2008年03月02日
「予想通り」のユーモアと、「予想外」のユーモア。
つまり、どんな感情に由来する笑いか、という話になる様な気がする。
仕事や引越しでてんやわんやの状態になっている内に、気がつくとお子さんが生まれてから8ヶ月が過ぎた。最近、良く笑う。
彼が笑うパターンを観察していて、どうも二つのパターンがある様だ、ということに気付いた。
「予想通りのことが起きた」時の笑いと、「予想外のことが起きた」時の笑いである。
例えば、彼に「いないいないばあ」をやってみせるとする。最初の一回は大抵きょとんとしている。二回目で、ちょっとにやーっとする。三回目で受ける。きゃっきゃと笑い出す。
三回目のタイミングをずらしてみたりとか、色々実験してみるに、どうもこの時の笑いは「期待通りのことが起きた」「予想通りのことが起きた」ことに対する笑い、である様な気がする。
「繰り返し」による笑いというのは、落語や漫談でも頻繁に見かける。同じパターンが三回繰り返され、二回目、三回目になるにつれて笑いが大きくなっていく、というアレである。古くはドリフの様な、お笑いバラエティでもよく見かける手法である。
とすると、「予想通り」「期待通り」という嬉しさ、納得みたいなものが笑いに結びつく、という一面があるのだろうか。もしかすると結構普遍的な話なのかも知れない。
一方で。上の話と矛盾する様なのだが、息子さんの笑いにはもうひとつパターンがある。予想外のことが起きた時、予想を外された時に発生する笑いである。
例えば、私がソファーに寄りかかって本を読んでいる。彼は、本を読んでいる時の私があまり反応しないことを学習しているので、私の足の上を乗り越えて反対側に向かおうとする。
その時、突如彼に顔を近づけて威嚇する。彼はびっくりして、受ける。きゃっきゃと笑い出す。
これはどうも、「予想外」「驚き」という感情が笑いの形で表れている、ということである様な気がする。推量だけど。フロイトやベルクソンでも読んでみよーかしらん。
いずれにせよ、お子様の感情表現が豊富になってきた、というのは純粋に楽しい。日々是発見、という時期でもある。
笑いというものは高度な精神作用である、みたいなことをどっかで読んだ。人生を始めて8ヶ月を経過したうちの息子さんは、手始めに「嬉しさ」や「驚き」とか生じる笑いを身に着けた様だ。
やがて彼は、「怒り」や「寂しさ」から生じる笑いも知る時が来るんだろうか。

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