2005年10月06日

ゲーム業界は子供に語りかけているのか、という話。

まあ、これはこれで別にいいんじゃね?とは正直思わないでもないのだが。

・近ごろの子供、早寝早起き型が増加…TVゲームは減少

読売の記事自体は随分恣意的だが、メーカーさんはちょっと襟元を正して読んだ方がいいんではなかろうか。敢えて引用してみる。
また、「子供がテレビゲームでよく遊んでいる」と回答した保護者は、95年は24・2%だったが、00年は20・2%、05年は15・1%と年々減少。反面、パズルやトランプで遊ぶ子供は増えていて、「幼児の心理に悪影響を与える恐れがある」という指摘もあるテレビゲームを保護者が規制している実態がうかがえる。

何言うてんねん、と。どっちかっつーと、今のゲーム業界に子供が遊びたがるゲームがどんだけあるか、という方の話でしょう。もうちょっと言うと、最近のFFの対象年齢って一体何歳くらいよ、という問題。

私が最近のタイトルを知らないだけかも知れねえ、と思ってゲーム雑誌とか久々にめくってみたが、なんというか。

ちょっと参照リンクを貼ってみよう。
PS2ソフト発売予定リスト

多分GCの方は多少事情が違うと思うのだが。

例えば10月の発売予定ラインナップをつらつら眺めてみる。上から下まで目を通してみる。で、考える。


・・・子供がやりたがるタイトル、どれよ?


子供、というのを例えば小学生低学年くらいの男の子、と考えてみよう。

そもそも子供向けの販促っていうのが現在行われているのかどうか、という話は取り敢えず置いておいて、子供がやりたがりそうなタイトル、面白がりそうなタイトルっていうものについて想定してみる。

・子供が普段目にし得るキャラクターが前面に押し出されているゲーム(コロコロ、ジャンプなどの少年誌も関わる)
・操作感がシンプルで分かりやすく、かつ爽快なゲーム
・見た目がコミカル、あるいはシンプルで、ごちゃごちゃした印象を与えないゲーム


どんなものか。


多分二つ目の条件は外せない。かつてファミコンは「A・Bボタンと十字キー」というシンプルなインターフェイスで業界を形作った。子供に限った話ではないが、シンプルというものは「遊び」を面白くする重要要件だ。

理想を言えば、見た目子供にとってアピール度が高く、操作感がシンプルで、かつ作り自体は奥が深い、というゲームが一番いい。「子供騙し」と「子供に人気」は違うのだ。

で、ラインナップに目を戻す。

まあ強いて言えばドラゴンボールZ辺りは目につかないでもないが、以前パーマンの話でもあった通り、昔のアニメや漫画は恐ろしい早さで過去のものとなり得る。私はたまーに演奏の関係で小学生と話す機会があるのだが、ドラゴンボールを知っている子供は既に多数派ではない。そうでなくとも、子供にアピール出来るタイトルがキャラものしかないというのも随分とお寒い話だ。往年のバンダイを思わせる。

それ以外は、なんとゆーか、無い。無いでしょうこれは。嵐世紀やプリンセスメーカーをお小遣い溜めて欲しがる子供のイメージが私には浮かばない。男塾を欲しがるのは一体どんな小学生だと思わないでもないし、ワンダやMAWAZAは売り出し方次第だろうが、それにしたってターゲットは基本的に大きいお友達の様だ。

少なくともPS2の市場においては、ゲームはとっくに「子供の遊び」ではなくなりつつある気がする。その点任天堂はまだ大分頑張っている様に思うが、業界の片一方が裾野を広げてくれないんじゃ、将来的にはどーなんのよ、という話になるだろう。


ちょーどこの前のエントリーで書いた内容と被るのだが、もしかするとソニーは子供をターゲットにするのをとっくにやめているのかも知れない。PSは「おもちゃ」ではない、子供向けのゲームなど作ってられっか、という思考が仮にあるのだとしたら、まあそれはそれで一つのスタンスだとしかいい様はないのだが。いいのかなあ。

かつてファミコンが駆逐したトランプやパズルといった遊びに、現在着々とゲーム業界が逆撃を食らいつつあるのだとしたら、随分と皮肉な状況だとは思う。いや、社会にとってはコミュニケーション機会が増える方がいいのかも知れんが。


ということで、その内万里の方で、「ファミコン時代にメーカーはどんな子供向け販促をやったか」、とか書いてみよーかという気になってみた。期待されずお待ち頂きたい。
posted by しんざき at 13:12 | Comment(12) | TrackBack(0) | レトロでもないゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
シンプルなゲームがなくなって、高度なゲームばっかり増えてきたことが子供のゲーム離れを引き起こしているのは同意です。
PS2は子供には語りかけておらず、中学生〜をターゲットにしていると感じます。だけど、最近の子は携帯にお金使うので、昔の子供のようにゲーム買わない。最近は着うたとか携帯コンテンツでさらに携帯代かさんでいるし。
そしてコアなゲームマニアはパソコンのネットゲーにシフトして行っているのです。
だからコンシューマーはますますつらいですよね。
Posted by GOTY at 2005年10月06日 22:17
そりゃあまあお金持ってる人が買ってくれるなら
そっちで商売したいとは思うでしょうね。
自分が小学生の頃はさすがに大人がこんなゲームする時代じゃなかったし。

まあでもゲームボーイなんかはまだ対象年齢が低そう。シンプルで奥が深い→ハード自体は性能低くて安くてもいいのか。でもやっぱ任天堂か。あとそれこそ塊魂とかは子供が大喜びでやりそうですが。ちょっと別格か。
Posted by やの at 2005年10月07日 00:58
こんばんわ、私は20歳なのでゲームの思い出となるとFCよりSFC寄りですが、それでも「レトロゲーム万里を行く」楽しみに読ませていただいてます。
昔はどんなゲームでもそれなりにおもしろかったーなんて回顧主義になってみたりもして、最近のゲーム不況はムービー等の重厚路線、複雑なストーリーや操作性、光学ディスクのための起動時間の増大等は考えたりしますが、「メーカーの販促」は考えもしませんでした。楽しみにしてます。
Posted by ゆう at 2005年10月07日 01:30
子ども相手に商売するとなると、
「アレ買ってー」「ボーナスまで待ちなさい」
てな具合に子どもの買いたいパワーが大人によって阻止される惧れがありますが
大人(いわゆる大きなお友達)の場合、欲しい即買いなわけですよ。しかも初回限定の豪華版を。

昔はゲームは子どもモノだったんで子ども相手に売るしかなかったんですが、今は大人にも普及した(かつてのファミっ子たちが大人になった)ので、大人相手の商売として成り立つようになった。
だったら子ども相手にするより大人相手にした方が儲かるじゃないかコノヤロー。

とかどうでしょう。
Posted by Zhao at 2005年10月07日 09:30
と思ってよく読んだら、やのさんと言ってる事被ってるや。
吊られてくる。
Posted by Zhao at 2005年10月07日 09:31
>GOTYさん
>PS2は子供には語りかけておらず、中学生〜をターゲットにしていると感じます。
そんな感じですねえ。でも、ゲーム業界の体質がまだ根本的におもちゃ業界の体質から脱却してないんだから、子供をターゲットにしなくてどーすんのよ、とは思ってしまうんですが。これは私の頭が固いのか。

>やのさん
>まあでもゲームボーイなんかはまだ対象年齢が低そう。
発売予定をざざっとみた感じ、GBA、DS辺りはまだまだ子供向けのゲームを結構出してるみたいです。というか、正直最後の砦、という感が。

>そりゃあまあお金持ってる人が買ってくれるならそっちで商売したいとは思うでしょうね。
子供がキーになる購買力っていうのはけっこー侮れないとは思うですよ。お小遣いもらい過ぎ、とかそーゆー話以外でも。

>ゆうさん
コメントありがとうございます。ご愛顧どーもです。

>最近のゲーム不況はムービー等の重厚路線、複雑なストーリーや操作性、光学ディスクのための起動時間の増大等は考えたりしますが、「メーカーの販促」は考えもしませんでした。

まあ、純粋に開発費と開発期間の増大って路線は大きいですよね。一月に一本の発売なんて今じゃとても考えられませんから。
販促に関していえば、かつて一番目立っていたのは少年誌とのタイアップなんですが。今はどんなんでしょ。ネットを利用した販促活動も、もうちょっと上手いことやれそうな気はしますが。

>Zhao師
>だったら子ども相手にするより大人相手にした方が儲かるじゃないかコノヤロー。
即時的にはそんな感じだと思います。子供の購買力<大人の購買力、ってのは確かな訳ですしね。

ただ、今ゲームやる大人って、大多数は子供の頃からゲームやってるから今もゲームやってる人達なのであって。子供相手の商売ってのがこう少なくなってくると、物凄い勢いで先細りしそうな気がするんですがどんなもんでしょう。

Posted by しんざき at 2005年10月07日 11:11
最近メディアミックスとかも増えたんで
そういう意味で考えるとお子様市場ってのは
儲けが多いように思えんですよ
ゲームはゲームで完結してゲームを友達とする方に
重点が行くでしょうから
Posted by めあ2 at 2005年10月09日 10:48
>GOTY氏
>シンプルなゲームがなくなって、高度なゲームばっかり増えてきたことが
>子供のゲーム離れを引き起こしているのは同意です。
一方携帯ゲームでは昔のゲームのリバイバルやシンプルなゲームだらけ。
まぁ携帯だからニーズ的にもその辺で落ち着くのも判らなくはないけど。

下の世代には複雑なゲームが受けず、上の世代ではゲーム性は削られてる。
なんつーか、上下から本格的なゲームの領域が削られていきますなぁ。
この時代に任天堂が質的転換を目指したのはむしろ必然だったのかも。
本当にゲーム業界に任天堂が居て良かった。
Posted by any at 2005年10月11日 02:17
>めあさん
>最近メディアミックスとかも増えたんで
そういう意味で考えるとお子様市場ってのは
儲けが多いように思えんですよ

お子様狙い単品では、おそらくあんまり儲からない、と思いますよ。ただ、ゲームをやらないお子様っていうのは、将来的にも何かしらの契機なしではゲームをやらないままである公算が高い訳で。あからさまに業界が先細りになっちゃうのはヤベーんじゃないかとは思います。

>anyさん
>本当にゲーム業界に任天堂が居て良かった。
今でも「おもちゃとしてのゲーム」を作り続けてくれてますからね。やはり、ファミコンで作られたゲーム業界は始祖なしでは成り立たんのかと。

>なんつーか、上下から本格的なゲームの領域が削られていきますなぁ。
多分打開の方法もいくつかはあると思うんですが、果たしてメーカーがそれを採ってくれるかっていうのが不安です。
Posted by しんざき at 2005年10月11日 12:48
お子様は、ムシキングやってるんじゃないですか?単価が100円単位の方が、子供からむしりとりやすいわけですし。
そういう意味では、トレーディングカードなんかも子供向けとして、頑張ってるのかも。

それがゲームとして楽しいのか?という点では、非常に不安なんですけどね。つまりはキンケシなわけだし。
Posted by フラスコ at 2005年10月11日 19:16
ドラクエ、塊は、やってると子どもに自慢できます。小3くらいでも。
んーまぁ、元は親がやってんのかな、と思わないでもないけど。

ゲームかどうかは置いといて、たまごっち
まだ流行ってますよ。
Posted by nao at 2005年10月11日 23:35
>フラスコさん
>トレーディングカードなんかも子供向けとして、頑張ってるのかも。
ムシキングは大きいですねー。トレーディングカード市場に子供を引き込んだって点はやっぱり大きい。
ただ、それがイコール家庭用ゲーム業界の発展に結びつくかどうかはちょっと疑問符の様な気はします。往年のビックリマンみたいな立場かもですね。
GBA版は売れてるらしく、それはそれでいいことだと思うんですが、でもやっぱ任天堂か。

>naoさん
>ドラクエ、塊は、やってると子どもに自慢できます。小3くらいでも。
塊はいいゲームだー。っつーかああいうゲームがもっと出るといいな、と思うんですが。
ぶっちゃけジャンプがプッシュ出来そうなゲームが最近少ない。

たまごっちについては、実は材料に出来る程知りません。バンダイだっけ。
Posted by しんざき at 2005年10月12日 11:06
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック