エースコンバットシリーズには、「04・5・zero圏の壁」というものがあるような気がしています。
先日、ちょっと興味があって、こんなアンケートをやらせてもらいました。
忍者ツールって初めて使いますけど、結構使い勝手いいですね。
現時点ではまだアンケート期間が残っていますので、結果について確定は出来ないんですが、大筋「3,04,5,zero」の「PS後期〜PS2組が極めて強い」ということは現時点でも言えると思います。特に04と5がめちゃ強い。
一方、投票をしてくれる人たちを観測していると、3をお好きな人は割と熱烈に3がお好きで、他と迷うことがあまりない一方、04・5・zeroがお好きな方は結構どれにするか迷うところが多いように見受けられました。PS2の三作は、時期的にも作品的にも関連性が強く、「セットで全部好き」という人が結構な数いるのだろうなーということが予想出来ます。実際、PS2三作だけで全投票数の7割近くになっています。
自分で考えてみても、「04・5・zero」の3作品の存在感はめちゃくちゃでかく、まずエースコンバットのタイトルの面白さの評価をするときに、「この3作の中に食い込むかどうか」という考え方をしてしまうことは否定出来ないのです。「04・5・zero圏の壁」です。
つまり、04・5・zeroの、いわゆるPS2時代の三作の存在感が大きすぎる為、「シリーズタイトルを好きな順に並べる」ということを行った場合、(3をぶっちぎりトップに置く人を除いて)これら三作が任意の順番で1位から3位まで並んでしまいかねない、と。
私自身の話をすれば、「X」が個人的に超好きなので、自分の好みに並べた場合
5 >= X >= 04 > zero > 1 > 3 > 2 = 3D > 6 > X2
という感じ(AHとinfinityは未プレイ)で、「X」が04と並ぶくらいのところに食い込んでくるのですが、それでもやっぱり5超面白いよな!!!!なあ皆!!!!という心の声をXが超えることは困難な訳です。
勿論、好みは人それぞれであって誰からも否定されるべきことではないので、そこに何か問題があるのかっていうと特にないんですけどね。あ、この順位だと下の方になっちゃってますけど、X2も6も絶対評価だと十分好きですよ。ヴィルコラク隊の皆さん、特にスレイマニさんの存在感は物凄かったと思います。
あと、「X」はPSPのサポートが終了する今、このままだと現行機で遊ぶ手段がなくなってしまうので、なんとか現行機で遊べるようにしてほしい。いやXマッッッジ面白いので。恐らくエスコン史上最も絶望的な状況からの逆転に成功した、グリフィス1の活躍が熱すぎる。
ところで「エースコンバット7」の話をします。
取り敢えず前提として言えることとして、「エースコンバット7はクソ面白い」ということについては断言してしまいます。
今作、何よりも「遊んでいる時の没入感」という点について他作品と隔絶していると思っていまして、とにかく「上手く動かせるようになる」だけで超気持ちいい。勿論ゲーム開始当初はやきもきする部分もあるんですが、段々とゲームに習熟してくるにしたがって、「俺は今、戦闘機を手足のように動かせている」という認識が強くなってきて、サクッとミサイルをかわせてサクッと目標を落とせた時の報酬効果が脳汁を極めて多く分泌させてくれるんですよ。
エースコンバットが「超リアル戦闘機ごっこ」であり、エースになった気分を味わえることこそがその主眼である以上、この「上手くなった時のいい気分」を十全に味わわせてくれるAC7が名作でない筈がない、ということは言い切ってしまいたいです。まあ、難易度については結構高めなんで、この「エースになった気分」を味わえるまでのハードルはそれなりに高い、という点はあるんですけど。
シナリオについても、私エリア88とか超好きなんで、「荒っぽいアウトロー軍団」「正規軍と外れた独立部隊」とかもう大好物なんです。そういう点でスペア隊のあれこれは、「うおおおお!!!!エースコンバットでこれが!!!!この展開が来るのかよ!!!!!」って感じで正直テンション振り切れてたんです。チャンプとかバンドッグとかフルバンドとか、スペア隊の面々ももう超最高。戦闘開始の合図が「殺してこい」だとか、もう熱過ぎて死ぬ以外の前途が我々の前に残されていないと思いませんか?
ただ、ただ一点。私がAC7について残念に思っている点があるとすれば、
「もっとスペア隊での戦いを体験したかったな…」
という点なんです。
いや、いいんですよ?ロングレンジ部隊もいいんです、十分。「三本線」として徐々に敵味方から畏怖される展開、ミハイとの闘い、仲間からの信頼。最初小悪党っぽく見せておいてどんどん成長し、最後にはああいう展開を見せてくれるカウント。超いいじゃないですか。大好き。
ただ、シナリオ的にいうと、それではどうしても「04」「5」「zero」の壁と正面決戦をすることになってしまうな、と。超絶精度の演出クオリティという強みこそあれ、あの三作それぞれの劇的展開、味方とのやりとり、エースとしての達成感や充実感、そこに食い込めるか?と考えると、やっぱり「うーーむ」と悩んでしまうんですよ。
めちゃ面白いけど、7はめちゃ面白いけど、「エースとしての物語」として04以上と、「エース部隊としての物語」として5以上と、「強敵との決戦の物語」としてzero以上と、果たして言ってしまっていいんだろうか、と。
飽くまで個人的な好みで言うと、私、「7」がシリーズ中最高傑作になる鍵は、スペア隊にこそあったんじゃないかと思っているんですよ。いや、「あった」じゃないですね。「ある」と言い換えます。まだAC7は終わっていない。
あの、武骨極まる、荒っぽさあふれるキャラクター群。悪党同士のぶつかり合い、そしてその中から徐々に生まれる信頼感。AC史上稀に見る「最底辺からの再出発」。ここをもうちょっと突き詰めてもいいんじゃないか、と。ここを突き抜けてみると、その先にはもしかすると「04」にも「5」にも「zero」にもなかったものが見えるんじゃないか、と。
司令官についても、ここまで「無能で人望がない司令官」ってエースコンバット史上にいました?5のオーソン・ペローだってもうなんぼかマシでしたよ。バンドッグにも愛想つかされてるし、これだけ人望が払底していれば、ここから「最後にキラリと光る」展開をやっても美味しいし、「無能のままひどい目に遭う」展開をつきつめても十分美味しいと思うんですよ。
こういう、スペア隊についてだけは「エスコン史上に未だかつてない展開」だったと思う上、その要素が超私好みだっただけに、もっと長いことスペア隊で戦ってみたかったなーという思いはどうしてもあるんですよ。「懲罰部隊」のまま、軍のお荷物という立ち位置のままで、敵味方から恐れられるようになる展開とか、滅茶苦茶熱いと思いません?
ところで皆さん、DLCで配信されているSPミッションやりました?まだ01と02だけですけど、超面白いですよね。01はもう全力空戦、かつての「ソラノカケラ」もかくやと言わんばかりの超絶ドッグファイトが死ぬほど熱いですし、02の艦隊殲滅戦はどう考えてもAC史上でも最大規模の爽快感です。あとディビッドとアレックスの掛け合いが超楽しい。「あなたの仮説がゴミ」には洒落抜きでコーヒー吹きました。あの口調でアレ言われるの反則としか言いようがない。
で、これだけのシナリオ質量揃ったSPミッションが配信されるのであれば、この次、「スペア隊を掘り下げたSPミッション」もあっていいのではないかと…!!!!強く強く祈念している訳です。もしかすると、それ次第では、私の中でのシリーズ順位に重大な変動が発生するかも知れない。スペア隊でもっと遊びたい!!!!と思うところ大なので、是非是非よろしくお願いします。
AC7とSPミッション超面白いから皆やろうぜ!!という、それだけの話でした。
今日書きたいことはそれくらいです。