政治的な左右を問わず、相変わらず汚い言葉で自分の感じている正義を主張する大小の声にちょっとうんざりして。こちらを読んで、ふと思ったこと。ブクマでもそのまんま書いたことだし、正直タイトルの時点で完結してしまってる訳だが。
汚い言葉、というか。問題は汚い言葉じゃなくて、「強い言葉」と「汚い言葉」を混同している人、だと思う。汚い言葉を使うことの印象だけに目がくらんで、その印象が説得力を強化するという幻想を抱えて。
そして、その混同を自覚しないままに、自分の文章の吐き散らし方を「芸風」「持ち味」だと思い込んでしまう人、でもあると思う。前者がレベル1なら後者はレベル2だ。
レベル3になると、ただ思い込んでしまうだけならまだしも、これが自分の芸風なのだと周囲に喧伝してしまう人、という称号を入手してしまう。この辺にくるとそろそろ引き返せない。後戻りをしようにも、振り向けば「過去ログ」という巨大な障害が、天を衝かんばかりにそびえたっている。
「毒舌」という言葉が随分安くなったなあ、と思う。理由はよく分からないが、いつごろからか、単に口汚いだけのテキストを指して「毒舌」という言葉が割り振られる傾向が強くなってきた、気がする。単に暴言を書き連ねているだけの文言に「毒を吐く」というラベルが貼られている現場をよく見かける様になった、気がする。
違うだろう、と。それは「毒舌」という言葉に失礼だろう、と、私は思う。利用価値の無い毒など存在しないのだ。毒舌が毒舌である為には、そこに薬になる成分が含まれていないといけない。毒舌なんてラベルを、そんなにお気楽に使っちゃいけないのだ。
お気楽に用いられた「毒舌」ラベルは、単なる暴言をごくありふれたレベルの文言として免罪し、次から次へと「ただ汚い」言葉を量産していく。それこそ伝染病の様に。
口汚さが説得力を高めるなんてことは絶対にない、と私は思っている。むしろ、口汚いテキストというのは、ただそれだけで重大なハンデを抱えている、と私は思っている。「口汚い」というポジションは、あまりに明確過ぎるから。そこに客観性を乗せるのは至難の業だから。
だというのに、口汚さが説得力を高めると勘違いしてしまう人の数が減ることはない。その理由のひとつが、「毒舌」というラベルにあるんじゃなかろうか、とも私は思うのだ。
凄く念の為に書いておくと、私は「毒舌」が嫌いではない。「毒」を読みたくないと思ったことは一度もないし、言葉狩りをする意図もない。毒も薬も、Webの面白さの重要なエッセンスだ。
ただ、自分のことを毒舌家だと考えている人には、自分のブログのカテゴリーに「毒舌」という一項を用意している人には、一度は立ち止まって頭を傾けて見る義務がある、と私は考える。
この言葉は本当に「毒」を称するにふさわしい言葉なのか、と。
単なる「汚れ」だったりはしないよな、と。
これは最近感じていたことなのですが、
自分で堂々と「毒舌」と謳っている文章って、実際に読んでみると単なる「罵倒」「誹謗」にしか思えないものが多いような気がします。
そういったものを見かけると、単に自分が不快に思うものを貶めたいだけじゃないか、と思わず突っ込みを入れてしまいたくなります。
文章を書くことが苦手に人間からすると、文章に真の意味での「毒」を不快感なく込める事なんて、
神業に近い技だと思うんですけどね…。
そうか、毒舌と口汚いは別だったのですね。
腑に落ちた。
なんらかのメッセージを伝える手段として、有効な場合も少なくないと思います。
過剰防衛、タン吐き行為とは区別すべきですね
コメントありがとうございます。
>文章を書くことが苦手に人間からすると、文章に真の意味での「毒」を不快感なく込める事なんて、
>神業に近い技だと思うんですけどね…。
職人芸ですよね。毒と皮肉はスレスレ、というか。
>Zhao師
うむ、多分別物。
>ROM君さん
> なんらかのメッセージを伝える手段として、有効な場合も少なくないと思います。
その文言を発信してる人が、凄い悪意をもってるんだなあってメッセージは伝わってきます。
>NOBIEさん
そうですね。正直なとこ、口汚い文章を意識的に書いてる人は色々損してるんじゃないかなあ、とか思います。
ネタをネタと気づかれないと評判落とす一方というリスクもあり(笑
自称サバサバと自称天然と自称毒舌ほど言ってて恥ずかしいものはないんじゃないでしょうか。
自称さんの集まるところに行くとよっくわかります。(MIXIのコミュが分かりやすい)
失礼しました。
あーれおんさんだ。最近人狼の人成分がだいぶ不足しているので、またその内遊んでやってください。
>自称さんの集まるところに行くとよっくわかります。(MIXIのコミュが分かりやすい)
あー、わかります。なんというか、同じ話し方をする人が固まって独特な雰囲気がありますよね。
類は友を呼ぶ、ってことなんだろうか。
それでも一度我が身を振り返り、立ち位置・アイデンティティ・キャラ付けを再確認するきっかけとなりました。
どうもありがとうございます(・ω・)ノシ