何故なんだ。
いや、多分理不尽な疑問なんだろうとは思う。思うけれども、違和感があるったらあるんであって、「一番楽しい」というのは「そこがピークなんだよ」という意味であって、それはつまり警告であるべきなのだ。「その先には色々大変なことが待ってるんだよ、一番楽しいのは今の内だけなんだよ」という警告であるべきなのだ。
警告のつもりで言ってくれるなら、それはそれで構わない。ただ、私に関して言えばそれは全部嘘っぱちな訳である。無駄な警告な訳である。
私が感じる「楽しさ」は、常に放射状の形をしているから。今日が一番楽しかったとすれば、明日には「その楽しさ」がランクダウンするのが私の生活であるから。持っているものが多ければ多い程楽しい、というのが、私が有している唯一の方法論であるから。
部活を始めて走り始めた時、大学に入って単位取得に四苦八苦し始めた時、結婚した時、引っ越した時、子供が生まれた時、常に私には「今が一番楽しい時期」という警告が投げつけられてきた。
そして、私の毎日は、常にそれを否定する毎日だった。私には、人生に幕を下ろすその瞬間まで、「一番楽しい」を更新し続ける自信がある。
だから、「今が一番楽しい時期」というテキストには、心の中でこんなコメントをつけよう。
「楽」という字をよーっく眺めてみましょう、と。
どことっても外側に広がってるでしょう、と。
2008年06月04日
この記事へのトラックバック
子供なんかは「今が一番可愛い時期ですね」とかよく言われて、確かに4歳と0歳比べると純然たる可愛さは圧倒的に後者ですが、前者は前者で別の可愛さがあるというか楽しみがあるというかで、ええいっ、わかれっ、察しろっ。
3歳:今が一番かわいい(略
5歳:今が(略
天気の話題のように、使いやすい挨拶みたいに使われてる言葉のような気もします。
いつの時期でも可愛いのだからして、
一番=最大級の賛辞の意として
受け取ってますいつも。
そして「一番ですか〜☆」と返すと、
人によっては、その後起こった苦労話を
聞かせてくれるのでそれもなかなか面白い。
「ほほう、そういったことも起こりうるのか」
とか「そっかそっか、そんなことも悩みになるのか」とか。
相談業務だと、人の苦労のデータ収集が趣味になる…(いいのかわるいのか)
過去を鑑みるに
今が一番楽しい時期であるが
未来においてその限りではない
また、頑張れというのをネガティブに受け取ってしまうのと同じことです。頑張れと言われて、「自分は頑張ってるのにもっと頑張れっていうのか」と思ってしまうのと似てます。
>ええいっ、わかれっ、察しろっ。
そうおっしゃいましても。というか、あなたはZhao師ですか?
>hasegawaさん
>天気の話題のように、使いやすい挨拶みたいに使われてる言葉のような気もします。
それはそうなんでしょうねー。深く考えんでも、という話は自覚しております。
>naoさん
>その後起こった苦労話を聞かせてくれるのでそれもなかなか面白い。
よい受け取り方だと思います。さすが受け取りのエキスパート。
>めあさん
>過去を鑑みるに今が一番楽しい時期であるが未来においてその限りではない
論理的に成立することも一応自覚はしております。言ってる側がそのつもりなのかどうかは知らないですが。
>militoさん
>今世紀最大の映画が何本あることか……。
私自身は、全米が何回泣くのかの方が気になります。