以下補足。
ここから関連資料---------------------------------------------------
順番にいこう。まずはネットの記事から。
ソースがZAKZAKという時点で、反射的に眉に唾を1リットルくらいつけたくなってしまいはするのだが。
まあ取り敢えず引用してみる。毒食らわば皿。
ソニーPS3ハードな戦い、久多良木離れが加速
「久多良木SCE社長は『PS3らしいソフトを開発してほしい。PS2と同じレベルでは困る』と、ソフトメーカーにハッパをかけている。PS3のソフト開発をイチから始めると、初期投資だけで20億円はくだらない。これだけの資金繰りに困らないメーカーはそうないですよ」(前出の関係者)。
「ソース出せ」って言いたくなるマスメディアって、ある意味貴重かも知れない。誰だよ業界関係者って。いいけどさ。
まあZAKZAKにケチをつけるのはまたの機会にするとして。この話自体には結構思うところもある。取り敢えず、「開発費の高騰」というキーワードだけ覚えておくとする。
もう一つページを挙げてみよう。「InterMezzo」様。
プレイステーション 3 特集
プレステ3関連の記事がたくさん集まっていて、見やすいし興味深い。技術的な話のところとか、目につくところを拾ってみると。主なキーワードは「Cellプロセッサ」と「革新的なアーキテクチャ」。後からNVIDIA。
ISSCCで明かされるCellの実像
「PS3」のGPUは“GeForce6以上”になる
なぜPS3のメディアプロセッサはCellではなくNVIDIAなのか
NVIDIAが作るPS3メディアプロセッサのアーキテクチャ
なんと申し上げますか、ねえ。この記事は勿論インタビュー内容と公開資料に沿ったものなのだろうが、一部技術屋さんの鼻息の荒さは確かに感じとれる。
「Cell」はゲーム開発者にも優しい:IBMの研究者がアピール
「アーキテクチャ技術を革新させることと、技術を利用し易いものにすることのバランスが大切だ。開発者はこれまでのものより著しく簡単に、Cellについて学習できるはずだ」
うわーーーー、この台詞どっかで聞いたことあるぞ。私が今開発で無理やり使ってるフレームワークとかで色々。新しいアーキテクチャの導入で、絶対と言っていい程付け加えられる売り文句な訳ですが、絶対といっていい程簡単じゃNEEEEEE。扱い易さを謡うのは大抵コンサルであってプログラマーじゃなかったり。
記事元さんは
なんで簡単になるのかの具体的な根拠はこの記事中にはなかったんですけど、結局ライブラリやミドルウェアが豊富だってこと?
こう書いておられるが、以下の様な話もある。
以前書いたエントリーでも取り上げた、こんなインタビュー。
今までは、僕らがライブラリを提供したり、ゲームソフトメーカーがインハウスで作ったりしてやってきた。でも、もうそれは無理でしょう。何するにしても、もっと広がりが必要。でも、そうなって来ると思う。
笑えない。笑えないです社長。いや、確かにOSの普及→その上で動くソフト群の出現、って方向はいいんですが。
関連資料ここまで---------------------------------------------------
はい補足しゅーりょー。いや、訳がわからない人も多かろうとは思うが、私にもそれ程良くはわかってない。
取り敢えず、一言で言って「ソフトの開発に金がかかる」という現況はあんまり変わらない雰囲気がする。強くする。というか、むしろその傾向には拍車がかかりそうな予感がする、というのは確かだ。予感で記事書いちゃいかんだろ、というのはまあ、その通り。人のこたー言えねえ。
・ファミコン環境とバカゲーの関連。
突如話がレトロゲームページの話に変わる訳なのですが。
ファミコンが何故不動の地位を築けたかというと、それは一にも二にもソフトの充実っぷり故だ。誰がなんと言おうが任天堂チェックがどう言おうが、これに関しては疑問の余地がない。ハードというものは、ソフトがなければただの箱なのだ。
そして、何故ファミコンのソフトが充実し得たかというと、これも数ある要素をぶっ飛ばして話を簡略化してしまうと、「開発の容易さ」という要素はどーーしても外せない。ファミコン時代は、根性と技術さえあれば一人でゲームを作ってしまうことだって十分出来たのだ(発売・販売が容易かどうかはまた別の話)。
開発の容易さは良循環を生む。勿論世間ではクソゲーと呼ばれる、様々なちょっとアレっぽいゲームもファミコンでは多く出たのだが、それを上回る良タイトルが大量に生まれたからこそのファミコン市場だった訳だ。むしろ、任天堂チェックを潜り抜けたバカゲーがどれだけ出ても生き残ることが出来たという、その環境こそがファミコンの真の強さだったと言ってしまっていい。
現状のPS2・PS3の環境周りを見ていると。
「開発費の高騰」「アホっぽい、売れないかも知れないゲームは作れない」「テキトーに綺麗なグラフィックの均一ゲーム乱射」という、凄くわかり易くありがちな構図が妙に浮かんできてしまう。勿論この構図にはまらないゲームもたくさんあるのだろうが、なんというか、悪循環は循環するから悪な訳であって。パターンははまり易いからパターンになる訳であって。かつての「すべてのゲームは、ここに集まる」のテーゼは一体どこにいった?とは思わないでもない。
改革論を唱えること程楽なことはない、ということを承知の上で、私は敢えて言おう。
「PS3よ、バカゲーの王になれ!」と。
技術は正直どうでもいいからさ。ゲーマーはゲームがやりたいんですよ、SCEさん。
買ってまでゲームしたくない
もう既に家電製品ですよ・・・。
子供が小遣い貯めて買える様な金額じゃなくなってきたのは
どうやって買えって感じですよ。
ただゲーム業界を擁護してみますと、
☆例えば『バイオハザード』シリーズや『メタルギアソリッド』シリーズのように、技術の進歩によって新しい面白さの表現・創出が可能になったもの"も"ある
☆確かにソフトが殆ど全てと言ってもいいんだけど、かと言って目新しいものをどんどん投入して売っていかなければならない現代において、ハードの技術はイヤでも進歩させざるを得ない(まぁそれも既に限界で自縄自縛になってる感もありますが)
・・って感じなんですかね。
後残ってるのは・・・コントローラぐらいなのかなぁ。触覚ディスプレイやデータ・グローブなどを取り入れて更にバーチャルリアリティーを進化させる方向。(でもこういった技術を人口に膾炙させるのはやっぱ「エロ」ですかね(笑))
ロード時間が早くなってくれる事以外、新ハードにすごい恩恵は受けてないです。
あー、ゲームしたい…。
レボリューション、あのコントローラーが最近話題ですねえ。任天堂だけに、どんな扱い方をするのかが楽しみです。
>もとひろさん
>子供が小遣い貯めて買える様な金額じゃなくなってきたのは
どうやって買えって感じですよ。
おっしゃる通りです。ただ、昔のハードでも、ちょっと揃えるとけっこーいい値段になってたりしましたからねえ。ジャイロセットとか。
>ncd108さん
>目新しいものをどんどん投入して売っていかなければならない現代において、ハードの技術はイヤでも進歩させざるを得ない
その通りだと思うんですけど、ことPS3に関しては、「技術」のクローズアップが全然ゲームの方向を向いてない気がするんですね。アピールがユーザーの方向向いてないというか。ゲームの話が出てこない。こりゃゲームユーザーに売る気がそもそもねえな、と。任天堂の売り方と対極ですよね。
技術者が自己満足に浸ってても会社に利益は出ないんですけどねえ。
>技術の進歩によって新しい面白さの表現・創出が可能になったもの"も"ある
そう思いますよ。ハードの進歩を否定する気は全然ないです。まあ私は8ビットの人ですが。
>フラスコさん
>ロード時間が早くなってくれる事以外、新ハードにすごい恩恵は受けてないです。
ニューファミコンマジオススメ。ロード時間ゼロです。ステキ過ぎ。
8ビット人間にとってはプレステがいつまで経っても次世代機です。
考えてみれば、私もここ5,6年で、ソニー製品買ったの、昨年のDVD+HDDレコーダー一つだけでした。
PS3の技術がゲームの方向向いてないってのは、ソニーは映画や音楽コンテンツも持ってるからどうしてもマルチメディアの方向にしたいってことなんでしょうね。中途半端にならなければ別にそれもアリかなとは思うんですが。
昔のゲームってことで言うと、SFCの「タクティクスオウガ」を越えるシミュレーションRPGが未だにないような気が。
ここに辿り着きました。
同じようなことを考えている方に出会えて光栄です。
私はメガドライブとニューファミコンで
一生やっていけます。
自信あります。
メガドライブは、良いハードなんです。
マイナーだけど。
それでは失礼致します。
>中途半端にならなければ別にそれもアリかなとは思うんですが。
そうですねえ。ただちょっと心配なのが、今のスタンスのままで販促にもっていって、ゲームの方に期待している人間(私とか)にアピール出来るかなーと。
ハードの方はともかく、販促の方が中途半端になっちゃいそうな予感が凄くします。
タクティクス・オウガは凄いゲームでしたね。私は伝説のオウガバトルの方も結構好きでしたが。
>はとこさん
コメントありがとうございます。私も正直次世代機戦争にそんなに興味ないというか、最近のゲーム業界に疎めの古生代動物です。メガドライブもステキハードですね。
ただ、半ばソニーの力によって今はコンピューターゲームというのが娯楽の一ジャンルとして浸透して、「やっぱりやらない層」「軽く楽しむ層」「相変わらずやりまくる層」と消費者の層がある程度固定されてしまっているので、前と同じようにって訳にはいかないでしょう。
まぁゲームも「ヒット」とされる本数は昔に比べれば随分減りましたが、それでもDQやFFなどはかなり売れるソフトですから、最低限PS3はスクエニしっかり取り込んでおかないとハードも売れないでしょうね。それはもうクリアしてるのかな?(最近ゲーム情報には疎過ぎるので分からん)
伝説のオウガバトルは、タクティクス・オウガを散々やった後にやろうとしましたが、よく分からず挫折しました(苦笑)
>PSがなんで成功したかと言えば、ゲームマニアの方だけを向かずに、それまでゲームに関わりがなかった人達に対して幅広くアピールできたからですよね。
おっしゃる通りだと思います。ただ、あの時は「ゲームマニアの方も」向いていたのは確かなんですが、今度はそっち側へのアピールがあんまり来ないというかなんというか。元からのお客さんを置いてってないですか、という気が僅かに。
>伝説のオウガバトルは、タクティクス・オウガを散々やった後にやろうとしましたが、よく分からず挫折しました(苦笑)
オウガはあんま親切なインターフェイスじゃありませんでしたねえ。まず部隊を出撃させるところから、とゆー。
あの時代はその気になれば全部一人で開発出来る規模でしたね。以降はブラックボックス的というか。
メディアの情報量と面白さはもちろんイコールではないですが、今のゲーム界みたいになると、なかなか後戻りは出来ないでしょうね。
音楽・文芸・芸術なんかだと、ミニマル方面へのゆり戻し運動は定期的に起こったりするんですけどね。
>あの時代はその気になれば全部一人で開発出来る規模でしたね。
全部一人で出来る、イコール一人天才がいればすげえゲームが出来た、という時代だったことも大きいと思います。今は多分、天才一人の果たせる役割がだいぶ小さくなってますよね。
って、これ↑どっかで同じ内容読んだ様な気がする。
>ミニマル方面へのゆり戻し運動は定期的に起こったりするんですけどね。
ゲーム業界の場合、リメイクとかクラシックコレクションとか、単なる再発しか期待出来ないのが痛いところです。
自分も同じですが、ファミコンゲーム世代として大体みんな同じように感じていらっしゃるのですねぇ。
ハード面で思うことの一つとしては、ハードは赤字でもライセンス料で回収するという、そのビジネスモデルにも割と関係があるように思えますね。
ソニー等にしてみれば、ハードはできるだけ最高の物を用意するというのがハードウェアメーカーとしての良心なんでしょうけど、ソフトの開発者側にはハードの進化でやりやすくなる面ができる反面、ライセンサー側にそのハードに見合った出来栄えの物(ある程度型にはまってしまいやすい)を暗に要求される面もありますね。
昔からそういう傾向はありましたが、PCゲームの世界のほうがそういう面では自由であるような感じがします。
今はPS2等に軸足を移してしまったアートディンクなんかも、PCメインだった頃にはとてもユニークな作品を出してたのですがねぇ。
インターネットの普及と共にPCもかなり普及しているのだから、もっと老舗のPCゲームメーカーも元気が出てくればいいのにと思うのですが。
まあ、残ってる国内のPCゲームメーカーというと、Falcomと工画堂(あと光栄)くらいしかありませんけどね。
コメントありがとうございます。
>PCゲームの世界のほうがそういう面では自由であるような感じがします。
PCゲームは、何しろ「統一的なハード」というものが存在しない世界でしたから(今じゃマイクロソフトのOSがある程度その座を占めてますが)、作り手の自由度っていうのもそれだけ広かったんだと思います。ソフトに合わせてハードが売れていく業界でしたしね。
>もっと老舗のPCゲームメーカーも元気が出てくればいいのにと思うのですが。
PCゲームは、(多分18禁ゲームの隆盛によって)一般的になる機会を逃しに逃してここまできた観がありますからね。購買者層をある程度以上広げるのは難しいのかも知れません。
>ハードはできるだけ最高の物を用意するというのがハードウェアメーカーとしての良心なんでしょうけど、
良心、なのかどうか。ちょっと疑問に感じるところがあります。