みなさん、お元気でしょうか?
私は、まあまあ元気だし、まあまあ幸せだし、まあまあ年を食って、40代も半ばを過ぎたおじさんになりました。このブログを始めたのが2004年なので、少なくともそこから数えれば、21年くらい年をとりました。そこそこの年月が経ったと思います。
不倒城を始めるちょっと前に結婚して、不倒城を始めてから数年で子どもが産まれて、以降5人家族にまでなりながら、ゲームを遊んだり、仕事をしたり、ケーナを吹いたり、育児をしたり、あとゲームを遊んだりゲームを遊んだりゲームを遊んだりゲームを遊んだりしました。バラエティ豊富な人生ですよね。
先日、はてなブックマークがサービス開始20周年を迎えたそうです。変化が激しいwebの世界で、一つのサービスを20年運営し続けられているというのは、それだけでも大変なことだと思います。特にはてブって、色々運営がややこしそうですし。
2週間くらい遅れましたが、まあこのブログ自体が現実から5,6年遅れているようなものなので、これくらいは可愛いものだと考えましょう。
20年前からはずいぶん様変わりしましたが、今でも変わらず「はてな村」の住人でい続けている方も何人かはいらっしゃって、ご健在で嬉しいなーなんて勝手に思ったりしています。特にシロクマ先生がご健在でブログ運営を続けられていることについては、大変勝手ながら、本当に頼もしいし、物凄いなあと思っています。
私ははてなダイアリーもはてなブログもやっていないので、いわゆる「はてな村」の住人だとは自称出来ないと思うのですが、とはいえはてブ自体は昔から観測させていただいていて、みなさんが「手斧」という名前の議論記事をやり取りされているのを恐る恐る拝見しては、こわいなーと思ったり楽しそうだなーと思ったりしていました。はてブがきっかけで記事を書いたこともありますし、ありがたいことに人気記事をお目汚しさせていただくことも、何度かはありました。
色んな人とやり取りをしましたし、色んな人同士のやり取りを見ました。
ただ、私が「はてな村」について考える時、一番に思い出してしまうのは、まず「えっけん」さんのことなのです。
昔、はてなユーザーでid:ekkenさんという方がいらっしゃいました。趣味の話やブログ論について、はてなブログやfc2で記事を書かれていました。ブログ間でのやり取りも積極的にされており、時には激しい議論を展開されることもありました。トラックバック議論とか、エゴサーチ議論とか、特にweb上での振る舞いについて様々な人と手斧を投げ合っておられたようで、私も何度かやり取りをさせていただいたことがあります。
こちらが、私が知る限り、id:ekkenさんの書かれた最後の記事です。2012年の10月だから、13年くらい前の記事ということになるでしょうか。
この後しばらくお見掛けしないなーと思っていたら、ある時逝去されたということを耳にしました。きちんと事実確認を出来たわけではないので、もしも誤情報であれば全力でお詫び申し上げたいと思うのですが、上記記事以降でお姿を見かけていないのは事実です。
えっけんさんに限らず、「なんとなく頻繁にやり取りしていた人が、ふっと観測できなくなってしまう」ということは、これ以前にも以降にもしばしばありました。もちろん私の観測範囲なんてせまっ苦しい限りでして、その多くは単に記事を更新しなくなったり、SNSに飽きてやめてしまったり、あるいは他のサービスに移住されたりというところではあったろうと思うのですが、中にはもちろんご体調の問題でwebに触れられなくなったり、亡くなったりということもあったのでしょう。
webでの特定個人に対するトレーサビリティというか、「あの人は今何をしているんだろう」ということを知る手段というのは、実際のところ極めて薄弱で、頼りないものなんだなあと、この時つくづく思ったのです。もしかすると、今ちょこちょこSNSでやり取りしている人が、翌日にはもういなくなってしまうかも知れない。なんてことはない、SNS上でやり取りしたその一行が、もしかすると今生最後のやり取りだったかも知れない。
後から振り返ることができる話ならまだしもです。infoseekやgeocitiesの話を持ち出すまでもなく、web上でのデータって案外儚いものでして、「こういうやり取りがあった」ということさえ、再来年くらいには痕跡をなくしてしまっていても不思議ではありません。そう思うと、ちょっと寂しいな、とは思うのです。
別にこれが悪いことだという話じゃありません。むしろ、現実でも当たり前に起こりえる、当たり前の話です。ただ、そういうものだ、と。
だからこそ、はてブのように永年続くサービスは貴重だし、私が今書いているseesaaにも末永く続いて欲しいところでもありますし、まあサービス云々だけの話ではなく、私自身がこういう風にちょっとしたことを書き連ねるのも、全くの無駄というわけではなかろうと。
そんな風に思ったわけです。
ちょっと景気の悪い話になってしまいました。とりあえず、不倒城は今後も「なんとなくそこにある」という程度の立ち位置目指して頑張ってまいろうと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
今日書きたいことはそれくらいです。


