以下の文章は、アークナイツのイベント内容のネタバレです。
アークナイツをプレイ中で、「孤星」及び「翠玉の夢」をプレイしていない方は、当該イベントのストーリーについて、ネタバレがあることを承知の上でお読みください。
先に「孤星」のストーリーについて簡単に感想を書くと、大体以下のようになります。
・フェルディナンドの株が滅茶苦茶上がった
・何がすごいって、フェルディナンド、別に成長も覚醒もしておらず基本的には小悪党のままなのに、凄まじく印象的な活躍をしているところがすごい
・「小物を特に成長させないまま、シナリオ上で別人かと思える程の大活躍をさせる」って相当難易度高い作劇だと思う
・シナリオとしても、SF味と「科学者の業」みたいな話を程良くミックスしていて素晴らしかった
・ミュルジスが可愛い
・ミュルジスが出てくるところだけ、どこの恋愛ゲーかと思うくらいミュルジスがヒロインだった
・フォーカスジェネレーターでの展開もヒロイン過ぎた
・クリステンに置いていかれて打ちひしがれていたところに真っ先に来てくれるのがドクターとか、それは昇進一の台詞がああなるわ!!!
・イフリータがあまりにも成長していて、ロスモンティスどころかサリアやサイレンスまで必死にフォローしつつ頑張っていて、こんなに成長して……と親目線で目頭が熱くなった
・ロスモンティスとイフリータのライン生命関連年少組が仲良さそうなのとても良い
・サリアとサイレンスも仲直りできそうで何よりすぎる
・けどそれはそれとして、サリアは相変わらず情報共有をあまりにもしなさ過ぎるし、サイレンスはサイレンスで変な方向で思い切りが良すぎる
・サリアとサイレンスの会話見てると毎回「サリアさあ……」って思うんだけど、今回その辺全部イフリータがぶっ飛ばしてくれたのでイフリータも準MVPです
・サリアこれでよく警備課の主任とかやれてたな……
・というか、ライン生命の立ち上げメンバー全員マネジメント適性皆無なのでは(フェルディナンドは能力的には全然いけそうだけど主導権握ると翠玉の夢になるので……)
・サリアとクリステンという、全く情報共有しない二大巨頭が立ち上げた会社がここまででかくなっていることが最大の謎と思っていたら、ヤラさんの登場でその謎が氷解した
・ヤラさんがいなかったら絶対ライン生命つぶれてたと思う
・ヤラさんあの見た目でその設定年齢は無理がないか??(ジョヴァンナより若く見える)
・ナスティさんもとても美しくてよかったと思います
・ミュルジスが可愛い
・それはそうとシナリオの分量としては、「ちょっといくらなんでもいっぺんに色々回収しようとし過ぎじゃありませんか」感が否定できない
・ライン生命軸でいくなら保存者の下りまでぶち込んでこなくてよかったのでは……
・伏線回収のボリュームを考えてください
・ホルハイヤは割と、保存者と全くコミュニケーションとれないままあの変なイメージ見せられるのちょっとかわいそうだった
・でもなんだかんだちゃっかりロドスに潜り込めたので良いと思う
・最後のクリステンのシーンと導入の台詞回収もめちゃくちゃ感動した
・あそこで「おやすみ」の一言はやばい
・大統領は衝撃のシーンなんだと思うけどあの辺展開の情報量が多すぎて正直許容量を上回っていたのでよくわかりませんでした
・やっぱ衝撃展開詰め込み過ぎじゃない?
・けどミュルジスは可愛い
大体以上です。よろしくお願いします。
いっやーーーーー。良かった。「孤星」よかったですよね。何が良かったって、何よりもまずフェルディナンドなんですよ。
何が凄いって、まず今回のフェルディナンド、「別に成長もしていないし覚醒もしていない」んですよね。立場が変わっただけで、「翠玉の夢」とキャラクター自体は全然変わってない。
前回、翠玉の夢ではもちろん彼は非常に小悪党ムーブをしておりまして、アステジーニやら開拓者たちやらをうまいこと利用して野望を実現しようとして手痛いしっぺ返しを食らっていたんですが、今回も彼、小悪党ムーブとその挙動、性格はあんまり変わってないんですよ。今でも尊大なままだし、危機になると案外情けない面も見せるし、他者を利用しつつ自分の目的を達成しようとしているし、前回の挙動を反省して何かの糧にしようとしているわけでもない。単純にクリステンに嫉妬もしているし、彼女を追い落とそうともしている。
けれど今回のフェルディナンド、めちゃくちゃ印象的な活躍をしていますよね。前回でも「科学に対して真摯だし、ライン生命については(たとえ自分の道具として、であっても)きちんと思い入れを持っていて、ライン生命を守ろうとしている」という描写にはちゃんとなってたんですが、今回はそこがむしろ前面に出ているわけです。
特に良かったのが、フォーカスジェネレーター突入後、クリステンの研究がそのまま失われるであろうことに憤って、その成果を残そうとするところ。
「これだけのものを創造し、そして使い捨てるなんて、まったく贅沢な天才だ」
の一言と、自分の危険よりも科学の方がはるかに重要だとばかりに、ブレイク大佐や周囲の軍人からの脅しにも毛ほども動揺せず、一分一秒を惜しんでデータ採取に没頭するところとか、「やっぱりこの人も優秀な研究者なんだな……」というところを見せつけられた気分です。
最後の監獄のシーンでの
この台詞。これ、今回のイベントの最大名台詞の一つだと思うんですけど、「クリステンにずっと嫉妬し続けてきた小物だった筈のフェルディナンドが、けれどクリステンの持ち帰れなかったことを持ち帰る」というのが、もちろん彼の科学に対する真摯な思いというのも、彼の科学者としての有能さも現れているんですが、「天才でなくても天才に一矢を報いることが出来る」「天才だけが科学を形作るのではない」「現実に歴史を作っていくのは天才に限らない」というメッセージにもなっているようで素晴らしいですよね。
もちろん、フォーカスジェネレーターの突入前、サリアとの会話からドローンでの飛行シーンなんかも大変良かったんですが、「お前の給料分俺がもらってもいいくらいちゃんとライン生命のこと考えてる」みたいなシーン、俗物としての側面も見せつつ大変センスがよくてかっこよかったと思います。いやーフェルディナンドマジで今回のMVP。
そしてもう一点、ミュルジスが可愛いことにも触れない訳にはいかないです。
今回、最初ミュルジスを引いてからプレイ始めたんですが、「この人初手からドクターとの距離詰めすぎじゃないですか」と思ったらシナリオを読んで納得。これ、ミュルジス回りだけ恋愛ゲー過ぎませんか???
ドクターと踊るところとか、一度はドクターと訣別しつつ、最後に水に溶けて、打ちひしがれているところに最初に自分のところに来てくれるのがドクターとか、「それはまあ正ヒロインですよね……」という感じでしたよ。「三人で踊ることは難しい」「けれど二人で踊ることは出来る」というダンスシーンのメッセージと、最初に手をとってくれたのがドクターという展開。こういう、「ドクターに対する思いの源泉がどこか」というのがはっきり示されることって結構珍しいですよね。
当初はミュルジスのライン生命での立ち位置がいまいち分からなかったんですが、サリアとクリステンとミュルジス、こんなに関係が深いとは思わなかった。クリステンが、ちゃんとミュルジスとの約束通り生態研究所を作っていて、けれどミュルジスを連れていく気は最初からなかった、という作劇がこれまた素晴らしかったですね。最後、「この結果をミュルジスに渡せないのが残念」って台詞も良すぎた。
ということで、長々書いてきましたが、最初に感想は全部箇条書きで書いてあるのでこの辺にしておきたいと思います。よろしくお願いします。
今日書きたいことはそれくらいです。