昔上司だったSEに、「仕事は信頼を貯める様意識すると上手くいく」と言われた。それからしばらく、ぼやっと考えながら仕事をしてきた。
何かの本やブログでとっくの昔に書かれてたりするのかもしれんが、まあ何となくまとめてみる。
投資における通貨は円だったりドルだったりする。
仕事における通貨は信頼度である。
投資において、お金が貯まるとでかい顔が出来る。
仕事において、信頼度が貯まるとでかい顔が出来る。周りに信頼されているヤツ程発言力は高い。
投資において、金をもっているヤツはそれ程苦労することなく、ますます金を集めることが出来る。
仕事において、信頼されているヤツはそれ程苦労することなく、ますます信頼度を稼ぐことが出来る。どちらの場合も、元手が重要なのだ。
投資において、金をケチっているといつまでたっても金はたまらない。金は使う為にある。
仕事において、信頼をケチっているといつまでたっても信頼はたまらない。信頼も、多分、使う為にある。信頼を元手に、自分がやりたいこと、やりたいプロジェクトに周りを協力させる。例えば会社や客先に金を出させる。それが達成出来て、成果が出ると信頼度は前以上に増える。
「信頼を使うタイミング」っていうのは勿論重要で、実際の投資と同じく、何をしても信頼度を稼げる時期もあれば(仕事ゴールデンクロス)、何をやっても外れるという時期(仕事デッドクロス)もある。
なんでも投資哲学には、「金を貯めることだけが目的の投資は成功しない」という言葉があるそうだ。「○○の為に金を貯めるのだ」という、要は目的が重要なんだとか。投資のことは良く知らんが、仕事においては、確かに信頼だけを求めても信頼は溜まらない。信頼度を元手に何をするか、という構想力がある人に信頼は集まる。
投資ですってんてんになることがあるのと同様、仕事においても信頼度がすっからかんになる事態というものは時折発生し得る。この原因は、徹夜明けの月曜日に勢いあまって「rm -rf *」と打ち込んでしまったりすることから、痴漢でつかまって人生終了のお知らせまで多岐にわたる。
株式や外為と同様、配当がいい銘柄(発言力のある上司)とそうでもない銘柄(発言力のない上司)が存在する。配当が悪い銘柄に当たると、幾ら稼いでもなかなか口座残高の増加に寄与しないと専らの評判である。
以上の様な次第で、投資と仕事には多種多様な共通点があるなあと思った訳なのである。
ちょっと前、島国大和さんのところで下積み不要論というものを見た。仕事の種類にもよるんだろうが、私が思うに、下積み時期の重要さは「元手を貯める時期」だという点にある。下積みというのはある種の無敵モード、多少の失敗では信頼を根こそぎ失ったりはしないという、長い仕事生活の中でも唯一の時期である。この時期に、投資テクニック(仕事におけるスキル)を身に付けるのと同時にせっせと信頼度を貯めておくと、後から色々と見返りがある。ない職場もあるのかも知れんが。
ともあれ。例えば外国為替や先物取引と同様、仕事における信頼度市場は割とシビアなフィールドである。
幾ら頑張っても信頼度が貯まらないという人は、多分投資の方針(働き方)か、銘柄選び(就職先)のどちらかを間違っている。
転職というのは、多分口座残高の振り替えというか、勝負する銘柄を変えることなんだろうなーとは思うんだが、転職先の市場が稼ぎやすい市場かどうか、なんてこたぁ就職前にはなかなか分からんのだろうな。
2007年09月11日

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