2018年12月14日

ゲームサントラ語り・「ダライアス外伝」オリジナルサントラについて

なんといいますか、あの頃ScitronのCDって、もの凄い特別感があったんですよ。


実は先日、都内某所で@twit_shirokumaことシロクマ先生、謎のSTG男子こと@tarako-9pさんとお会いする機会があったんですよ。

その時、サイトロンレーベルのCDについて色々話しまして、勿論あの頃のサイトロンCDを今でも聴いていらっしゃる方、たくさんいるとは思うんですが、こういうのもwebに書き残しておいてもいいんじゃないかなーという話になったんです。

ということで、ちょっとサイトロンレーベルのCD、分けても私にとって最も特別なタイトルである、「ダライアス外伝」のCDについて書かせて頂きたいと思います。

***

皆さん、ゲームBGMって聴く人ですか?昔に比べると、今めっちゃ広まりましたよね、ゲームBGM文化。人気ゲームは大体BGMがCDになったりネット販売されたりしますし、そうでなくてもsteamで音源だけ売られてたりとかする。spotifyみたいにゲームBGMが気軽に楽しめるサービスも今、たくさんあります。

昔話で申し訳ないんですが、90年代くらいまではゲームBGMって今程広範な文化じゃなくって、サントラ出ない、音楽聴きようがない、っていうゲームタイトルも全然珍しくなかったんですよ。結構たくさんのメーカーがゲームBGMに力を入れ始めて、「この曲めっちゃいい」というBGMもたくさん増えて、けどCD化はされてない、とかよくありました。当然のことながら、youtubeもニコ動も存在しない時代です。

特にゲーセンって、基本色んなゲームの音で五月蠅いじゃないですか。BGMなんてゆっくり聴けたもんじゃなかったんですよ、昔。ただ、漏れ聴こえてくるBGMをちらちら聴いてる限りだと、もうものすっごいかっこいい。なんだよこの曲超かっこいいよ!!ゆっくり聴かせろよ!!ってなってたわけです。昔は、ゲーセンに録音機器持ち込んでBGM録音しようとしてた人なんかもいましたよね。BOSS7を録音しにくる人が続出したダライアスの話とか有名ですけど。

私にとって、それは例えばネビュラスレイの1面BGMであり、ニューマンアスレチックスのキャラ選択BGMであり、レイフォースの1面BGMであり、ガンフロンティアの「砂漠の山嵐」であり、ナイトストライカーのURBAN TRAILであり、そして例えばダライアス外伝のイソギンチャクでした。

ゲーセンの騒音をやすやすと突き破って聴こえてくる、まるで冗談のようにかっこいいメロディ。それをいつでも聴くことが出来るサントラ。そんなサントラを出してくれるScitronというレーベルは、おおげさでもなんでもなく、私にとってはずっと変わることなく「神レーベル」だったんです。

ダライアス外伝。1994年、TAITOが発売した横スクロールSTG。今更いちいち言うまでもなく、名作中の名作のお魚狩りSTGであって、私が間違いなく「人生で一番はまったゲーム」と断言出来るタイトルでもあります。私の高校生活は間違いなくダライアス外伝と共にありましたし、ダライアス外伝というゲームがなければ、今、私が見ている風景も恐らく全く違うものだったでしょう。ダラ外というゲームに出会えたのは、私の人生の中でもトップクラスに素晴らしい奇跡だったと思います。

ダラ外については、以前、下記のような記事でも書きました。単に私が全力で「ダラ外おもしれえ!!!」と言っているだけの記事ですが、興味があったら読んでみてください。

今回はゲームの話ではないんです。サントラとBGMの話なんです。

これももう、ご存知の方については今更の話だと思うんですが、ダラ外のBGMって死ぬほどかっこいいんです。もうめっっっちゃかっこいいんです。ただ曲として死ぬほどかっこいいだけじゃなく、ゲーム展開と曲が完璧にリンクしていて、ゲームをしながら耳に入ってくるBGMがこれがもうまた頭おかしいレベルでかっこいいんです。「なんで!!この場面で!!!その音が!!!!鳴らせるの!!!!!!」と何度叫んだことでしょうか。

皆さん、Spotifyやってますか?Spotifyって、カプコンの曲とかSNKの曲とかゲームBGMもめっちゃ色々聴けるんで、ゲームBGM好きでSpotifyやってない人は今すぐ光速で会員登録するべきだと私思うんですけど、ZUNTATAの曲もSpotifyで山ほど聴けます。もうホント凄いですこれ。今ではもう手に入らない音源とかもガンガン聴けたりして、ZUNTATA好き、ゲームBGM好きの天国です。

で、ダラ外のBGMも、Spotifyでほぼほぼ聴けます。正確に言うとVISIONNERSのアレンジバージョンだけ入ってないんですけど。聴いたことない人はちょっと試しに聴いてみてください。

もう、もうですよ、なんていうんでしょう、例えば1面BGMの「VISIONNERS」とか、「STGの1面で!!こんな曲が流れるのかよ!!!!」とか当時思った私の感動を、皆さん理解して頂けるでしょうか。

ダラ外のBGMって、全体的に静かな立ち上がりの曲が多いんですよ。例えば雷電IIとかR-TYPEとかネビュラスレイみたいに、開始直後から「おおっ!!かっこいい!」って感じとはちょっと違うんです。

例えば1面〜2面のBGMであるVISIONNERSにしても、立ち上がりはごく静かです。まるで口笛のような軽いメロディに女性の吐息のような音が重なって、やがて鳴り始まるベース音。少しずつプレイヤーの耳に入ってくる音が増えていき、1分頃からまさかの女性ボーカルのような音が始まる。これ、ゲームの展開も「立ち上がりはゆっくり、徐々に敵の攻撃も激しくなり始め、ボスの辺りで最高潮に達する」ってBGMの展開と完全にリンクしてるんですよね。個人的になんですが、「STGの面展開とBGMの完全なシンクロ」というのを、私が初めて意識したのもTAITO
STG、特に「ガンフロンティア」と「ダライアス外伝」だったと思います。

VISIONNERSは、ダラ外でも唯一「面をまたがる曲」でして、通常ならボスを倒した後にクリアBGMになるのに、それがスキップされてそのままSTAGE2の展開に繋がります。これ、1ボスのゴールデンオーガをどれくらいの時間で倒したかによって変わってくるんですが、順当にいけば2面(BかC)で敵ががーっと展開してくるところと曲が盛り上がるところが重なって、これがまた死ぬほどかっこいいんですよ。

私がVISIONNERSって曲に持っている印象って、「対話」なんです。ゲームと話している。ゲームが語り掛けてきている。ゲームの中に、何か「伝えたいもの」が入っている。それこそ何千回聴いたかわからない(序盤での捨てゲーも含めて)曲ですが、聴く度に何かしら新しい発見がある、どこまでいっても「話題」が尽きない曲でもあるんです。

例えば「投影」。イカやカザミダイやベレムナイトなど、複数のボスで使われている曲でして、実は私、最終面の「SELF」を除くとこの曲が一番好きなんですが。

これもまた、重いんですよ。すごい重い。曲自体に重量感があるといいますか、出だしの「ぼぉぉん…」って感じの音のイメージがそのまま切り替わらずに、曲調が変わった後ですら継続するというか、途中の盛り上がりも含めてこの曲もめっちゃかっこいいんですが。これ、私にとっては「タイタニックランスの曲」でして、一時期復活砲台稼ぎを随分煎じ詰めていたこともあって、一番馴染みのある曲の一角でもあります。

例えば「E・E・G」と「AXON」。これ、多分意図的に、イントロのメロディが同じになってるんですよね。聴き慣れるとイントロで区別出来まして、音数が多い方がAXONなんですが。やっぱり、ゾーンPボス、通称「空シャコ」で流れる「E・E・G」の激しいメロディは、敵の激しい攻撃と相まって耳に残りまくります。まあ、ゆっくり聴いている余裕はないわけですが。

ダラ外全曲をとっても恐らく1,2を争う人気曲であろう、「FAKE」。これがまたかっこいいんですよね。悔しいくらいかっこいい。開始1秒から始まるリズミカルなメロディとパーカス、「繋がり過ぎ」とでも言うような、一部の隙もないテクノミュージック、そして時折裏に流れる女性コーラス。これが流れているという、それだけでエレクトリックファンやピラニアがイケメンボスになってしまう。正直ずるい。ずる過ぎる。


そして、全てを収束させる、ラストステージBGMである「SELF」。

これ本当に、当時ゲーセンで聴くことが出来て度肝を抜かれなかった人がいるのかっていうレベルの物凄い展開だったんですけれど、ラストステージって、当初無音なんですよ。無音。BGM流れない。ただ、激しい敵の攻撃と自機の発射音、そのSEだけが、まるでリズム外れのパーカッションのように流れ続ける。

敵の攻撃を凌いで凌いで、一息つくかどうかというところで、ゆっくりと流れるピアノのような、静かな、あまりにも静かな「SELF」のメロディ。荘厳とすら思える曲のサビで、威容を見せるそれぞれのラストボス。激しい攻撃とは裏腹に、ゆっくりとデクレシェンドしていく「SELF」の展開。

私自身は、ジャングルステージこと「Yゾーン」でのこの展開が脳裏に焼き付いているんですが、背景の美しさもさることながら、「鳥が飛び立った辺りから虹が立ち、そのあとおもむろに出現するオーディアストライデント」という、このシーンを思い出すだけでも未だに鳥肌が立ちます。

もうこの展開が鮮烈過ぎて、この最終ステージのBGMの作り方だけでもSTG史に残ると主張してはばからない訳なんですよ。凄い。ほんとーーに凄い、ダラ外のBGM、そして小倉さん。この、ラストステージでの荘厳さというのは、その後姿を変えてレイストームにも導入されたものだと私は考えています。

とまあ、とにかく幾ら言葉を費やしてもダラ外BGMの魅力というのは全く語り尽せないわけでして、上で書き切れなかった他の曲も含め、サントラ持ってない方は是非Spotifyでがつんと聴いて頂きたいんですが、ここでもう一つ、私は「ダライアス外伝サントラのライナーノーツ」の話をしたいと思うんです。

これは正直に言ってしまいたいんですが、私は当時、ダラ外サントラのライナーノーツを読んだ時、「??????」と思いました。買った人の8割方は同じ感想だと思います。

何故ならそこには、曲のことなど殆ど書いておらず、ただひたすら「ユング心理学に登場する心理学用語と、その解説・解釈」について書き連ねられているのですから。

ダラ外CD.png

これ、ライナーノーツのごく一部なんですが、ノリ的には(ストーリーが記載してある2ページを除き)ほぼ全編こんな感じです。「まずは意識である」という書き出し、一時期凄い有名だったような印象があるんですが、今となっては知らない人も多いでしょう。当時、例えばコンポーザーへのインタビューとか、曲の解説とか、音楽的スタンスとか、そういうことがごく順当に書かれているライナーノーツに慣れ切っていた我々は、唐突に始まったユング心理学論の前に抗する術を知りませんでした。

いや、勿論これ、別にダラ外と無関係の話じゃないんですよ。一番最後のページでちょっとした種明かしがされていまして、「ダライアス外伝」というゲームとユング心理学との間の関連がちゃんと明かされるんですが、「まさかゲームのオリジナルサントラでこうくるとは…」というのは正直な感想でして、これ以降のScitronのZUNTATA CDに関してちょっとした身構えをする原因となっていました。未来完了とか、レイストのサントラなんかも相当エキセントリックなことになってましたよね。いや、これはこれで大好きなんですけど、私。

ライナーノーツばっかりはSpotifyでも再現されないところでして、こういうのを書き残しておくことも必要だろうと思い、ちょっと引用させて頂いた次第です。皆さま、ダラ外CDの凄さの片りんが伝わりましたでしょうか。

まあ何はともあれ、私が言いたいことは

・ダライアス外伝のBGMは全曲超絶かっこいい名曲しか存在しないのでまだ聴いていない人は一刻も早くSpotifyに会員登録してダラ外聴いて下さい後悔はさせません

という一点のみであり、他に言いたいことは特にない、ということを最後に申し添えておきます。よろしくお願いします。

今日書きたいことはそれくらいです。




posted by しんざき at 06:39 | Comment(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月27日

「ロックマン」シリーズに関する記憶と所感

先日、こんな記事を拝読しました。

力作エントリーでして、ブログ主様のロックマンシリーズへの愛をひしひしと感じます。素晴らしいと思います。

で、私自身ロックマンシリーズは大好きでして、Xと大体の無印シリーズタイトルをプレイしている身として、ちょっと個人的な所感を書いてみたくなりました。長文なのでお暇なときにどうぞ。

大した話ではないのですが、以下のような構成になります。よろしくお願いします。

・「ロックマンシリーズは難しい」というテーゼに対する自分なりの感想と記憶
・ファミコン版ロックマンのレベルデザインの物凄さについて
・ロックマンシリーズの曲めっちゃいい話と天地を喰らう2との関連について

順番にいきます。



〇「ロックマンシリーズは難しい」というテーゼに対する自分なりの感想と記憶

ところでそもそも、私「ロックマンシリーズは難しい」という認識自体がありませんでした。

私にあったのは、ブログ主さんも書かれている通り、

「ロックマンシリーズはタイトルによって難易度の高低差が激しい」
「ファミコン時代は、1からシリーズを経るごとに簡単になっていった」

という認識です。特にファミコン時代の認識は、当時大体のファミっ子が同じような感覚であって、「ロックマンって昔のヤツの方が難しかったよね」というのが支配的な感覚だったのではないでしょうか。同じカプコンでいえば、「魔界村」とか「闘いの挽歌」の方がよほど単純な難易度は高かったと思います。

ただ、ロックマンシリーズって、特にファミコン時代は大部分のタイトルがミリオンいってるお化けシリーズでしたので、「多くのファミっ子が遊んだことがある」「かつ、普通に攻略可能な範囲の」ゲームとしては難易度が高めだった、という側面はあるのかも知れません。魔界村とか、多分当時の小学生結構挫折しちゃってましたしね。ロックマンは、後述のレベルデザインの話もあって、「頑張って攻略しよう」と思える程度の難易度ではあった。

アクションゲームとしてのロックマンを考えると、2における「E缶の導入」と3における「スライディングの導入」というのがそれぞれ滅茶苦茶大きなターニングポイントだったのではないかなあ、と思っています。

E缶については冒頭記事のブログ主さんも詳述されているので割愛しますが、ロックマン3のスライディングってアクションとしてめちゃ強くって、

・何の制限もなく高速移動が出来る
・しかもその高速移動中、当たり判定が縮む
・一切タイムラグがなく次の行動に移れる
・操作が極めて容易

という感じでして、「スライディングという行動をとること」のデメリットがほぼ存在しません。特に3のスライディングは「通常移動要らねえ」レベルで強くって、敵の攻撃を避ける際にも、敵に攻撃する際の適切なポジションをとる際にも大活躍します。

「「スライディング」という操作の導入がロックマンというアクションをだいぶ簡単にした」という側面は、少なくとも3,4については割と当てはまるのではないでしょうか。

その後、6まで順調に難易度を下げていったロックマンシリーズが、SFCに舞台を移した「7」で急に難易度を上げてきた、というのも冒頭記事のブログ主さんと同じ認識でして、そちらについては割愛します。

ちなみに私自身の好みとしては、ロックマンシリーズの最高傑作って「9」だと思っているんですが、それについてはまた別途書きます。



〇ファミコン版ロックマンのレベルデザインの物凄さについて

ところで、ロックマンシリーズのレベルデザインはものすっごいです。1987年というあの時代に出来たゲームとしては、「オーパーツ」とまで言ってしまってもいい過ぎではないのではないかと思います。

私が考える限り、ロックマンシリーズのレベルデザインの凄さというのは、以下2点に集約されます。

・「弱点システム」を利用した、プレイヤーの習熟の誘導
・楽をする手段の豊富さと、それを選択するかどうかの自由

まず、皆さんご存知の通り、ロックマンには「倒したボスの武器を使えるようになる」というシステムと、「ボスにはそれぞれ武器の相性がある」というシステムがあります。「倒した相手の武器が使える」ということ自体十分わくわくしたのに、更に「ボスには明確な弱点が設定されていて、相性のいい武器を持ち込むと攻略がとても楽になる」というメリットがあったんですね。

たとえば、ロックマン1では、こういう相性順があります(厳密にいうとボスには複数の弱点があるので、下記の矢印以外にも相性順は存在するんですが、それは一旦置いておきます)。

ボンバーマン(ハイパーボム)→ガッツマン(スーパーアーム)→カットマン(ローリングカッター)→エレキマン(サンダービーム)→アイスマン(アイススラッシャー)→ファイヤーマン(ファイヤーストーム)→ボンバーマン

ロックマン2でいうとこうです。

メタルマン(メタルブレード)→バブルマン(バブルリード)→ヒートマン(アトミックファイヤー)→ウッドマン(リーフシールド)→エアーマン(エアーシューター)→クラッシュマン(クラッシュボム)

ちなみに、クラッシュボムは一応クイックマンに効くんですが、武器の挙動の関係上ちょっと当てにくいので、クイックマンはフラッシュマンのタイムストッパーで弱らせて後はロックバスターで倒すのが個人的なセオリーでした。フラッシュマンには普通にメタルブレードが効きます。

こんな感じで、「このボスを倒した後にこのボスに向かうと楽に倒せる」というルートが複数存在する上、ロックマンって結構「ステージごとの難易度差」が大きくって、簡単なステージ、難しいステージがあったんですよ。しかも、「簡単なステージのボス武器」が「それよりちょっと難しいステージのボスの弱点」だったりするように、本当にうまーく設定してあるんです。例えばフラッシュマンのタイムストッパーがクイックマンステージで有用だったり、比較的簡単なボンバーマンステージのハイパーボムがもうちょっと難しいガッツマンに有効だったり。

更にそれに加えて、マグネットビームとかアイテム2号とか、それぞれのステージにはボス武器以外に手に入るアイテムが存在していて、「このステージに行く前にこのアイテムを取っておきたい」というような要素もあって。

「エアーマンにはリーフシールドが有効だけど、ロックバスターでも普通に勝てるし、最初に2号とっとくとメタルマンステージでE缶とれるな」「そうすれば次にクラッシュマンが倒せるし、そしたらクラッシュボムでアイテムが回収できるな」みたいな攻略順アレンジも可能だったんです。

これによって何が起きたかというと、

・簡単なステージを見つけて順番にクリアしていくことで、プレイヤーの習熟度が段々上がるようになっていた
・しかも、簡単なステージを先にクリアすることが、後々のステージの攻略のカギにもなっていた
・結果、攻略順を自分で考えれば考える程簡単に攻略できるようになっていた
・更に、自分で合うようにある程度攻略順をカスタマイズできるようにすらなっていた

という、滅茶苦茶よく出来たゲームデザインを成立させていたんです。やってる内に勝手に上手くなるし、上手くなってくると自分でも色々工夫が出来る。理想のレベルデザインに近いと思います。

これ、物凄いと思いませんか?初代ロックマンが出た1987年って、ロマンシアとかエルナークの財宝辺りと同時期です。まだ「クリアさせるように作る」ということ自体が一般的でなかった時代に、「プレイヤーを習熟させて攻略成立に導く」という思想とレベルデザインを完成させていたのがロックマンなんですよ。まだ、初代「ロックマン」では若干粗削りなところもありましたが、ロックマン2、3になるにしたがって、この「攻略ルート構築」という遊びはより洗練されていきました。

「プレイヤーを導いて、攻略させる」という思想。これの嚆矢の一つとして挙げられるのがロックマンシリーズである、とまで言ってしまっては言い過ぎでしょうか。いやあんまり考えないで言ってるんですが。

この、「弱点をキーにした攻略順」という概念は、遠く「モンスターハンター」なんかでも導入される概念になります。

ちなみに、もう一方、

・楽をする手段の豊富さと、それを選択するかどうかの自由

について。

クイックマンステージにおけるタイムストッパーの位置づけなんか代表的なんですが、ロックマンって「プレイヤーの選択による難易度トレードオフ」があちこちに存在するんですよ。

クイックマンステージでは、ステージ途中、画面横から出てくる即死トラップが厳しくって、アドリブ避けには相当の腕が必要とされるんです。だから、タイミングと位置を覚えて上手いこと避ける、という攻略が必要だったんですが、この時フラッシュマンステージでとれる「タイムストッパー」を使えば極めて簡単に道中を突破できるんです。

ただし、その場合ステージボスのクイックマンに対してはタイムストッパーが使えない。クイックマンも相当の難易度を誇る強敵ですから、クイックマンとガチンコで戦うのはそれはそれで相当の難易度な訳です。

このように、「楽をする手段が複数ある」「ただし、それぞれの手段にメリット・デメリットがある」「その選択はプレイヤーの手にゆだねられている」という要素も、ロックマンはシリーズのあちこちに用意していまして、これも重要極まる「ロックマンの味」の一つになっていました。攻略カスタマイズの幅の一つとして、一点触れておきたかった内容です。



〇ロックマンシリーズの曲めっちゃいい話と天地を喰らう2との関連について

ところで、今更言うまでもありませんが、ロックマンシリーズって曲めっちゃいいですよね?私、特に3のマグネットマンステージとか、2のヒートマンステージとか大好きなんですが。

ロックマンシリーズってファミコン版でも結構曲の担当が変わっていて、例えば1,2の作曲者は「エリア88」や「マジックソード」の曲も手掛けた松前真奈美さんである一方、ロックマン3や4の作曲者は「ブレイジングスター」や「ブレスオブファイア」も手掛けた藤田靖明さんなんですけど。

いうまでもなく、ロックマン1や2の曲物凄い名曲ばかりだし、私エリア88のBGMも滅茶苦茶好きなんで松前さんのサウンドも最高なんですが、ここで一つ皆さんに聴いて頂きたいのがファミコン版「天地を喰らう2」の戦闘曲なんですよ。


この!!このロックマンテイスト!!!どこかに中国色も残しつつ、中華ロックとでもいうべきすさまじいメロディアスな展開、これ「最高」という以外の二文字が必要でしょうか?特に攻城戦の曲とか、決戦の曲とか素晴らしいという以外の言葉がない。

まあアレです、作曲者から見て色んなタイトルの曲を漁ってみるのも、その共通テイストを漁ってみるのも楽しいですよねっていう話です。あと天地を喰らう2いいよね!!1もいいけど!!!

ということで長々語って参りましたが、私が言いたいことを一言にまとめると

ロックマンシリーズはめっちゃ面白いので昔のタイトルも今のタイトルも皆積極的に遊びまくるべき

という一点だけであって、他に言いたいことは特にありません。よろしくお願いします。

今日書きたいことはそれくらいです。


posted by しんざき at 10:50 | Comment(2) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月29日

あなたが今すぐにswitch onlineで「ソロモンの鍵」を遊び始めるべき理由

皆さん、「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」遊んでますか?


オンラインサービスのついでにファミコンの大名作がswitchで遊び放題とか、端的に言って凄まじいお得度のサービスですよね。

私、「switchにも早いとこバーチャルコンソール導入しろください」とずっと思っていたので、今回割としれっとこんなサービスが導入された際には、正直驚愕して言葉を失ってしまいました。

勿論、ラインナップに様々な意見がつくのは当然であろうというところではあるんですが、ローンチ、および続発のタイトルに関しては、「全く外さないド本命」のゲームタイトルばかりが選ばれているといってまあ間違いないでしょう。

確かに、ゼルダだのスーマリ3だのバルーンファイトだのアイスクライマーだのダウンタウン熱血物語だのグラディウスだのといったタイトル群を見ていると、戦力的にはまさに「呂布と関羽と張遼と孫策が徒党を組んで大軍勢で攻めてきました」といレベルの圧倒的バリュー。今後もどんどんタイトルが追加されていくのは規定路線な訳で、現状利用しないのが勿体ないレベルに既に達しているのではないかと思うわけですが。

もし今の時点で、「この中からどれか一つ、絶対に遊ばないといけないゲームタイトルを挙げよ」と言われれば、少なくとも私の答えは決まっています。

それは「ソロモンの鍵」だ、と。


ソロモンの鍵。1986年7月30日、テクモよりファミコン版が発売。アーケードとファミコン版がほぼ同時にリリースされたタイトルでもあり、この年の2月に「テーカン」から「テクモ」に社名を変えたばかりのテクモが、「マイティボンジャック」に続いて送り出した一作です。

以前も一度書いたことがあるのですが、私はこのゲームを、「バブルボブル」と並んで「究極の固定画面型アクションゲーム」として考えています。また、「アクションパズル、というジャンルの一つの到達点」でもある、と思っています。

まずは、固定画面型アクションゲームについて考えてみたいと思います。


〇固定画面型アクション今昔

固定画面型アクションゲームというのは、今の言葉で解説すると「画面がスクロールしないアクションゲーム」です。といっても、勿論「スクロール」という機能の方が後から出てきたわけであって、「PONG!」でビデオゲームが黎明を迎えてからしばらくの間、ゲームといえば殆どが固定画面型でした。

多くのジャンルがそうであるのと同様、固定画面型アクションゲームも、様々なジャンル的枝分かれを経験しながら発展していきました。

例えば、「ヘッドオン」に始まり、「パックマン」で爆発的ヒットを記録して、ジャンルとして確立されたドットイートゲームの流れ。

PONG!を始祖に持ち、「ブレイクアウト」を始めとした数々の子孫を擁する、ブロックくずしゲームの流れ。

「ドンキーコング」をルーツ(SpacePanicという先達がいるとはいえ)として、「マリオブラザーズ」や「フェアリーランドストーリー」などを始めとする数々のスタンダードを送り出した、ジャンプアクションゲームの流れ。

そんな中、アクションゲームに「パズル要素」というものを重要なツールとして導入し始めた流れがあった、ということは言っていいと思うんです。

私が考える限り、「アクションパズル」の一つの萌芽は、1979年に出現した「平安京エイリアン」に見ることが出来ると思っています。四方八方から侵攻してくるエイリアン、それに対して穴を掘って迎え撃つ検非違使。どこにいくつの穴を掘るか。敵のルートをどう想定するか。あれは、間違いなく一つの「パズル要素」の導入でした。ロードランナーの直接的なルーツの一つ、と言ってもいいと思います。

一方、より純粋なパズルゲームに近い形のタイトルとしては、1982年の「倉庫番」の存在も挙げておきたいところです。静的な画面で、ブロックを動かして所定の場所に納める。これはアクションゲームというよりははっきりとパズルゲームですが、後々の作品に与えた影響については指摘するまでもないところです。ちなみに、セガの名作「ペンゴ」が発売されたのも1982年です。

そして、おそらくはっきりと「アクションパズル」というジャンルが確立されたのが、恐らく1983年。「ロードランナー」と「FLAPPY」の二大名作が姿を現したタイミングのことだったのではないか、と考えるわけです。

アクションパズルには、「アクション要素とパズル要素のバランス」というものがあります。アクションゲームとしての側面とパズルゲームとしての側面、どちらが強いか。例えば倉庫番ははっきりと「パズル寄り」のゲームですし、平安京エイリアンははっきりと「アクション寄り」のゲームです。

ロードランナーとFLAPPYの二作は、いずれも「アクションとパズル要素のバランス」が物凄く優れていました。敵との戦い、敵と追いかけっこして、時には地形やブロックを利用して倒して、というのはどう見てもアクションゲームです。一方、パズル要素、うーーんと悩んでステージをクリアしなくてはいけない側面もちゃんとあって、しかもそれがとんでもなく良質なのです。ゲーム史上、ここまで完璧な「バランス」をとったアクションパズルは、それまで存在しなかったと言っても言い過ぎではないでしょう。


ところで、ここまで出てきたタイトルの一つの共通点として、いずれも「ブロックや地形を削る・ないし動かす」というものをゲームの中核に据えている、ということが言えると思います。

ロードランナーは、地形を掘って穴を開け、それを突破口としてパズルを解いていきます。FLAPPYは、ブロックを動かして、時には潰して、パズルを解いていきます。これについては、ペンゴも、バベルの塔も、エッガーランドも、数々のアクションパズルに共通する要素です。

それに対して、「ソロモンの鍵」はどうだったか。

ソロモンの鍵は、ただアクションパズルとして完成度が超絶高いだけでなく、一つの革新的な要素をもっていました。

ソロモンの鍵は、恐らくアクションパズルゲーム史上初の、「創る」ないし「作る」パズルゲームだったのです。


〇何故なら、そこに換石の術があったから。

ソロモンの鍵は、固定画面型アクションゲームです。プレイヤーは、主人公の「ダーナ」を操って、ベルを取ると現れる妖精を助けながら、鍵をとって出口を目指します。

dana.png

これがダーナ君です。で、ステージがこんな感じです。

solomon_no_kagi_(j)0001.png

これだけ見ると、ソロモンの鍵は一般的な固定画面型アクションゲームと異なることがありません。ですが、ソロモンの鍵には、「換石の術」という、唯一無二、アクションパズルとしての最強の武器があります。

ダーナは、「ブロックを消す・削る」だけではなく、「ブロックを新たに作る」ことが出来るのです。

ダーナは、Aボタンを押すと杖を振ります。目の前に消せるブロックがあれば消します。何もなければ新しくブロックを作ります。使い放題です。

作ったブロックは、勿論足場に出来ます。

敵を閉じ込める、あるいは敵がこちらに来るのを防ぐことにも使えます。

地形を変更して敵のルートを誘導する手段にも、誘導した敵を落っことして倒す為の攻撃手段にも、当然ステージを突破していく為の移動手段にも、隠れているアイテムを探す為の宝探し用途にすら使えるのです。

物凄い可用性。たった一つのシステムが、ここまで縦横無尽、ゲームの全面に渡ってあらゆる機能を担った例は、固定型アクションゲーム全体を見渡しても稀有といっていいでしょう。言ってみれば、「普通の固定画面型アクションゲーム」が、換石の術というシステムたった一つで、「アクションパズルにおける金字塔」に化けたのです。

これまでのアクションパズルは、基本的には「動かす」「消す」ことしか出来なかった。

けれど、ソロモンの鍵は、「換石の術」というシステム一つで、そこに「作る」というとてつもない広さを持ったフィールドを追加してのけた。そこにあった「遊び」の広さはまさに天井知らずで、ただパズルゲームを解いていくだけでなく、何ならステージを全く違う形に変えることも、ブロック一つで簡単にすることだって出来るわけです。

アクションパズルにおけるソロモンの鍵の存在感の物凄さをご理解いただけるでしょうか。

「一つのギミックがゲーム全体を形作る」という点では、例えばバブルボブルのバブルや、あるいはR-TYPEのフォースにも通じるところがあります。まずは、アクションパズルというジャンルに触れるなら、一度は「ソロモンの鍵」をプレイしておいて決して損はない、とまでは言い切っていいように思います。


〇とはいえゲーム自体は相当難しいです

といっても、ソロモンの鍵は当時でも「高難度ゲーム」として認識されておりまして、全ステージ50面、自力で全て解けた人というのは決して多数派ではありませんでした。単純なパズル的要素もさることながら、中には宝探し要素、ノーヒントでの謎解き要素なんかもありまして、真のエンディングにたどり着くには並々ならぬ試行錯誤が必要でした。

当時、「誰にでもクリアできるように」という思想は全く一般的でなく、むしろ「ゲームをクリア出来る人はすごい」という扱いであったことが前提とはいえ、今の視点からすると相当なムズゲーバランスであることは正直なところでしょう。

ただ、例え全編クリアが出来なくても十分に「ソロモンの鍵」が面白いポイントとして、

・純粋にアクションゲームとして遊びやすい
・ブロックを作ったり消したり色々工夫しているだけで十分面白い
・敵配置が考え抜かれていて、考えれば考える程サクサク進めるようになる
・音楽がめっちゃ癖になる

という点は強調しておいてよいところだと思います。特に音楽。一見単調なようで、何故かスルメのように味が出てくるマジカルBGM。ボーナスステージのBGMの爽やかさは特筆すべきところだと考えます。


まあ何はともあれ、折角オンラインで配信されているわけですし、まだ未プレイの方は騙されたと思って是非起動してみて頂きたいわけです。ダーナくんが操る「換石の術」が、たった一つでどれだけゲームを奥深くしているか。味わって頂ければ幸いなことこの上ありません。ちなみに、同じテクモでいうと、「マイティボンジャック」もかなりの勢いでお勧め出来ます。まあ、最強のお勧めテクモゲーは「キャプテン翼2」なんですけど。


長くなりましたが、今日書きたいことはそれくらいです。













posted by しんざき at 22:38 | Comment(3) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月19日

古いコンテンツを楽しむ為の資質というものがある

なんか最近、「古い漫画を今読んで楽しいと思えるかどうか」みたいな話が一部で盛り上がってました。

あるコンテンツを楽しめるかどうか、あるコンテンツを摂取して面白いと思えるかどうかというのは、完全無欠に「人それぞれ」であって、いいも悪いもありません。「面白い」「面白くない」は誰にも否定されてはならない、大げさに言えば聖域です。ドラゴンボールが面白くなかろうが、ブラックジャックが面白くなかろうが、それ自体は批判されるべきではありません。これは前提です。

何故か世の中には、「自分が好きなコンテンツを「面白くない」と言われると、自分が喧嘩を売られたと感じる人」が結構いまして、それは困ったもんだなあと思います。

まあ勿論、「あるコンテンツを楽しんでいる人たちの集まりに入ってきて、わざわざ「これ面白くねーよ!!」と水をぶっかけにいく」みたいなテロ行為も世の中にはありまして、こういうのについてどう反応するかはケースバイケースだと思うんですが。あれ何でしょうね、わざわざそのゲームの愛好者のスレ探し出して、そのゲーム全然面白くなかったって話し始める人。ちょっとテロリズム精神が強すぎると思うんですが。

ただ、いい悪いの話ではなく「向き・不向き」くらいのレベルの話で言えば、「こういう人は古い漫画を面白く読める頻度が高いかも」という、言ってみれば「古い漫画楽しみスキル」みたいなものは存在するかも知れないなあ、と思います。

例えば「絵柄に対する許容範囲が広い人」とか。「歴史的な背景を勘案することが出来る人」とか。古い漫画の絵柄が、現在の絵柄トレンドと合致しないことは当然ですし、「なんかこのストーリー見たことあるな」じゃなくて「ここがルーツだったんだ!」と思える人の方が古いコンテンツを楽しめるのも当然です。

「この時代にこれやっちゃうのかよ!!」みたいなところに感動出来ると凄く楽しいですよね。AKIRAとかマジすごい。あれ80年代とか信じられない。

とはいえ、私は漫画好きではありますが、漫画読みというよりはレトロゲーマーだと自認しておりますので、この記事では「レトロゲームを楽しめるかどうかの資質」に関してちょっと考えてみようと思います。

***

先に定義なんですが、ここでいう「レトロゲーム」というのは、仮に「1980年代〜1990年代初頭くらいまでのコンシューマー・アーケードゲーム」とさせて頂ければと思います。まあレトロゲームにも色々ある訳で、基本的にざっくりした話です。

「昔の名作、と言われるゲームを遊んでみたけど面白くなかった」という感想に接することは割と頻繁にあります。特に最近は、古いゲームがリバイバル移植されたり、switchオンラインで昔のファミコンタイトルが移植されたりして、接触機会自体もそこそこ多いのでしょう。

勿論タイトルやジャンルによって色々なんですが、敢えてその辺を四捨五入して、例えばamazonストア辺りを巡回して「面白くなかった」という感想の要素を抽出すると。

意外に「面白くない理由」というものはバラエティ豊富ではなく、大体以下のようなものを観測する頻度が非常に高いです。

・ゲームを進めるに当たって説明不足、何をすればいいか分からない
・難易度が高すぎる、不親切、クリアできるように作られていない
・グラフィック、ないし音質がしょぼい
・展開・ゲーム速度が遅くてイライラする
・ストーリー性が薄い、ないしストーリー性がない

この辺の話はむべなるかなというか。勿論グラフィックとか音とか、そもそもハードウェア性能に依存する要素についてはどうしようもないんですが。

一つ確実に言えることは、少なくとも1980年代くらいまでのゲームって、「クリア」や「エンディング」に対するスタンスが今と根本的に違うんですよ。

つまり、そもそも「クリア」というのはおまけ要素、ループゲームが殆どだった時代に表れた「一区切り、という機能」だったのであって、「プレイヤーをクリアまで導く」「クリアまでがワンセット」という思想が多分なかった。どっちかというと「クリア出来た人は凄い!」という感じ、タイトルによっては「クリア出来るもんならしてみろ!」というニュアンスすらあって、例えばクリアした画面を撮ってメーカーに送ると記念品が、みたいなキャンペーンまで頻繁に存在したんです。ヴォルガードIIとかフラッピーとか。懐かしいですよね。

要は、「クリア出来るように作られていない」ということがマイナス評価になっちゃう人にはちょっと苦しいかな、ってゲーム、多いと思うんですよ。ただしロマンシアだけは許さない、絶対にだ。

それに伴って、「説明不足」という要素も確かにあるかも知れません。説明書を読むことは勿論前提として、その上でも「ゲーム内でのチュートリアル」なんて殆ど存在しなかった。「そうびしないといみがないぜ」というのはアレ、結構親切な台詞なんですよ。私、アレ系でいうと「ジャングルウォーズ」の「こらこらパンツをはきなさい」っていう台詞が白眉だと思ってるんですが。

また、昔のゲーム、特にアクションゲームは「コンテンツ」というより「遊び」を下敷きに作られているということもあり、「操作感を楽しむゲーム」というものが多かったことも、一つ言える要素だと思います。マッピーとかパックランドとか、トランポリンで跳ねたり、ジャンプ台でジャンプしてるだけで面白かった。そういう、言ってみれば「手触り」みたいなものは、楽しめる人と楽しめない人で多分はっきりと二極化します。

ゲーム速度については正直「タイトル次第」です。速いゲームは速いし遅いゲームは遅いです。基本、RPGについては「移動速度」がネックになることが多いんですかね?アクションゲームやSTGではあんまりこの不満出ない気がします。

ただ、例えばスーパーモンキー大冒険とか、闘将ラーメンマンを遊んだ人が「このゲーム遅すぎるんやけど」というなら私自身全力で首肯します。ぶんぶん頷きます。

あと、昔は「スキップ機能」というものがあまり一般的でなかった、ということは言えるかも知れないですよね。デモシーン丸々すっ飛ばす、みたいのはまあありましたが、メッセージの早送り機能なんてほぼ見なかったですよね?あれいつ頃からでしょう、サウンドノベルとか、サウンドノベル派生のエロゲーとかですかね?

ストーリーというものについても、容量の制限があるのは当然として、そもそもストーリーって「おまけ要素」に近かったですからね。ゲーム上ではあまり表現されずに、想像や妄想で補完するタイトルが多かった。それはそれで楽しかったわけですが。

この辺つらつらと考えてみますと、「こういう人はレトロゲームを楽しめることが多いと思います」という要素、言ってみればレトロゲーム楽しみスキルは、大体以下のような内容に収束するのではないかと考えます。

・操作感、手触りを楽しむことが好きかどうか
・手探りでハードルを越えていくことに達成感を感じるかどうか
・自分のプレイを試行回数で最適化していくことが好きかどうか
・妄想力が高いか、ストーリーを脳内補完するのが好きかどうか
・「クリア」「エンディング」に関する比重が低いかどうか

勿論、「タイトル次第」な部分は極めて大きい訳であって、タイトルによってはこんなん一つも当てはまらなくても十分楽しめる、というケースが大アリなんですが。その上で、「上の要素に幾つか当てはまる人は、むしろレトロゲームをやらないと勿体ない」という言い方は出来ると思う訳なんです。


最初の方で書きましたが、近年、レトロゲームに触れる機会というものはむしろ増えているし、プラットフォームも充実してきているわけで。名作かそうでないか関係なく、「昔のゲーム」というものは一つのコンテンツとして十分扱えると思うんです。

今だからこそファミコン。ちょっとでも「向いてるかも」と思った人には、是非レトロゲームを触ってみて欲しいなーと。私も今後とも、全力でお勧めしていこうと考える次第です。

今日書きたいことはそれくらいです。

posted by しんざき at 07:00 | Comment(2) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月01日

レトロゲーム万里を往く その144 ある格ゲーへの挫折と、20年ぶりの再会

単なる思い出話をします。長文なのでお暇なときにどうぞ。

1995年、9月のことでした。

当時は格闘ゲームがゲーセン中で湧きたっていた頃で、カプコンでいうとスパIIXが未だに遊ばれ続ける一方、「ストZERO」や「ヴァンパイアハンター」の対戦台が熱気に満ちていました。対戦台の後ろには順番待ちの行列が並び、ギャラリー専の人が張り付くことも珍しくありませんでした。

SNKでいうと、餓狼は「3」が出ていましたし、KOF95ではルガール・庵・京のチームがどの対戦台でも大暴れしていました。

私自身が主に何を遊んでいたかというと、5月頃にゲーセンに姿を見せた「天外魔境真伝」でした。私の持ちキャラはカブキ団十郎でして、派手な見た目とは裏腹に比較的地味なキャラ性能で、ダッシュからカブキ羅砕刃とカブキ烈空破の二択をかけることに命をかけていました。で、大抵読みを外して、相手のガード後に超必並みのダメージを(力王BCで)叩き込まれていました。

今から振り返ってみると、当時既に、「格闘ゲームタイトルの飽和」という現象は起こっていたように思います。色んなメーカーが、色んな格闘ゲームをゲーセンに送り出していました。一方、ゲーセンに通う客はそこまで爆発的に増えたりはしないので、対戦台が盛り上がるタイトルとそうでないタイトルにははっきりとした差が表れていましたし、そもそも対戦台が入らないタイトルも多数ありました。バーチャ2や真サムは対戦台に並ぶ客が引きも切らない一方、風雲黙示録やギャラクシーファイトで対戦出来たことは一度もありませんでした。

そこに、「マーヴル・スーパーヒーローズ」というタイトルが登場しました。


最初の印象は、「なんだ!!これ!!!やたらかっこいい!!!!!」だった、と思います。

マーヴル・スーパーヒーローズは、文字通りマーヴルのキャラクターを格闘ゲームの世界に叩き込んだゲームタイトルで、前作「X-MEN」の流れを汲んでいました。が、その演出、その完成度は、少なくとも私の目には、「X-MEN」のそれを遥かに超えているように思いました。


画面狭しと暴れまわる、ヒーローヴィラン、人外ミュータントの皆さま。

スーパージャンプと高速移動で、目まぐるしく変動する画面とキャラクターを追いきれない程のスピード感。

インフィニティジェムをめぐる駆け引きと、ジェムを発動した時の強力な効果。

攻撃を当てた時、必殺技を当てた時の絶妙な手ごたえと爽快感。


それら全てが、私にとっての「マーヴル」の第一印象だったのですが、私が何よりも強く引き付けられた要素は何かというと、とにかく「ボイス回りの演出がやたらかっこいい」ということでした。

特に「インフィニティスペシャル(いわゆる超必殺技)」回りの演出で顕著だったのですが、超必を発動した瞬間、マーヴルのシステムボイスは、やたらとキレのいい発音で「インフィニティ!!」と叫ぶのです。その後、相手にどかどかどかーーっとダメージを与えて、フィニッシュの瞬間には画面にばーーーんと踊る超必の技名。

私は今でも、マーヴル・スーパーヒーローズの演出を「カプコン格ゲーの到達点」だと思っていますし、あのゲームが後々の格ゲーに与えた影響は計り知れないと思っています。とにかく、ただ動かして、ただゲージを溜めて、ただ超必を相手にぶち当てる、それだけでマーヴルは十二分に面白かったし、物凄くスタイリッシュだった。「訳が分からん程かっこいい」という以外に、あのゲームを表現する言葉はいらないんじゃないか、とすら思っています。

マーヴル・スーパーヒーローズにコイン投入して、私が最初に選択したキャラは、どういう訳か「シュマゴラス」でした。

理由は既によく覚えていません。特段際立って触手好きなわけでもありませんし、当時私が使っていたキャラはどちらかというとスピード系キャラが多く、特に色物に傾斜していたわけでもありません。後から知ったことですが、シュマゴラスというキャラは、どうもマーヴルの中の人にとってすら「誰だっけ?」と思える程、原作での存在感に恵まれないキャラのようでした。

ただ、「マーヴル・スーパーヒーローズ」のゲーム中において、シュマゴラスが魅力にあふれたキャラだったことは断言出来ます。

こちらを見つめる一つ目のつぶらな瞳。ダッシュする時の素早いクモスタイルへの変形。変幻自在の通常技と必殺技。そしてなによりも、カオスディメンジョンの圧倒的な演出と破壊力。

私はどちらかというとSTG好きで、当時はおそらく「ストライカーズ1945」や「ゲーム天国」にハマっていた時期だと思うのですが、その合間を縫うように、私はマーヴル・スーパーヒーローズにコインをつぎ込み始めました。

マーヴルは、楽しかった。マーヴルは、派手だった。マーヴルは、触っているだけで感動出来た。

ただ、そこには一つだけ、大きな、とても大きな壁がありました。


私には、「エリアルレイヴ」がさっぱり入力出来なかったのです。


エリアルレイヴというのは、マーヴルの中核システムの一つであって、いわゆる空中コンボです。「エリアル始動技」を相手に当てると、相手は空中高く吹っ飛ばされます。間髪入れずにレバー上を叩き込むと、相手を追って大ジャンプした自キャラが、空中でガンガン連続技を叩き込むことが可能になるのです。

エリアルレイヴは、目玉システムなだけあって、極めてダメージソースとしての比率も高く、マーヴルの対戦は「どうやってエリアルに繋ぐか」のせめぎ合い、のようなところがありました。スパイダーマンが、ウルヴァリンが、マグニートーが、アイアンマンが、自由自在にエリアルを叩き込んでいる姿の格好良さは、皆さんもご記憶のことではないかと思います。

何故エリアルが出来なかったのか、ということは、今でもよくわかりません。おそらく、「ジャンプするのにもタイミングが重要で、ボタンを押すのにもタイミングが重要」ということが私の脳の許容量を超えていたのだと思います。元より私は大して格ゲーが上手くもなく、アクションゲームのへたっぴーさでは人後に落ちないと思っているのですが、それでもあれほど「このシステム全然使いこなせない」と思ったことは後にも先にもあれ一回切りだったと思います。

いくらコインをつぎ込んで練習しても、私はさっぱりエリアルを入れることができませんでした。ゲーメストを読んでやり方を覚えて、コンボルートをメモしてゲーセンに持ち込みまでして、それでもダメでした。私のシュマゴラスが、中Kで相手を空中に吹っ飛ばして、華麗に相手にコンボを叩き込むことは、ついに一度もありませんでした。

当然のこと、私は対戦ではさっぱり勝てませんでしたし、「重要なシステムの一つをさっぱり楽しめない」という重圧は非常に大きく、CPU戦すらあまり楽しめなくなっていきました。

このゲームはこんなに面白いのに。

このゲームはこんなにかっこいいのに。

やがて私は、失意の裡にマーヴルをやめてしまい、その後しばらく特殊コンボ系のシステムは苦手になってしまいました。例えば、ストZERO3のオリコンも苦手でしたし、ウォーザードの浮かしコンボも苦手でしたし、天草降臨の14連斬も苦手でした。一種のトラウマだったかも知れません。


これが、言ってみれば私にとっては初めての、「格ゲーでの挫折」でした。


私のこの苦手意識が克服されるのは、実に5年後。「ギルティギアゼクス」でダストアタックというシステムに出会った時でした。

何故、マーヴルでは出来なかったエリアルがギルティで出来たのか、というと話は単純で、ギルティでは「ダストアタックを入れた後はレバー上入れっぱなし」で、ジャンプをするタイミングについては全く考慮する必要がなかったためだと思います。私の不器用さでも、左手を全く考慮する必要がなければ、右手だけであれば処理出来たと。多分そういうことだったのだと思います。

あれから23年が経ちました。

つい先日、とある飲み会の待ち時間でふらっとゲーセンに寄った時、マーヴルの対戦台を見かけました。プレイしている人はおらず、オープニングデモが流れ続けていました。

私は何の気もなしにコインを投入して、ちょっとだけ時間をつぶそうと思ってシュマゴラスを選びました。cpu戦で最初にアイアンマンに当たりました。

皆さんご存知の通り、カプコン格ゲーのCPUは序盤比較的弱く、割とこちらの攻撃に当たってくれます。ちょこちょこと小競り合いをして、立ち中Kが相手にヒットしました。レバーを上に入れたら、上に弾き飛ばされたアイアンマンを追って、シュパっとシュマゴラスがジャンプしました。

コマンドは頭が覚えていました。中P中K、空中投げ、J大P、もう一回大P、

あ、

繋がった。

「マジか」と独り言が漏れました。嬉しいというよりむしろ唖然としました。かつて、あれだけ練習して、あれだけさっぱりだったエリアルが、何故かあっさりと繋がった。

といっても、当時の感覚を思い出してしまったのがむしろダメだったのか、その後もう何度か同じことをやろうとしてもさっぱり出来なかったわけですが。とにかく一回、たった一回だけ、私には、かつて出来なかったことができたのです。

実のところ、これが、これだけが、この記事を書いた理由です。

「昔はさっぱり出来なかったエリアルレイヴが、久しぶりにプレイしてみたら一回だけ出来た」というほんのそれだけの話です。

ただ、ほんのそれだけのことが、私にとってはかつての私の努力と失意に対する20年越しの敢闘賞のように思えたのです。

だから私は、今でも格ゲーを遊びます。ギルティを遊びます。スト5を遊びます。昔遊んで、しばらく遊んでいなかったタイトルにも、時折思い出したようにコインを入れます。ワーヒーパーフェクトに、天外真伝に、龍虎2に、神皇拳に、アシュラブレードに、マーシャルチャンピオンに。

皆さん、格ゲーやってますか? 昔、格ゲーやってましたか?

もしよかったら、ちょっと久々にコインを入れてみてはいかがでしょうか。もしかすると、昔は気づかなかった発見が、思いもよらない敢闘賞が、あなたを待っているかも知れません。

今日書きたかったことはそれくらいです。
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2018年08月31日

レトロゲーム万里を往く その143 「キャッスルエクセレント」と、ゲーム攻略というものを教えてくれた友人のお兄さんの話

皆さん、「キャッスルエクセレント」ってゲーム、ご存じですか?



元々は88の「ザ・キャッスル」っていう固定画面アクションゲームだったんですが、ファミコンに移植されるにあたってマップから何から大幅にアレンジされて、「伝説の一作」と言われるくらいの超絶完成度を手にした名作アクションパズルゲーム。

私、ファミコンにおける「アクションパズルゲームの到達点」って4作あると思ってるんです。

一つが、「換石の術」というギミックを最大限に使って、「削る」のではなく「作る」ブロック型パズルというアイディアを実現した、テクモの「ソロモンの鍵」。

一つが、L字ブロックという「向き」を考慮しないといけないギミックを主軸に、思考の必要性を三段階くらい深くしてのけた、ナムコの「バベルの塔」。

一つが、考えに考え抜かれた面配置と、「敵を使ってマップを作る」というアイディア一つでアクションとパズルを完全に両立して見せた、アイレムの「迷宮島」。

そして、アスキーの「キャッスルエクセレント」。

キャッスルエクセレントは、「おしゃれな見た目とポップなBGM、そして軽快なアクション」というガワに、「超絶難易度のパズル要素」というものをどかっと載せた、言ってみれば「全部載せ」のパズルアクションゲームでした。

100個にも及ぶ部屋から成る、巨大な城。

それらを結ぶ六色の扉と、それを開くための無数のカギ。

やたら軽快なジャンプとナイフによる攻撃アクション。

それらアクションを駆使しないとクリア出来ない数々の難関マップと、一見おしゃれなようで案外エグい動きをする敵キャラたち。

それら全てを、「ムチャな作り込み」と「物凄い完成度」という共通要素ですべて紐づけて、一つの作品にまとめ上げたゲームがキャッスルエクセレントです。恐らく、ファミコン全時代を見渡しても有数の攻略難度を誇るゲームではないでしょうか。

私は、この「キャッスルエクセレント」をきっかけに、「ゲームを攻略するとはどういうことなのか」を学びました。


以下、ちょっと昔話をします。長文になりますがご容赦ください。

当時私は低学年の小学生でした。小1だったか小2だったか、正確なところはよく覚えていません。30年ちょっと前の話です。

「キャッスル」というゲームが面白いらしい、それを移植したキャッスルエクセレントも面白いらしい、という話は、確か兄から聞いたのだったと思います。その情報を元に、私はキャッスルエクセレントにたどりつきました。親に買ってもらったのだったか、当時流行っていた「ゲーム交換店」で交換してもらったのだか、これまた明確なところは覚えていません。

ただ、キャッスルエクセレントは、低学年の小学生にはちょっと難し過ぎました。

いや、面白かったんです。無茶苦茶面白かったし、わくわくしたんです。

ぴょーんと長いジャンプをさせるのは面白かったし、敵をナイフでやっつけるのは楽しかった。マップをあちこち探索するのもわくわくした。このわくわく感は、間違いなく、当時ファミコンで感じることが出来た中でも最上質のものでした。

けれど、何せキャッスルエクセレントは、ファミコン全体でも有数の高難度ゲームです。マップとマップの繋がり、鍵を使う時の計画性、マップのギミックを冷静に観察する観察力と、それをクリアする為の学習力。そういったものなしにキャッスルエクセレントを攻略することは出来ません。

悪いことに、キャッスルエクセレントにはセーブ機能があり、そのセーブ機能を前提にバランス調整されているような節もあるのですが、当時セーブする為にはそれ専用の「データレコーダー」というインフラが別に必要だったのです。そんな高度なインフラが家に存在するわけもなく、ゲームオーバーになる度に最初から試行錯誤のやり直し、というのが当時の定番パターンでした。

当時の私は、せいぜい最初の十数マップをいったりきたりするのが精一杯で、クリア出来ないままに挫折してしまったのです。

「ナッツ&ミルク」や「デビルワールド」でキャッキャ遊んでいた頃の話です。当時は大変大変悔しかったのですが、今から考えるとまあ仕方ないのかな、と思いもします。

それから何年か経ちました。私は、小学校中学年を経て、高学年になっていました。

当時、小学生の遊びの王様は文句なくファミコンでした。ファミコン好きの友人は何人もいましたし、ぼちぼちスーパーファミコンの話題を持ち出す友人もいる頃だったと思います。

当時、キャッスルエクセレントは既に「ちょっと昔の」ゲームでしたが、私はあるとき、友人たちにキャッスルエクセレントの話をしてみました。ちょっと前なんだけど、こんなゲームあってさー。すげえ難しかったんだけど知ってる?

すると、その中の一人がこう言いました。うちにあるよ、そのゲーム。俺クリア出来ないけど、兄ちゃんがクリアしてたよ

本当か!!と私は勢いこみました。なにせ、当時私にとってはゲームの先達であった私の兄ですら、キャッスルエクセレントには挫折していたのです。

ちょっと聞いてみると、その友人のお兄さんはもう大学生で、ファミコンの他にパソコンのゲームも色々やっている、という話でした。色々ありまして、私はキャッスルエクセレントのカセットをもって、その友人の家に遊びにいき、そのお兄さんにアドバイスをしてもらうことになりました。冷静に考えるとその友人の家にもキャッスルエクセレントはあるわけで、私がソフトをもっていく必要などまるでなかったのですが、まあ子どものやることです。やっぱり「自分のソフトでクリアしたい」という欲求があったのでしょう。

私は、そのお兄さんに「キャッスルエクセレント攻略ノート」というものを見せてもらいました。

衝撃を受けました。

その人は、キャッスルエクセレントのマップ全てを図に書き出しており、そのマップ同士の繋がり、ギミックの特徴まで、詳細にノートに書き出していたのです。当時の自分の感覚では、「びっしり」という密度に見えました。

ここまでやるのか。

ここまでやらないといけないのか。

ここまでやれるものなのか。

今から思えば、それくらいの「攻略ノート」を作る人、というのは、当時そこまで珍しくはなかったのかも知れません。webで調べれば攻略情報がわかる時代ではありません。どこの本屋でも攻略本が売っている時代でもありません。プレイヤーそれぞれが、それぞれの攻略情報を蓄積して、ゲームを攻略していた時代です。

ただ、当時ちゃらんぽらんに、ノリと勢いでゲームを攻略していた私にとっては、それは「ゲームを攻略するってのはこういうことだぜ」というビジョンを見せつけられた思いだったのです。

試行錯誤と、蓄積と、蓄積を元にした改善の積み重ね。それが「ゲームを攻略すること」でした。私は、その時それを初めて知りました。

そんなお兄さんの随所随所のアドバイスの元、私はなんとかかんとか、2時間くらいで「キャッスルエクセレント」のエンディングにたどりつきました。今から思えば、そのお兄さんもよく付き合ってくれたなーと思います。勿論感動したのですが、その時、クリアした感動以上に、「これが攻略か!!」という衝撃が大きかったように思うのです。

この時の衝撃は、更に数年を経て、「ダライアス外伝」というゲームの攻略に結び付くことになるのですが、まあそれは余談。



ところで。

つい最近、PS VITAの「LA-MULANA EX」というゲームを買いました。きっかけは、ねとらぼさんで、てっけんさんのこの記事を読んだことでした。

面白そうだなーと思いましたし、今現在遊び始めて「これおもしれえ!!」と思ったんですが、それについてはまた別に書きます。

それ以上に私は、「このわくわく感、なんか記憶にある…」「あ!!これ、キャッスルエクセレントの時のヤツだ!!」と感じたのです。手探りでマップを埋め、マップのギミックを解き明かしていく感触。少しずつノウハウと情報を蓄積していかないと歯が立たない難易度。それは確かに、私がかつて、一度は挫折した「キャッスル・エクセレント」で感じたものと同じものでした。

あの時と同じ、「蓄積して、攻略する」という楽しさを、もう一度味わえるのか。

私はそんな風に感じて、ここからの「ラ・ムラーナ」というゲームに付き合う時間を、これ以上ないくらい楽しみにしている、と。

そんな話だったのです。

今日書きたいことはそれくらいです。



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2018年07月05日

レトロゲーム万里を往く その142 桃太郎伝説

神話・民話クロスオーバー、とでもいうべきジャンルがあるような気がします。

つまり、実際に存在する神話や民話、あるいは伝説的な実在の人物をゲームに、あるいは創作に登場させて活躍させる。かつ、複数の神話や民話を様々に交錯させて、登場人物同士に関連や人間関係を作る。舞台の時間軸は、現代であることもあれば、神話時代の当時である場合も、全然別の世界、別の時代である場合もあります。

世界史なり、おとぎ話なり、絵本なりで馴染みのあるキャラクターが、具体的な形をとって舞台上で活躍する、その「この人知ってる!」「この話知ってる!」的な既知感が、そういったジャンルの魅力の根源の一つになっている、というのはおそらく間違いないでしょう。

最近で言うと、言わずと知れた「Fate」やFGOなどのシリーズの他、遺物や遺跡を擬人化したようなソーシャルゲーム、一部の無双シリーズ、ヴァルキリープロファイルやゴッドオブウォーのような神話をテーマにしたゲーム、平野耕太先生の「ドリフターズ」やら女神転生やら大神やら、まあ枚挙に暇がないと思います。皆さんがお好きな「神話・民話クロスオーバー」作品は何でしょうか?

ところで、ことゲームの世界に限った話で言うと、この流れには割と明確なルーツがあるのではないかなあ、と私は思っています。

実際の神話・民話・伝説を下敷きにしている、というだけであれば、例えば「ドルアーガの塔」や「バベルの塔」「ソロモンの鍵」「元祖西遊記スーパーモンキー大冒険」あたりの話もしないといけないかも知れないですが、私が考える限り、コンシューマー機で明確に「神話・民話クロスオーバー」をやった最初の作品は、恐らく「ヘラクレスの栄光」だと思うんです


ヘラクレスの栄光は、1987年6月、データイーストから発売された作品です。ギリシャ神話を題材にしており、主人公はギリシャ神話の英雄ヘラクレスですし、ギリシャ神話の神々が山ほど出てきて色んな活躍をします。

基本的にはヘラクレスの「12の功業」を題材にしてはいるのですが、流石デコというべきなのか、その神話アレンジっぷりはかなりのものです。ヘパイストスは何故かアイテム扱いだし、ヘラクレスはバーの女の子に「ヘラちゃん」呼ばわりされるし、なんかヴィーナスがハーデースに捕まってるし、ラスボスはどういう訳かそのハーデースです。元ネタのギリシャ神話では、ヘラクレス別にハーデースと喧嘩してないんですけどね。「ケルベロス捕まえるけどええか?」「まあええで、ただし怪我させんなよ」っていう会話しただけで。そもそもハーデースとヘラクレスって叔父と甥の関係ですしね。

ところで、この「1987年」という年には、神話・民話クロスオーバージャンル的に、決して見過ごせない作品がもう2本出ています。

ひとつが、87年9月に発売された、「デジタル・デビル物語 女神転生」。この作品、ストーリー的には神話や民話要素はあんまり濃くないんですが、イザナギ・イザナミという日本神話要素を導入していること、色んな仲魔が神話や伝説からもってこられていること、様々な神話や伝説の登場キャラクターを戦わせることが出来ることを考えると、「クロスオーバー」のルーツとしてはかなり大きな作品だったんじゃないかなあと私は思っているんです。ベルゼブブやルシファーとクリシュナが戦うんですよ、この作品。超神話クロスオーバーじゃないですか?

まあ女神転生についてはまた改めてじっくり書くとして、もう1本。「神話・民話クロスオーバー」ジャンルの、割と根っこの方にある代表的な作品として「桃太郎伝説」があるんじゃないかと。私はそんな風に考えている訳なんです。

「桃太郎伝説」。1987年10月26日、ハドソンから発売。ゲームシステム的には「ドラクエ」を下敷きにしたスタンダードな2DRPGなんですが、日本の「昔話」を主要な題材とした世界観で、民話や伝説の要素が密接に世界観に取り込まれているのが大きな特徴です。


開発の指揮をとったのは言わずと知れたさくまあきらさんで、氏がこの作品以降、「桃太郎」のキャラクターを縦横無尽に展開し、「ターボ」「外伝」「新・桃太郎伝説」のような後継作RPGの他、「桃鉄」シリーズを世の中に送り出したことは皆さんご存知かと思います。また、イラストを担当した土居孝幸さんも含めて、「週刊少年ジャンプ」の読者投稿コーナーだった「ジャンプ放送局」との関連、相互影響がかなり大きかったタイトルでもあるでしょう。このゲームのネタ部分はかなりの部分ジャンプ放送局テイストだったと思います。

Momotarou Dentetsu (J)0002.png

私が考える桃太郎伝説の特徴を箇条書きにしますと、こんな感じになります。

・実際の民話・伝説を巧みにゲーム展開やイベントに取り込んだ、舞台立てとシナリオ構築の巧みさ
・初心者を意識したナビゲーションの工夫
・ほんわかした雰囲気にも関わらず、ゲームの難易度は正直かなり高い
・その為、一部のシステムで無理やりバランスをとっている感は正直ある
・ネタ部分は多分好みが分かれる
・希望の都が死ぬほど広い
・音楽めっちゃいい(特にパスワード入力画面(てんのこえ)が)

いくつかピックアップして補足してみます。


〇実際の民話・伝説を巧みにゲーム展開やイベントに取り込んだ、舞台立てとシナリオ構築の巧みさ

まず、なんといってもこれです。これあっての桃太郎伝説、これあっての神話・民話クロスオーバーです。

桃太郎伝説は、勿論その中核にあるのは「桃太郎」のお話であって、鬼ヶ島にいる鬼を退治する為に桃太郎が旅立つところが、そのお話の淵源です。

Momotarou Dentetsu (J)0001.png

ところが、この「桃太郎伝説」の世界観は、決して桃太郎の世界にとどまらず、ものすごい勢いで脱線していくんですね。世界地図をモチーフにした世界のあちらこちらで、日本の民話・童話・伝説を元にしたお話が、これでもかこれでもかと展開していくんです。

例えば、「金太郎」「浦島太郎」などの、メジャー童話の主人公たち。今作では、桃太郎は基本的に一人旅(+オプション3匹)である為に単なる「サブキャラクター」だった彼らですが、後のシリーズではメインキャラクターに昇格することになります。

例えば「花さか爺さん」。花さか爺さんが飼っていた犬が、桃太郎にお供する犬になる、なんて、まさに「ザ・民話クロスオーバー」って感じですよね。

例えば「おむすびころりん」のおむすび村や、「三年寝太郎」を舞台とした寝太郎の村。「舌切り雀」をモチーフにしたすずめのお宿は、あちらこちらで回復ポイントとなっていますし、「並び地蔵」は重要なヒントを教えてくれます。さるかに合戦のさるかに村、「やまんば」の話などなど、実に自然にゲーム展開に吸収されていくんです。

私が特にうまいなーと思っているのは、「クリアに必要なアイテム集め」という要素を、「かぐや姫」のエピソードとくっつけたところです。ドラクエであれば「もんしょう」や「あまぐものつえ」といった必須アイテムが、火鼠の衣や、燕の子安貝といった、竹取物語のエピソードのアイテムに化けるわけです。これ、おとぎ話を聞いたことがある人なら、誰でも「あーーっ!」ってなるエピソードだと思うんですよ。

各地で「鬼」をボスに据えることによって桃太郎の味は確保した上で、色々なエピソードに民話要素を絡める。特に、ラスボスかつ鬼たちの元締めを「えんま大王」に設定したのは、世界観をビシッと絞める上での特筆すべきポイントだと思います。この辺りは、さくまあきら氏の妙技といっていいでしょう。

「ドラクエ」や「ゼルダ」のようなファンタジー世界観を、日本民話の世界に引き込んでしまう。それによって、子どもから大人まで、シームレスに遊べる世界観をデザインしてしまう。

とにかく、ゲーム全編にわたって「おとぎ話」ベースで世界観が統一されていることが、「桃太郎伝説」の味わいの根源であることは間違いありません。このゲームを、「神話・民話クロスオーバー」の重要なタイトルであるとみなす理由です。

また、このゲーム、術を基本的に「仙人」からの修行で教わるという要素があるんですが、これもなかなか、イベントとしてのバラエティに富んでいます。最強術であるろっかくやきんたんの術はまだしもとして、ひえんの術の習得滅茶苦茶大変でしたよね。これもいい思い出です。


〇ほんわかした雰囲気にも関わらず、ゲームの難易度は正直かなり高い
〇その為、一部のシステムで無理やりバランスをとっている感は正直ある

一方このゲーム、難易度は正直かーなーりー高いです。特に戦闘バランスは相当厳し目で、

・回復の術のコストが高い
・お供の三匹がランダム行動で殆ど頼りにならない
・桃太郎が一人旅である割りに状態異常でハメてくる敵が存在する
・敵の攻撃も割とエグい上にちょくちょく奇襲してくる
・アイテムが持てる個数も限定されている

この辺りについては指摘しておく必要があるでしょう。特に、「氷の塔」や「鬼の爪痕」といった難所では、相当ハマったプレイヤーも多いのではないでしょうか。

この為に、例えば「回復ポイントをあちこちにばらまく」であるとか、「段(レベル)が上がるとその場でステータスが全回復する」といった救済要素でなんとかバランスをとっている、というような印象は正直あります。当時のバランシングが相当渋い方向に寄っていたのではないかという印象もあり、ここは桃太郎伝説の敷居を若干上げていたところかも知れません。

あまりにも攻略難度が高い為、一部の隠しパスワード(「ふ」とか)に頼らざるを得なかった、という人も中にはいるかも知れません。あれ、かぐや姫のアイテムが全部入手済になってるので、個人的にはあんまり好きじゃないんですが。やっぱかぐや姫イベントはちゃんとやりたい。

とはいえ、攻略ヒントがかなり親切であること、段自体はそれなりにサクサクと上がることも含めて、初心者にも遊べるようにという試行錯誤は相当積まれたのだろうと拝察します。その点も桃太郎伝説の丁寧なところです。


〇ネタ部分は多分好みが分かれる

特にほほえみの村周辺では、上でも書いた「ジャンプ放送局」ノリのギャグネタが方々に現れる部分があり。これについては、「おとぎ話世界観」から若干浮いているなーと感じる人もいるかも知れません。当時メインターゲットであったろう小学生男子には大うけだったのではないかとは思うのですが。個人的には、きんぎんパールプレゼントのおにが好きです。あと勉強の鬼とか。

また、何故か後々の桃太郎シリーズで欠かさず「女湯」が作品中に出てきたことも、本作品がスタート地点であることは見逃せない事実です。本作品は、攻略スピードによって桃太郎の年齢が上がっていくのですが、「8歳までなら女湯に入れる」というのが割と絶妙な条件でして、相当早解きで進めないと8歳までに希望の都にはたどり着けません。こういうご褒美的なお遊び要素を入れるのも、さくま先生お得意の手法であるように思います。

ちなみに、「貧乏神」「福の神」「すりの銀二」など、のちの桃鉄でレギュラーになるキャラクターたちも、大体このゲームで登場しています。この辺のキャラクター展開も桃伝の特色の一つです。


〇音楽めっちゃいい(特にパスワード入力画面(てんのこえ)が)

冗談抜きでめっちゃいいです。ちょっと久々に聞いてみてください。


この、哀愁の中にもメロディアスな旋律、いつまでも耳に残る特徴的なフレーズといい、妙にかっこいいベースラインといい、パスワード入力画面としてはドラクエIIの「ラブソングさがして」に匹敵する超良曲だと思うんですが、皆さんどう思いますか?

勿論、戦闘曲やら希望の都の曲やら、「和風」の中にもコミカルさやかっこよさが隠されている印象的な曲ばかりなのですが、やはり「桃太郎伝説」屈指の名曲といえば「てんのこえ」だと言い切ってしまいたい気分です。作業用BGMとしても極めて優秀です。


ということで、長々書いてしまいました。

実のところ、桃太郎伝説の話はファミコン版だけでは完結しませんで、SFC版の「新・桃太郎伝説」も含めて語らない訳にはいかないのですが、大概長くなったのでそちらについては項を改めたいと思います。何はともあれ、桃太郎伝説は面白いので未プレイの方はぜひ遊んでみてください。


今日書きたいことはそれくらいです。

posted by しんざき at 07:00 | Comment(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月18日

ミニファミコン週刊少年ジャンプバージョンの収録タイトルが超楽しそうだったので、各タイトルについて私見を書く・その1


超楽しそうですよね。


ファミコン初期の盛り上がりが、少年雑誌、特に週刊少年ジャンプやコロコロコミックとのタイアップあってのものだった、ということは今更書くまでもない話かと思います。

しんざきもご多分に漏れず、キャラゲー、特にジャンプキャラゲーは当時相当遊びました。すげー楽しかったゲームもあれば、そこまで楽しめなかったゲームも、なんかピンポイントに妙なところだけ楽しめたゲームもありました。

ファミコンミニジャンプはどうせ買うと思うのですが、実際遊んだことがあるゲームについて、レビューという程のものではないんですがちょこちょこ私見を書きたくなりましたので、何回かに分けて書きます。名作も山ほど入ってるので皆さん買って遊びましょう。

先に書いておくと、今回の収録タイトルで遊んだことがないのは「北斗の拳3 新世紀創造 凄拳列伝」「まじかる☆タルるートくん FANTASTIC WORLD!!」「ろくでなしBLUES」「暗黒神話 ヤマトタケル伝説」の4本です。これらについてはファミコンミニジャンプを買ってから遊んでみます。


〇キン肉マン マッスルタッグマッチ

超人がタッグを組んで、四角いジャングルで殴り合ったり蹴りあったりベアークローで相手を即死させたりする名作アクションゲーム。今でもかなり遊べると思います。


以前も一度書いたんですが、「お友達同士公平に遊べるように」という理念が基本だった対戦可能ゲームに、明確な「キャラ差」を持ち込んだということで歴史的な一作だったと思います。恐らく、「対戦ダイアグラム」というものが機能する最初のゲームではないでしょうか。

このゲームにおいて、光の玉をとったウォーズマンと正面から向かい合うことは、死を意味していました。

滅多に決めることの出来ないキン肉マンのキン肉ドライバーで敵をノックアウトすることができた時は、脳汁がドバドバ出る程の達成感を感じました。

「キャラの性能に大きな差がある」という要素は、それだけで数々のドラマを生む要素だったのです。

ゲーム自体も、シンプルでありながら十分に駆け引きが成立する内容で、光の玉を取る為の位置取り、パートナーとチェンジしやすい位置取りなど、「リング上の位置」を大きな要素としたせめぎ合いは、このゲーム特有のものと言っても間違いではないと思います。

当時は、「唯一の飛び道具キャラ」「飛び道具ハメが可能」ということでブロッケンJr.の強さが取沙汰されることが多かったのですが、ある程度対戦慣れしてくると「足の速さこそ正義」ということがだんだん分かってくるゲームでして、一番オールラウンドに戦える「器用万能」の最強キャラは恐らくウォーズマンの筈です。ウォーズマン - バッファローマンとか、ウォーズマン - テリーマンなんかが、大人げないタッグ選択の代表格です。

一方、投げキャラは全体的に不遇でして、特に主人公であるキン肉マンの性能の低さは泣けてくるレベル。キン肉ドライバーで勝つ、という条件を自らに課すと、それだけで軽い縛りプレイが楽しめます。お勧めです。




〇ドラゴンクエスト

最初は「ジャンプ漫画のゲーム集」という認識だったので、一瞬「え?なんでドラクエ?」と思ってしまったのですが、冷静に考えるとこのタイトルを選んだことにこそ、今回の企画の神髄があるような気になってきました。


当時ジャンプを読んでいたファミっ子たちで、「ファミコン神拳」や「ジャンプ放送局」に食らいつかなかった人は果たしているでしょうか。ファミコン神拳奥義大全書、懐かしいですよね。

つまりこれは、「かつてドラクエはジャンプと共にあったんだ!そうだろう、皆!!」という、タイトル選者の強いメッセージなのではないか、と私は思うのです。

ドラクエについては今更語るまでもないとは思うのですが、一点超個人的な思い出を書くとすれば、「なるべくステータスが高くなる名前を考える」というのが当時私の大きな課題でした。

ご存知の方も多いと思いますが、ドラクエって初期ステータスが主人公の名前を数値変換したもので決まってまして。確かその法則がファミマガのウル技大技林なんかにも載ってたんですよ。

確か大技林に載っていた「一番初期ステータスが高くなる名前」のサンプルが「かによ」だったと思いまして、当時は訳も分からずその名前を入力していたファミっ子たちも結構いたのではないかと思います。途中から数値変換の仕組みを理解しまして、「かによと同じ余りになる文字でなるべくかっこいい名前を」なんて苦労した記憶があります。

ドラクエ11クリア後に無料DL出来るとはいえ、名作中の名作であることに間違いはないので、未プレイの方は是非。「荒野を行く」で感動しましょう。




〇北斗の拳

「あべしシステム」を搭載したことで無茶苦茶に有名になった一作です。


北斗の拳は言うまでもないお化けコンテンツ漫画なのですが、ファミコン版北斗の拳は、ゲーム自体はオーソドックスな2Dスクロールアクションゲームです。

超絶ジャンプ力やら、キックしただけで画面外まで吹っ飛ぶ雑魚敵やら、ボスを倒した時に表示される必殺技名やらで、プレイ感はそれなりに爽快で、当時もそれなりに楽しく遊んだ記憶があります。

ただ、例えば「ステージをクリアする為に、複数の扉から正解を探し回らないといけない」であるとか、「割と序盤から敵の攻撃が遠慮なく激しい」「高速ですっ飛んでくるスライディング敵」「飛び道具山盛り」など、遊びにくい点も色々あり、そうした点で忌避する人も多かったタイトルではあります。

なんか妙に有名になってしまったのが上述した「あべしシステム(私が勝手にこう呼んでるだけ)」でして、ピンク色の敵をパンチで倒すと出てくる「あべし」の文字列を取るとパワーアップするという、冷静に考えるとお前は何を言っているんだ感があるシステムが搭載されています。原作には確か「あべし」なんて断末魔殆ど出てこなかった筈なんですが、このゲームだけで「あべし」が有名になりました。中にはあべしシステムのことしか知らない人もいた始末。

むしろ北斗の拳をあまり知らない人にこそ遊んでみて欲しい一作かも知れません。



〇ドラゴンボール 神龍の謎

北斗の拳に続き、言うまでもないジャンプ最強格の超絶コンテンツ「ドラゴンボール」、その初代ファミコン作品はトップビューの2Dアクションゲームです。


ドラゴンボールは、何故か割と早い内に「アクションゲーム」を一度離れたタイトルでして、これ以降しばらくはカード&すごろくバトル的なシステムになるのですが、初代は割とスタンダードなアクションです。

普段はトップビューの見降ろし型、ボス戦はサイドビューになる視点切り替えタイプのアクションゲームで、グラフィックは流石に多少チープではあるのですが、「原作を読んだ人であれば大体どれがどのキャラかわかる」レベルはキープされています。しばしば原作ガン無視のキャラクターが出てきたりもしますが、まあそこは初期キャラゲーのご愛敬というものでしょう。

難易度はやや高め、ライフがかなり厳しいバランスではあるものの、「きちんと遊べる」ラインは確保されていると思います。妙にいい味を出しているBGMもなかなかの出来です。

ただこのゲーム、当時の私がアクションゲームド下手っぴーだったこともあって、個人的には「ヤムチャにひたすら苦戦しまくって結局勝てなかった」という記憶が濃く、あまりいい思い出がありません。。。今やればリベンジ出来るのだろうか。


〇キャプテン翼

テクモの伝説的なシリーズの一作目です。個人的には、続編となる「キャプテン翼II」と並んで、「ファミコンにおけるジャンプゲーム」という枠組の中では一、二を争う超絶名作だと考えています。


当時、「サッカーゲーム」というジャンルは、トップビューの任天堂「サッカー」型スポーツアクションゲームというフォーマットが既に出来上がっており、色んなゲームがそれを踏襲していました。

それに対して、敢えてアクションゲームではなく「ビジュアル重視のシミュレーションRPG」とでもいうべき味付けをして、キャプテン翼世界をファミコン地平に再現した、このゲームの発想の転換は天才の発想だったと思います。テクモの凄みを感じる他ありません。

フィールド上で選手が接触すると現れる、まるでRPGのようなコマンド選択画面。コマンドを選ぶ度に現れる、アニメさながらのビジュアルシーン。パスカット、タックル、ドリブル、シュートなどの読み合いと駆け引き。キャラクターの成長とレベルアップ。

原作にあった「超人サッカー」的な要素を更に推し進めて、様々な「必殺シュート」を実装し、ファミっ子たちを漫画の世界に招待したことも大きな功績だと思います。「キャプテン翼」という世界を再現する為に、このシステムは一つの到達点だったと言っていいでしょう。初代キャプテン翼では、岬くんを探すシーンがアドベンチャーゲーム仕立てになっていたりもしました。

このゲームが切り開いた「ビジュアル重視の漫画再現」という地平は、続編である「キャプテン翼II」で完成することになります。



本日は一旦ここまで。続きはまた書きます。

posted by しんざき at 12:03 | Comment(3) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月13日

本当にSF史に残すべきゲームは何かということを俺が教えてやる


「星をみるひと」だ。


もう一度言うぞ。「星をみるひと」だ。

いいか、これはガチでいってるんだぞ。少なくとも家庭用ゲームで、かつSF史という観点で言えば、「星をみるひと」よりも重要なタイトルというのは数えるほどしか存在しない。


なぜかというと、コンシューマーゲームに初めて「ハードSFの文法」というものを持ち込んだのが、この「星をみるひと」だからだ。

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いいか?「星をみるひと」が発売されたのは1987年10月27日だ。

ゼルダが出たのが86年の2月。ドラクエが出たのが86年の5月で、ドラクエIIが出たのが87年の1月。女神転生が87年の9月で、ミネルバトンサーガが出たのが87年の10月だ。つまり、86年から87年末という、「家庭用RPGの黎明期」に出たタイトルだ、とまでは言っていいだろう。

まあこの時期、PCでは既に「ジーザス」とか「レリクス」とかが出てるんだがそれは一旦置いておいてくれ。家庭用ゲームの話だ。え、レリクスはファミコンでも出てた?知らないぞ、何かの勘違いじゃないのか?


もちろん、「星をみるひと」以前にSFゲーがなかったかというと、そんなことはない。デッドゾーンとか、ガルフォースとか、水晶の龍とか、未来神話ジャーヴァスとか、SFといっていい世界観のゲームはすでに色々とあった。メトロイドだって銀河伝承だってSFだ。単に設定だけの話で言えば、ヴォルガードIIとかマグマックス辺りだって相当ハードな設定だったしな。

あ?水晶の龍は野球拳しか記憶にないだと?馬鹿野郎、あれちゃんと遊ぶとびっくりするくらいちゃんとSFやってるんだよ。アニメーションだってすげえんだぞ。あとユージンがかわいい。


じゃあなんで「星をみるひと」がわざわざSF史に残すべきゲームなのかって?

それは単純だ。星をみるひとは、全てがSFだったからだ。それまでのSFゲーと違って、システム、世界観、ストーリー、バランスから個々のメッセージに至るまで、「星をみるひと」は全てが混じりっけなしのハードSFだった。


例えば、ヴォルガードIIはストーリーや世界設定だけから言えばハードSFと言っていいが、ゲームをやっている間にそれを実感できるタイミングはほぼないだろう?ズィガム・ボルドは超かっこいいし戦っていて燃えるが、ゲーム全てが隈なくSFだ、という訳ではない。

その点で言えばゼビウスもマグマックスもそうだ。ゼビウスは紛れもなくSFだったが、あれはゲームだけでは完結しないんだ。ファードラウトを読んで初めて完全なSFになるんだ。

デッドゾーンはSFだ。だが、あのゲームのシステムは、基本的にはポートピア連続殺人事件と変わらない。なんか知らんが仙人がいきなりおにぎり投げてくるしな。なんなんだろうなアレ。

銀河伝承もゾイドも同じことなんだが、当時のSFゲーというものは、まだまだ「SFのフレーバーを既存のシステムに被せただけ」というものが多かった。そういう意味では、今でもそのレベルのSF度しかないゲームは数多い。別にそれが悪いってわけじゃないし、それだって立派なSFなんだけどな。


「星をみるひと」は違った。星をみるひとは、「ハードSF」という「システム」だった。


「星をみるひと」は、要は「1984年」や「すばらしい新世界」のようなディストピアSFを、本当にファミコンで実現しようとした、いや、「実現してしまった」ゲームだった。

「星をみるひと」のストーリーは、こうだ。


 未来のある場所に、「みなみ」という少年がいた。彼には、そこがどこかも自分が誰なのかも分からなかった。しかし、彼を目のかたきにおそいかかるものたちがいる。メカニックなロボット・軍隊であるガードフォース・攻撃本能しかない異様な生物・超能力者狩りをするデスサイキックたちが、彼を見つけるといきなり攻撃してくるのだった。なぜなら彼は超能力者であるから。…………

 彼らのいる巨大都市“アークシティ”では、その都市の管理を“クルーIII”と呼ばれるコンピュータが行っていた。“クルーIII”は、より完全な都市管理のため居住者の心の中まで干渉していて、わずかでも、都市に有害な心がめばえた居住者に対して絶えず矯正を行っていた。このシステムをマインドコントロールといい、その効力は“クルーIII”自身の存在も忘れさすほど強かった。しかし、ごく一部の人々にはマインドコントロールがきかないのがわかった。そこで“クルーIII”は、その人達を“サイキック”となづけてサイキック狩りをはじめた。サイキックは、捕らえられアークシティに連れ去られた。そこに、取り残された4人の子供がこのゲームの主人公である。


ゲームをやった人ならわかると思うが、「星をみるひと」では、ここで書かれていることが全て再現されている。ガチで全てだ。


・スタート地点直後から情け容赦なく出現する超強力なサイキック狩り(基本的に遭遇すると即ゲームオーバー)
・実際にクルーIIIから隠れている為、プレイヤーからもマップ上で所在が確認出来ないのが最初の村
・どんなに強くなってもハマりがあり得る戦闘バランス
・テレパシーを使っているとわかる、人々の本音とマインドコントロールされている人たち


「星をみるひと」はよくクソバランスといわれる。それ自体を否定はしないが、そのクソバランスのうちの少なくとも2,3割は、開発者が狙って用意したものだと俺は思う。星をみるひとの世界がどこなのかということを考えれば、「スタート地点周辺に弱い敵しかいない」などという状態は不自然極まりない。いつどこでサイキック狩りに遭遇するかわからないし、捕まったら即死につながるのは当然のことだ。

ハードSFというのは、そもそも世界として優しくないんだ。ファンタジーや、フレーバーとしてのSFにしか触れていなかった当時のファミっ子が、「星をみるひと」の世界に目を白黒させるしかなかったのは、当然といえば当然のことだ。まあ、目を白黒させる理由はSF要素以外にも色々あったんだが。

あなたがSF好きで、しかもTRPGに触れている人なら、おそらく「PARANOIA」を知っていることだろう。1984年に出版されたハードSFTRPGだ。PARANOIAは、偏執狂のコンピューターに支配された世界で、コンピューターの理不尽な要求をどうにかこうにか掻い潜らないといけない、というゲームだ。ミッションの目的などは二の次で、プレイヤーは生き残ることに集中しなくてはいけない。というか、ミッションが目的通り解決出来ることは滅多にない。

そして、「PARANOIA」の世界観は、「星をみるひと」にかなり近い。サイキック狩りやマインドコントロール、サイキックが実はミュータントだという設定なんかを併せて考えれば、当時「星をみるひと」が「PARANOIA」を意識していた可能性はかなり高いと俺は思う。勿論、「星をみるひと」のストーリーはそこで終わってはいないわけだが、それは一旦おく。


そして、「PARANOIA」は、単純にゲームとして考えれば理不尽極まりない。プレイヤーは反逆者であり、ミュータントでありながら、それを隠し、仲間たちをコンピューターに売ることによって生き残らなくてはならない。ちょっとでもミスれば「ZAP!ZAP!ZAP!」だ。


そう、「星をみるひと」は、RPGといえば「ドラクエ」や「ゼルダ」だった家庭用ゲーム業界に、いきなり突っ込まれた「PARANOIA」だったんだ。それまで「ぐりとぐら」や「エルマーとりゅう」を読んでいた読者たちに、なんの事前警告もなく伊藤計劃を投げつけるようなものだ。家庭用ゲーム業界に超新星のように現れたハードSFだ。


これが「SF史に残すべきタイトル」でなくてなんなんだ?


誠に残念なことに、「星をみるひと」はちょっと理不尽に振り過ぎた。あるいは、理不尽さをカバーして、ゲームとしても楽しめる程度のマイルドさにチューニングする手順を踏まれていなかった。もちろん、それ以前の問題として色々な側面が粗削り過ぎたのは百も承知だ。


だが、それでも。


「ラスボスを倒して、世界に平和を取り戻す」でもない、「大切な人の仇をとって、故郷に凱旋する」でもない。それまでのRPGの常識を破ったあの最後の展開は、パスワード入力画面のあの余りにも透明感のあるBGMは、間違いなく誰かがどこかに記憶しておくべきものだと。


俺はそう思ったんだ。

posted by しんざき at 07:35 | Comment(3) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月12日

レトロゲーム万里を往く その141 ドラゴンクエストIII

少なくとも私にとっては、一番のポイントは「そこに物語がなかったこと」だった、と思うんです。


いや、ちょっと誤解を招きそうな書き方ですね。

ドラクエIII自体に物語性がなかった、という話でなくて、「キャラクターが物語を背負わされていなかった」「だから、そこにちょうどいい「物語許容度」が生まれた」とでもいうんでしょうか。

要するに、ドラクエIIIは妄想の許容度が高かったんです。物語を、ドラマを、自分で作ることが出来た。だから、自分でどんどんお話の細部を想像していける人であれば人である程、ドラクエIIIって魅力的なゲームだったんじゃないか、と思うんです。

例えばドラクエ4は、全キャラクターの造形がちゃんと決まっていたし、個々に色んなストーリーを、人間関係をもっていた。

勿論5は言うまでもない、キャラクターがかなりの細部まで作りこまれた作品だったし、6も事情はそれに近いです。7も8もほぼそれに同様で、唯一9だけはかなり「キャラクターの物語」について想像を膨らませる余地があった。それにしたって、3程「妄想許容度」みたいなものは高くなかった、と思うんです。

3の仲間キャラクターが背負っているものって、唯一主人公である勇者の家族、そしてオルテガの話があるだけで、あとは完全にキャラクター造形が自由でした。名前も変えられるし、主人公の性別だって変えられる。5以降、主人公の性別選べるドラクエって9までないですからね。

勿論、イメージとしてキャラクターの見た目はある程度決まってはいましたが、それにしたってゲーム画面上では全然自由でした。好きなように、「こいつはどんなキャラ」「こいつはどんな背景」という、いわば二次創作的な想像を自分の中で作り上げることが出来たんです。なんだったら、別作品から完全に別のキャラクターの名前をとってきて、そのキャラクターをドラクエ世界で活躍させることだって出来た。

これについては、2だって、勿論1だってかなわない。


つまりドラクエIIIというゲームは、今現在でも、「ドラクエシリーズで最も「自分で物語を作り上げることが出来る」ドラクエだった」ということが言える、と私は思うわけです。




ドラゴンクエストIII。1988年2月10日、エニックスから発売。昨日が、ちょうど発売から30周年ということで、色んな人がドラクエIIIの話をしていました。

正直なところ、ゲーム内容については今更私が付け加えられることなんて何もないと思うので、本記事では「しんざきにとって、ドラクエIIIはなぜ面白かったか」ということだけを書きたいと思います。これにしたって手垢がついた話かもしれないですが、まあそんなこと言ってたら何も書けないし別にいいや、ということにしましょう。

ポイントは主に二つです。

・物語に詰め込むことの出来る、「プレイヤーの想像/創造」の許容度
・世界が広がっていく感覚、ペースの絶妙さ

順番にいきます。



〇物語に詰め込むことの出来る、「プレイヤーの想像/創造」の許容度

今更いちいち言うまでもなく、ドラクエ3にはルイーダの酒場があり、キャラクターメイクが出来ます。主人公も、最低限の設定やビジュアルイメージこそあるものの、ゲーム中では徹頭徹尾「はい/いいえ」しか喋らない、言ってみれば「顔も中身も決められていない」主人公でした。

つまり、ドラクエIIIって「二人称のRPG」だったんです。例えばWizardryとか、あるいはD&Dとかと同様、システムが「あなた」「あなたたち」に対して語りかけるゲーム。主人公は飽くまで「あなた」であって、他の誰かではない。主人公の仲間は「あなたの仲間たち」であって、決まったキャラクターではない。

しかし、ドラクエIIIの世界観、ビジュアルは飽くまで具体的であり、可視的でした。プレイヤーは、主人公と仲間たちが世界を旅して、戦って、探索して、人々と会話して、成長することを自分の目で見ることが出来ました。


この、「見える部分」と「見えない部分」の隙間が、ドラクエIIIってものすごい絶妙だったんですよね。例えばWizardry程「ゼロからすべてを頭の中でくみ上げる」必要はなかった。いやそれだって十分楽しいんですけど、そこまでの広さではなくって、ある程度はゲーム側で補完してくれていた。それに対して、いわば「プラスアルファ」の部分を自分で想像して、補うことが出来た。


例えば、この仲間の武闘家はこういうヤツで、こういう性格。

僧侶はこういうキャラで、こいつと仲がいい。

魔法使いは普段あんまり話さないけれど、打ち解けてくると話が止まらなくなる。


いや、当時は本当に、そういうキャラクターがモニターの中に「いた」んです。会話にしてもイベントにしても、勿論物語にしても、ドラクエIIIは適度に「描かれない部分」「語られない部分」を残しておいてくれて。当時、プレイヤーは、そういう「空白」部分を自分で補いながらゲームを進めることが出来た。

だから、本当にプレイヤーごとに物語があって、仲間同士の会話があって、死闘をくぐった末の絆があったと思うんです。

こういう「自分であれこれ妄想しながら遊ぶ」って、好きな人と、そうでもない人がいます。どちらかというと、ある程度決まったストーリー、物語があって、それを読み解きながら遊ぶ方が好き、という人もいます。

例えばのちの5,6程のドラマではないものの、ドラクエIIIは、そういう人に対する楽しみもちゃんと用意してくれていた。例えばカンダタとか、ヤマタノオロチとか、サマンオサとか。要所要所で、そういう「視聴型」としても楽しめるRPGになっていたんです。

ただ、物語を自分から補いながら遊ぶのが好きな人にとっては、ドラクエIIIって本当にどこまでも深い楽しみ方を提供してくれるゲームだったと思うんですよね。

私にとってのドラクエIIIと、皆さんにとってのドラクエIIIはおそらく全く違うゲームで、けれど全員がドラクエIIIを楽しむことが出来た。だからこそ、ドラクエIIIって、今でも色んな人にとって特別なタイトルであり続けているんじゃないかなあ、と、そんな風に思うわけです。




〇世界が広がっていく感覚、ペースの絶妙さ

これについては以前も書いたんですけど。

ドラクエIIIって、「制約と解放」というバランスの作り方、ペース配分が本当に絶妙でして。「そろそろちょっと窮屈だなー」と思う瞬間に、本当にぶわーーーっと世界が、あるいは行動の余地が広がるんですよ。

例えば、丁度アリアハンを踏破して、ゲームに慣れた頃に現れる誘いの洞窟と、そこを抜けた先にあるロマリア。

ロマリアで手に入る「はがねのつるぎ」と、その時上がる攻撃力の高揚感。

まるで世界が広がったエクスキューズのようなタイミングで習得出来るルーラの便利さ。

ピラミッドで手に入る瞬間、行ける範囲が激増するまほうのかぎ。

苦労に苦労を重ねて手に入れた黒コショウと、ようやく入手できた船。

世界にちりばめられた旅の扉を自由に使うことが出来るようになる、さいごのかぎ。

世界中を巡りに巡って、ついに手に入ったラーミア。


それぞれ、色々大変な思いをして、その直後にその大変さが報われて、そこで世界がいきなり広がるという。ただのレベルデザインの話を始めた、「世界デザイン」「ペースデザイン」とでもいうべきこの展開配分の絶妙さは、おそらくドラクエシリーズ全体を見ても最高峰の部類だと思います。


私自身は、やはりなんといってもファミコン版に馴染んでいるので、その後のゲームボーイ版、SFC版やらのリメイクなんかは、正直ちょっとしっくりこないところもあります。ロマリアからはがねのつるぎなくなっちゃったりしましたしね。

とはいえ、やはり随所随所で世界が広がるペース配分はやっぱり不朽のものでして、その後のドラクエもその路線はずーっと引き継いでいると思うんですよね。これが、私が考える限り、「ドラクエ普遍の味」とでもいうものであって、それが完成したのが多分ドラクエIIIだったんじゃないかなあ、と、そんな風に思うわけなんです。



ということで、ちょっと「私にとってのドラクエIII」について書いてみました。今更の話ではありましたが、皆さんにとってのドラクエIIIはどんなゲームだったでしょうか。


最後に、これももうご存知の方が多いと思うんですが、ちょっと私が好きなサイトの紹介をさせてください。




私が一番好きなのは、勿論私自身のドラクエIII世界なのですが、その次に好きなのがこの方のドラクエIII世界です。「百万ゴールドの男」はこれはこれで、よくこのお話完結させたなーすげーなーと思わずうなってしまう程、また読後感もとても気持ちがいいお話なのですが、掲示板の方でちょくちょく展開されている、ライオットたちの話も好きです。

二次創作がお好きな人はぜひ読んでみていただければ。


ということで、今日書きたいことはそれくらいです。






posted by しんざき at 00:10 | Comment(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月27日

レトロゲーム万里を往く その140 「くにおくんシリーズ」における二つの系列について


ご存知の方には今更かもしれませんが、ちょっとくにおくんの話をします。既出議論だったらすみません。


いわゆる「くにおくんシリーズ」には大きく分けて二つの系列があります。つまり、

・熱血硬派 〜 ドッジボール、サッカーなど各種スポーツ系くにおくんの系列
・ダウンタウンシリーズの系列

の二つです。

そして、この二つは、少なくともSFC時代までは、微妙な例外もありながら、二つの要素において明確に分けることができます。
つまり、

・サブキャラクターが名前呼びか苗字呼びか
・シリーズのヒロインが誰か(くにお、ないしりきの彼女は誰か)

くにおくんシリーズに詳しい方であれば周知のことだとは思いますが、この記事では、上記にまつわるくにおくんシリーズの世界観の特徴について、資料を当たりながら簡単にまとめたいと思います。尚、説明書関連の資料については、フィンさんの手による「げーむのせつめいしょ」様に多くを依存しております。お礼申し上げます。


〇くにおくんシリーズの大まかなすみわけ

便宜的に、上記のくにおくんの二大系列について、「熱血硬派・ドッジボール系列」と「ダウンタウン系列」と呼称することにします。FC・SFC時代までの、代表的なタイトルは以下のような感じです。

◆熱血硬派・ドッジボール系列の代表的タイトル

・熱血硬派くにおくん
・熱血高校ドッジボール部
・熱血高校ドッジボール部サッカー編
・いけいけ熱血ホッケー部
・くにおの熱血闘球伝説
・くにおくんの熱血サッカーリーグ
・初代熱血硬派くにおくん
・新・熱血硬派 くにおたちの挽歌


◆ダウンタウン系列の代表的タイトル

・ダウンタウン熱血物語
・ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会
・ダウンタウンスペシャル くにおくんの時代劇だよ全員集合!
・びっくり熱血新記録! はるかなる金メダル
・(熱血格闘伝説)←やや微妙
・ダウンタウン熱血べーすぼーる物語

こんな感じです。くにおくんシリーズを網羅しているわけではありませんので、その点はご了承ください。

この中で「熱血格闘伝説」だけやや微妙としているのは、このゲーム、これ以外のシリーズと共通するサブキャラが、ずっと後に再登場するとらいち・とらじくらいで、他はほぼいないんですよね…。ダウンタウンの開発者である吉田さんや関本さん、熱血硬派の開発者である岸本さんのお名前も、スペシャルサンクスに出てくるだけです。一応キャラクターは基本苗字呼びなので、ここでは便宜上ダウンタウン系列に入れてあります。


〇それぞれの系列の特徴

で、この二つの系列って、実は世界観というか、キャラクターの扱いがかなり明確に違うんですね。

大きな要素は、冒頭に書いた通り二つです。

・サブキャラクターが苗字呼びか名前呼びか
・ヒロインが誰か

まず、前者の「サブキャラクターが苗字呼びか名前呼びか」についてですが。基本的には「熱血硬派・ドッジボール系列」は名前呼びで、「ダウンタウン系列」は苗字呼びです。

そもそも最初の時点では、くにおくんに登場するキャラクターは基本的に名前呼びでした。熱血硬派くにおくんには、「りき」「しんじ」「みすず」「さぶ」などの敵ボスキャラクターが登場します。

その後、その流れを引き継いだと思われる、ファミコン版の「熱血高校ドッジボール部」では「ひろし」「こうじ」「みつひろ」などの名前呼びキャラクターが追加され、これらキャラクターは熱血高校ドッジボール部サッカー編でもそのまま引き継がれています。

一方、「熱血高校ドッジボール部」の二年後に発売された「ダウンタウン熱血物語」ではここが少し変わっています。くにおとりき、あとまみ以外のサブキャラクターが、基本全て苗字予呼びなのです。かみじょうも、やまもとも、にしむらも、きのしたも、ごうだもごだいも、全て苗字ですよね。

この流れは、直系の続編である「熱血行進曲」でも引き継がれており、すがた、いちじょう、おとなしなど、追加キャラクターはほぼ全て苗字呼びです。例外は「ダブルドラゴン兄弟」ことりゅういち・りゅうじのみ。


後々のシリーズで微妙に登場枠が混じることもあるのですが、この二系列のゲームでは、基本的にこれら「名前呼びのキャラクター」と「苗字呼びのキャラクター」の行き来がないんです。これが、まず第一の大きな違いです。


もう一つ、非常に大きな問題として「ヒロイン問題」というものがあります。

熱血硬派・ドッジボール系列のヒロインは誰かというと、基本的にサッカー部のマネージャー「みさこ」です。彼女は、シリーズタイトルによってだいぶビジュアルが変わるんですが、立ち位置はほぼ一定です。


みさこが登場したのが「熱血高校ドッジボール部サッカー編」。このタイトルでは、EDにて、プレイヤーの操作キャラクターにキスをする演出があります。

で、「くにおくんの熱血サッカーリーグ」の説明書(参照:http://www.geocities.jp/frnyanko/setsumei/famicom/nekketsusoccerleague/nekketsusoccerleague.html)には以下のような記載があります。
こんにちは。熱血高校サッカー部・マネージャーの「みさこ」です。おひさしぶり〜。(略)
 今回「みさこ」はみんなといっしょに試合に行けないけれど、たまには外国から「電話ぐらいかけてほしいな……」うふっ? がんば〜! 熱血FC!!

この辺見ても、みさこが完全にドッジボール系列のヒロインとして位置づけられていることが分かると思います。

で、SFCの「くにおたちの挽歌」に至っては、みさこが「くにおの彼女」と明言されています

くにおと同じ熱血高校の生徒。くにおの彼女。
ビジュアルがファミコン時代と全然違うんですが、まあそこは気にするべきところではないでしょう。

ここまでのシリーズ作品では、「くにおの彼女」と明言されるようなキャラクターは一切登場しておりませんでした。ついでに言うと、くにおたちの挽歌以降の作品でもそのように明言されることはありません。「くにおたちの挽歌」の特殊性は、一点、ここに集約されると言っていいでしょう。

しかもこの作品では、りきの彼女が「きょうこ」になっています。

あれ?真美はどこいった?と思ったあなた。その疑問は正しいです。

実は、「りきの彼女」とされる島田真美も、「ダウンタウン系列」にしか登場しないのです。彼女は、ドッジボール系列の作品には一切登場しません。最近発売された「りき伝説」にも登場しませんでした。

ちなみに勿論、ダウンタウン系列でのヒロインは「はせべ」こと長谷部和美であって、彼女も基本ドッジボール系列には登場しません。時代劇では着物まで着てヒロインやってたんですけどね。

この、「ヒロインの違い」というのは非常に大きな問題として、ダウンタウン系列・ドッジボール系列を分かつ大きな壁になっている、と言っていいでしょう。


これらの要素から、

・くにおくんシリーズでは、二つの系列がほぼパラレルワールドのようなことになっている
・一部例外はあるものの、基本的には、二つの系列ではくにおとりき以外のキャラクターの行き来がない(ただしSFCまでの話)

という二点についてはご理解頂けるものと思います。


〇何故こうなったのか

明確な理由まではちょっと分かりませんが、この辺の記事を読むと多少事情を類推することができます。


緒方氏:ダウンタウンシリーズの企画やっていた吉田という者がいて、ドッジボールの時にいたのかな?彼がそのタイミングで入ったか記憶が定かではないのですが。ゲーム性として彼が作りこんだところから、あのスタイルになったと言っても過言ではないですね。

「くにおくん」を何作か作っていくうちに新潟の会社※でも開発が始まって、それぞれのラインにばらつきが出るっていうのでベースのキャラクターの設定を作ろうって話になりました。もう一人の関本がシナリオ関係ですから、設定とかを統一させる形で出したんです。ドッチボールもアーケードもファミコンも、まだその時はとくに誰が誰って決めてないんですよ。後付けで名前は決めてますが、ほぼほぼ社員の名前出してるんで(笑)

※当時テクノスジャパンでは新潟にも開発の会社を設けていた。くにおくん25周年記念で発売された『熱血硬派くにおくん すぺしゃる』の開発元「株式会社エイビット新潟」はテクノスジャパンの新潟事業部のメンバーを主として立ち上げたゲーム開発会社。

ここでいう吉田さんというのは、ダウンタウンシリーズのディレクターである吉田晄浩氏のことですね。ダウンタウンシリーズは、この吉田氏と、もけけ関本氏が主要スタッフになっています。

「熱血硬派くにおくん」の主要スタッフだったのが岸本良久氏(企画)と緒方孝治氏(デザイナー)(参照:http://dengekionline.com/elem/000/000/419/419451/)。

このインタビューだけでは時間軸がよく分からないのですが、少なくとも当初は統一設定のようなものを作らずにそれぞれの解釈で開発をしていた、と。後から統一の設定を作ったものの、おそらく細かいところまでは統一し切れなかった、あるいは統一しなくていいんじゃないかと判断された、というのが主要なところなのではないかなーと推察します。この辺については後ほどもうちょっと細かいところを調べてみます。いい資料をご存知の方は教えてください。


〇「くにおのおでん」の特殊性

ところで、SFCには「くにおのおでん」という落ち物パズルゲームがあります。


発売が1994年5月27日。テクノスジャパンが事務所を閉鎖し、事実上の業務停止状態になったのが翌1995年の12月なので、ほぼテクノスジャパンの最晩年に発売されたタイトルです。(参照:Wikipedia)

このくにおのおでん、ゲーム自体はお世辞にもそれ程オリジナリティが高いとは言えないタイトルなのですが、くにおくんシリーズ好きにとっては一つ決して無視できない要素を持っておりまして。つまり、「明確にみさことはせべが共演する、恐らく唯一のタイトル」なんですよ。

(引用:Wikipedia)
対戦に使用可能なキャラクターは、「くにお」、「りき」、「ごだい」、「にしむら」、「はせべ」、「ももぞの」、そして「????」と名前が伏せられているキャラクターの7人。その他「みさこ」、「ごうだ」、「まみ」、「とうどう」、熱血格闘伝説に登場した「ダブルタイガー兄弟」などがモブキャラクターとして登場している(「みさこ」は物語の発端と言う事もあり、パッケージイラスト、OPにも出ている)。

上記のように登場人物は『ダウンタウンシリーズ』から出演しているが、唯一「みさこ」だけは『熱血高校ドッジボール部 サッカー編』(後年には『熱血硬派シリーズ』にも登場)からの出演であり、ある意味ではシリーズの枠を越えた共演作となっている。
時代を越えて、世界観を越えて、ダウンタウンとドッジボールが交わった場所。

この一点だけを見ても、「くにおのおでん」というゲームは決して軽視して良いタイトルではありません。くにおくんシリーズにおける一つの歴史作と言っていいと思います。いやまあ、ゲーム自体はちょっとあのその、ではあるんですが。


〇まとめ

話が長くなりましたので、簡単にまとめます。

・くにおくんシリーズはどれも面白いよね
・けどダウンタウン系列とドッジボール系列では結構キャラクターの立ち位置が違うよ
・あとヒロインが長谷部かみさこか問題は結構大きな問題だよ
・個人的には長谷部の方が好きです

というところが主なところであり、他に言いたいことは特にありません。皆さんダウンタウン熱血物語SP遊んでください。


今日書きたいことはそれくらいです。

posted by しんざき at 12:45 | Comment(2) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月27日

レトロゲーム万里を往く その139 ドンキーコングJR.

いきなりで申し訳ありませんが、今から皆さんに「ドンキーコングJR.の2面が結構すごい」、という話をしようと思います。


皆さんご存知の通り、ドンキーコングJR.は「ドンキーコング」の続編として開発されたアーケードゲームであり、1983年7月15日、ファミコンの同時発売タイトルの一つでもあります。アーケードのドンキーコング時点では、まだ主人公に「マリオ」という名前がついていなかったところ、アーケードのJR.時点で正式に「マリオ」がネーミングされた、という歴史的な一作でもあります。

最近だとGCどうぶつの森のファミコン家具でも登場していたそうで、たぶん遊んだ人が多いんじゃないでしょうか。

で、ドンキーコングは勿論任天堂の大ヒット作であって、取沙汰されることも多いメジャータイトルなんですが、JR.の方はドンキーコングに隠れがちというか、あんまり目立たない立ち位置だと思うんですよね。けど、実際遊んでみるとドンキーコングとは全く違う方向性のことをやっていて、特にそれが2面に凝縮されていると私は思っているので、その話をします。


これがドンキーコングJR.の1面です。

kongjr1.png

上の方にマリオがいて、コングがつかまっていることが目を引くと思います。このゲーム、マリオが下積み時代に悪役もやっていたということで有名でして、ドンキーコングの息子であるドンキーコングジュニアがコングを助けにいく、という筋書きになっています。初代ドンキーコングですごい頑張ってコングをやっつけてレディを取り返したのに、次回作でこの仕打ちっていうのは、マリオも結構理不尽な扱いをされてると思います。ヒーローにも下積みが必要なのです。


で、ですね。「ドンキーコングJR.」を遊んでいる時のプレイヤーの体験、という話なのですが。

画面を見てもらえばわかると思うのですが、ドンキーコングJR.の1面において、プレイヤーはほとんど「ツタの上り下り」という行動に終始することになります。

ジュニアは、ツタを登ったり下りたり、横のツタに移動したりしながら、マリオがけしかけてくるケイブシャーク(これは私が勝手に呼んでいるだけであって、実際の名前はスナップジョーです。けどこいつケイブシャークじゃね?)を避け、画面上部のコングのところを目指します。

この時、「両手で左右のツタをつかむと、一本のツタをつかんだ状態より速いスピードで登れる」というギミックがありまして、ここでプレイヤーはリスクとリターンの概念を学ぶことになります。

両手を使って上るとスピードが速くなるけれど、左右に当たり判定が広がっている為に、ケイブシャークにかまれやすくなる。片手を使うとスピードがのろいけれど、ケイブシャークを避けやすい。

つまり、リスクがある行動で素早く目的地にたどり着くか、リスクを抑えて安全に目的地にたどり着くかという切り替えを、プレイヤーにごく自然に学習させる作りになっているのです。ここだけでも、ドンキーコングJR.の深さにはなかなかバカにならないところがあります。

一方、「ジャンプ」という操作は1面時点では中核ではなく、どちらかというと補助的な役割になります。ツタに飛びつくために使う、って感じですね。これは、「上り下りという操作は存在するが、飽くまで補助的な役割であり、中核となる操作は飽くまでジャンプ」というドンキーコングと通じるところがあります。

で、2面の話です。

これがドンキーコングJR.の2面です。

kongjr2.png

これですね、「画面の色んなところで、なんかごちゃごちゃしたものが色々動いてる!!」ってだけで、ドンキーコングJR.のワクワク感って凄いものがあると思ってるんですけど。


ドンキーコングJR.の特殊なところは、どういうわけかここでいきなりゲームが広がりまくるところです。別の言い方をすると、「さっきまではドンキーコングの続編だったのに、なんかいきなり新作アクションゲームになった」ということになります。


二面を見て頂けると、ステージが4つのエリアというか、4つの全く違ったギミックで構成されていることが分かると思います。

kongjr2_1.png

まず、左下にあるのがジャンプ台エリア。ここでは、ジュニアをジャンプさせて、右下のエリアに安全に移動することが第一目標になります。タイミングよくジャンプすると、中段の移動ロープエリアにショートカットすることもできます。

右下にあるのが移動する足場と鎖エリア。ジュニアは、足場から落っこちないように注意深くジャンプしながら、中段エリアの移動ロープにつかまろうとします。時々、上で飛んでいるニットピッカーが卵を落としてくるので、それを避けるというのも必要な操作になります。

中段が、移動ロープと小さな足場のエリア。移動ロープは長くなったり短くなったりするので、プレイヤーはうまいこと長くなっているタイミングで移動ロープにつかまって、左側に移動しなくてはいけません。

上段が普通のツタとニットピッカーエリア。マリオがけしかけてくるニットピッカーを上下に避けながら、最上段を目指すエリアです。ここの操作は1面に近いですが、上から襲ってくるケイブシャークに対して、ニットピッカーは横から一直線に襲ってくるという違いがあります。


お分かりいただけるでしょうか。この面、エリアごとに気にしなければいけないこと、考えなければいけないことが全く変わるという、むしろスクロールアクションに近い構成になっているのです。しかも、1面では「ツタの上り下り」という一つのアクションをひたすら突き詰める感じになっているのに、2面では「序盤はジャンプ、中盤以降はツタ」という形で、中核となるアクション自体が全く変わります。


つまり、「プレイヤーに必要なスキルが、2面の序盤でいきなり変わるうえ、一つのステージの中でも序盤と中盤以降で全く違う」ということが起きているのです。


プレイヤーは、ゲームを遊んでいる内に、その場面場面で必要となるスキルを自然と身に着けることになります。任天堂のゲームってそれが全体的にすごく巧みでして、「ゲームを普通に遊んでいるといつの間にか上手くなってる」というのが味の一つだと思うんですが、ドンキーコングJR.についてはそれがちょっと異質だなと。「1面で手に入れたスキルが、2面の当初は役に立たない」って、任天堂にしてはかなり特殊な面構造だと思うんですよ。


初代ドンキーコングもそれに近かったですが、ゲーム黎明期のアクションゲームというものは、どちらかというと「一つのギミックが画面の中に複数配置されていて、それをタイミングや限られたアクションでどんどんクリアしていく」という構造のゲームが多数派でした。

そんな中、「一つの面の中に色んなギミック、色んなバリエーションをいきなりぶち込んでくる」というドンキーコングJR.の2面は、ファミコン最初期という時期を考えると、相当特殊なことをやっていたと思うのです。ひとつの固定画面の中にバリエーションを作りこむ、という点では、任天堂が当時から得意としていた「ゲーム & ウォッチ」に近いところもあります。


ちょっと大げさな言い方をすれば、家庭用ゲームにおける「ステージの途中でのアクションの展開」というもののルーツがドンキーコングJR.にはある、とまで言えるのではないか、と私は思っているのです。


正統派固定画面アクションゲームであるドンキーコングに対して、「画面内に配置された色々なギミックを楽しむ」「ゲームのアクションが面の途中で全く変わる」というドンキーコングJR.。この二つを、ファミコンという新ハードの同時発売タイトルに両方ぶち込んでくる任天堂の戦略は、今から考えても面白いなーと思った次第なわけです。


今日書きたいことはそれくらいです。




posted by しんざき at 06:55 | Comment(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

基礎からのSteam版大航海時代II講座 第六回 海戦の基礎

ということで、ここ最近は私自身大航海時代IIを遊び倒していたわけなんですが、エルネスト先生でのプレイを終えて、今取りあえずジョアンで海賊し倒して公爵になったところです。そろそろ冒険しようかしら。(まだアフリカにも行ってない)

ということで、「基礎からのSteam版大航海時代II講座」最後は、三本柱の最後の1本、海戦についてのTIPSをつらつらと書かせて頂こうと思います。皆さんが着いてきているかどうかは気にしません。皆さんも気にしないでください。


〇海戦の歩き方・準備編

海戦をする時の準備は、大体こんな感じです。

・海戦に向いた船を用意する
・装備を用意する
・戦う相手を大体決めておく
・仲間の人数をそろえておく

順番に見ていってみましょう。


・海戦に向いた船を用意する

海戦に向いた船というのは、あなたが「どんな戦い方をしたいか」ということで若干変わってくるのですが、基本「水夫がたくさん乗れる船」というのが正しいです。

大航海時代IIにおける海戦は、大きく分けて「砲撃戦」「白兵戦」「一騎打ち狙い」の3つに分けることが出来ます。とはいえ、どれをやるにも水夫数は必須です。白兵をするなら言わずもがな、水夫数は攻撃力・防御力に直結します。一騎打ちも、水夫数が少ないと相手の水夫に一騎打ちを邪魔されてしまうケースがあります。砲撃をする場合だって、甲板に配置している水夫が相手の斬り込みで減ってしまうと、砲撃の威力がガンガン落ちてしまう訳です。

最低でも、甲板に100〜150人以上の水夫を配置できない船では、そもそも海戦は苦しいと言わざるを得ないでしょう。

そこから考えると、序盤から現実的に手に入る船舶で海戦向きの船というのは、

・フランダースガレー
・ジーベック
・ラ・レアル
・ベネツィアン・ガレアス
・ガレオン

これくらいになってきます。

この中でも、特にバランスがとれているのがジーベックであるということは論を俟たないでしょう。最大水夫数300は、最強の白兵戦ベネツィアン・ガレアスにも一騎打ちで対抗し得るスペックです。船速が速いことも◎。

フランダース・ガレーも、特に序盤、海戦に慣れる為に使う船としては大いにお勧めできます。ガレー船なので風を選ばず、商船隊狙いなら大抵の船に優位を取ることが出来ます。

ラ・レアルは、言うまでもなくその船足が最大の武器。最大水夫数が250なので、甲板に200人以上を配置すれば、商船隊やガレオンであれば十分白兵で圧倒することが出来ます。

そして、こと海戦という点から言えば、上記の船全ての上に君臨するベネツィアン・ガレアス。水夫数400人はやはり圧倒的で、白兵や一騎打ちをする限り、この船に勝る船はごく一部の隠し船舶しかありません。ある程度航海術や航海レベルが高くないと、戦闘時の機動力が下がってしまうことが唯一の悩みの種。

最後にガレオンはというと。この船の最大の強みは、「70門もの大砲を積めること」であって、砲戦でカノン砲をぶっ放すことが存在意義だとは思うのですが、大航海時代IIではそもそも砲撃戦がしんどいという大きすぎる問題点があります。

・甲板の人数が大砲の数を下回ってしまうと砲撃の威力が落ちる
・しかし、敵はすぐ懐によってきて斬り込みを行ってくるので甲板の人数維持が難しい
・砲撃自体、色んな条件を整えないと思ったよりダメージが出ない

という感じで、正直序盤は砲撃戦自体をお勧め出来ません。。。一部の隠し船舶に、某隠し大砲をどかーんと載せたりしたらかなり強くなるんですが。

ということで、序盤はどちらかというと白兵戦、ないし一騎打ちを狙うことをお勧めします。

一騎打ちは、「装備さえ整っていれば、格上の相手を狙うことも出来る」「旗艦だけ狙えばいいので楽」といったメリットがありますが、一方入る経験値は限定されてしまいます。

白兵戦は、「ガレアスなど、水夫数が十分な敵を狙うことは難しい」というデメリットがありますが、「白兵で相手の水夫をゼロにすれば経験が美味しい」というメリットもあります。

基本的には、一騎打ちをメインに、食えそうなら相手の船を白兵で食っていく、というのが一番お勧めの戦い方です。

なにをするにせよ、乗組員割合で「甲板」に人数を割り振るのを忘れずに!!


・装備を用意する

こちらから一騎打ちを狙うにせよ狙わないにせよ、ある程度強い「武器」と「防具」は整えておきたいところです。出来れば、「クレイモア」や「バスタードソード」など、威力A以上の装備が欲しい。

防御Aの鎧「プレイトメイル」はコペンハーゲンで普通に買えるのですが、特に武器では強い装備がなかなか手に入らない…

そうお悩みの方には、こっそり「闇アイテム」の存在をお知らせします。

港が寝静まった午前2時〜午前3時のタイミングでアイテムショップに入ると、何と通常では購入出来ないアイテムを買うことが出来るのです。そのラインナップは、服飾品や各国の免税証、私掠許可証まで多岐に渡ります。

そんな中、一部の店では強力な武器・防具を購入することが出来ます。それなりに値段も張りますが、入手出来れば一気に一騎打ちが楽になること請け合い。リューベックやブリストルにいけば、ランクAの武器を手に入れることも出来ます。

お金は非常にかかりますが、ナポリやトンブクトゥに行ってみると…?

ちなみに、闇アイテムの時間は結構狙いにくいですが、「海上で待機して、日付が変わった瞬間に入港」というタイミングで比較的簡単に当該時間を迎えることが出来ます。一度お試しあれ。


・戦う相手を大体決めておく

海戦で勝利すると、その勝利艦隊の国籍との貢献度が下がってしまうという問題があります。貢献度のマイナスが大きくなってくると、その国所属の港やその国の同盟港で逮捕される恐れが出てきたり、戦闘艦隊に狙われたりといったデメリットが。

敵対する国をある程度絞っておくと、貢献度がマイナスになってもそこまで気にせず航海をすることが出来ます。最初の内は、同盟港が少ないイタリアやオランダを狙うといいかも知れません。


・仲間の人数をそろえておく

海戦に勝つと、相手の船舶を奪い取ることが出来ます。奪い取った船を売り払うと大きな収入が入りますので、是非積極的に奪っていきたいところ。

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ただこの時、奪える船の数は仲間の数が上限になるということを覚えておきましょう。船長になれるヤツがいないと奪えない、ということですね。海賊行為でお金を稼ぐなら、ある程度仲間の人数は揃えておいた方がいいということです。


〇海戦の歩き方・実践編

さて、まずは商船隊など、比較的弱そうな相手から襲ってみましょう。船通りが多い海域で待っていると、適当な船が通りかかる筈。「監視」で中身を確認して、「お、こいつはカモに出来そう」と思ったら近寄っていって「戦闘」です。夜間は開戦出来ませんので、明るい時に狙いましょう!

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するとこんな画面になります。

あなたが艦隊を組んでいるなら、まずは「信号」や「作戦」で仲間の船に指示を出しておきましょう。信号はまとめて、作戦は個別に指示を出すことが出来ます。補給船なんかは、「作戦」で退避するよう言っておいた方がいいでしょう。

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次に、「移動」で敵船を求めて移動を開始します。この時、移動出来る範囲は、風向き、その船の操船難度、航海術や航海レベルで決まってきます。余りにも移動出来る範囲が狭いようなら、「この船はちょっとまだ扱い切れてないかな…」ということで、航海レベルを上げるか、違う船を調達することをお勧めします。

画面右の方に戦場のマップがありまして、この時白い点が味方、赤い点が敵ということになります。

戦闘は旗艦を倒せば勝ちなので、旗艦がどれなのかは読んで行動したいところ。基本、一番最初に動いているヤツが旗艦になる筈です。特に一騎打ち狙いの時は、敵の動きを見定めつつ、一気に相手の旗艦に近づく動きを狙いましょう。旗艦の水夫数を0にする、あるいは耐久を0にすれば戦闘は勝ちです。

この時、なるべく風上をとることを意識して動くと、相手の旗艦を狙いやすくなるかも知れません。

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首尾よく敵を視界に納めたら、近づいて攻撃コマンドを選択することが出来ます。この時、普通の斬り込みだけではなく、敵の旗艦に直接接触した状態なら、「一騎打ち」を狙うことが出来ます。

一騎打ちは、敵の水夫数の方が多いと通りにくく、「敵兵に邪魔されてしまいました」と出てしまったりすることもあります。ガレアス以外なら甲板に200もいれば大抵通るので、なるべく水夫数が多い状態で狙いたいところ。


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一騎打ちはこんな感じで、簡単なジャンケンになっています。「斬る」は「よける」に強く、「突く」は「受ける」に強く、「強打」は「払う」に強い。とはいえ、ダメ―ジは戦闘LV、剣術、なにより装備によってかなり大きな修正を受けるので、まずはいい装備を整えるのが最重要。装備さえよければ、相当格上の相手にも勝てたりします。


一騎打ちで相手を倒して、大量の船を一気に捕獲した時なんかは、本当に脳汁が出るくらい気持ちよいので、みなさんもぜひ海賊ライフを満喫していただければ!!!!



と、いうことで。6回にわたって、まだ大航海時代IIをしたことがない人の為に、簡単な大航海時代IIのTIPSを書いて参りました。

取りあえず大航海時代IIが超名作であることは保証しますので、これら記事を読んで「面白そうだなー」と感じて頂ければ、是非購入をご検討頂ければ!!!!



ということで、今日書きたいことはそれくらいです。
posted by しんざき at 07:22 | Comment(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月30日

基礎からのSteam版大航海時代II講座 第五回 冒険の基礎

多分俺、今日本で最もSteam版大航海時代IIについての記事たくさん書いてるブロガーなんじゃないかな…!

ということで、第五回となる今回は、大航海時代IIの3本の軸の一つ、「冒険」について書いていきたいと思います。冒険は大航海時代の華ということで、冒険名声をシナリオ進行の対象とする主人公も、ポルトガルのジョアン坊ちゃん、オランダのエルネスト先生、イタリアの冒険野郎ピエトロと、主人公6人の内3人を占めています。

やはり大航海時代IIをするなら一度は冒険を堪能してみたいところで、世界各地を巡って現実にも存在する様々な遺跡や財宝、珍獣などの発見物を探し当てるのは、一種麻薬的な楽しみがあります。「集落を発見しました」と表示される時のわくわく感よ…!

ということで、冒険の基礎ということで、冒険についての話をつらつらと書いて参ります。


〇冒険の歩き方・準備編

冒険を始める前に、最低限準備しておいた方がいいことが4点程あります。

・地図作製技能を習得して、地図工房と契約する
・冒険に向いた船を用意する
・コレクターと契約する
・遠洋航海に必要なアイテムと望遠鏡を買う

順番に見ていってみましょう。

・地図作製技能を習得して、地図工房と契約する

Steam版大航海時代IIでは、冒険名声を稼ぐことが出来る方法は基本的に3つしかありません。「地図を作って地図工房に報告する」「未発見の港や集落を発見する」「発見物をコレクターに報告する」この3つです。

冒険名声は、基本「まだ見つかっていないものを見つける」ことでしか稼ぐことが出来ないので、そもそも稼げる値に限界があるんですね。

で、地図を作って報告するというのは、要は「世界地図上の未踏の部分のパネルを開いていく」という作業になるのですが、「地図作製技能を取得した後から開けた分しか報告出来ない」のです。

dk2_exp5.png

上は「Information」から「航海図」で参照出来る地図。だいぶ開いてます。世界地図のネタバレなので気を付けてください。

クリアまでに必要な名声はキャラクターごとに決まっていて、一応それなりに余裕のある設計にはなっているのですが、早めに地図工房と契約した方が良いことに間違いはありません。どうせなら、地中海を出るまでには契約してしまいたいところです。

冒険主人公3人の内、地理学者のエルネストは最初から地図作製技能を持っており、最初の段階でアムステルダムのメルカトールと契約することになりますので特に問題はありません。ジョアンとピエトロは地図作製技能を持っていないので、お金を溜めて地図作製技能を取得しないといけません。

地図作製技能を習得できる地図工房は、アムステルダム、アントワープ、パルマ、バルセロナ、ヴェネチアの5か所にあります。施設の役割や契約条件なんかはどこも変わらないので、どこで習得・契約しても問題ないでしょう。技能習得の費用は爵位や魅力によって若干変わってくるのですが、金塊5個(金貨5万枚)用意しておけば足りないということはないです。ヴェネチアだけちょっと利便性が悪いので、ジョアン、ピエトロならまあパルマかバルセロナが安定でしょうか。

ちなみに、世界地図のパネルをある程度以上(大体8割から9割)埋めた上で地理報告をすると、世界地図が完成するイベントが起きて名声がどかーんともらえます。皆さん頑張って世界地図の完成を目指しましょう!


・冒険に向いた船を用意する

冒険主人公が初期に入手できるカラベル・ラティーナは、正直言って冒険航海には向いていません。燃費(運航人数と詰める食糧・水のバランス)も良くないし操船も意外にしにくいし速度も大したことはない。中にはこの船でいきなり北極海突破して東アジアまで行っちゃう人とかもいるみたいですが、縛りプレイの領域と言っていいでしょう。

冒険に向いた船というのは、ある程度交易に向いた船と被るのですが、

・燃費の良さ(最低運航人数の低さ)
・船足の速さ(逆風、凪に強いとなお良し)
・ある程度の積載(食糧を多めに積む必要がある)

この辺の条件を満たした船が冒険にもってこいの船ということになります。どうせ暴風雨にはアイテムで対応するので、耐波性は「あるにこしたことはないが、まあなくてもそんなに困らない」という感じでしょうか。

ただ、交易目的であれば「運航」だけに水夫数を割いておけばよかったのが、冒険をする場合は「視認」にも人数を割り振りたい、というのは気を付けておきたいところです。画面端の港や集落を見逃さない為には、10〜15人程度の視認人数は割いておきたいところ。

例によって、船についてはみなさんご自分お気に入りの船をあちこち探して見つけて頂きたいところではあるのですが、しんざきお勧めの冒険船を3つ挙げるとしたら、スループ、ラ・レアル、ジーベックの3種になります。


スループ:なんといっても圧巻の最低運航人数5。積載量も250あるので、視認に人数を振っても相当の長期間航海をすることが出来ます。風がある限りは速度も速く、縦横無尽に冒険航海が可能。中古でも売っている港を見つけにくいのがちょっと見つけにくいのが玉に瑕。下位互換ですが、ピンネースで妥協する選択肢もあり。

ジーベック:交易編でも出てきた万能船。最低運航人数25に積載量650は、航海可能日数という点ではスループに一歩を譲るものの、十分冒険航海に耐えるものです。特にイベント戦闘があるキャラでは、その場で改造して戦闘船に早変わりさせることも可能というのが非常に有用。ジョアンでは特にお勧めできます。

ラ・レアル:船足最強(2回目)。最低運航人数30に積載量は450と、燃費という点では上記二船に遅れをとっているのですが、船速が速すぎて燃費を余裕でカバー出来るという特長を持っています。ガレー船である為、風が弱くても全く苦にせず常時最高スピードで走り回れるという点が素晴らしく、風が弱いところでは上記2船をぶっちぎることが出来ます。また、何故か航海レベルが低くても全然問題なく操船出来るという特徴もあります。

上記3船であれば、どれを使っても冒険航海を完遂することは可能でしょう。個人的な好みとしては、凪を全く苦にしないラ・レアルがお気に入りですが、勿論皆さんお気に入りの冒険船をあれこれ迷って頂くに越したことはありません。バスだってダウだってタレッテだって、やってやれないことはない!(2回目)


ちなみに、日本で手に入る船の中には上記3船すら上回るポテンシャルを持った船種も存在するのですが、ピエトロはともかく、ジョアンとエルネストは終盤になるまで日本の港を発見できないのが悩みの種です。。。何でこの二人が事実上関船・安宅船の使用を封印されなくてはいけないのか。


・コレクターと契約する

発見物に対してお金を払ってくれるコレクターと契約しましょう。

これについては書いてしまっていいと思うんですが、コレクターには、「金払いがいいコレクター」「普通のコレクター」「金払いが悪いコレクター」の3種がありまして、獲得できる名声には差がありませんので、まあ後者と契約するメリットは基本的にありません。

基本的には、ボルドーのモルデス教授か、リスボンのマルコと契約しておけばまず間違いはないでしょう。ピエトロは契約先がマルコ固定、ジョアンはストーリーの都合上マルコとは契約出来ないので、大体モルデス教授に落ち着くことになります。

コペンハーゲンのモーリス伯とか、なんか毛生え薬についてのボツイベントがあったという話を聞いたことがあるのですがよくわかりません。


・遠洋航海に必要なアイテムと望遠鏡を買う

まず、望遠鏡は必須アイテムです。視界を一気に2倍に広げることが出来まして、視認の人数を確保していれば港や集落発見の取りこぼしをだいぶ減らすことが出来ます。リスボンやアムステルダムやロンドンなど、各国の首都で売っていることが多いです。

もう一点、聖なる香油もかなりの重要アイテムです。暴風雨を止めることが出来るアイテムなのですが、遠洋航海時にこれがないと、上陸して嵐をやり過ごすことも出来ずなすすべなく沈没、といったことが普通に発生します。2,3個は常に確保しておきたいところ。ボルドーやバルセロナに売ってます。

同じく、船首像も可能な限りつけておきたいです。主人公の運にもよりますが、あるとないでは嵐の発生頻度が全く変わります。出来ればポセイドンかドラゴンくらいはつけたいところ。

ネズミの発生に対応出来るネコイラズ、壊血病を回復出来るライムジュースもあるにこしたことはないんですが、これらはかなり長期間の無寄港航海をしないと発生しませんので、序〜中盤はそこまで必要ないかも知れません。ネコイラズは消耗アイテムなのですが、ネコを買うと一切ネズミは発生しなくなります。メッカに寄ることがあったら買っておきましょう。かわいいし。


ということで、冒険前の準備はこんな感じです。


〇冒険の歩き方・実践編

さあ、船も用意して、食料・水も満載!地図作製技能も完璧!!

となると、さて何をすればいいのでしょうか?

冒険の基本は、「行ったことがない場所に行け」です。目指すのは、地図にない世界。初期では地中海しか知らなかった主人公たちが、世界に漕ぎ出していくのが大航海時代IIの冒険です。

要は、「まだ地図に載っていない海域」に向かえばいいわけです。アフリカ、新大陸、北極海。更にそれを越えてアジア、太平洋、西アメリカ、オセアニア。行先は完全にプレイヤーの自由です。

地図埋めを兼ねて海岸線沿いを走っていると、やがて「集落を発見しました」と言われる筈です。その時こそ、発見物捜索のチャンス!!

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集落に船を横付けして、「INSTRUCTION」から「上陸」を選びましょう。すると、集落で「探索」をすることが出来るようになります。


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一度の探索で見つからなかった場合も、「歓待」を選ぶと集落の住民との友好度が上がり、探索の成功率を上げることが出来ます。歓待→探索を繰り返す内に、発見物を見つけることが出来ればミッションクリア。

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この瞬間が大変気持ちいい訳です。大航海時代IIには100種類近くの発見物が発見出来ますが、1回のプレイではその内半分くらいしか見つけることが出来ないようになっています。どんな発見物があるのか、何度もプレイして探し回ってみたくなること請け合い。

誰もが知っている遺跡が、誰にも発掘されたことのない財宝が、誰も見たことがない生物が、あなたを待っています

ちなみに、「歓待」をすると食糧を2消費します。その為、探検航海をする時には食料を多めに積むことが鉄則です。


水は、主人公の運がある程度あれば、集落以外の適当なところに上陸して「探索」すれば泉を発見して補給することが出来るので、そこまで重要ではありません。とにかく食料を積みましょう。

また、集落の中には「乗組員に被害が出て人数が減ってしまう」発見物があるところもあります。特に港が少ないところでは、水夫の補充に苦戦を強いられることもあります。引き返すかどうか、慎重な判断を。

集落の場所については、世界各地に散らばっていることは勿論なのですが、特に「大河をさかのぼることで複数発見出来る」というポイントがあります。ナイル河、アマゾン河、チグリス川やユーフラテス川、黄河。世界各地の大河を探索してみましょう!


〇冒険の歩き方・TIPS編

冒険をする上でのTIPS的なことを記載しておきます。

・勅命には要注意!

冒険名声を順調に稼いでいくと、「王様があんたを探してるぜ」みたいなことを言われることが出てくると思います。いわゆる勅命です。

大航海時代には、伝統的に「国王の頼まれごとをクリアすると爵位を上げてもらえる」というミッションがありまして、最終的には一介の地理学者が公爵にまでなれちゃったりするんですが。

勅命は、「冒険・交易・海賊の内、その時一番高い名声を参照して、頼まれごとの内容が決まる」という特徴があります。

交易であれば、「同盟港を増やせ」とか「この交易品を買ってこい」とか。

海賊であれば、「〇〇国の艦隊をやっつけてこい」とか「海賊を退治してこい」とか。

その他共通で、「〇〇国と条約を結びたい」というのがあって、これはその国の王宮にいくだけなので余裕なんですが、

冒険だと「財宝を発見してこい」か「色々な発見物を見つけてこい」というのがあります。

この時問題なのが、「色々な発見物を見つけてこい」の勅命。なんと、「王に報告した場合、その発見物分の名声はもらえない」という罠がありますので、貴重な発見物を持ってかれてしまうと泣くに泣けません。しかも、発見物は基本「その時未報告のものから、上から順に」選択されるだけなので、自分で選ぶことも出来ません。勅命を断ってしまうと名声が激減してしまうので、断るに断ることも出来ません。ああブラック勅命。

「発見物を見つけてこい」の勅命を受けてしまった時は、最低限「ランクA以上の発見物はコレクターに報告してから」勅命を報告しにいきましょう。

勅命は、その時の名声の値を参照して内容が決まっているようなので、「勅命を受ける前にセーブしておいて、発見物勅命だったら名声の値を変えてから勅命を受け直す」というテクニックも割とお勧めです。まあちょっと裏技めいてますが…。

ちなみに、爵位を上げることは別にクリアに必須ではないというか、確かに爵位を上げることで「値切れる幅が大きくなる」「どの王宮にも入れるようになる」「免税証を入手出来るようになる」といったメリットもあるんですが、「一部の海賊に狙われるようになる」といったデメリットもあるので、勅命を受けるかどうかはあなた次第です。なんならガン無視してもクリア自体に支障はありません。まあ、ことあるごとに「〇〇王があんたを探してる」と言われるのもちょっと落ち着かないですが。。。

慣れた人だと、「先に冒険以外で爵位を上げ切ってしまってからおもむろに冒険を始める」などという人もいるようです。まあ、流石にそこまでやるかどうかはともかくとして、「発見物勅命に注意」というのは覚えておいて損はないかと思います。

なお、財宝探索の勅命は、面倒くさいもののそこそこ面白いので、やってみるのも一興だと思います。手順は、勅命を受ける→その港のギルドに行って仕事の情報を聞く→指定されたギルドに行って情報を聞く→地図をもっている航海士の行方を捜す(酒場で酒をおごるとどこにいるか聞けることが出来ます)→その航海士から地図を買う

の手順です。地図の場所がどこか分からなければ、地図工房にお金を払って鑑定をお願いすることも出来ます。


ということで、冒険について基本的なことをがーーっと書いてきました。あと、書ければ海戦のことも書いていきたいのですが、流石に一旦一区切りかなーという感じです。

皆さん大航海時代II遊びましょう!!!面白いので!!!



今日書きたいことはそれくらいです。




posted by しんざき at 07:10 | Comment(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月27日

基礎からのSteam版大航海時代II講座 第四回 交易の基礎

ということで、前回の続きです。え、需要が無い?読む人がいない?需要が!怖くて!ブログが!!書けるか!!!

冒険をするにしても、海戦をするにしても、まず先立つものとしてお金が必要。そして、お金を稼ぐ為の一番手っ取り早い手段は交易です。

大航海時代IIでは、どの主人公を使っても、最低でも最初期は大体交易をすることになります。全く交易をしないでクリアすることも無理ではないですが、そこそこ縛りプレイの領域になります。

今回の記事では、そんな「全ての基本」といってもいい交易について最低限のコツと、あとは冒険をする時の基本的な立ち回り方をお伝えしようと思います。


〇交易の歩き方

交易の基本原則は、勿論「安く買って高く売る」なんですが。大航海時代IIにおいて、それを実現する為に考えるべきことはたった一つ。「その港や地域でしか売っていないものを買って、他の地域で売る」。これだけです。

そもそも大航海時代って、割と重要なルーツとして「香辛料交易」ってものがあったんですよね。ヨーロッパでは香辛料が取れない!けどオスマンと喧嘩してるから香辛料が輸入出来ない!じゃあ直でインドやアジアにいけるルートを探そう!!っていう(正確にはヴェネツィア共和国が香辛料貿易独占してたり色々あったんですが、ここでは関係ないので割愛します)。

「ある地域でしか取れない交易品」は、他の地域で高く売れる。その代表格がコショウやナツメグやピメントなどの香辛料です。まあ、大航海時代II基準で言っちゃうと、香辛料取れる港が遠すぎて、近場で何度も往復した方が時間当たりの利益はでかかったりするんですが…。

ということで、大航海時代IIにおける「交易のコツ」は、簡単にまとめると以下のような感じになります。

・交易に向いた船を用意する
・港ごとの特産品を中心に、他の地域で高く売れそうな交易品を探して買いつける
・その交易品を高く買ってくれる地域を調べる
・高く売って儲ける

順番に見ていってみましょう。


・交易に向いた船を用意する

当たり前のことですが、たくさん儲ける為には、船にたくさん積めなくてはいけません。交易を開始した当初は船を新調しようにもお金が足りないと思いますが、最低限、「造船所で船を改造して船倉の割合を増やす」ことはやっておきたいです。どうせ交易中に海戦なんて出来るわけないんですから、大砲もゼロにしちゃいましょう。水夫数も運航の最低人数でいいです。

交易に向いた船というのは、ある程度冒険とも被るんですが、

・積載が多い船
・船足が速い船(逆風に強いということなし)
・必要運行人数が少ない船

上記の3条件です。つまり、「たくさん積める」「速いから何度も往復出来る」「人数が少ないから、食糧や水を積む量を減らせる」ということですね。

勿論船選びは大航海時代IIの最高の楽しみの一つですから、みなさんには是非自分であーだこーだ船選びに迷って頂きたいのですが、幾つかお勧めの船は挙げておきます。

軽ガレー:必要運航人数たったの5。積載120。積載こそそこまで多くないのですが、旋回100で向かい風に強い上、ガレーなので風が弱くても進めます。しかも安い。操船難度も高くないので、序盤、地中海内での交易でお金を溜め始めるスタートアップ船としては特にお勧めです。

スループ:軽ガレーと同様に、必要運行人数が5の割に積載250。どちらかというと冒険船ですが、交易にも使うことが出来ます。旋回が高く、向かい風に強いことも強み。ただ、ちょっとレアなので入手にあちこち探し回らないといけないことがあります。特に冒険主人公にはお勧めです。

キャラック:必要運航人数30、積載600。コロンブスの乗船「サンタ・マリア号」で有名。交易と言えばキャラック、ということで、ある程度お金が溜まってきたらこの船に乗り換える人も多いでしょう。性能的には後述のジーベックに劣るのですが、入手するのに必要な商業価値や工業価値が低く、手に入りやすいのが強み。繋ぎの交易船としてはお勧めできます。

ジーベック:必要運航人数25、積載650。なんでも出来る万能船です。積載が多い割に運航人数が少ないので、船倉を目いっぱい交易に使えることもさることながら、水夫数を300まで増やせるので、場合によっては戦闘用に転用したりも出来ます。旋回80で向かい風にも強く、船足もなかなか。

ラ・レアル:船足最強。必要運航人数30、積載450なので、一回の交易の効率という点ではジーベックに譲るのですが、なんといってもその船足の速さが最大の強み。ガレー船なので風の状態を選ばず、どういう訳か耐波までついているので外洋にも余裕でいけちゃいます。そこそこ値段は張りますが、かなりのお勧めです。

ベネツィアン・ガレアス:最強の白兵船なのですが、実は交易にも転用出来ます。必要運航人数60という多さながら、積載は驚異の950。大量の交易品を積んで、どかーんと儲けることが出来ます。ただし、耐波がないので外洋はきつい。ある程度お金と航海経験が溜まってから、更に一気にお金を稼ごうという時にはお勧めです。


上記のような船を、自分の財布と相談しながら買っていって、徐々に大きな取引を出来る様になっていくのが交易の最大の楽しみです!!勿論他にも色んな船がありますので皆さんお気に入りの船を探していただければ。バスだってタレッテだってダウだって、やってやれないことはない!


・港ごとの特産品を中心に、他の地域で高く売れそうな交易品を探して買いつける
・その交易品を高く買ってくれる地域を調べる

次にこれです。なにはともあれ特産品探しと、それが高く売れる地域探し。

港の交易所に行くと、その港で売っているものを参照することが出来ます。

trade.png

このマークの建物ですね。

dktrade_1.png

こんな感じです。この時、港にいるお爺さんに話しかけたり、交易所のおっさんから「特産品」について聞くことが出来ます。

港の交易品は、「その地域の交易品 + その港独自の交易品」という構成でメニューが決まっています。で、特に特産品は、その港独自(ないし幾つかの港独自)の交易品であって、他の地域で高く売れる可能性が高いです。勿論例外もあるんですけどね。

で、更に、交易所では各交易品の相場についても調べることが出来まして、

dktrade_2.png

こんな感じで、「何がいくらで売れるか」というのを品目ごとに確認することが出来るんです。

これで、「高く売れる交易品を他の港から持ってくる」というのが、大航海時代IIの交易の唯一最大のキモです。これを調べる過程が楽しいんですよ、これがまた。

勿論先人が開拓した定番の交易ルートというものはいくつかあるんですが、出来ることなら皆さんも「自分独自の交易ルート」というものを開拓していただければなーと思うこと大です。

ただ、幾つかヒントをお伝えしますと、

・最低限の資金があれば、元々の価格が高い交易品の方が、大きく儲けることが出来る場合が多いです
・特に絹織物、美術品、絨毯、金辺りは儲けが大きい品目の代表例です
・ガラス玉みたいに、「他の地域では値がつかないが、アフリカでだけ高く売れる」みたいな特殊な交易品もあります
・序盤は食品が優秀。特にマディラの砂糖は大抵どこにもっていっても利益が出ます
・鉄鉱石も序盤かなり優秀。イベリアで高く売れます
・商業価値がある程度上がらないと交易所に並ばない交易品もあります。交易投資で商業価値は挙げられます
・爵位が上がって免税証を発行申請すれば、同盟港での仕入れが安くなります

こんな感じでしょうか。是非、あなたならではのルート開拓を!

あと、交易品を買い付ける時には、「主人公が交渉技能を持っているか、人事で会計技能を持った航海士を主計長に任命すれば、購入する時に一度「NO」を選択すると値切れる」というのが大きなポイントなので覚えておきましょう。会計技能を持った仲間がいない?よし、ロンドンの酒場に行くんだ。

dk2_11.png



・高く売って儲ける

特に商品を売る際には、「相場」にも気を付けるといいです。100%が基準で、高ければ高い程物価が高く、安ければ安い程物価が安くなります。港での画面右側の「〇〇%」というのがその値です。

これ、交易品を売れば売る程相場は安くなっていくので、「売る時は一気に売った方が儲かる」というのは交易の重要ポイントの一つです。何回かに分けるとその分売値が安くなっていってしまうんですね。

この関係上、もしも複数の船で艦隊を組むなら、「水や食料は一隻に集中して配備しておいた方がいい」のは間違いないです。違う船で何回かに分けて売りたくないので、交易品は一隻にどかっと積んでおいた方がいい、なので船倉を集中させましょうって話ですね。

ちなみに、この相場を利用して、「空き船でその港の商品を購入して相場を吊り上げておいてから、本命の商品をどかっと売る」という高等テクニックが存在します。これを利用するとそりゃもうものすげー勢いで稼げたりするんですが、まあ結構裏技的なテクニックです。序盤はあまり使う機会はないと思いますが、頭の片隅にでも入れておいていただければ。


ということで、今回は交易の基礎について簡単に書いてみました。

大航海時代IIの交易は、探索してると実に奥が深くて超面白いので、みなさん是非大儲けしてください!!!特にアルとかでプレイすると、稼いでも稼いでも金が足りなくて死にそうになるのでお勧めです!!!

今日書きたいことは一旦以上です。


↓ここまでの記事


posted by しんざき at 07:00 | Comment(5) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月24日

Steam版大航海時代IIのキャラデータの保存に関して

確認していた件、多分これかなーと思っていたんですが、光栄さんから回答があって解決しました。
以下、引用いたします。


セーブデータフォルダに作成されるキャラクターは
1キャラクター分となっております。

そのため、別キャラクターにてプレイされる場合は
セーブデータフォルダにあるセーブデータ・ファイルについて
別のフォルダにバックアップを保存を行ったうえで、お楽しみいただきますようお願い申し上げます。


セーブデータ、設定データはいかに保存されております。

ドキュメントフォルダ
C:\Users\【PCのユーザー名】\Documents\KOEI\35th\大航海時代 II


お手数ではございますが
ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
これからも弊社製品をよろしくお願いいたします。


ということなので、上記フォルダの

セーブ(ディスク#4).DAT
設定.DAT

というファイルをバックアップしておけば、新たにユーザーディスクを作っても後から元のキャラを遊ぶことが出来るようです。安心!

取り急ぎ、以上です。
posted by しんざき at 20:15 | Comment(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

基礎からのSteam版大航海時代II講座 第三回 港の歩き方

ということで第三回です。なんでお前そんなに必死なの?と言われたら、「そこに大航海時代IIがあるからだ」と答えます。俺は書きたいから書いてるんだ!!!!

昨日に引き続き、今回は

・港の各施設について私見にて解説

上記を中心に解説していこうと思います。マニュアルと被る部分も含めて、初めての方向けにTIPSも交えて解説しようと思いますので、よろしくお願いします。


〇大航海時代IIにおける「港」のお話

勿論大航海時代IIは実際の大航海時代の話ですので、マップは地球ですし、至る処に実際に存在する港街が存在します。リスボンやらセビリアやらセウタやらチュニスやらバルセロナやらイスタンブールやら、このゲームを遊んだことがある人なら、大体「お気に入りの港」「良く使う港」やらをお持ちでしょう。地中海を中心に、沿岸の地理にやたら詳しくなれるので地理の勉強をしたい人にも大航海時代IIはお勧めです。そこの受験生の方、いかがですか?

で、港にはそれぞれ、色んな施設があります。全ての港に必ずある施設もあれば、結構探し回らないと見つからない施設もあります。

下記は、港にある施設のそれぞれのマークと、その機能についてのTIPSです。


・出航所   利用頻度:☆

port.png 補給港を含めて、全ての港に必ずある唯一の施設です。どんなプレイであっても必ず利用することになります。
選択可能な行動は「出航」と「補給」と、首都の港のみで使える「ドッグ」。

出航は読んで字の如くであり、通常「〇日航海出来ます」とか副長、ないし航海士の誰かが教えてくれます。
補給は水、食料、補修資材、砲弾を補給出来ます。この時結構重要なのが、水・食料の消費は艦隊単位であって、船ごとに必要量を積む必要はないこと。どれか一隻に水と食料がたっぷり積まれていれば、他の船は船倉空っぽでも別に問題はないのです。これ、海戦で勝って相手の船を分捕った時にも重要な概念なので覚えておきましょう。

ドッグでは艦隊の船を預けることが出来ます。この時、主人公が船長をやっている船(旗艦)は預けることが出来ないことに注意。あと、預ける時に乗組員は全員解雇されますのでそこも気を付けましょう。


・造船所 利用頻度:A

ship.pngコンパスのマークが目印。この施設も、補給港以外の全ての港に存在する施設です。選択可能な行動は「船の新造」「中古購入」「修理」「売却」「改造」「工業投資」。

新造と中古購入は、船を新たに調達する時に使います。船新調するのめっちゃ楽しいですよね!!!!あんな船いいなこんな船いいなと悩むところですが、中古はすぐ使えるけど品揃えが運次第、新造はスペックを全て自分で決められるけど出来上がるまで時間がかかるというメリットデメリットがありまして、どちらもその港の工業価値次第で登場する船のラインナップが変わってきます。ここぞという戦闘艦を作る時以外は、大抵中古船を探して買った方が早いでしょう。

「改造」は船の積載割合を変えられる大事なコマンド。商船や冒険船なら、大砲載せる必要はないのでゼロにしちゃって、その分倉庫を増やしましょう。水夫数も必要運航人数 + 視認要員でおk。一方海戦をするなら色々事情が変わってきますが、これはのちの記事で。大砲や船首像を買えるのもこのコマンドで、こちらも工業価値でラインナップが変わります。工業価値や商業価値が極めて高いと、隠し大砲や隠し船首像が出てくることも。

で、その工業価値を上げられるのは「工業投資」。これをすると港の支持率も変わってきまして、港の支持率で母国がトップをとると、その港は母国の影響下にある「同盟港」になります。

「修理」と「売却」は読んで字のごとく。大体の場合、海戦で相手の船を分捕った後活用することになるコマンドです。


・酒場 利用頻度:A

bar.png こちらも、補給港以外のほぼ全ての港に存在する施設。酒場と言っていますが、オスマン圏だとミント茶を飲むことになります。選択可能な行動は「酒をおごる」「水夫を雇う」「航海者と話す」「(いれば)酒場女と話す」「賭博をする」。

船を新調したり乗組員に被害が出た時は、急いで酒場で水夫を雇いましょう。「MANAGEMENT」から乗組員割合を変更して、運航や視認に人数を割り振ることも忘れずに。酒をおごると、水夫を雇える人数が増えたり、情報をもらえたりします。ただし、水夫を雇えるのは1日に1回だけなのにご注意。雇える人数が足りなかったら、日付を変えてまた来ましょう。

一方、航海者を雇って仲間を増やすのは、特に海戦をやる人には重要。船長になれる仲間がいないと相手の船を分捕れないのです。航海者はそれぞれ航海レベルと戦闘レベルを持っていて、大抵の場合、主人公のレベルが自分のレベルより低かったら雇われてくれません。断られたらレベルを上げて再挑戦しましょう。

雇う前に酒をおごりまくると、雇った後忠誠度が最初から高い状態になるのが一つのポイント。15回もおごってやれば彼はもはやあなたの忠臣になります。なんでしょうこれ、洗脳か何かでしょうか。

酒場女(看板娘)と話すと、自慢話をしたり、プレゼントを贈ったりして仲良くなれます。看板娘によって「親切/冷淡」「無口/饒舌」といった値が決められていて、あと好みも人それぞれです。自慢話を聞くのが好きという奇特な看板娘もいれば、宝石が好き、服飾品が好きといった看板娘もいます。仲良くなると仕事関連の調査を頼んだりも出来るので、一人は馴染みの看板娘を作っておくのが良いでしょう。個人的には、アレキサンドリアのネリーさんとかかわいいと思います。

賭博は今回、ブラックジャックとファイブダイスというポーカーみたいなゲームを遊ぶことが出来ます。勝つのは結構難しいのでほどほどに遊びましょう。


・宿屋 利用頻度:B〜A

inn.pngこちらも、大抵の港にある施設です。選択可能な行動は「航海者と話す」「港の支持率」「宿泊」。

酒場には行かないで宿屋にいる、という航海者も結構います。多分酒が嫌いなんですかね?彼らには宿屋でしかアプローチできません。雇う際、酒をおごりまくって忠誠度を上げることが出来ないのがやや厄介。

港の支持率は、単純にどの国の支持率が最も高いかを調べることが出来ます。支持率が最も高い国がその港の支配国になります。

宿泊をすると、必ず翌日のAM 8:00になります。0時になってから泊まっても、きっちり「翌日」のAM8:00まで時間経過してしまうので、日付を進めたくないときは注意しましょう。このゲーム、基本宿屋に泊まらなくても主人公は全く疲れる様子がないので、時間経過をさせたい時だけに必要なコマンドです。なんでしょう、彼らサイボーグか何かなんでしょうか。


・交易所 利用頻度:A

trade.pngこれも大体の港に存在する、重要施設の一つ。前に立っている人に話しかけると、その港がどの国の同盟港かを教えてくれます。選択できる行動は「交易品を買う」「交易品を売る」「相場を確認する」「商業投資」。

交易品の売買については後述しますが、物価と相場が何より重要。その港では何が買えるのか、何を高く売れるのか、という情報が全てを決します。

一方、商品の中には「商業価値を上げないと並ばない」というものもあり、商業価値を上げるには商業投資が必要です。これも港の支持率の変動要因で、同盟港を作る時にも使えます。


・銀行 利用頻度:B

bank.pngミツバチのマークが目印のシャイロック銀行。結構大き目な港にしかありません。出来ることは「預金」「出金」「借金」。あと、ギルドで借金取り立てをした時にはヴェネチアの銀行に届けにいくことになります。

銀行にお金を預けておくと、海賊に降伏した時も資産が無事ですし、後述する教会に寄付する時も持ち金を減らせるので非常に有用。ただ、国との敵対度が上がって逮捕され、財産を没収される時は銀行も見逃してくれないので注意です。預金の利子が、現在日本から考えると頭おかしい月3%という高さなので、積極的に預けていきましょう。

借金も初期には使えるかも知れません。利率は月10%と、こちらもかなりの暴利なので注意。


・ギルド 利用頻度:C 〜 B

guld.pngギルド。大体の港にあるんですが、人によってはあんまり使いません。出来ることは「仕事の斡旋」「各国の情報」「港の位置の情報」。

仕事の斡旋では、交易名声と海賊名声を上げることが出来る、幾つかの仕事を請け負うことが出来ます。手紙配達はお手頃。海賊退治は自分の戦力と、商品輸送や商品購入は船の容量と相談。借金取り立ては、人探しがちょっと大変ですがお手頃に海賊名声が稼げます。アル以外の主人公なら、借金持ち逃げなんていうテクニックも。。。

各国の情報は、どの国がどの国を狙ってるとか教えてくれるんですが、あんまりあてになりません。港の位置は、その港の場所を適当な緯度経度で教えてくれるだけで、正直なんの利用価値もありません。仕事の斡旋を受けないなら行く必要はあんまりない場所。


・アイテムショップ 利用頻度:C 〜 B

item.png色々なアイテムを売ってくれるところ。ある港とない港がありますし、港によって売っているものが違います。出来ることは、アイテムの購入と売却。

最強の暴風雨対策アイテム「聖なる香油」は、遠洋航海の必須品といっていいでしょう。バルセロナやボルドーに売っています。
ネズミを防止する「ネコイラズ」ないし「ネコ」も出来れば備えておきたいところ。壊血病を防止する「ライムジュース」は、正直余程の遠距離航海でないと使いませんが、代替品はないのでスケジュールに応じて買っておきましょう。

冒険に出るなら、視界を広げてくれる「望遠鏡」は必須アイテムに近いです。遠くの集落もチェック出来るようになります。リスボンやセビリア、アムステルダムなど、多くの本拠地で売っています。海戦で一騎打ちを考えるなら武器や防具もそろえておきたいところ。リューベックやコペンハーゲンが武器防具職人の本拠として有名です。

一方、港によっては秘密のアイテムを売ってくれることもあるようです。午前2:00〜2:40という、ごく限られた時間にアイテムショップにいくと…?


・占い師 利用頻度:C

fortune.pngちょこちょこある施設。夕方にしか開いておらず、「人生運」「仕事運」「恋愛運」「仲間運」を占ってくれます。

人生運は結構重要で、このゲーム「運」のパラメータが隠しパラメーターで、確認するには占ってもらうしかありません。「なんという強運…」と言われたら運がマックスということで、暴風雨に会いにくくなったり発見物を見つけやすくなったり、色々といいことがあります。

仕事運は次のレベルまでの必要経験値、仲間運は仲間の忠誠度を教えてくれます。恋愛運はその港の酒場女との親密度を教えてくれるだけでほぼ無意味です。


・教会/モスク 利用頻度:C

charch.pngキリスト教圏だと教会、イスラム教圏だとモスクですが、出来ることは「祈る」「寄付」で同じです。

「寄付」はかなり重要で、基本的に「運」を上げる為には寄付するしかありません。しかも、所持金額の大きな割合を寄付すればするほど、一度の寄付で上がる運も大きい仕様です。銀行を上手く利用すると…?

運が下がる要素は基本バッドイベント(幽霊船)しかありませんので、一度運をMAXにしてしまえば利用する機会はあんまりありません。


・邸宅 利用頻度:C 〜 A

mark.png色んな有力者が住んでいる邸宅です。町によって役割も違えば重要度も違います。

冒険者にとっては、「コレクター」「地図工房」と契約すると、利用頻度がぐんと上がるでしょう。発見物を報告したり、地図を報告することで名声と報奨金を稼ぐことが出来ます。

技能を教えてくれる有力者もいます。測量スキルを教えてくれるナポリのジュリアーノ教授、砲術を教えてくれるハンブルクのウォルフガング先生が有名。


・王宮 利用頻度:C 〜 B

各国の首都に存在します。勅命を受けたり、勅命を報告したり、免税証や私掠許可証を発行してもらったりできます。

名声を上げると、自国の王様から呼び出しを受け、色々な勅命を受けることがあります。勅命を達成すると爵位が上がり、色々な優遇措置を受けられるようにします。とはいえ、海賊に狙われるようになるといったデメリットもありますので、特に冒険家組は慎重な判断を。一部のキャラクター以外は、基本爵位を取得しなくてもゲームはクリア出来ます。

免税証は交易で大きな利益を上げる時にはあると非常に便利。私掠許可証は海賊名声が上がりやすくなるメリットもあるのですが、自国と仲が良い国を襲いにくくなるなどデメリットもあります。

資金援助や船舶援助は正直あんまり意味がないような…。どうせならもうちょっとどかっと援助して欲しいところですよねー。



施設とは違うのですが、港には様々な通行人が存在します。

・その国の言葉で挨拶をしてくれる通行人
・何故か欠かさず造船所にある中古船を教えてくれる女性
・その港の特産品を教えてくれる老人
・Bowwww!と唸ってくる犬

あたりが定番のオプションですが、他にもちょこちょこ、小ネタや独自情報を喋ってくれる通行人が存在します。正直話しかけなくても別に問題は出ませんが、気が向いたら話してあげてください。



ということで、港の施設について解説してまいりました。次回は、交易や冒険についての解説にシフトしていきたいと思います。

posted by しんざき at 07:20 | Comment(3) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月23日

基礎からのSteam版大航海時代II講座 第二回 ゲーム起動・操作方法基礎編

どうもしんざきです。引き続き大航海時代の話です。

「起動方法がよー分からん」というお声がありましたので、マニュアルにも一応記載はあるのですが、ちょっと画面写真つきで解説してみます。スクショ多めです。既に普通に起動出来て操作も出来てると、という人は読み飛ばしてください。

まず、steamから大航海時代IIを起動すると、こんな窓が出てきます。

dk2inst08.png

これ、真ん中の二人ってジョアンとカタリーナなんですよね…?カタリーナはともかく、ジョアンの方は当時から「誰??」って感じなんですが…

以下、画像が多いので折りたたみます。


続きを読む
posted by しんざき at 23:47 | Comment(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

基礎からのSteam版大航海時代II講座 第一回 導入/ゲーム開始編


大航海時代シリーズ、特に大航海時代IIの面白さの根源って、「計画を立てて、それを実施する楽しさ」じゃないかなあと思うんです。


言うまでもなく、大航海時代IIというのは航海のゲームです。プレイヤーは、6人のキャラクターから1人を選び、個々様々な目的を達成する為に、船を調達し、仲間を集め、大海原へと漕ぎ出します。

dk2_6.png

このゲーム、元々「〇〇をしなくてはならない」「××をしないと先に進めない」という、いわば進行上の制約になる要素が、キャラにもよるんですがものすごーーく少ないんです。

勿論、キャラクターごと大筋の目的というものはあるんですが、基本的にはなんでも出来る。何やっても良い。「大航海時代の世界」という舞台で、プレイヤーは広大なキャンパスに「自分が描きたい絵」を描いていく。例えば冒険家のキャラクターで海賊をやってもいいですし、交易のキャラクターで新大陸を大冒険してもいいですし、しかもそれが縛りプレイでもなんでもなく、ちゃんとゲームクリアに沿った行動に繋げたり出来るわけです。

ただ、勿論ゲームの軸というものはありまして、それは「冒険」「交易」「海戦」の3本の軸です。これらそれぞれについて、どんな比重、どんな方針でプレイするかをプレイヤーは考えて、それに基づいて行動することになります。


例えば冒険なら、次はどこに行って、どんなルートでどこを探索するか?アフリカ?新大陸?北極海?ナイル川?アマゾン川?補給はどこで行って、水夫に被害が出たらどこで雇うか?ヨーロッパにはどんなルートで帰ってくるか?食糧と水は足りるか?暴風雨には対処出来るか?

例えば交易なら、どこで何を買って、それをどこで売るか?仕入れの資金は?相場は?船倉に余裕はあるか?交易品を積み込んだ上で帰ってくるだけの食糧は積めるか?港の商業価値は足りているか?免税証は?仕入れ港を同盟港に出来ないか?

例えば海戦なら、どう戦力を整えて、どんな敵を狙うか?戦闘の方針は砲撃か切り込みか一騎打ちか?それに合った装備、艦隊になっているか?どのあたりで敵を捕捉するか?戦利品の処分はどうするか?各国との敵対度の状況は?


3本の軸それぞれに共通した要素も含めて、それぞれの方針ごとに、物凄い自由度の中で「あれこれ計画を考えて、イレギュラー要素にも対応しつつそれを実現する」というのが、「大航海時代II」の最も面白いところなのではないかと。私はそう考えている訳です。


ということで、昨日書いた通り、よーやく、よーーーーやくシブサワ・コウアーカイブスで大航海時代IIが発売されましたので、Steam版の紹介をしつつ、出来ることなら大航海時代IIをやったことがない皆さんにもちょっとうっかり大航海時代IIの世界に漕ぎ出して頂きまして、大航海時代外伝もついでに移植しちゃってくださいよどうですかKOEIさん、という話を進めたいと思った次第なわけです。よろしくお願いします。



〇Steam版大航海時代IIについて

一通り遊んでいる限り、98版の完全移植です。エミュレーターによるローカライズ移植と考えていいと思います。

その為、

・グラフィックが完全に98番準拠。船のドット絵とか超絶美麗
・サウンドの音色もほぼ98番当時そのまま
・ピエトロのテーマやエルネストのテーマがきちんと流れる
・リョコウバトやら先住民やら、ローカライズに当たって他の発見物に変更されてしまった発見物がそのまま発見できる
・当時使えた交易ルートは全てそのまま使える
・エンディング後もそのままゲーム続行可能

といった点は個人的に実に実に素晴らしいわけなのですが、一方で

・起動手順も完全再現されているので、エミュレーション上のディスク入れ替え手順などが存在する
・UIも98版そのままなので、操作し辛い部分もある
・SFC版で追加された自動全補給や時間指定宿泊などは出来ない
・港の出入り時などに、「just a moment」と表示され若干の読み込み時間がある(個人的には気にならない程度)

という点は、人によっては不便に、ないし煩わしく感じるかも知れません。

例えば、港の中では基本的にテンキー or マウスで移動するのですが、この辺の操作についても昔の98ゲーに触れていなかった人は最初戸惑うんじゃないかなー?と感じました。とはいえ、必要なことは基本マニュアルに書いてあるので、初めて遊ぶ方にはまず

「マニュアルは一通り読む」

ことをお勧めしたいです。昔のゲームは、今のゲームと違って、ゲーム内でチュートリアルが完結するような作りじゃなかったんだよ…!!!

ここ不便だなあ、とかこういうこと出来ないのかなあ?といった疑問は、マニュアルを読むことで解決する可能性があります(解決しない時もある)。是非ご一読を。

個人的には乗組員割合の入力はテンキーに対応させてほしかったなあ、と思うんですが、まあ全体から見れば些細な問題点だと言えます。

グラフィックはとにかく完璧の一言です。個人的に、大航海時代IIのグラフィックって一番最初のPC98版が原点にして最強だと思っているので、これを堪能するだけでも購入の価値があります。

しかもたったの1200円とか!!いいんでしょうかこれ!!!!


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〇ゲーム開始に当たって

まず最初に、プレイヤーは6人のキャラクターから一人、ゲームの主人公を選択することになります。

上で書いた通り、大航海時代IIには「冒険」「交易」「海戦」の3つの軸がありまして、これら6人のキャラクターも、一人一人自分の「専門軸」というものを持っています。他のことも出来るんだけど、取りあえずその軸を進めればシナリオが進むよ、というような専門分野ですね。

それぞれの軸でやることをざっと書いてみますと、


冒険:未知の海域に漕ぎ出して、何かを発見する。各地の集落を見つけて遺跡や珍獣、財宝を発見したり、未踏の海域の地図を作ったり。

交易:交易で金を稼ぎ、稼いだ金を投資して自国の領域を増やす。各地の特産品を買い付けて他の地域で売って利益を出したり、港に投資して同盟港を増やしたり。

海戦:海戦で敵を倒す。海賊と戦ったり、敵対国の戦艦隊と戦ったり、あるいはこちらが海賊として商船隊を襲ったり。


で、元々の軸が「冒険」のキャラであれば冒険をすることでシナリオが進むし、「海戦」のキャラであれば海戦をしまくることでシナリオが進む、という話なんです。


では、各キャラクターの紹介をしてみましょう。

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【冒険】ジョアン・フェレロ:ポルトガルの貴公子。前作「大航海時代」の主人公、レオン・フェレロの息子。冒険名声を稼ぐことでシナリオが進む。ゲーム開始時に18歳。

序盤から優秀な航海士が仲間にいたり、月一でお小遣いがもらえたり、色々と優遇措置もあるのですが、その実全キャラで最もイベントてんこもり。大航海時代IIを存分に楽しむことは出来るのですが、強制イベントで一騎打ちや海戦があったりしますので、シナリオをクリアするにはそれなりに気合いが必要です。一見初心者向きキャラのような立ち位置なのですが、どちらかというとむしろ初心者殺し。けど、「冒険も海戦も交易も全部やりたい!」「イベントがたくさんないと物足りない!」という人には最もお勧め出来るキャラクターです。


【冒険】エルネスト・ロペス:オランダの地理学者。冒険名声を稼ぐことでシナリオが進む。ゲーム開始時に23歳。

ジョアンとは一転して、イベントがめっちゃ少ないキャラクターです。シナリオクリアまでに「やらなきゃいけないこと」は全キャラでぶっちぎり一番少ないです。その分冒険に集中出来るということでもあり、当然交易や海戦に寄り道しまくることも、一方一切の戦闘を回避することも出来ます。クリアするだけなら恐らく一番簡単なキャラで、大航海時代IIの自由度を満喫するには最適かも知れません。あと、エルネストは言うまでもなく通訳少女パウラと親密度を上げまくれるキャラクターでもあるので、パウラさん好きには是非。



【冒険】ピエトロ・コンティ―:イタリアの冒険家。冒険名声を稼ぐことでシナリオが進む。ゲーム開始時に33歳。

立ち位置的には、ちょうどジョアンとエルネストの中間のようなキャラクターです。イベントもそれなりにあり、宝探しあり人探しあり、とはいえ強制戦闘などのイベントはないので、「単純に冒険を満喫したい」という人には最適なキャラかも知れません。他シナリオの人たちとの絡みが何気に多いのもポイント。エルネストだと、ほんと一切他主人公と絡みませんからね。最序盤はもっとも金銭的に困窮しているキャラで、昼間はオスマン港に入れなかったりもするので、序盤の交易には一工夫必要です。



【海賊】カタリーナ・エランツォ:イスパニア出身の女海賊。海賊名声を稼ぐことでシナリオが進む。ゲーム開始時に18歳。

プレイヤーキャラ中の紅一点です。ジョアンと同じく、イベントはかなり豊富。また、シナリオの関係上、当のジョアンとの絡みもかなり多いです。ただ、このゲーム海戦自体に結構コツが必要なことと、序盤イスパニアとの関係がいきなり最悪になること(イスパニア港に基本入れない)、序盤に手に入るガレオン船が実はあまり海戦向きではないことなどを考えると、難易度はそこそこ高いです。シナリオはかなりドラマチックなので、海戦をしつつ大航海時代IIのシナリオを楽しみたい方にはお勧め。


【海賊】オットー・スピノーラ:イギリスの軍人。海賊名声を稼ぐことでシナリオが進む。ゲーム開始時に25歳。

ザ・イギリス紳士。軍人コンビのもう一方。めっちゃ渋い顔でどう見ても25歳には見えません。カタリーナと同じく海戦をしているとシナリオが進むのですが、カタリーナ程イベントは多くありません。序盤のイベント戦闘が少々厳しいのですが、別に逃げてもいいということもあり、カタリーナより難易度は若干落ちるでしょう。純粋に海戦を楽しみたい人には一番お勧めかも知れません。あと、相棒のマシューが実にいい味を出しています。


【交易】アル・ヴェザス:オスマンの商人。交易名声を稼ぐことでシナリオが進む。ゲーム開始時に19歳。

イベントはそこそこ多め。間違いなく、クリアまでに最も金を稼がなくてはいけないキャラです。お金を稼ぐこと自体は、コツさえ分かってしまえばそこまで難しくないのですが、彼は交易名声を上げるにも、またシナリオ上も、「投資して同盟港を増やす」ということをどうしても行わなくてはならず、その結果各国からの恨みを買いやすい、爵位もシナリオ上上がるので海賊に狙われやすい、一方で本人の戦闘力が非常に低い(主人公キャラで最弱)といったこともあり、シナリオクリアまでの難易度はゲーム中では最難の部類に入ります。とはいえ、ある程度コツがつかめれば全然いけるレベル。ラディアと愛を育みたい方は是非。



ということで、長くなりました。取りあえず第一回は、「Steam版の紹介」「キャラクター選択」について書いてみました。

次回以降は、冒険、交易、海戦それぞれ個別の内容について書いてみます。



posted by しんざき at 07:21 | Comment(0) | レトロゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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