかと思います。
私が考える限り、ロックマンシリーズのレベルデザインの凄さというのは、以下2点に集約されます。
・「弱点システム」を利用した、プレイヤーの習熟の誘導
・楽をする手段の豊富さと、それを選択するかどうかの自由
・楽をする手段の豊富さと、それを選択するかどうかの自由
まず、皆さんご存知の通り、ロックマンには「倒したボスの武器を使えるようになる」というシステムと、「ボスにはそれぞれ武器の相性がある」というシステムがあります。「倒した相手の武器が使える」ということ自体十分わくわくしたのに、更に「ボスには明確な弱点が設定されていて、相性のいい武器を持ち込むと攻略がとても楽になる」というメリットがあったんですね。
たとえば、ロックマン1では、こういう相性順があります(厳密にいうとボスには複数の弱点があるので、下記の矢印以外にも相性順は存在するんですが、それは一旦置いておきます)。
ボンバーマン(ハイパーボム)→ガッツマン(スーパーアーム)→カットマン(ローリングカッター)→エレキマン(サンダービーム)→アイスマン(アイススラッシャー)→ファイヤーマン(ファイヤーストーム)→ボンバーマン
ロックマン2でいうとこうです。
メタルマン(メタルブレード)→バブルマン(バブルリード)→ヒートマン(アトミックファイヤー)→ウッドマン(リーフシールド)→エアーマン(エアーシューター)→クラッシュマン(クラッシュボム)
ちなみに、クラッシュボムは一応クイックマンに効くんですが、武器の挙動の関係上ちょっと当てにくいので、クイックマンはフラッシュマンのタイムストッパーで弱らせて後はロックバスターで倒すのが個人的なセオリーでした。フラッシュマンには普通にメタルブレードが効きます。
こんな感じで、「このボスを倒した後にこのボスに向かうと楽に倒せる」というルートが複数存在する上、ロックマンって結構「ステージごとの難易度差」が大きくって、簡単なステージ、難しいステージがあったんですよ。しかも、「簡単なステージのボス武器」が「それよりちょっと難しいステージのボスの弱点」だったりするように、本当にうまーく設定してあるんです。例えばフラッシュマンのタイムストッパーがクイックマンステージで有用だったり、比較的簡単なボンバーマンステージのハイパーボムがもうちょっと難しいガッツマンに有効だったり。
更にそれに加えて、マグネットビームとかアイテム2号とか、それぞれのステージにはボス武器以外に手に入るアイテムが存在していて、「このステージに行く前にこのアイテムを取っておきたい」というような要素もあって。
「エアーマンにはリーフシールドが有効だけど、ロックバスターでも普通に勝てるし、最初に2号とっとくとメタルマンステージでE缶とれるな」「そうすれば次にクラッシュマンが倒せるし、そしたらクラッシュボムでアイテムが回収できるな」みたいな攻略順アレンジも可能だったんです。
これによって何が起きたかというと、
・簡単なステージを見つけて順番にクリアしていくことで、プレイヤーの習熟度が段々上がるようになっていた
・しかも、簡単なステージを先にクリアすることが、後々のステージの攻略のカギにもなっていた
・結果、攻略順を自分で考えれば考える程簡単に攻略できるようになっていた
・更に、自分で合うようにある程度攻略順をカスタマイズできるようにすらなっていた
という、滅茶苦茶よく出来たゲームデザインを成立させていたんです。やってる内に勝手に上手くなるし、上手くなってくると自分でも色々工夫が出来る。理想のレベルデザインに近いと思います。
これ、物凄いと思いませんか?初代ロックマンが出た1987年って、ロマンシアとかエルナークの財宝辺りと同時期です。まだ「クリアさせるように作る」ということ自体が一般的でなかった時代に、「プレイヤーを習熟させて攻略成立に導く」という思想とレベルデザインを完成させていたのがロックマンなんですよ。まだ、初代「ロックマン」では若干粗削りなところもありましたが、ロックマン2、3になるにしたがって、この「攻略ルート構築」という遊びはより洗練されていきました。
「プレイヤーを導いて、攻略させる」という思想。これの嚆矢の一つとして挙げられるのがロックマンシリーズである、とまで言ってしまっては言い過ぎでしょうか。いやあんまり考えないで言ってるんですが。
この、「弱点をキーにした攻略順」という概念は、遠く「モンスターハンター」なんかでも導入される概念になります。
ちなみに、もう一方、
・楽をする手段の豊富さと、それを選択するかどうかの自由
について。
クイックマンステージにおけるタイムストッパーの位置づけなんか代表的なんですが、ロックマンって「プレイヤーの選択による難易度トレードオフ」があちこちに存在するんですよ。
クイックマンステージでは、ステージ途中、画面横から出てくる即死トラップが厳しくって、アドリブ避けには相当の腕が必要とされるんです。だから、タイミングと位置を覚えて上手いこと避ける、という攻略が必要だったんですが、この時フラッシュマンステージでとれる「タイムストッパー」を使えば極めて簡単に道中を突破できるんです。
ただし、その場合ステージボスのクイックマンに対してはタイムストッパーが使えない。クイックマンも相当の難易度を誇る強敵ですから、クイックマンとガチンコで戦うのはそれはそれで相当の難易度な訳です。
このように、「楽をする手段が複数ある」「ただし、それぞれの手段にメリット・デメリットがある」「その選択はプレイヤーの手にゆだねられている」という要素も、ロックマンはシリーズのあちこちに用意していまして、これも重要極まる「ロックマンの味」の一つになっていました。攻略カスタマイズの幅の一つとして、一点触れておきたかった内容です。
〇ロックマンシリーズの曲めっちゃいい話と天地を喰らう2との関連について
ところで、今更言うまでもありませんが、ロックマンシリーズって曲めっちゃいいですよね?私、特に3のマグネットマンステージとか、2のヒートマンステージとか大好きなんですが。
ロックマンシリーズってファミコン版でも結構曲の担当が変わっていて、例えば1,2の作曲者は「エリア88」や「マジックソード」の曲も手掛けた松前真奈美さんである一方、ロックマン3や4の作曲者は「ブレイジングスター」や「ブレスオブファイア」も手掛けた藤田靖明さんなんですけど。
いうまでもなく、ロックマン1や2の曲物凄い名曲ばかりだし、私エリア88のBGMも滅茶苦茶好きなんで松前さんのサウンドも最高なんですが、ここで一つ皆さんに聴いて頂きたいのがファミコン版「天地を喰らう2」の戦闘曲なんですよ。
この!!このロックマンテイスト!!!どこかに中国色も残しつつ、中華ロックとでもいうべきすさまじいメロディアスな展開、これ「最高」という以外の二文字が必要でしょうか?特に攻城戦の曲とか、決戦の曲とか素晴らしいという以外の言葉がない。
まあアレです、作曲者から見て色んなタイトルの曲を漁ってみるのも、その共通テイストを漁ってみるのも楽しいですよねっていう話です。あと天地を喰らう2いいよね!!1もいいけど!!!
ということで長々語って参りましたが、私が言いたいことを一言にまとめると
ロックマンシリーズはめっちゃ面白いので昔のタイトルも今のタイトルも皆積極的に遊びまくるべき
という一点だけであって、他に言いたいことは特にありません。よろしくお願いします。
今日書きたいことはそれくらいです。
私は無印ロックマンのFC版までしかプレイしておりませんが、
ロックマンは昔からずっと好きなコンテンツです。
そして、最後の天地を喰らう2のBGM!!
「ロックマンに似てるなー」とずっと思っていたのですが、
まさか作曲者が同じだったとは!!
長年思っていた事がスッキリしました、ありがとうございます。
天地を喰らう2のボス戦BGMが、
未だに至高のファミコンBGMだと思っています。
最後はロックマンじゃない話ですみませんw
そう考えるとすごいですな
比較対象がひど過ぎる気もしますが。
後、ロックマンが革命的だったのは
一面から順にプレイするアーケードスタイルが主流だった時代に
ステージごとのセーブがあるため難易度が高くても比較的プレイしやすいというところですかね